【R18】イケメン妻は年下夫の愛に囚われる

七夜かなた

文字の大きさ
16 / 23
ラファエル編

2

しおりを挟む
何のために生きているのか。いっそ母のように死ぬべきかと、思わないではなかったが、僕の心に灯った復讐の炎が、それを思い止まらせた。
 死ぬなら、あいつらを道連れにして死んでやる。

 そう心に決めていた。

 数年が経ち、相変わらず父親は無関心。時折僕を呼び出し、女の服を着せて横に侍らせては喜んでいた。
 しかし、一応の勉強や剣や馬術と言った貴族の子息に必要な勉強はさせてくれた。
 
 
 僕の体が大きくなると、さすがに反撃を恐れてか本妻は暴力を控えるようになったが、暴言は続いていた。

 そして、本妻の息子は、勉強も剣も容姿も平凡並で、僕より劣っていることを自覚して、以前にも増して僕に辛く当たっていた。

 変わったのは、使用人たちだ。

 特に女の使用人たちは、僕の世話をこぞってやりたがった。
 本妻たちの目を盗んでは食べ物などを僕に渡し、代わりに僕に触れていく。
 時には唇を押し付けてきたり、夜中にこっそり寝ているところに忍び込んできた。
 
 自分の見かけが、女達(時には男たち)にもたらす影響力は凄まじかった。

 僕に気に入られようと、女達は熾烈な争いを起こし、やがてそれは本妻の知るところとなった。

 僕に少しでも媚びると、すぐに解雇し、次から次へと使用人が入れ替わった。

 その度に本妻もその息子も、僕を責めた。僕が望んでしたことではない。勝手に彼女たちが寄ってくるのだと言うことも、本妻たちはわかっていながら、理不尽に僕を責め続けた。

 やがて僕は騎士団に入団した。

 騎士になりたかったわけではない。はっきり言って、あの家を出られるなら何でも良かった。
 
 しかし、騎士団と言っても男ばかりではなかった。

 ここでも少ないとは言え、女はいた。

 女達は僕を見た目で判断し、言い寄ってきた。
 そして男たちは、嫉妬で僕をいたぶった。

 どこに行っても変わらない。

 そんな時だ。アニエス・ベルフのことを知ったのは。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~

cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。 同棲はかれこれもう7年目。 お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。 合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。 焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。 何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。 美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。 私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな? そしてわたしの30歳の誕生日。 「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」 「なに言ってるの?」 優しかったはずの隼人が豹変。 「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」 彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。 「絶対に逃がさないよ?」

辣腕同期が終業後に淫獣になって襲ってきます

鳴宮鶉子
恋愛
辣腕同期が終業後に淫獣になって襲ってきます

×一夜の過ち→◎毎晩大正解!

名乃坂
恋愛
一夜の過ちを犯した相手が不幸にもたまたまヤンデレストーカー男だったヒロインのお話です。

元彼にハメ婚させられちゃいました

鳴宮鶉子
恋愛
元彼にハメ婚させられちゃいました

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

ちょいぽちゃ令嬢は溺愛王子から逃げたい

なかな悠桃
恋愛
ふくよかな体型を気にするイルナは王子から与えられるスイーツに頭を悩ませていた。彼に黙ってダイエットを開始しようとするも・・・。 ※誤字脱字等ご了承ください

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

処理中です...