百合好き転生令嬢は、黒髪に生まれたことで親族たちから疎まれていますが、念願通り百合に囲まれ今日も幸せです

tataku

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第2話 妹が超美少女過ぎて困ってます

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 意識が戻り、目を開けると、妹が私の顔を覗き込んでいる。少し、不機嫌そうな顔だが、相変わらず可愛い奴め。

 むふふふふ。

 あぁ、駄目だ。可愛すぎて、笑みがこぼれてしまう!
 
 ラナ=ブロード、我が愛しの妹にふさわしい名前。

 不機嫌そうな顔がさらに歪もうとも、妹の可愛いは決して揺るがない!
 
「姉様、ご機嫌いかが? まぁ、聞かなくても問題はなさそうですけど」
 
 妹は私から顔を離してしまうと、後ろのカーテンを開けた。そして、腕を組んで私を見下ろしてくる。
 
 ふわふわな赤髪は胸のあたりまで伸び、大きなお目々から覗く赤い瞳も、太陽の光を思い起こす赤色のドレスも、彼女にはよく似合っている。
 
 全く似ていない双子の妹だが、身長は同じ155㎝。
 
「姉様?」
 
 そんなプリティフェイスで睨まれても、まったく怖くないね!
 
「私、どれくらい寝てた?」
「3時間ほどです。日が暮れる前に起きていただき大変助かりました」
 
 嫌味か? 例えそうだったとしても、それすら可愛いと思える私は、本当に素晴らしい姉だ。

 頭を掻きながら身体を起こすと、ゆっくりと上体を伸ばした。神様の言う通り、どうやら本当に無傷のようだ。あんな糞長い階段から転げ落ち、痛みがまったくないとは。

 あぁ、まじ感謝。だけど、あのとき感じた痛みは許すまじ!

 私はゆっくりと部屋の中を見渡した。見慣れたはずのだだっ広い自分の部屋に――どこか違和感。それはまだ、今の自分と昔の自分が噛み合っていないから? それとも、入り口の前にたくさんのメイド達がいるからなのか。

 自分の部屋に、全ての使用人が集まっているのは今回が初めてだ。私がいたずらをし、私を追いかけたメイドのカトレアもその中にいた。いつもと違い、不安そうな顔をしている。目線が合うと、怯えた顔となり――慌てたように顔を伏せた。
 
 私はベットから起き上がると、彼女達に向かって頭を下げた。
 
「みんなごめん、私は全然平気だから」
 
 顔を上げると、メイドのカトレアは泣き崩れた。きっと、ほっとしたのだろう。例え私の自業自得だろうと、私が大怪我をすれば、彼女はただでは済まなかったはずだ。ブロード家には――それだけの権威があるのだから。

 私は彼女のことを家族だと思っている。思っていたけれど――彼女の怯えた顔を見れば、それは一方的な思い込みだった。それが今回、よく分かった。
 
 メイド長はカトレアの頭に手を置いた後、隣に見知らぬ女性を連れ立って、こちらに向かって来る。
 
「レナお嬢様、ご無事で何よりです」
 
 メイド長は胸に手を置くと、深々と頭を下げた。クラシカルなロングメイド服を完全に着こなしている。束ねた薄い赤色の髪も後頭部できれいに纏めており、いつ見ても隙がない。40代とは思えないぐらい若く綺麗な人だ。
 
「私を部屋まで運んでくれたのはメイド長?」
「いえ、素人の判断で運ぶのは危険かと思いまして――」
 
 メイド長は顔を上げ、視線を隣の女性に向けた。
 
「初めまして、レナ様。サングレイス教会所属のサラと申します」
 
 サングレイス教会といえば、王国の領地内にある教会の本部。そこに所属する人物がなぜ、ここに?
 
 シスターは胸に手をやり、見せる笑顔は、何故か胡散臭く見える。オレンジに近い黄色の長い髪で、右目を完全に隠しているのも――左目元の下にほくろがあるのも、私的には疑いを向ける要因となる。悪の組織と繋がっており、最後には主人公を裏切る――そんなキャラに見えた。(あくまでも個人の見解です)
 
 胸を片手で隠そうとも、そのあまりにも大きすぎるふたつの至宝は、はち切れんばかりに自己主張をしている。

 なるほど。

 これで私を誘惑するつもりだな!

 しかも、短い丈から覗く――その太ももは、あまりにも瑞々しく、程よい肉付きだ。

 私はごくりと、唾を飲み込んでしまう。

 スカートの丈はどんなに短くても、ふくらはぎまで隠すのが――この世界での常識。だから、太ももを見せてもらえることなどまずありえない。

 それにしても、一体なんなんだ?

 奴の太ももはなんとも言えない艶かしさだ。シスター服でミニスカートなんて、何のエロゲ? 実にけしからんよ!
 
「嫌ですわ、レナ様。そんなに見つめられては、流石に緊張してしまいます」
 
 シスターは少し前屈みになると、片手でスカートを引っ張り、太ももを隠そうとする。だが、まったく隠せていない。だって、短すぎるからね!
 
 それにしても、その仕草は駄目過ぎるだろ。

 こいつ、絶対に私を落としにきてるよ!

「……姉様?」

 妹の声が冷たい。凄く、冷たい。

 流石に、ガン見しすぎたか?
 
「い――いや、そんなつもりなんてないよ? 全然、見てないよ?」
 
 私は心を落ち着け、冷静に言葉をつむいだ――はずだ。
 
「うふふ、冗談――ですわよ」
 
 シスターはスカートから手を離すと、上目使いで綺麗な髪をかき上げ、背筋を伸ばす。その時、2つの至宝が――微かにだが、揺れた。
 
 それにしてもこいつ、いちいちエロイなぁ。本当、感心してしまう。
 
「シスター服でスカートの丈が短いのは珍しかったものだから、つい見ちゃっただけだよ。深い意味はないからね」
 
 私は冷静に、笑顔で、完璧なアリバイを口にした。

 これにより、私への疑いの芽は完全に摘むことができたはずだ。
 
「私は教会でも騎士団の方に所属してるんですわよ。丈が短いのはそのためなんですわ」
「そ、そうなんだ」
「だって、丈が長かったら魔物と戦えないですわよね?」
 
 魔物。

 見たことはないが、この世界には存在する。流石は異世界ファンタジー。そして、当然魔法も存在する。

 数百年前には魔王も存在していたらしい。

 すごいね、魔王!

 今、いなくて良かったよ。心から、そう思うね!
 
「レナ様は教会騎士を見るのは初めてなんですの?」
「うん、初めてかな」
「そうなんですわね。丈が短いのは、何も私だけじゃありませんわよ」
「あ、そうなんだ」
 
 本当か? メイド長の方に視線を向けると、何とも言えない表情をしている。
 
「シスターサラが私を助けてくれたの?」
「助けたと言っても、魔法でただ運んだだけですわ。だって、無傷なんですもの。5mもある階段から転げ落ち、擦り傷ひとつないなんて驚きですわ。頭の方の損傷も確認しましたが、それも問題なし。これはもう、女神様の思し召しとしか考えられせんわね」
 
 なるほど、神様というより、女神様の方がなんかしっくりとくる。
 
「教会騎士って、回復魔法も使えるの?」
 
 この世界の怪我や病気は、教会のシスターが魔法で治療するのが一般的。
 
「基本的に使えますわよ。ただ、教会騎士は自己強化の方に特化しており、魔力を外に流すのは苦手な方が殆どですわね」
「サラ様は騎士でありながら、ブロード領地内のどのシスターよりも回復魔法が得意とのことで、来て頂きました」
「すごい人だったんだね!」
「それほどでもあります、のよ~」
 
 シスターサラは自分の身体を抱きしめ、その豊満なボティをくねくねと激しく動かした。

 本当、エロイなぁこいつぅ! お前、絶対にエロゲの世界の住人だろ!
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