5 / 39
女神
しおりを挟む
12月31日。
今年も終わる。
そして私は15歳になった。
だからと言って何かが起こるわけじゃないけれど。
寝台のある空間で、小窓を開けて火を灯していると、大御神が布団から体を起こされた。
「朔、今日の予定は?」
「本日は9時より年末御開帳、終了は10時です。11時から迎春の儀式、終了は12時です。13時から大宮の分祀で年末特別開帳に向けて出発します。14時30分から16時まで御開帳。18時に西の女神様がいらっしゃいます。0時より新年の御開帳でございます。」
「うん。忙しいね。」
「申し訳ございません。」
「そうじゃなくて、折角の誕生日なのに祝えないなって。」
「え?」
誕生日…。気にかけてくださってたんだ。
「世間では美味しいもの食べたり贈り物したりするんだって。僕らには両方共無理だからせめて少しは休ませたいって思ったんだけど、一年で一番大変な日だもんね。」
「そ、そんな畏れ多いことでございます。お気持ちだけでもありがたいです。…私も何も差し上げられませんし。」
「朔はいつも僕を支えてくれてる。12年間毎日ありがとうね。」
そう言って正座する私を抱きしめてくださった。
毎年誕生日にお祝いの言葉を下さるけど、こんな風に抱きしめてありがとうと言ってくれたのは初めてだった。
「いつか、契を果たそう。」
そう耳元で囁かれた。
「ごきげんよう、朔媛。大御神様の下へ案内していただける?」
「仰せのままに。」
夜、埼玉の開帳から帰ってきてすぐに西の女神がお姿をお見せした。
西の女神も大御神同様人に姿を見せず、人の姿を見ず生きている方。
この美貌、高そうな衣装、細く歪みない身体。
私と言葉を交わすことをあまり好まれていらっしゃらない様子で、自身に仕える巫女に対しても私に対してもかなり冷たい印象を覚える。
女神様に仕える巫女が入ることを許されるのは拝殿迄で、その奥へは私かひとりで案内する。
「大御神、西の女神様をご案内し申し上げました。」
返事はない。
でもそれは許可と同じ。
赤い扉を開け、畳の間に上がる。
大御神は薄布の向こうの座椅子に腰掛けていらっしゃるようだ。
「大御神様、お久しぶりです。」
畳の間の中央に置かれた座布団に正座して挨拶を申し上げなさる女神。
私は入ってきた入口のすぐ脇に正座をして控える。
これから行われる情事の間、ずっと控えるのも大巫女の私の務めだ。
お互いが望む望まないに関係なくその行為は行われなければならない。
今後の繁栄のために。
女神が身を清めに風呂場にいる間に
部屋にある蝋燭の火を全て消し、薄布一枚向こう側に布団を用意し、燭台に火を灯す。
カーテンの向こう側に女神が入ることはまだ許されていない。
私の支度の様子をソファーから眺める大御神は、既に湯浴みを終えられていて、いつもの重たい衣装では無く薄い寝間着でいらっしゃる。
「朔、」
深みある綺麗な声に呼ばれる。
「はい。」
「無理しないでね。」
「はい。」
大御神はいつもこの支度の時に私に同じことを言う。
無理してるつもりも、無理してるように見せてるつもりもないけど、大御神にはそう映るのだろうか。
それに大御神は様々な真理が見えても、同じ血族の者、幼い頃から共にいるものの真理は見えないと言っていた。
だから私の真理は彼に映らないはずだ。
でも、正直この仕事が一番辛い。
毎回心が軋む音を立ててる気がして、耳を塞ぎたくて、目を瞑りたくて仕方なくなる。
この仕事の日になると、
自分が大巫女である事を呪いたくなる。
永遠とも思えるこの時間を息を殺して過ごす。
自分は男性経験などないし、この御二方の様子しか知らないから何が普通なのかわからないけど、畏れ多くも女神の声が耳に障る。
暫く耳に残る声を発するのは人間も同じなのだろうか?
それとも女神だからなのか。
その声に耐えながら、手を握りしめて何も考えないようにただただ静かに座るその時間は、例え数十分であっても永遠のように感じるのだ。
「朔、湯浴みに。」
薄布の向こう側から、耳に心地よい声が聞こえて永遠の時間が終わったことを告げる。
「はい。用意してございます。」
薄布の端を少し持ち上げると、乱れた服を整えながら大御神がお姿をお見せする。
155センチの私はいつも薄布を高く上げられず、屈んでくぐっていただかなければならない。
「ありがとう。」
そう言って私の手から風呂敷を受け取ると、襖からご退室なさった。
夜の湯浴みはおひとりで行うからだ。
私はそのお姿を礼をしてお見送りし、襖を閉める。
大御神が風呂場にいらっしゃるこの時間で奥の寝台で大御神がお休みになれるように用意しなければならない。
薄布向こう側に入ると、女神が半身を起こしてこちらを見ていた。
「貴女、よく他人のセックスの間同じ部屋にいられるわね。尊敬するわ。」
正座をして礼をしたまま答える。
「…私の使命でございますゆえ。」
「はぁ、大巫女の使命は大変なものね。可哀想に。それとも好きでやってるのかしら?でなきゃ務まるものじゃないものねぇ。」
「畏れ多くも、私は私の使命に誇りを持っております。」
「他人のセックスの覗き見に?」
「…大御神をお守りできるのであれば。」
「何いってんのよ。大御神も女神である私もとんだ迷惑よ。他人の視線があったら気持ちいいのも半減だわ。」
「決まり事でございます故。」
「さっきから口答えばかりね。聞き苦しいわ。帰るから支度してちょうだい。明日は忙しいのよ。」
機嫌良さげに話していたのに、最後には少し怒りを感じる話し方になっていた。
「承知いたしました。」
この皮肉もいつもの事だ。
毎回最後に機嫌を悪くされるのだから言わなければいいのに。
大御神が湯浴みされてるうちに、女神を迎えの車までご案内する。
「また一月後に来るわ。さよなら。」
「お気をつけてお帰りください。」
拝殿の正面に車が寄せられていて、それにお乗りして境内を出るまで頭を下げる。
車が鳥居を出たのを確認して確認して畳の間に戻る。
急がなければ大御神が戻ってきてしまう。
布団をたたみ片付け終えると、大御神の新年の御開帳用の装束を用意して、寝台も用意して、燭も全て灯して大御神がお戻りになるのを待つ。
襖が開く。
私は立ち上がりお迎えする。
「おかえりなさいませ。」
「うん。まだ時間ある?」
「はい。3時間ほどおやすみ頂けます。」
「うん。寝る。」
そう言って寝台のある空間に入ってしまった大御神を追う。
「お待ちください。髪を乾かさないと風邪を召されます。」
「あぁ、朔やって?」
「承知いたしました。」
寝台に腰をかけられた大御神の後ろに膝をつき、タオルとドライヤーを用意して温風を当てる。
ここは文明の力を借りた方が早いからだ。
真っ白い絹のような長い髪を丁寧に乾かしていく。
「朔の誕生日が終わってしまうね。もう15歳か。大巫女になって4年?」
「はい。時が経つのは早いものですね。もう間もなく大御神のお誕生日でございますよ。」
「大御神のじゃないよ。天月のだよ。」
「そうでございましたね。」
大御神は自分の名前に強く執着がある。
なんでも自分を産んですぐ亡くなられた母上様が下さった、唯一の贈り物だからだとか。
幼い頃の「天月と呼んで」という願いは、私が大巫女に、大御神が正式に大御神となられた日に叶えられなくなってしまった。
だから大御神はその大好きなお名前で4年間呼んでもらえていないのだ。
「少し早いですが、天月様、17歳のお誕生日おめでとうございます。」
「うん。ありがとう、朔。凄く嬉しい。」
「喜んでいただけて朔も光栄です。」
私の手を止めさせて振り向いた大御神は目を赤くしていた。
今年も終わる。
そして私は15歳になった。
だからと言って何かが起こるわけじゃないけれど。
寝台のある空間で、小窓を開けて火を灯していると、大御神が布団から体を起こされた。
「朔、今日の予定は?」
「本日は9時より年末御開帳、終了は10時です。11時から迎春の儀式、終了は12時です。13時から大宮の分祀で年末特別開帳に向けて出発します。14時30分から16時まで御開帳。18時に西の女神様がいらっしゃいます。0時より新年の御開帳でございます。」
「うん。忙しいね。」
「申し訳ございません。」
「そうじゃなくて、折角の誕生日なのに祝えないなって。」
「え?」
誕生日…。気にかけてくださってたんだ。
「世間では美味しいもの食べたり贈り物したりするんだって。僕らには両方共無理だからせめて少しは休ませたいって思ったんだけど、一年で一番大変な日だもんね。」
「そ、そんな畏れ多いことでございます。お気持ちだけでもありがたいです。…私も何も差し上げられませんし。」
「朔はいつも僕を支えてくれてる。12年間毎日ありがとうね。」
そう言って正座する私を抱きしめてくださった。
毎年誕生日にお祝いの言葉を下さるけど、こんな風に抱きしめてありがとうと言ってくれたのは初めてだった。
「いつか、契を果たそう。」
そう耳元で囁かれた。
「ごきげんよう、朔媛。大御神様の下へ案内していただける?」
「仰せのままに。」
夜、埼玉の開帳から帰ってきてすぐに西の女神がお姿をお見せした。
西の女神も大御神同様人に姿を見せず、人の姿を見ず生きている方。
この美貌、高そうな衣装、細く歪みない身体。
私と言葉を交わすことをあまり好まれていらっしゃらない様子で、自身に仕える巫女に対しても私に対してもかなり冷たい印象を覚える。
女神様に仕える巫女が入ることを許されるのは拝殿迄で、その奥へは私かひとりで案内する。
「大御神、西の女神様をご案内し申し上げました。」
返事はない。
でもそれは許可と同じ。
赤い扉を開け、畳の間に上がる。
大御神は薄布の向こうの座椅子に腰掛けていらっしゃるようだ。
「大御神様、お久しぶりです。」
畳の間の中央に置かれた座布団に正座して挨拶を申し上げなさる女神。
私は入ってきた入口のすぐ脇に正座をして控える。
これから行われる情事の間、ずっと控えるのも大巫女の私の務めだ。
お互いが望む望まないに関係なくその行為は行われなければならない。
今後の繁栄のために。
女神が身を清めに風呂場にいる間に
部屋にある蝋燭の火を全て消し、薄布一枚向こう側に布団を用意し、燭台に火を灯す。
カーテンの向こう側に女神が入ることはまだ許されていない。
私の支度の様子をソファーから眺める大御神は、既に湯浴みを終えられていて、いつもの重たい衣装では無く薄い寝間着でいらっしゃる。
「朔、」
深みある綺麗な声に呼ばれる。
「はい。」
「無理しないでね。」
「はい。」
大御神はいつもこの支度の時に私に同じことを言う。
無理してるつもりも、無理してるように見せてるつもりもないけど、大御神にはそう映るのだろうか。
それに大御神は様々な真理が見えても、同じ血族の者、幼い頃から共にいるものの真理は見えないと言っていた。
だから私の真理は彼に映らないはずだ。
でも、正直この仕事が一番辛い。
毎回心が軋む音を立ててる気がして、耳を塞ぎたくて、目を瞑りたくて仕方なくなる。
この仕事の日になると、
自分が大巫女である事を呪いたくなる。
永遠とも思えるこの時間を息を殺して過ごす。
自分は男性経験などないし、この御二方の様子しか知らないから何が普通なのかわからないけど、畏れ多くも女神の声が耳に障る。
暫く耳に残る声を発するのは人間も同じなのだろうか?
それとも女神だからなのか。
その声に耐えながら、手を握りしめて何も考えないようにただただ静かに座るその時間は、例え数十分であっても永遠のように感じるのだ。
「朔、湯浴みに。」
薄布の向こう側から、耳に心地よい声が聞こえて永遠の時間が終わったことを告げる。
「はい。用意してございます。」
薄布の端を少し持ち上げると、乱れた服を整えながら大御神がお姿をお見せする。
155センチの私はいつも薄布を高く上げられず、屈んでくぐっていただかなければならない。
「ありがとう。」
そう言って私の手から風呂敷を受け取ると、襖からご退室なさった。
夜の湯浴みはおひとりで行うからだ。
私はそのお姿を礼をしてお見送りし、襖を閉める。
大御神が風呂場にいらっしゃるこの時間で奥の寝台で大御神がお休みになれるように用意しなければならない。
薄布向こう側に入ると、女神が半身を起こしてこちらを見ていた。
「貴女、よく他人のセックスの間同じ部屋にいられるわね。尊敬するわ。」
正座をして礼をしたまま答える。
「…私の使命でございますゆえ。」
「はぁ、大巫女の使命は大変なものね。可哀想に。それとも好きでやってるのかしら?でなきゃ務まるものじゃないものねぇ。」
「畏れ多くも、私は私の使命に誇りを持っております。」
「他人のセックスの覗き見に?」
「…大御神をお守りできるのであれば。」
「何いってんのよ。大御神も女神である私もとんだ迷惑よ。他人の視線があったら気持ちいいのも半減だわ。」
「決まり事でございます故。」
「さっきから口答えばかりね。聞き苦しいわ。帰るから支度してちょうだい。明日は忙しいのよ。」
機嫌良さげに話していたのに、最後には少し怒りを感じる話し方になっていた。
「承知いたしました。」
この皮肉もいつもの事だ。
毎回最後に機嫌を悪くされるのだから言わなければいいのに。
大御神が湯浴みされてるうちに、女神を迎えの車までご案内する。
「また一月後に来るわ。さよなら。」
「お気をつけてお帰りください。」
拝殿の正面に車が寄せられていて、それにお乗りして境内を出るまで頭を下げる。
車が鳥居を出たのを確認して確認して畳の間に戻る。
急がなければ大御神が戻ってきてしまう。
布団をたたみ片付け終えると、大御神の新年の御開帳用の装束を用意して、寝台も用意して、燭も全て灯して大御神がお戻りになるのを待つ。
襖が開く。
私は立ち上がりお迎えする。
「おかえりなさいませ。」
「うん。まだ時間ある?」
「はい。3時間ほどおやすみ頂けます。」
「うん。寝る。」
そう言って寝台のある空間に入ってしまった大御神を追う。
「お待ちください。髪を乾かさないと風邪を召されます。」
「あぁ、朔やって?」
「承知いたしました。」
寝台に腰をかけられた大御神の後ろに膝をつき、タオルとドライヤーを用意して温風を当てる。
ここは文明の力を借りた方が早いからだ。
真っ白い絹のような長い髪を丁寧に乾かしていく。
「朔の誕生日が終わってしまうね。もう15歳か。大巫女になって4年?」
「はい。時が経つのは早いものですね。もう間もなく大御神のお誕生日でございますよ。」
「大御神のじゃないよ。天月のだよ。」
「そうでございましたね。」
大御神は自分の名前に強く執着がある。
なんでも自分を産んですぐ亡くなられた母上様が下さった、唯一の贈り物だからだとか。
幼い頃の「天月と呼んで」という願いは、私が大巫女に、大御神が正式に大御神となられた日に叶えられなくなってしまった。
だから大御神はその大好きなお名前で4年間呼んでもらえていないのだ。
「少し早いですが、天月様、17歳のお誕生日おめでとうございます。」
「うん。ありがとう、朔。凄く嬉しい。」
「喜んでいただけて朔も光栄です。」
私の手を止めさせて振り向いた大御神は目を赤くしていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました
蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。
そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。
どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。
離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない!
夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー
※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。
※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
俺様御曹司に飼われました
馬村 はくあ
恋愛
新入社員の心海が、与えられた社宅に行くと先住民が!?
「俺に飼われてみる?」
自分の家だと言い張る先住民に出された条件は、カノジョになること。
しぶしぶ受け入れてみるけど、俺様だけど優しいそんな彼にいつしか惹かれていって……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる