【完結】異世界召喚 (聖女)じゃない方でしたがなぜか溺愛されてます

七夜かなた

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116  儀式

 私は浄化以外の魔法も全属性使えるとは言え、どの属性が一番優れているというわけでもなかった。
 魔法の初級課程を終えると、属性の判定をして、どの属性を極めるかが決まっていく。
 まだ私は魔法の基礎を習っているところで、試しに使って一番使いやすかったのは土魔法だった。次に水魔法。土魔法は土壌を活性化させたり。ゴーレムを作ったり出来るらしい。

 結婚式は神官長によって執り行われた。

 私の家族は誰一人参加できなかったけれど、たくさんの人の祝福を受けた。

 そこで長い間社交界から遠ざかっていたアドルファスの両親が参列したことに、周りの誰もが驚いていた。

 私の身内として参列してくれた財前さんが、花嫁を花婿に引き渡す役を引い受けてくれた。
 ご丁寧に父親代わりに、男装までして。

「私のときはよろしくね、先生」

 軽くウインクして、彼女がそう言った。

「じゃあ、私のことはもう先生ではなくて、唯奈と呼んでね」
「それなら私のことも麗って呼んでください」

 私の花嫁衣装も財前さんの男装衣装も、ボルタンヌ商会で作られた。
 花嫁衣装は洋装風の白無垢とでも言おうか、スカートはドレスだけど、上半身は着物のように袷になっている。鎖骨が綺麗に見えるくらいに襟を下げて、綺麗なレースの半衿に帯風の幅広のベルトを腰に巻いている。
 帯も白地に銀で刺繍されていて、柄は鳳凰。

 麗は男装の麗人よろしく薄い水色のジャケットに白のスラックスのタキシード。

 女性はスカートとという概念を打ち砕いた。

 花嫁衣装も女性用のスラックスも、もしかしたらこれから流行るかも知れない。

 私の側の参列者には、ファビオさんやその家族、ミランダさんたちも招待した。
 会ったばかりだけど、私に親切にしてくれた人たち。ファビオさんの息子さんとも士官学校で出会い、招待したことには驚かれたが、快く参列してくれた。

 神殿で行われた式の後、夜から宴が開かれるのだけど、その前に二人で神殿奥へと向かった。

 そこでリングが外される。

 相手の名前を呪文で唱え体液を染み込ませる。と聞いていたけど、実際どうするのかわからなかった。

 式の説明を聞いた時は驚いたものだ。

 手前でネグリジェのような衣装に着替えさせられ、やってきた小部屋には寝台がひとつ置かれている。

 儀式とはまさにたった今式を挙げた者同士が、そこで体を重ねるというものだった。

 アドルファスとクムヒム神官が、先にそこで待っていた。
 いつもと違うのは、彼の着ているものも私と似たワンピース型だということ。

 裾をたくし上げれば、互いの繋がる場所がよく見える。

「ユイナ」

 私が近づくと、アドルファスは私を抱き寄せ、顎を捉えて唇を重ねてきた。

「花嫁衣装、綺麗でした」
「ありがとう。アドルファスも素敵だったわ」

 アドルファスは騎士の時代に獲得した勲章を胸に身に付けた立て襟の白の騎士服を着ていた。
 制服フェチでなくても、その凛々しさは垂涎ものだった。

「これは、いつもと違って儀式なので、前戯のようなものはしません。だから少し媚薬を使います」


 クムヒム神官が説明してくれる。
 それは式の段取りとして聞いていたので、ある程度覚悟は出来ていた。

 液体が入ったコップをクムヒム神官が私達に渡す。
 媚薬は無味無臭だった。
 寝台の上で向かい合って座り、二人で回し飲みすると、すぐに効果が現れた。
 栄誉ドリンクを飲んだ時のように一気に体温が上がる。

「互いの手を…」

 クムヒム神官に手を取られ、アドルファスと手を繋ぐ。

「では、誓いの言葉を」

「アドルファス・レインズフォードは、本日神の名の下、ユイナ・ユコサキを伴侶として迎える」
「ユイナ・ユコサキは、本日神の名の下、アドルファス・レインズフォードを伴侶として迎える」

「たった今、二人の意思は神に届き、これ以降、互いの結びつきにより、新たな未来が紡がれます」

 その言葉と共に、キン、とした音が部屋の中に響いた。周りの壁に文字が浮かび上がる。術がこの部屋全体に掛けられていて、今言った言葉が刻み込まれた。

「今、この部屋には神の祝福が掛けられています。では、数時間後に参ります」

 クムヒム神官が私達を残し、部屋を出ていった。
 最後の仕上げ、私の体液をリングに染み込ませて術は完成する。

「ユイナ」

 トロンとした熱っぽい視線でアドルファスがこちらを見る。アイスブルーの瞳が潤みを増し、頬が赤くなり息も荒くなっている。
 私の顔も同じようになっているのだろう。激しく鼓動する心臓の音が耳に響く。

 下腹部が熱くなり、既に内から蜜が溢れ出して来ていた。

「アドルファス」

 アドルファスが衣服の裾を持ち上げると、いつにも増して硬く屹立した彼のものが見え、その先端からは精液が滲み出てきている。

 根元のリングも文字が、浮かび上がっていた。

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