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ルモン大帝国編
67.見せびらかすように
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「ラツクさん、大丈夫でしょうか?」
「結界を張ってあるから、問題はないだろう。食料もまだまだたくさん積んであったし。たぶん今頃は、腹いせも込めて、ふざけた冒険者達の前で美味しそうに食べてるんじゃないの?」
「ノムルさんじゃないんですから」
雪乃は嘆息したが、一人残されたラツクは、ノムルが張った結界の強靭さに気付くなり、威嚇するオーレンの冒険者達のことなど無視して、のんびりと雪乃たちが帰ってくるのを待っていた。
そしてまさに今、ノムルの予想通りの出来事が繰り広げられていた。
空腹に苛立つオーレンの冒険者達を前に、持ってきた食材を調理して、見せびらかすように食事をしていたのだった。
一旦話を切り上げた冒険者達は、結局ここで一夜を明かし、早朝、出発することになった。
空になった飛竜の巣で野営をする準備を始める。
つい先ほどまで飛竜の縄張りだった場所に、入ってくる魔物や獣などいるはずもなく、今夜は安全に夜を越せそうだ。
食事は携帯食のみで済ませ、早々に横たわる。
柔らかな飛竜の巣、更に今日一日で刻まれた疲労により、目を閉じればすぐに眠りに就いた。
そして翌朝。
目覚めた彼らは固まった。まだ夢を見ているのだろうかと、もう一度眠りに就こうと横たわる。
「駄目です!」
「えー? いいじゃん。もう親はいないんだしー」
「育てると約束しました!」
「竜種の卵って、濃厚で美味しいんだよ?」
「駄目ったら駄目です!」
夢は覚めなかったようだ。
魔法使いとその弟子(?)が、飛竜の卵を争って喧嘩している。
「大体、ノムルさんの空間魔法の中には、お肉もお野菜も入っているじゃないですか。それから使ってください」
「えー。だって野宿だよ? 地のものを食べるのも楽しみの一つだよ?」
「だったら、竜の巣に何か残っていないか、探してみたらどうですか?」
「えー? 飛竜の食い残しなんて、嫌だよー」
「じゃあ諦めて、普通の料理を食べてください!」
「えー……」
いや、竜種の卵を食べるとか、だめだろう?! とか、価値分かってるのか?! とか、新鮮な食料があるのか?! とか、この二人の関係って、何なんだろう? とか、ツッコミどころが満載過ぎて、意味が分からない。
諦めて起きることにした冒険者達は、干し肉や干しコンメを齧りながら、二人の攻防を見物する。
「あの魔法使い、弱っていたとはいえ、飛竜を一人で相手してたんだよな? 最後は結界に閉じ込めてたし」
「ああ」
「あの子、持ってたアイテムの治癒力も洒落になってないけど、あの子自身の治癒魔法も、常識を超えてたぞ」
「確かに」
「何者なんだ?」
竜種の討伐は、Aランク冒険者を中心にパーティを組んで行う。つまり彼らも、AランクとBランクという、全冒険者の数パーセントしかいない、一流と呼ばれるの冒険者なのだ。
実力も経験もある。人間離れした強者達も見てきた。それでも、
「あの二人、規格外すぎないか?」
と、認識せざるを得なかった。
「あれはSランクだろう」
「ああ。それも突出したな」
「え? Aランクだけど」
「ええ?!」
いつの間にか混ざっていた声に、冒険者達は飛びのいた。
「ああ、あったあった」
困惑する冒険者達はスルーして、ノムルは飛竜の巣の中から、エメラルドのような鱗を引っ張り出す。
「飛竜の鱗ですか?」
「そうそう。煮込むととろっとして美味しいんだよ? まあ、一週間くらい煮込まないといけないんだけどね」
「ノムルさんにそんな料理が作れるとは思えませんが?」
「えー? 酷いなあ。鍋に水と持続性の火球を入れて、空間魔法に放置しておけば良いだけだよ?」
「「「……」」」
「そんな調理法、ねえよ!」と、冒険者達は激しくツッコミを入れたかったが、必死で押さえ込んだ。
それ以前に、飛竜の鱗は、武器としても装飾としても優れている。質が良いものは、一枚でも数ヶ月の生活費を賄うくらいの収入になるのだ。
それを食べようとするとは、どこの成金か、大馬鹿野郎かと、白目を向きそうになる。
飛竜の卵を食べようとしていたことに比べれば、鱗の一枚くらい、ずっとましなのだが。
「ちなみに火力は最大ね。最低でもマグマくらいの温度は欲しいかな」
「よく鍋が溶けませんね?」
「もちろん、鍋にも耐熱魔法を掛けておくのさ」
「だから、そんな調理法おかしいだろう?!」と、冒険者達は心の中で激しくツッコミを入れる。
口には出さない。口に出したら何かが終わってしまいそうだと、彼らの鍛え上げられた危機回避能力が、警報を鳴らし続けていたから。
「しかし、朝食はどうしようかねえ」
「朝なんですから、パンで良いじゃないですか?」
「ええー。昨日、頑張ったんだから、がっつり食べたい!」
「私はそんなに料理のレシピは知りませんよ?」
実際の所、味噌も醤油もない世界では、雪乃の料理知識は手詰まりになりやすい。その上に、手に入る食材も元いた世界とは異なる。
味見することもできない樹人では、まともに作れる料理など無いに等しい。それでもじいっと見つめてくるノムルの視線に、ついに根負けしてしまう。
「分かりました。油はありましたね?」
「あるよー」
と、ノムルは植物油の入った瓶を取り出す。
「コンメを粉にしてください」
「はいはーい」
取り出したコンメが、一瞬で粉砕される。
「水を加えます」
「このくらい?」
「もう少し」
ボウルに入ったコンメの粉に、水が混ざる。雪乃は卵は入れない派だ。卵を入れても美味しいが、水だけでもサクッとあっさり仕上がる。
それ以前に、ここで卵を使うなどと言い出せば、再び飛竜の卵が狙われてしまうだろう。
「適当に、根菜なり魚なりを、このくらいの大きさに切ってください」
「了解。何でも良いの?」
「何でも良いですよ。私はアマモイがお勧めです。きのこやメマも良いですね。あ、キフの葉も美味しいですよ」
「りょうかーい」
風魔法で肉やアマモイがカットされていく。雪乃もキフの葉を提供した。
冒険者達は何が始まるのかと、興味深そうに見物としゃれ込む。
「あ、コンメを先に炊いたほうが良かったかも。干しコンメで良いですね」
「適当だねえ。じゃあ、コンメも茹でとくね。みじん切り?」
「はい、お願いします」
「了解」
焚き火の上には、二つの鍋が並んでいる。一方ではコンメが茹でられ、もう一方には、植物油が注ぎ込まれた。
この世界において、植物油はそれなりに高価だ。しかしムツゴロー湿原で遭遇した魔植物が放った弾丸、もとい種子に、大量の油が詰まっていたのだ。
お蔭でノムルの空間魔法の中には、たっぷりの植物油が保管されている。
とはいえ雪乃は、揚げ物に多量の油は使わない。多くても、フライパンの底を油で埋めるくらいで充分だ。
料理番組で、焼いたり炒めたりするときに使っている油の量で、充分揚げ物はできる。
一度落としたら火が通るまで動かさず、片面がしっかりと火が通ってからひっくり返すことで、ちゃんと揚がる。油の後始末に困ることもない。
そんなわけで出来上がったのは、想像通り天ぷらだ。
普通は肉ではなく、エビや魚を揚げるが、残念ながらノムルの空間魔法には収納されていなかった。
ちなみにキフの葉は、蕗に似た植物だ。蕗の葉は広げてあげるとサクリと、丸めて揚げると中しっとりで美味い。おそらくキフの葉も、同じような味と予想した。
出来上がった天ぷらは、塩で食べさせる。
サクリといい音がノムルの口からこぼれた。
「へー、コンメの粉を水に溶いて付けただけなのに、さっくりして美味しいね」
ノムルも気に入ったようで、雪乃は安心する。
「結界を張ってあるから、問題はないだろう。食料もまだまだたくさん積んであったし。たぶん今頃は、腹いせも込めて、ふざけた冒険者達の前で美味しそうに食べてるんじゃないの?」
「ノムルさんじゃないんですから」
雪乃は嘆息したが、一人残されたラツクは、ノムルが張った結界の強靭さに気付くなり、威嚇するオーレンの冒険者達のことなど無視して、のんびりと雪乃たちが帰ってくるのを待っていた。
そしてまさに今、ノムルの予想通りの出来事が繰り広げられていた。
空腹に苛立つオーレンの冒険者達を前に、持ってきた食材を調理して、見せびらかすように食事をしていたのだった。
一旦話を切り上げた冒険者達は、結局ここで一夜を明かし、早朝、出発することになった。
空になった飛竜の巣で野営をする準備を始める。
つい先ほどまで飛竜の縄張りだった場所に、入ってくる魔物や獣などいるはずもなく、今夜は安全に夜を越せそうだ。
食事は携帯食のみで済ませ、早々に横たわる。
柔らかな飛竜の巣、更に今日一日で刻まれた疲労により、目を閉じればすぐに眠りに就いた。
そして翌朝。
目覚めた彼らは固まった。まだ夢を見ているのだろうかと、もう一度眠りに就こうと横たわる。
「駄目です!」
「えー? いいじゃん。もう親はいないんだしー」
「育てると約束しました!」
「竜種の卵って、濃厚で美味しいんだよ?」
「駄目ったら駄目です!」
夢は覚めなかったようだ。
魔法使いとその弟子(?)が、飛竜の卵を争って喧嘩している。
「大体、ノムルさんの空間魔法の中には、お肉もお野菜も入っているじゃないですか。それから使ってください」
「えー。だって野宿だよ? 地のものを食べるのも楽しみの一つだよ?」
「だったら、竜の巣に何か残っていないか、探してみたらどうですか?」
「えー? 飛竜の食い残しなんて、嫌だよー」
「じゃあ諦めて、普通の料理を食べてください!」
「えー……」
いや、竜種の卵を食べるとか、だめだろう?! とか、価値分かってるのか?! とか、新鮮な食料があるのか?! とか、この二人の関係って、何なんだろう? とか、ツッコミどころが満載過ぎて、意味が分からない。
諦めて起きることにした冒険者達は、干し肉や干しコンメを齧りながら、二人の攻防を見物する。
「あの魔法使い、弱っていたとはいえ、飛竜を一人で相手してたんだよな? 最後は結界に閉じ込めてたし」
「ああ」
「あの子、持ってたアイテムの治癒力も洒落になってないけど、あの子自身の治癒魔法も、常識を超えてたぞ」
「確かに」
「何者なんだ?」
竜種の討伐は、Aランク冒険者を中心にパーティを組んで行う。つまり彼らも、AランクとBランクという、全冒険者の数パーセントしかいない、一流と呼ばれるの冒険者なのだ。
実力も経験もある。人間離れした強者達も見てきた。それでも、
「あの二人、規格外すぎないか?」
と、認識せざるを得なかった。
「あれはSランクだろう」
「ああ。それも突出したな」
「え? Aランクだけど」
「ええ?!」
いつの間にか混ざっていた声に、冒険者達は飛びのいた。
「ああ、あったあった」
困惑する冒険者達はスルーして、ノムルは飛竜の巣の中から、エメラルドのような鱗を引っ張り出す。
「飛竜の鱗ですか?」
「そうそう。煮込むととろっとして美味しいんだよ? まあ、一週間くらい煮込まないといけないんだけどね」
「ノムルさんにそんな料理が作れるとは思えませんが?」
「えー? 酷いなあ。鍋に水と持続性の火球を入れて、空間魔法に放置しておけば良いだけだよ?」
「「「……」」」
「そんな調理法、ねえよ!」と、冒険者達は激しくツッコミを入れたかったが、必死で押さえ込んだ。
それ以前に、飛竜の鱗は、武器としても装飾としても優れている。質が良いものは、一枚でも数ヶ月の生活費を賄うくらいの収入になるのだ。
それを食べようとするとは、どこの成金か、大馬鹿野郎かと、白目を向きそうになる。
飛竜の卵を食べようとしていたことに比べれば、鱗の一枚くらい、ずっとましなのだが。
「ちなみに火力は最大ね。最低でもマグマくらいの温度は欲しいかな」
「よく鍋が溶けませんね?」
「もちろん、鍋にも耐熱魔法を掛けておくのさ」
「だから、そんな調理法おかしいだろう?!」と、冒険者達は心の中で激しくツッコミを入れる。
口には出さない。口に出したら何かが終わってしまいそうだと、彼らの鍛え上げられた危機回避能力が、警報を鳴らし続けていたから。
「しかし、朝食はどうしようかねえ」
「朝なんですから、パンで良いじゃないですか?」
「ええー。昨日、頑張ったんだから、がっつり食べたい!」
「私はそんなに料理のレシピは知りませんよ?」
実際の所、味噌も醤油もない世界では、雪乃の料理知識は手詰まりになりやすい。その上に、手に入る食材も元いた世界とは異なる。
味見することもできない樹人では、まともに作れる料理など無いに等しい。それでもじいっと見つめてくるノムルの視線に、ついに根負けしてしまう。
「分かりました。油はありましたね?」
「あるよー」
と、ノムルは植物油の入った瓶を取り出す。
「コンメを粉にしてください」
「はいはーい」
取り出したコンメが、一瞬で粉砕される。
「水を加えます」
「このくらい?」
「もう少し」
ボウルに入ったコンメの粉に、水が混ざる。雪乃は卵は入れない派だ。卵を入れても美味しいが、水だけでもサクッとあっさり仕上がる。
それ以前に、ここで卵を使うなどと言い出せば、再び飛竜の卵が狙われてしまうだろう。
「適当に、根菜なり魚なりを、このくらいの大きさに切ってください」
「了解。何でも良いの?」
「何でも良いですよ。私はアマモイがお勧めです。きのこやメマも良いですね。あ、キフの葉も美味しいですよ」
「りょうかーい」
風魔法で肉やアマモイがカットされていく。雪乃もキフの葉を提供した。
冒険者達は何が始まるのかと、興味深そうに見物としゃれ込む。
「あ、コンメを先に炊いたほうが良かったかも。干しコンメで良いですね」
「適当だねえ。じゃあ、コンメも茹でとくね。みじん切り?」
「はい、お願いします」
「了解」
焚き火の上には、二つの鍋が並んでいる。一方ではコンメが茹でられ、もう一方には、植物油が注ぎ込まれた。
この世界において、植物油はそれなりに高価だ。しかしムツゴロー湿原で遭遇した魔植物が放った弾丸、もとい種子に、大量の油が詰まっていたのだ。
お蔭でノムルの空間魔法の中には、たっぷりの植物油が保管されている。
とはいえ雪乃は、揚げ物に多量の油は使わない。多くても、フライパンの底を油で埋めるくらいで充分だ。
料理番組で、焼いたり炒めたりするときに使っている油の量で、充分揚げ物はできる。
一度落としたら火が通るまで動かさず、片面がしっかりと火が通ってからひっくり返すことで、ちゃんと揚がる。油の後始末に困ることもない。
そんなわけで出来上がったのは、想像通り天ぷらだ。
普通は肉ではなく、エビや魚を揚げるが、残念ながらノムルの空間魔法には収納されていなかった。
ちなみにキフの葉は、蕗に似た植物だ。蕗の葉は広げてあげるとサクリと、丸めて揚げると中しっとりで美味い。おそらくキフの葉も、同じような味と予想した。
出来上がった天ぷらは、塩で食べさせる。
サクリといい音がノムルの口からこぼれた。
「へー、コンメの粉を水に溶いて付けただけなのに、さっくりして美味しいね」
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