14 / 43
第一章
ぼくのこれからのいきさき
しおりを挟む
敷地から出たユウキは屋敷を振り返った。
少しだけの罪悪感と、生き延びられた安堵を胸に、左手の傷に視線を移す。
すでに傷は塞がっていた。執事の血止め薬と、ニーナの夜通しの治癒魔法のおかげですでに出血は止まったが、それでも痕は残ってしまった。
それに、癒すことのできる傷はともかく、床に流れてしまった血を体に戻すことはできないので、ユウキのHPは【HP:150/200】まで落ちてしまっている。治癒してもらっている間は眠らせてもらっていたのだが、どうやら眠ったから即座に回復する、というわけでもないようだ。
「……参りましょう、ユウキ様」
「うん、……そうだね」
少しだけ寂しそうに呟いたニーナも、屋敷に一度向き直り、丁寧に頭を下げる。
ユウキはそれを見ながらもう一度手の傷を眺め、左腰に差した<黒裂>に右手を触れ、……そして思う。どうするのが正解だったのだろう、と。
ニーナが頭を上げるのを待って、ふたりは歩き出した。
窓からふたりを見送り、はぁ、と溜息を吐く。
馬鹿な真似をしたのはわかっている。ルイジールはそれを望まないだろうということも、あんな真似をしてダークエルフの矜持に泥を塗ったであろうことも。それどころか、伯爵としての家の誇りにすら、傷を付けてしまったかもしれない。本当に、本当に馬鹿な真似をしたものだ。
「すまなかったわね、セグ」
「いえ」
言葉少なく返事を返し、執事がいつの間に淹れたのか、淹れなおした紅茶を差し出すと、カリナは言葉もなくそれを受け取る。
薄荷のような香りに、レモンの香りが合わせて漂うその紅茶をひと口含む。
「いつもながら良い味ね。……でも少し苦くないかしら」
「酔い醒ましに、少し濃く淹れました」
「――ふん、気が利くわね」
くすりと笑ってもうひと口。濃くて苦い味は、ふたくち目には少し甘めの蜂蜜風味。ちょっと蜂蜜多くないかと突っ込みたいが、……まぁそれは、ふたりが見えなくなってからでもいいだろう。
少しづつ小さくなっていくふたりを見ながら、再び後悔が押し寄せる。
――何故あんなことをしてしまったのか。
と、聞かれたら答えは決まっている。
悔しかったのだ。兄が殺されたという事実が。兄の魂が、他の者にあるという事実が。<黒裂>が、兄から自分ではない別の者へと渡ってしまったというその事実が。
だから<黒裂>とともに、兄の愛を、兄の魂を取り返したかった。つまりこれは、利己的で傲慢な、カリナだけの都合で、ルイジールの想いなどそこにはない。
わかっている。――ルイジールが、あの男を認めた。だから<黒裂>は彼の元にあるべきだし、ニーナもそれに付き従っている。ニーナが正しく、カリナの方が間違っている。
あの男は、カリナがいくら攻撃しようとも、カリナに反撃を返さなかった。
返せなかったわけではない。あの男の足はいつだって自由だったし、腹を散々甚振ってやった時も、カリナの足を防ぐだけで、反撃は全くしてこなかった。
弱いわけではあるまい。強いかどうかは知らないが、それでもカリナに反撃する程度の気概はあるはずだ。少なくとも、兄の魂を受け継いでいるのだから。
きっとわかっていたのだろう。カリナが悲しみのあまりに行動してしまっていたことを。だからあの男は、ただ耐えることでその悲しみに報いようとしたのだ。
――あの男に討たれて、兄は安らかに逝けただろうか。
そうであればいいと思う。そうであって欲しいと思う。兄の死が、報われるものであって欲しい。
「――少し、蜂蜜が多すぎはしないかしら」
二人の姿が、街並みに消えるのを見送ってから、カリナはセグに呟いた。
「ご冗談を。少なすぎましたでしょうか」
「……そうね。そうかもしれないわねそれと薄荷も効きすぎね」
言われてみれば、紅茶は確かに濃いように思える。いや、間違いなく濃いのだろう。そうに違いない。そうでなくては説明が付かないから。
この涙が止まらないのは、きっと濃すぎる紅茶と、効きすぎた薄荷のせいなのだから。
ニーナの先導で、とりあえず【北西街】の食堂へと戻って来た。
こっちの世界に来てから、まだ2日と経っていないというのに、色々あったなぁと思わず苦笑する。
「これから、どうしましょうか」
「……どうしようか。本当に」
ニーナにはいくつかの案がある。
だがそれを口にするのは烏滸がましいだろうか。
「そういえば、ギルドって前に話に出てたけど、どんなところなの?」
少しでも暗い雰囲気を払拭しようと、ユウキが尋ねると、「そうですね」とニーナが説明を始めた。
一般的に【ギルド】と言った場合、いくつか種類のあるギルドのうち、「冒険者ギルド」がそれに当たる場合が多い。ほかにギルドがないわけでもないのだが、身分証のようなものを発行してくれたりするのが冒険者ギルドだからだ。
ちなみに他にも、「法術ギルド」、「生産ギルド」など多岐に渡り、中には「盗賊ギルド」などという物騒な名前のギルドまであるらしい。
当然盗賊ギルドと言っても本当に盗賊が固まっているわけではないらしいが、ニーナ自身には全く縁がないのでわからないとのことだ。
各種ギルドでメンバー登録をすると、冒険者の証として、アドバンスドストーンという石がもらえるらしい。この石は持ち主の魔力を検知し、様々なところで身分証明として使うことができるらしく、またギルド間で登録さえ行えば、それぞれのギルドで共通して同じ石を使えるらしい。つまり冒険者ギルドでなくとも、このアドバンスドストーンさえあれば身分証明には足るらしいということだ。
「登録しに行くのに、お金とかは?」
「少しかかりますが、それほど高くはありません」
ふうん、とスルーにも似た返事を返しつつ、ふと思い立つ。
「あと、鍛冶技術とか覚えるには、どうしたらいいのかな」
ドワーフらしく、生産技術も学んでみたいという気持ちはある。それは「生産ギルド」で登録すれば、教えてもらえるのだろうか。
「それならば、鍛冶ギルドがよろしいと思います」
鍛冶ギルド。生産ギルドとはまた違うのだろうか。まぁ鍛冶技術を教えてもらえるのなら、それでいいとは思うのだが。
「ただ、鍛冶ギルドはこの近くにはありません。一番近くて、……というより、この周辺の町では、【東方街】にしかありませんね」
「結構遠いの?」
「いえ、歩いても2日で着きます」
それ遠いって言うんだよ、と思わず突っ込みを入れそうになりながらもふと考える。
このままこの【北西街】にいたとしても、あまり良いことはなさそうだということ。いずれカリナが、ルイージのいたこの街に訪れないとは限らないし、このままこの辺りに居続けるのは得策ではない気がする。
ルイージの家もあるこの辺りを離れてしまえば、カリナに手がかりはなくなるだろうし、動いてしまった方が安全ではあるはずなのだ。
「北方街を通って東方街へと行きましょう。運が良ければ、寄り合い馬車に乗れるかもしれません」
馬車、と聞いて少し「乗ってみたい」とユウキの好奇心がうずいてしまったのを、誰が責められようか。
こうして、しばらく西方街には近寄らない、東方街へと移動するという指針がふたりの間に掲げられたのだった。
少しだけの罪悪感と、生き延びられた安堵を胸に、左手の傷に視線を移す。
すでに傷は塞がっていた。執事の血止め薬と、ニーナの夜通しの治癒魔法のおかげですでに出血は止まったが、それでも痕は残ってしまった。
それに、癒すことのできる傷はともかく、床に流れてしまった血を体に戻すことはできないので、ユウキのHPは【HP:150/200】まで落ちてしまっている。治癒してもらっている間は眠らせてもらっていたのだが、どうやら眠ったから即座に回復する、というわけでもないようだ。
「……参りましょう、ユウキ様」
「うん、……そうだね」
少しだけ寂しそうに呟いたニーナも、屋敷に一度向き直り、丁寧に頭を下げる。
ユウキはそれを見ながらもう一度手の傷を眺め、左腰に差した<黒裂>に右手を触れ、……そして思う。どうするのが正解だったのだろう、と。
ニーナが頭を上げるのを待って、ふたりは歩き出した。
窓からふたりを見送り、はぁ、と溜息を吐く。
馬鹿な真似をしたのはわかっている。ルイジールはそれを望まないだろうということも、あんな真似をしてダークエルフの矜持に泥を塗ったであろうことも。それどころか、伯爵としての家の誇りにすら、傷を付けてしまったかもしれない。本当に、本当に馬鹿な真似をしたものだ。
「すまなかったわね、セグ」
「いえ」
言葉少なく返事を返し、執事がいつの間に淹れたのか、淹れなおした紅茶を差し出すと、カリナは言葉もなくそれを受け取る。
薄荷のような香りに、レモンの香りが合わせて漂うその紅茶をひと口含む。
「いつもながら良い味ね。……でも少し苦くないかしら」
「酔い醒ましに、少し濃く淹れました」
「――ふん、気が利くわね」
くすりと笑ってもうひと口。濃くて苦い味は、ふたくち目には少し甘めの蜂蜜風味。ちょっと蜂蜜多くないかと突っ込みたいが、……まぁそれは、ふたりが見えなくなってからでもいいだろう。
少しづつ小さくなっていくふたりを見ながら、再び後悔が押し寄せる。
――何故あんなことをしてしまったのか。
と、聞かれたら答えは決まっている。
悔しかったのだ。兄が殺されたという事実が。兄の魂が、他の者にあるという事実が。<黒裂>が、兄から自分ではない別の者へと渡ってしまったというその事実が。
だから<黒裂>とともに、兄の愛を、兄の魂を取り返したかった。つまりこれは、利己的で傲慢な、カリナだけの都合で、ルイジールの想いなどそこにはない。
わかっている。――ルイジールが、あの男を認めた。だから<黒裂>は彼の元にあるべきだし、ニーナもそれに付き従っている。ニーナが正しく、カリナの方が間違っている。
あの男は、カリナがいくら攻撃しようとも、カリナに反撃を返さなかった。
返せなかったわけではない。あの男の足はいつだって自由だったし、腹を散々甚振ってやった時も、カリナの足を防ぐだけで、反撃は全くしてこなかった。
弱いわけではあるまい。強いかどうかは知らないが、それでもカリナに反撃する程度の気概はあるはずだ。少なくとも、兄の魂を受け継いでいるのだから。
きっとわかっていたのだろう。カリナが悲しみのあまりに行動してしまっていたことを。だからあの男は、ただ耐えることでその悲しみに報いようとしたのだ。
――あの男に討たれて、兄は安らかに逝けただろうか。
そうであればいいと思う。そうであって欲しいと思う。兄の死が、報われるものであって欲しい。
「――少し、蜂蜜が多すぎはしないかしら」
二人の姿が、街並みに消えるのを見送ってから、カリナはセグに呟いた。
「ご冗談を。少なすぎましたでしょうか」
「……そうね。そうかもしれないわねそれと薄荷も効きすぎね」
言われてみれば、紅茶は確かに濃いように思える。いや、間違いなく濃いのだろう。そうに違いない。そうでなくては説明が付かないから。
この涙が止まらないのは、きっと濃すぎる紅茶と、効きすぎた薄荷のせいなのだから。
ニーナの先導で、とりあえず【北西街】の食堂へと戻って来た。
こっちの世界に来てから、まだ2日と経っていないというのに、色々あったなぁと思わず苦笑する。
「これから、どうしましょうか」
「……どうしようか。本当に」
ニーナにはいくつかの案がある。
だがそれを口にするのは烏滸がましいだろうか。
「そういえば、ギルドって前に話に出てたけど、どんなところなの?」
少しでも暗い雰囲気を払拭しようと、ユウキが尋ねると、「そうですね」とニーナが説明を始めた。
一般的に【ギルド】と言った場合、いくつか種類のあるギルドのうち、「冒険者ギルド」がそれに当たる場合が多い。ほかにギルドがないわけでもないのだが、身分証のようなものを発行してくれたりするのが冒険者ギルドだからだ。
ちなみに他にも、「法術ギルド」、「生産ギルド」など多岐に渡り、中には「盗賊ギルド」などという物騒な名前のギルドまであるらしい。
当然盗賊ギルドと言っても本当に盗賊が固まっているわけではないらしいが、ニーナ自身には全く縁がないのでわからないとのことだ。
各種ギルドでメンバー登録をすると、冒険者の証として、アドバンスドストーンという石がもらえるらしい。この石は持ち主の魔力を検知し、様々なところで身分証明として使うことができるらしく、またギルド間で登録さえ行えば、それぞれのギルドで共通して同じ石を使えるらしい。つまり冒険者ギルドでなくとも、このアドバンスドストーンさえあれば身分証明には足るらしいということだ。
「登録しに行くのに、お金とかは?」
「少しかかりますが、それほど高くはありません」
ふうん、とスルーにも似た返事を返しつつ、ふと思い立つ。
「あと、鍛冶技術とか覚えるには、どうしたらいいのかな」
ドワーフらしく、生産技術も学んでみたいという気持ちはある。それは「生産ギルド」で登録すれば、教えてもらえるのだろうか。
「それならば、鍛冶ギルドがよろしいと思います」
鍛冶ギルド。生産ギルドとはまた違うのだろうか。まぁ鍛冶技術を教えてもらえるのなら、それでいいとは思うのだが。
「ただ、鍛冶ギルドはこの近くにはありません。一番近くて、……というより、この周辺の町では、【東方街】にしかありませんね」
「結構遠いの?」
「いえ、歩いても2日で着きます」
それ遠いって言うんだよ、と思わず突っ込みを入れそうになりながらもふと考える。
このままこの【北西街】にいたとしても、あまり良いことはなさそうだということ。いずれカリナが、ルイージのいたこの街に訪れないとは限らないし、このままこの辺りに居続けるのは得策ではない気がする。
ルイージの家もあるこの辺りを離れてしまえば、カリナに手がかりはなくなるだろうし、動いてしまった方が安全ではあるはずなのだ。
「北方街を通って東方街へと行きましょう。運が良ければ、寄り合い馬車に乗れるかもしれません」
馬車、と聞いて少し「乗ってみたい」とユウキの好奇心がうずいてしまったのを、誰が責められようか。
こうして、しばらく西方街には近寄らない、東方街へと移動するという指針がふたりの間に掲げられたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
侯爵家の婚約者
やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。
7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。
その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。
カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。
家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。
だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。
17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。
そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。
全86話+番外編の予定
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
平凡な王太子、チート令嬢を妻に迎えて乱世も楽勝です
モモ
ファンタジー
小国リューベック王国の王太子アルベルトの元に隣国にある大国ロアーヌ帝国のピルイン公令嬢アリシアとの縁談話が入る。拒めず、婚姻と言う事になったのであるが、会ってみると彼女はとても聡明であり、絶世の美女でもあった。アルベルトは彼女の力を借りつつ改革を行い、徐々にリューベックは力をつけていく。一方アリシアも女のくせにと言わず自分の提案を拒絶しないアルベルトに少しずつひかれていく。
小説家になろう様で先行公開中
https://ncode.syosetu.com/n0441ky/
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる