第二艦隊転進ス 進路目標ハ未来

台湾奪還支援作戦

基隆市砲撃支援作戦

沖縄南部を開放した第二戦隊は
那覇新港埠頭へと横付けして
乗組員の休養の時間を取るとともに
新たな作戦を遂行するために
砲弾薬、燃料の搭載を行っていた



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2027年4月24日
　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　防衛省統合幕僚監部


　　　　　　　台湾奪還支援作戦指令書


貴君ら第二戦隊は沖縄逆上陸作戦、輸送船団撃滅作戦において
多大なる活躍をされた
その腕を信じ、新たな作戦を実行してほしい

中華民国軍は中華人民共和国に対し
かなり有利な戦闘を行なっているが未だに北部の開放はできていない
総理と中華民国の総統との密談で
ある程度余裕ができてきた自衛隊が集団的自衛権を行使し
中華民国政府を支援することとした

先日開発し、輸送船団撃滅に大きく寄与した新型誘導砲弾は
伊勢日向のみしか今のところ使用ができない状態にある
新型砲弾であれば、敵部隊のみを狙い撃ちすることができる
来たる5月X日、第二戦隊の全力を持って、中華人民共和国軍の主要な支援港である
基隆市の港湾施設の破壊作戦を求めたい
なお、自衛隊を派遣するとなれば一部の国民の反対は必至である
よって、今回の作戦は元第二艦隊所属艦艇のみでの作戦となる

貴殿らの全力を持って作戦目標の破壊を求む
作戦成功を願わんとす


尚、X日は7日とする

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「…はぁ」

伊勢艦長の牟田口大佐は
送られてきた作戦指令書を見てため息をつく

呉に帰って反戦活動を見た伊藤長官ほどではないが
今の日本での自衛戦争の捉えられ方に
少し、恐れを抱いていた
今のただの防衛戦争でさえ、これほどまでに反戦活動が行われるのに
他の国の土地まで行って活動すればどうなるか

護衛艦を派遣しないだけ
かなり穏やかにはなるだろうが
苦しい道が待っているのは考えるまでもない

だが、上から言われたならばするしかない
伊藤長官も言っていた
我々はこの世界ではすでに死人
この国のためにできることをやり切ろうと


「やるか」



そう呟いて作戦の準備をしようと
下の階にいる各科の長の元へと歩いた



…………………
5月6日　午前9時

第二戦隊分隊の各艦が動き始める

戦艦
伊勢（旗艦）　日向


重巡洋艦
利根


駆逐艦
冬月　花月　涼月　初霜　響


潜水艦
そうりゅう　たいげい

（潜水艦は潜航しており国民には見えないため許可）


16ノットの巡航速度で
西南へと向かう

目指すは基隆市沖合

帝国海軍の残骸達は進む

台湾の解放目指して