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第一章
ぼくとにーなのきょうつうにんしき
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「ユウキ様、よろしいですか」
布団に入ると、ニーナが部屋にやってきた。
断る理由もないので「どうぞ」と声をかけると、「失礼します」と声をかけて扉を開けてから、ニーナが丁寧に頭を下げて一礼する。
「ニーナの家なんだし、誰も見てないから普通でいいよ」
「……はい」
言って部屋に入り、扉を閉める。
「それで、どしたの?」
「あ、はい。改めて【東方街】の知識についてをお話ししようと思いまして」
そういえば、以前話してもらった知識は簡素的なものだったなぁと思い出す。
確かに武人とか腕の立つ職人が多い、ということくらいしか聞いてない気がする。
「うん、じゃあお願い」
「はい……一応ですが、少し嫌なお話もしておきます」
少し嫌なお話とは何だろう。
気になるが、話すと言うならその時わかるだろう、とユウキは言葉を挟まなかった。
中央街の東から南東にかけて位置する町、【東方街】。
以前ニーナが話した通り、武人や腕の立つ職人が多い街だ。
まずニーナの話はその武人についてだ。
武人と言っても、騎士やお堅い家柄の武人というわけではないらしく、単純に武器の扱いが上手い人が多い、というのが内情のようだ。一度この辺りにルイジールと住んだことのあるニーナの感想としては、腕さえ立てば認めてもらえる街、というイメージのようだ。
まぁ、だからと言って弱者に厳しい街というわけではなく、弱者はしっかり強者が守る、というイメージもあるらしい。
ニーナが言う東方街の注意事項としては3つ。
1つ。自らを強いとひけらかさないこと。
強いとひけらかすことで、下手なトラブルを呼び込まないようにするためだ。
2つ。他人の不幸を嘲笑わないこと。
他人を嘲笑えば、自らに不幸があった場合嘲笑われるということだ。
そして3つ。
奴隷の立場が非常に低い街であること。
元々、東方街は奴隷にあまり寛容ではない。
街に入ることまで拒否はされないが、立場は非常に危ういものであるらしい。
その主人に対しては良くしてくれたとしても、奴隷に対しての態度は非常に悪いことが多いらしいので、……つまりニーナの立場は東方街ではあまり良くないということだ。
「とは言っても、私の場合は紋章さえ見せなければ誤魔化せますが」
そう言って、ニーナは腕に描かれたそれをユウキに見せた。
魔力で青白く光るように見える、紋章がそこにあった。
「誰かの奴隷である証です。これを見せればどの店でも、奴隷は粗末ではありますが食事を頂けます。もちろん無料で」
奴隷は、お金を使うことはできない。所持金は全て主人のものであるからだ。
紋章は、奴隷がお金を使うことを封じる制限のようなものであるらしい。そのため、店側もそれを判断し、その時出せる適当な食事を奴隷に与える必要がある。
まぁ、店はそれで国からも金をもらえるので損はしないのだが、利益を上げるためにわざと粗末な食事を出すことが多いのだそうだ。ちなみに奴隷が食事をしなかったとしても、入店しただけで金が国から下りる。
確かに、少しだけ嫌な話だな、とユウキは思った。
「……じゃあ、その紋章はできるだけ見せないで」
「命令ですか?」
「うん」
気分は悪いが、武人たちの考えもわかるのだ。食事ならば、本来はいかに粗末だろうと主人の方で用意すべきなのだ。それを出さない主人がいるからこのような制度ができたのだろうし、主人にそうさせるのは奴隷の方だと考えているのだろう。
例えは悪いだろうが、生活保護制度を悪用する人たちに対して、ちゃんと働いて稼いでいる人や、真に生活に困って申請をしている人が抱いている感情が近いような気がする。
そういえば、と思い出した。ユウキの従姉が生活保護を求めたら、制度が厳しくなって生活保護を却下されたとぼやいていた。それを聞いて憤るユウキの気分と、そんなに大きな違いはないのだろう。
……まぁただ、この場合悪いのは主人の方なのではないだろうか、と少し不満なのも確かだが。
「ユウキ様、ルイド・ハイドクルーサ様がお見えです」
朝になって誰かが訪ねて来た、と家政婦がやってきた。今はニーナが対応しているそうだ。家政婦が言う名前に一瞬「誰?」と言いそうになりながら、言葉を選ぶ。
「ありがとう、通してもらっていいですか」
「かしこまりました」
家政婦が出て行ったのを見送ってから、慌てて自分の恰好を見直す。
鎧とかは脱いでいるが、特に問題はなさそうだ。
「おう。朝からすまねぇな」
「……おはようございます」
誰かと思えば、ニーナとともにやってきたのは昨日の鍛冶屋だった。
ついでにもうひとり。見た目は子供のようだが、髭を顔中に蓄えた……たぶんきっとあれは、ドワーフだ。まぁ少し気になるが、とりあえず話を聞くことにする。
「昨日はすみません、ありがとうございました」
「いやいや、昨日も言ったろ。手伝ってもらったんだ、気にすることはねぇよ」
口の端を上げて笑って見せ、鍛冶屋は「それでだな」と言葉を続ける。
「昨日あれから計算してみたら、どう考えてもこっちが支払う金額が少ない気がしてな」
「……いえ、お仕事の種を教えて頂いたのに、さすがに――」
「話が進まんから取りあえず聞け」
「あ、はい」
口を挟もうとしたユウキに、鍛冶屋が苦笑しながら言うので、とりあえず口を挟まず聞くことにする。
鍛冶屋の話はこうだ。
飲みに行ったら、後ろのドワーフの競りを格安でしていたが、子供なので誰も買おうとしなかったらしい。値はどんどん下がり、ついに最低ラインへと落とされる。
この「格安の競り」、というのは、奴隷があまりにも売れない場合に行われる口減らしのようなもので、買わなきゃ殺されるというものらしい。子供なので最低ラインの値段で買ってはみたが、鍛冶屋には必要ないので、どうしよう、というわけだ。
「それでどうして、僕のところに?」
「あぁ、いらないかと思ってな。どうだ?」
何となく話が読めてきた。
昨日した「仕事」の報酬が鍛冶屋曰く「少なかった」ので――ユウキはそうは思っていないが――この子ドワーフをその報酬の代わりにどうだ、ということだろう。
「いえ、でも、教わった立場で――」
「お前さんが受け取らないなら放逐するしかないな」
「っ!?」
想像通りの断り方をしてくるので、思わず鍛冶屋が言葉を遮ると、ユウキは驚いたような顔を向けた。
想像していなかった、という顔だ。ユウキが断れば、鍛冶屋が自分で使うとでも思っていたのだろうか。残念ながら鍛冶屋の食い扶持は自分ひとりで手一杯で、かつそもそも子ドワーフは、ユウキのために購入したのだ。
「放逐してもいいが、多分生きてはいけないだろう」
「っ」
言ってやると、ユウキの顔がもう一度驚愕に満ちる。
――ユウキにそれを断る理由はもう、見当たらなかった。
布団に入ると、ニーナが部屋にやってきた。
断る理由もないので「どうぞ」と声をかけると、「失礼します」と声をかけて扉を開けてから、ニーナが丁寧に頭を下げて一礼する。
「ニーナの家なんだし、誰も見てないから普通でいいよ」
「……はい」
言って部屋に入り、扉を閉める。
「それで、どしたの?」
「あ、はい。改めて【東方街】の知識についてをお話ししようと思いまして」
そういえば、以前話してもらった知識は簡素的なものだったなぁと思い出す。
確かに武人とか腕の立つ職人が多い、ということくらいしか聞いてない気がする。
「うん、じゃあお願い」
「はい……一応ですが、少し嫌なお話もしておきます」
少し嫌なお話とは何だろう。
気になるが、話すと言うならその時わかるだろう、とユウキは言葉を挟まなかった。
中央街の東から南東にかけて位置する町、【東方街】。
以前ニーナが話した通り、武人や腕の立つ職人が多い街だ。
まずニーナの話はその武人についてだ。
武人と言っても、騎士やお堅い家柄の武人というわけではないらしく、単純に武器の扱いが上手い人が多い、というのが内情のようだ。一度この辺りにルイジールと住んだことのあるニーナの感想としては、腕さえ立てば認めてもらえる街、というイメージのようだ。
まぁ、だからと言って弱者に厳しい街というわけではなく、弱者はしっかり強者が守る、というイメージもあるらしい。
ニーナが言う東方街の注意事項としては3つ。
1つ。自らを強いとひけらかさないこと。
強いとひけらかすことで、下手なトラブルを呼び込まないようにするためだ。
2つ。他人の不幸を嘲笑わないこと。
他人を嘲笑えば、自らに不幸があった場合嘲笑われるということだ。
そして3つ。
奴隷の立場が非常に低い街であること。
元々、東方街は奴隷にあまり寛容ではない。
街に入ることまで拒否はされないが、立場は非常に危ういものであるらしい。
その主人に対しては良くしてくれたとしても、奴隷に対しての態度は非常に悪いことが多いらしいので、……つまりニーナの立場は東方街ではあまり良くないということだ。
「とは言っても、私の場合は紋章さえ見せなければ誤魔化せますが」
そう言って、ニーナは腕に描かれたそれをユウキに見せた。
魔力で青白く光るように見える、紋章がそこにあった。
「誰かの奴隷である証です。これを見せればどの店でも、奴隷は粗末ではありますが食事を頂けます。もちろん無料で」
奴隷は、お金を使うことはできない。所持金は全て主人のものであるからだ。
紋章は、奴隷がお金を使うことを封じる制限のようなものであるらしい。そのため、店側もそれを判断し、その時出せる適当な食事を奴隷に与える必要がある。
まぁ、店はそれで国からも金をもらえるので損はしないのだが、利益を上げるためにわざと粗末な食事を出すことが多いのだそうだ。ちなみに奴隷が食事をしなかったとしても、入店しただけで金が国から下りる。
確かに、少しだけ嫌な話だな、とユウキは思った。
「……じゃあ、その紋章はできるだけ見せないで」
「命令ですか?」
「うん」
気分は悪いが、武人たちの考えもわかるのだ。食事ならば、本来はいかに粗末だろうと主人の方で用意すべきなのだ。それを出さない主人がいるからこのような制度ができたのだろうし、主人にそうさせるのは奴隷の方だと考えているのだろう。
例えは悪いだろうが、生活保護制度を悪用する人たちに対して、ちゃんと働いて稼いでいる人や、真に生活に困って申請をしている人が抱いている感情が近いような気がする。
そういえば、と思い出した。ユウキの従姉が生活保護を求めたら、制度が厳しくなって生活保護を却下されたとぼやいていた。それを聞いて憤るユウキの気分と、そんなに大きな違いはないのだろう。
……まぁただ、この場合悪いのは主人の方なのではないだろうか、と少し不満なのも確かだが。
「ユウキ様、ルイド・ハイドクルーサ様がお見えです」
朝になって誰かが訪ねて来た、と家政婦がやってきた。今はニーナが対応しているそうだ。家政婦が言う名前に一瞬「誰?」と言いそうになりながら、言葉を選ぶ。
「ありがとう、通してもらっていいですか」
「かしこまりました」
家政婦が出て行ったのを見送ってから、慌てて自分の恰好を見直す。
鎧とかは脱いでいるが、特に問題はなさそうだ。
「おう。朝からすまねぇな」
「……おはようございます」
誰かと思えば、ニーナとともにやってきたのは昨日の鍛冶屋だった。
ついでにもうひとり。見た目は子供のようだが、髭を顔中に蓄えた……たぶんきっとあれは、ドワーフだ。まぁ少し気になるが、とりあえず話を聞くことにする。
「昨日はすみません、ありがとうございました」
「いやいや、昨日も言ったろ。手伝ってもらったんだ、気にすることはねぇよ」
口の端を上げて笑って見せ、鍛冶屋は「それでだな」と言葉を続ける。
「昨日あれから計算してみたら、どう考えてもこっちが支払う金額が少ない気がしてな」
「……いえ、お仕事の種を教えて頂いたのに、さすがに――」
「話が進まんから取りあえず聞け」
「あ、はい」
口を挟もうとしたユウキに、鍛冶屋が苦笑しながら言うので、とりあえず口を挟まず聞くことにする。
鍛冶屋の話はこうだ。
飲みに行ったら、後ろのドワーフの競りを格安でしていたが、子供なので誰も買おうとしなかったらしい。値はどんどん下がり、ついに最低ラインへと落とされる。
この「格安の競り」、というのは、奴隷があまりにも売れない場合に行われる口減らしのようなもので、買わなきゃ殺されるというものらしい。子供なので最低ラインの値段で買ってはみたが、鍛冶屋には必要ないので、どうしよう、というわけだ。
「それでどうして、僕のところに?」
「あぁ、いらないかと思ってな。どうだ?」
何となく話が読めてきた。
昨日した「仕事」の報酬が鍛冶屋曰く「少なかった」ので――ユウキはそうは思っていないが――この子ドワーフをその報酬の代わりにどうだ、ということだろう。
「いえ、でも、教わった立場で――」
「お前さんが受け取らないなら放逐するしかないな」
「っ!?」
想像通りの断り方をしてくるので、思わず鍛冶屋が言葉を遮ると、ユウキは驚いたような顔を向けた。
想像していなかった、という顔だ。ユウキが断れば、鍛冶屋が自分で使うとでも思っていたのだろうか。残念ながら鍛冶屋の食い扶持は自分ひとりで手一杯で、かつそもそも子ドワーフは、ユウキのために購入したのだ。
「放逐してもいいが、多分生きてはいけないだろう」
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