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ラファエル編
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何のために生きているのか。いっそ母のように死ぬべきかと、思わないではなかったが、僕の心に灯った復讐の炎が、それを思い止まらせた。
死ぬなら、あいつらを道連れにして死んでやる。
そう心に決めていた。
数年が経ち、相変わらず父親は無関心。時折僕を呼び出し、女の服を着せて横に侍らせては喜んでいた。
しかし、一応の勉強や剣や馬術と言った貴族の子息に必要な勉強はさせてくれた。
僕の体が大きくなると、さすがに反撃を恐れてか本妻は暴力を控えるようになったが、暴言は続いていた。
そして、本妻の息子は、勉強も剣も容姿も平凡並で、僕より劣っていることを自覚して、以前にも増して僕に辛く当たっていた。
変わったのは、使用人たちだ。
特に女の使用人たちは、僕の世話をこぞってやりたがった。
本妻たちの目を盗んでは食べ物などを僕に渡し、代わりに僕に触れていく。
時には唇を押し付けてきたり、夜中にこっそり寝ているところに忍び込んできた。
自分の見かけが、女達(時には男たち)にもたらす影響力は凄まじかった。
僕に気に入られようと、女達は熾烈な争いを起こし、やがてそれは本妻の知るところとなった。
僕に少しでも媚びると、すぐに解雇し、次から次へと使用人が入れ替わった。
その度に本妻もその息子も、僕を責めた。僕が望んでしたことではない。勝手に彼女たちが寄ってくるのだと言うことも、本妻たちはわかっていながら、理不尽に僕を責め続けた。
やがて僕は騎士団に入団した。
騎士になりたかったわけではない。はっきり言って、あの家を出られるなら何でも良かった。
しかし、騎士団と言っても男ばかりではなかった。
ここでも少ないとは言え、女はいた。
女達は僕を見た目で判断し、言い寄ってきた。
そして男たちは、嫉妬で僕をいたぶった。
どこに行っても変わらない。
そんな時だ。アニエス・ベルフのことを知ったのは。
死ぬなら、あいつらを道連れにして死んでやる。
そう心に決めていた。
数年が経ち、相変わらず父親は無関心。時折僕を呼び出し、女の服を着せて横に侍らせては喜んでいた。
しかし、一応の勉強や剣や馬術と言った貴族の子息に必要な勉強はさせてくれた。
僕の体が大きくなると、さすがに反撃を恐れてか本妻は暴力を控えるようになったが、暴言は続いていた。
そして、本妻の息子は、勉強も剣も容姿も平凡並で、僕より劣っていることを自覚して、以前にも増して僕に辛く当たっていた。
変わったのは、使用人たちだ。
特に女の使用人たちは、僕の世話をこぞってやりたがった。
本妻たちの目を盗んでは食べ物などを僕に渡し、代わりに僕に触れていく。
時には唇を押し付けてきたり、夜中にこっそり寝ているところに忍び込んできた。
自分の見かけが、女達(時には男たち)にもたらす影響力は凄まじかった。
僕に気に入られようと、女達は熾烈な争いを起こし、やがてそれは本妻の知るところとなった。
僕に少しでも媚びると、すぐに解雇し、次から次へと使用人が入れ替わった。
その度に本妻もその息子も、僕を責めた。僕が望んでしたことではない。勝手に彼女たちが寄ってくるのだと言うことも、本妻たちはわかっていながら、理不尽に僕を責め続けた。
やがて僕は騎士団に入団した。
騎士になりたかったわけではない。はっきり言って、あの家を出られるなら何でも良かった。
しかし、騎士団と言っても男ばかりではなかった。
ここでも少ないとは言え、女はいた。
女達は僕を見た目で判断し、言い寄ってきた。
そして男たちは、嫉妬で僕をいたぶった。
どこに行っても変わらない。
そんな時だ。アニエス・ベルフのことを知ったのは。
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