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第41話 家族
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姫様のお部屋に、お母様とメイド長――そして、女王様まで中に入ってくる。
だから私は慌ててベットから立ち上がろうとしたけど、女王様がそれを止められた。
私は躊躇しながらも、浮きかけた腰を下ろすこととなる。
本当に、いいのだろうか?
アリシア様に視線を向けると、彼女は"問題ないですよ"といった感じで、力強く頷かれた。
あなたを信じますよ、姫様!
そんな戸惑う私に対して――女王様は私を労ってくれた。
お母様との戦い? は、実に素晴らしかったと褒めてくれる。だけど、記憶がない私としては全く実感が湧かない。
けれど、表情を引き締め――とりあえず頷いてその場を凌いだ。(本当にしのげていたのかは分からないけど)
「どうする? このまま娘の部屋に泊まっていくか?」
「え? それは――」
「当然、責任はとって貰うことになるがな」
と言って、女王様は悪戯っぽい笑みを浮かべる。
「お、お母様!?」
私が反応する前に、アリシア様が顔を真っ赤にしてリアクションを起こす。
そんな姫様の姿を見て、女王様は愉快そうに――声を上げて笑われた。
「あの――パーティーの方はどうなったんですか?」
「心配することはない。ちゃんと無事に終わった」
「そう――ですか」
謝るべきか?
途中、退席してしまったのだから。
「今回は、皆が満足したと思うぞ?」
「え?」
「何せ、あんな最高のものを見せて貰ったのだからな」
「は、はぁ」
そう言われても、やはり――何の実感もわかない。
だけど、女王様の言葉で少し気が楽になる。
でも、ホッとしている場合ではないのだろう。
だって私にはまだ――やらないといけないことがあるのだから。
「その――私は、お借りしているお屋敷の方に戻ります」
と、私は答えた。
「大丈夫なのか? 心配しなくとも、すぐ近くに客室などいくらでもある」
「大丈夫です。もう、身体は全然大丈夫ですから。それに――戻りたいんです。戻って――家族で話し合いたいことがありますから」
「そうか」
女王様は軽く頷かれると、優しげに笑みを浮かべられた。
* * *
因みにだが、私を部屋まで送ってくれたのはメリエーヌ様。
これはもう感謝、感謝である。
そして、すぐにメリナさんと一緒に部屋から出ていったらしい。その後、パーティーに戻ることなく、誰も姿を見ていない。おそらくは自分の部屋へと戻ったのだろう。
こんなことを思ってはいけないんだけども、私――悲しい!
だって――なんか、放置された気がするぅ!
* * *
今、私達はお屋敷の方へと戻っている最中だ。
途中、会話はない。
ラナは私の服の裾を掴んで離さない。
おそらく、無意識なのだと思う。
だから私は指摘することなく、黙って歩いた。
さっきから、お母様の顔を見ることが出来ていない。
本当、情けない話だ。
屋敷の方へ戻ると、メイド長たちが調理場の方に向かい、食事の準備に入る。
私たち家族はロビーのソファに座った。
ラナは私の隣に座り、お母様は向かい側。
「えっと――話が、あるんだけど」
お母様は、じっと私を見る。
その顔は、無表情だ。
むむ。
なんだ?
やっぱり、5年後の私は何かをやらかしたのか?
そう思うと――冷や汗が流れる。
だけど、負けるわけにはいかない。
こんなの、気合いだ!
「その――認めて、くれたかな?」
お母様は何も言わず、私を眺める。
おいおいおいおい。
5年後の私は、まじで何をした!
ちゃんと対応したんですかねぇ!?
「が、頑張るから。頑張って、お母様の前に現れた私より、絶対に強くなるから!」
やはり、お母様は何も言わず――私の顔を無表情で眺めてくる。
妹が、私の服の裾をつかむ。
私は、負けじとお母様を眺める!
むむむむむぅ――――――。
しばらく睨み合いを続けると、何故か――急に、お母様が笑い出した。
そのため、私は驚きのあまり固まってしまう。
「ごめんなさい。これは――ちょっとした、嫌がらせ」
どう――いう、意味?
「レナは、記憶がないんでしょ?」
「え? まぁ、うん」
「痛かったのよ」
「痛かった?」
「そう、痛かったのよ。色んな意味でね」
「な、成る程」
と、私は分かっていないが、取り敢えず頷いておいた。
「だからね、これは嫌がらせ」
と、子供っぽい笑顔で、子供みたいなことを言う。
何だか、お母様らしくない。
だけど――場の雰囲気が緩くなり、妹は私の服から手を離した。
「では、その――認めてくれた、ってことでいい、のかな?」
「そうね、認めたわ。だけどそれは5年後のレナに対してであって、今のあなたではないわ」
「わ、分かってるよ。だから、頑張る。頑張って、ちゃんと認めさせるから!」
「そう――楽しみにしてるわ」
そう言って、お母様はラナの方に視線を向ける。
「ラナ、あなたも頑張るのよ」
「わ、分かっています!」
と、妹は可愛くも、凛々しく言葉を吐いた。
「それじゃー、明日帰るってことでいいんだよね?」
「まるでお母様のこと――邪魔者みたいに言うのね」
「そ、そんなことはないから!」
「冗談よ」
そう言って、お母様はくすりと、笑った。
「ちゃんと、頑張るのよ。時々、様子を見に来て――腑抜けているようだったら、すぐ家に連れ戻すから、そのつもりでいなさい」
「わ、分かってるから、そんなの!」
「そう、いい返事ね」
と、お母様は言った。
「1週間に1回は見に戻るわ」
「それは早すぎるから!」
だって、往復で6日は掛かるからね!
「冗談よ」
と、お母様は言った。
本当だろうな?
だから私は慌ててベットから立ち上がろうとしたけど、女王様がそれを止められた。
私は躊躇しながらも、浮きかけた腰を下ろすこととなる。
本当に、いいのだろうか?
アリシア様に視線を向けると、彼女は"問題ないですよ"といった感じで、力強く頷かれた。
あなたを信じますよ、姫様!
そんな戸惑う私に対して――女王様は私を労ってくれた。
お母様との戦い? は、実に素晴らしかったと褒めてくれる。だけど、記憶がない私としては全く実感が湧かない。
けれど、表情を引き締め――とりあえず頷いてその場を凌いだ。(本当にしのげていたのかは分からないけど)
「どうする? このまま娘の部屋に泊まっていくか?」
「え? それは――」
「当然、責任はとって貰うことになるがな」
と言って、女王様は悪戯っぽい笑みを浮かべる。
「お、お母様!?」
私が反応する前に、アリシア様が顔を真っ赤にしてリアクションを起こす。
そんな姫様の姿を見て、女王様は愉快そうに――声を上げて笑われた。
「あの――パーティーの方はどうなったんですか?」
「心配することはない。ちゃんと無事に終わった」
「そう――ですか」
謝るべきか?
途中、退席してしまったのだから。
「今回は、皆が満足したと思うぞ?」
「え?」
「何せ、あんな最高のものを見せて貰ったのだからな」
「は、はぁ」
そう言われても、やはり――何の実感もわかない。
だけど、女王様の言葉で少し気が楽になる。
でも、ホッとしている場合ではないのだろう。
だって私にはまだ――やらないといけないことがあるのだから。
「その――私は、お借りしているお屋敷の方に戻ります」
と、私は答えた。
「大丈夫なのか? 心配しなくとも、すぐ近くに客室などいくらでもある」
「大丈夫です。もう、身体は全然大丈夫ですから。それに――戻りたいんです。戻って――家族で話し合いたいことがありますから」
「そうか」
女王様は軽く頷かれると、優しげに笑みを浮かべられた。
* * *
因みにだが、私を部屋まで送ってくれたのはメリエーヌ様。
これはもう感謝、感謝である。
そして、すぐにメリナさんと一緒に部屋から出ていったらしい。その後、パーティーに戻ることなく、誰も姿を見ていない。おそらくは自分の部屋へと戻ったのだろう。
こんなことを思ってはいけないんだけども、私――悲しい!
だって――なんか、放置された気がするぅ!
* * *
今、私達はお屋敷の方へと戻っている最中だ。
途中、会話はない。
ラナは私の服の裾を掴んで離さない。
おそらく、無意識なのだと思う。
だから私は指摘することなく、黙って歩いた。
さっきから、お母様の顔を見ることが出来ていない。
本当、情けない話だ。
屋敷の方へ戻ると、メイド長たちが調理場の方に向かい、食事の準備に入る。
私たち家族はロビーのソファに座った。
ラナは私の隣に座り、お母様は向かい側。
「えっと――話が、あるんだけど」
お母様は、じっと私を見る。
その顔は、無表情だ。
むむ。
なんだ?
やっぱり、5年後の私は何かをやらかしたのか?
そう思うと――冷や汗が流れる。
だけど、負けるわけにはいかない。
こんなの、気合いだ!
「その――認めて、くれたかな?」
お母様は何も言わず、私を眺める。
おいおいおいおい。
5年後の私は、まじで何をした!
ちゃんと対応したんですかねぇ!?
「が、頑張るから。頑張って、お母様の前に現れた私より、絶対に強くなるから!」
やはり、お母様は何も言わず――私の顔を無表情で眺めてくる。
妹が、私の服の裾をつかむ。
私は、負けじとお母様を眺める!
むむむむむぅ――――――。
しばらく睨み合いを続けると、何故か――急に、お母様が笑い出した。
そのため、私は驚きのあまり固まってしまう。
「ごめんなさい。これは――ちょっとした、嫌がらせ」
どう――いう、意味?
「レナは、記憶がないんでしょ?」
「え? まぁ、うん」
「痛かったのよ」
「痛かった?」
「そう、痛かったのよ。色んな意味でね」
「な、成る程」
と、私は分かっていないが、取り敢えず頷いておいた。
「だからね、これは嫌がらせ」
と、子供っぽい笑顔で、子供みたいなことを言う。
何だか、お母様らしくない。
だけど――場の雰囲気が緩くなり、妹は私の服から手を離した。
「では、その――認めてくれた、ってことでいい、のかな?」
「そうね、認めたわ。だけどそれは5年後のレナに対してであって、今のあなたではないわ」
「わ、分かってるよ。だから、頑張る。頑張って、ちゃんと認めさせるから!」
「そう――楽しみにしてるわ」
そう言って、お母様はラナの方に視線を向ける。
「ラナ、あなたも頑張るのよ」
「わ、分かっています!」
と、妹は可愛くも、凛々しく言葉を吐いた。
「それじゃー、明日帰るってことでいいんだよね?」
「まるでお母様のこと――邪魔者みたいに言うのね」
「そ、そんなことはないから!」
「冗談よ」
そう言って、お母様はくすりと、笑った。
「ちゃんと、頑張るのよ。時々、様子を見に来て――腑抜けているようだったら、すぐ家に連れ戻すから、そのつもりでいなさい」
「わ、分かってるから、そんなの!」
「そう、いい返事ね」
と、お母様は言った。
「1週間に1回は見に戻るわ」
「それは早すぎるから!」
だって、往復で6日は掛かるからね!
「冗談よ」
と、お母様は言った。
本当だろうな?
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