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第1章

*1-9・密やかな艶めかしさ

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 リティアの滑らかな肌は、しっとりとペクディオを受け止めていた。
 暴いた真白に触れる。ちゅっと、唇を寄せ、胸元に赤い花びらを一つ。その傍らには、以前につけた別の花びら。

「ぁっ……」

 小さな艶めいた吐息が、ペクディオの耳を打った。
 リティアのほっそりとしたしなやかな手が、ペクディオの短い髪をかき乱し、身悶えるリティアの性感を伝えてくる。
 ペクディオの指はリティアの細い腰に触れたかと思うと、臀部を辿り、柔い太腿を押し開いた。
 唇が緩やかに隆起する、豊かな胸の頂を這う。
 ぽっちりと赤く色づいた果実。
 ペクディオにとってはたとえようもなく甘くおいしそうに見えるそれ。
 実際にじゅっと口に含んで舌で転がすと、他では味わえない甘さが、喉の奥までいっぱいに広がるようだった。
 勿論、感じているのは味覚ではなく、感情とも言えるものである。
 ペクディオの覚えている興奮が、リティアの全てを甘く感じさせている。
 指を伸ばし、リティアの下肢の間に触れると、そこはすでにしっとりと濡れていて、ぬちと湿った音を立てた。
 リティアの興奮の証。リティアもまた、ペクディオを求めているのだと、それを余すことなく伝えてくるかのような反応。

「ぁあっ……」

 ひくり、震える細い肢体が愛しくて、ペクディオはぬかるんだそこへと指を沈め、口では胸の果実を味わい続けた。

「ぁっ、ぁっ、ぁあっ……」

 リティアは高められた性感により、ぼやけ始めた思考で、必死にペクディオを感じている。
 赤く色づいた肌がなまめかしく、ますますペクディオの興奮を高めていく。
 ぐちゅぐちゅと差し込まれたペクディオの太く硬い指が、リティアの胎内をかき回した。
 少し乱暴な仕草は、おそらくペクディオの高まりがそろそろ堪えきれなくなってきている所為。
 リティアはそんなもの全てを受け入れ、あまつさえ自らで両の足をゆるゆると大きく開いてさえ見せた。
 ペクディオの逞しい腰を挟み込む、白くほっそりとしたリティアの足がゆらり、まだ高い陽の光を受けて煌めいて。
 健康的な淫靡さが、そこにはあった。
 密やかでありながら明け透けで、何処か透き通っている。
 二人はそれに溺れていた。
 ぐちぐちと水音が響き、はぁはぁと二人分の荒い息が次第に部屋を満たしていく。
 降りてくることの出来ない興奮に、ただ昇っていくばかり。
 そのうちにペクディオがリティアの白い足を抱えた。とっくに硬く逞しく育ち切った腰を狙うようにリティアの其処へと押し付けて、そして。

「ぁあっ!」

 じゅぶんっリティアがペクディオを受け入れるはしたない水音が、リティアの嬌声と共にその場を支配していったのだった。
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