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10=訪問者=
最寄りの駅に着いてトボトボ歩く美奈子。疲れている自覚がある。
それでも横になったら、あれこれ考えてしまい、また眠れなくなるかもしれない。
前も見ずにぼんやりを足だけを進め、やがては自宅に辿り着いた。
「前見て歩かないと、危ないよ?」
突然の声に驚いて顔を上げる。自宅の扉前に優斗がビニール袋を片手に立っていた。
「ど、どうしてここに……」
「美奈子ちゃんが体調悪そうだって、オーナーから連絡もらってね」
優斗はそう言うと美奈子に腕を伸ばし、手の甲でその頬に触れた。頬からするりと下に撫でると、手を返して首に触れる。
「熱はなさそうだね」
ほっとした顔の優斗に、体温が上がりそうになりながら、美奈子は赤くなって言う。
「ただの……寝不足です……」
「あ、そうなんだ。よかった」
優斗はビニール袋を美奈子に差し出して言った。
「風邪だったら料理とか面倒だろうと思って、色々材料買ってきたんだ。よかったら使って」
袋ごと手渡そうとする優斗に、美奈子は部屋の扉を指さして言う。
「ありがとう。作ってくれるつもりだったの?」
頷きを確認すると、顔を綻ばせて言った。
「今からお願いしてもいい?」
大きな頷きに、美奈子は鍵を開けて優斗を振り返る。すると、優斗が素早く美奈子に口付けた。
「入れてもらえて嬉しいよ」
照れから優斗を直視できず、さっと部屋の中に入る。
ビニール袋の音と共に入ってくる優斗。美奈子はキッチンを指して言った。
「なんでも自由に使って。本格的なものは何もないけど」
美奈子の言葉に優斗は微笑み、ビニール袋をテーブルに置くと中から野菜を取り出して言った。
「調味料借りていい?」
「うん、コンロの左下か冷蔵庫に入ってる」
優斗は教えられた場所を開け、屈み込んであれこれ調べている。ややして立ち上がると美奈子に聞いた。
「根菜と鶏肉の黒酢炒めとか食べれる?」
「え、そんな本格的なもの作ってくれるの?」
「簡単なものだよ。大丈夫そうでよかった」
手早く材料を出して野菜を洗いながら優斗は言う。
「風邪かなと思ってたから、喉が痛くなければ野菜たっぷりの鳥スープにしようかと思ったんだ。でも風邪じゃないなら、ご飯がおいしく食べられるオカズのほうがいいよね?」
「黒酢炒めなんて家で作った事ない」
美奈子がそう言うと、優斗はちらりと振り返って笑う。
「意外と簡単なんだよ。でもこれは、俺が好きだからレシピを知ってるだけで。美奈子ちゃんが当然のように知ってるレシピを、俺が知らない可能性もあるからね」
そうなのだろうかと首を傾げる美奈子。優斗の事はまだあまり知らないが、さっきから見ていると手慣れている。
「仕事で料理もするの?」
「ん~、今の職場ではあまりやらないかな。前職は料理も作ってたから、少しは慣れてるかも」
トントン野菜を切りながら言う優斗の手つきは、迷いがなくて早い。
「えっとね、出来るまで三十分はかかるから、着替えとかお風呂とか入ってきていいよ。俺が帰ったら速攻で寝られるように」
帰ると聞いて急に寂しくなった美奈子は、引き出しを開けて作った合鍵を出す。
料理中の優斗の背後に立つと、鍵を握りしめて言った。
「合鍵……いる?」
野菜を切る音がやみ、体が反転して美奈子に向き直る。
「作ってくれたの?」
小さく頷いた美奈子を抱きしめた優斗から、ぷんと玉ネギの匂いがした。
「嬉しいな。いつでも来ていいって事?」
それにも小さく頷いた美奈子は、優斗の胸に顔を埋めたまま言った。
「今日は泊まっていってくれる?」
「美奈子ちゃんがいいのなら」
「いいに決まってる」
その言葉を受けた優斗が、ぎゅうっと美奈子を抱きしめた。
「あ、でも俺着替えとかないから、この服で布団に入っても怒らない?」
「うん。貸してあげられる服がないから、寝るのしんどくなかったらいいんだけど」
「嬉しいな。じゃあ二人分作ろうかな。一緒に食べて一緒に寝て……うん、いいね」
独り言のように呟いた優斗は、美奈子を解放して料理に戻る。
その背中を、美奈子は幸せそうに見ていた。
食事を終えて、食後のお茶を淹れながら少しだけ話したが、優斗に言われてゆっくり風呂に入る事にした。
しかし風呂上がりの部屋の中は、いつものように静かでしんとしており、優斗は家の中から消えていた。
「帰った……のかな」
食事中もしきりに美奈子の体調を気遣っていた優斗。美奈子は自分が嫌で帰ったとはもう思わなかったが、気遣って帰る可能性はあると思った。ゆっくり寝ろと言われているみたいだが、挨拶もなく消えている事には少し寂しさを覚えた。
部屋の中央にぽつんと立って固まっていた美奈子は、玄関から音がして弾かれたようにそちらを見た。
かちゃっと音がして鍵が開き、玄関から優斗が顔を覗かせる。
美奈子に気がつくと、嬉しそうに合鍵を掲げて見せた。
「合鍵使いたくて買い物行ってきた」
最寄りのコンビニの袋だった。
「下着と歯ブラシ」
美奈子は安堵と歓喜が同時に来て、抱きつきたいのを我慢して、微笑みながら頷いた。
「お風呂使って」
「それじゃ遠慮なく。あ、美奈子ちゃんは寝てていいからね」
一応頷いた美奈子は、優斗を浴室に連れて行くとタオルを渡して、設備や備品についてあれこれ説明した。
優斗が泊まっていくと思うと、心が騒つくのを止められず、美奈子は連続の寝不足を覚悟した。
そわそわしながら優斗を待ち、念入りに髪を乾かす。意外と長風呂の優斗が出てくる頃には、すっかり乾かし終えていた。
「さっぱりした」
濡れた髪の優斗が新鮮で、滴る雫を見ながら美奈子は言う。
「お茶でも飲む?」
タオルで髪を拭きながら歩いてくる優斗は、美奈子に近寄ると顔を覗き込んだ。
「気にせず寝てて良いのに」
来てくれた優斗を放置して、さっさと布団に入るなんて美奈子には出来ない。
それに、この後……
「寝ようか」
優斗が微笑みながら言い、美奈子は淡い期待を胸に、無言で頷いた。
「狭いですけど……」
美奈子のベッドは一人サイズ用だ。
「知ってるよ。くっついて寝たらちゃんと二人入れるよね」
さっと先にベッドに入る優斗は、布団を捲って美奈子を迎え入れる。
吸い込まれるように横になった美奈子を、優斗の腕が優しく抱き止めた。抱えられるような体勢にドキドキするが、優斗はピクリともしない。
「あの……」
眠ったのだろうかと声をかけてみる。
「ん……どうしたの?」
下を見る気配に美奈子も顔を上げる。近すぎて顔は見えなかったが、その鎖骨に向かって言ってみる。
「今日は……何もしないの?」
「何もしない。美奈子ちゃんの体力が優先」
「体力が無いわけじゃ……」
「ダメだよ。万全じゃないと気持ち良くなれないらしいから」
「え?そうなんですか?」
少し体を離してその顔を見る。優斗は真剣な顔で美奈子を見ていた。
「まず寝不足は良くない」
黙ってそれに頷く美奈子。続いて口を開く優斗を見ていた。
「寝不足が続くと体力が減る。体力が減ると、女性はいかなくなると聞いたから、今は必死に我慢してる。その代わり、週末覚悟しといて」
優斗はそう言って口を引き結ぶと、再び美奈子を引き寄せてしっかり腕を回す。
トクトク鳴る鼓動を聴きながら、美奈子は瞳を閉じる。安堵が心に広がり、瞬く間に眠りに落ちた。
それでも横になったら、あれこれ考えてしまい、また眠れなくなるかもしれない。
前も見ずにぼんやりを足だけを進め、やがては自宅に辿り着いた。
「前見て歩かないと、危ないよ?」
突然の声に驚いて顔を上げる。自宅の扉前に優斗がビニール袋を片手に立っていた。
「ど、どうしてここに……」
「美奈子ちゃんが体調悪そうだって、オーナーから連絡もらってね」
優斗はそう言うと美奈子に腕を伸ばし、手の甲でその頬に触れた。頬からするりと下に撫でると、手を返して首に触れる。
「熱はなさそうだね」
ほっとした顔の優斗に、体温が上がりそうになりながら、美奈子は赤くなって言う。
「ただの……寝不足です……」
「あ、そうなんだ。よかった」
優斗はビニール袋を美奈子に差し出して言った。
「風邪だったら料理とか面倒だろうと思って、色々材料買ってきたんだ。よかったら使って」
袋ごと手渡そうとする優斗に、美奈子は部屋の扉を指さして言う。
「ありがとう。作ってくれるつもりだったの?」
頷きを確認すると、顔を綻ばせて言った。
「今からお願いしてもいい?」
大きな頷きに、美奈子は鍵を開けて優斗を振り返る。すると、優斗が素早く美奈子に口付けた。
「入れてもらえて嬉しいよ」
照れから優斗を直視できず、さっと部屋の中に入る。
ビニール袋の音と共に入ってくる優斗。美奈子はキッチンを指して言った。
「なんでも自由に使って。本格的なものは何もないけど」
美奈子の言葉に優斗は微笑み、ビニール袋をテーブルに置くと中から野菜を取り出して言った。
「調味料借りていい?」
「うん、コンロの左下か冷蔵庫に入ってる」
優斗は教えられた場所を開け、屈み込んであれこれ調べている。ややして立ち上がると美奈子に聞いた。
「根菜と鶏肉の黒酢炒めとか食べれる?」
「え、そんな本格的なもの作ってくれるの?」
「簡単なものだよ。大丈夫そうでよかった」
手早く材料を出して野菜を洗いながら優斗は言う。
「風邪かなと思ってたから、喉が痛くなければ野菜たっぷりの鳥スープにしようかと思ったんだ。でも風邪じゃないなら、ご飯がおいしく食べられるオカズのほうがいいよね?」
「黒酢炒めなんて家で作った事ない」
美奈子がそう言うと、優斗はちらりと振り返って笑う。
「意外と簡単なんだよ。でもこれは、俺が好きだからレシピを知ってるだけで。美奈子ちゃんが当然のように知ってるレシピを、俺が知らない可能性もあるからね」
そうなのだろうかと首を傾げる美奈子。優斗の事はまだあまり知らないが、さっきから見ていると手慣れている。
「仕事で料理もするの?」
「ん~、今の職場ではあまりやらないかな。前職は料理も作ってたから、少しは慣れてるかも」
トントン野菜を切りながら言う優斗の手つきは、迷いがなくて早い。
「えっとね、出来るまで三十分はかかるから、着替えとかお風呂とか入ってきていいよ。俺が帰ったら速攻で寝られるように」
帰ると聞いて急に寂しくなった美奈子は、引き出しを開けて作った合鍵を出す。
料理中の優斗の背後に立つと、鍵を握りしめて言った。
「合鍵……いる?」
野菜を切る音がやみ、体が反転して美奈子に向き直る。
「作ってくれたの?」
小さく頷いた美奈子を抱きしめた優斗から、ぷんと玉ネギの匂いがした。
「嬉しいな。いつでも来ていいって事?」
それにも小さく頷いた美奈子は、優斗の胸に顔を埋めたまま言った。
「今日は泊まっていってくれる?」
「美奈子ちゃんがいいのなら」
「いいに決まってる」
その言葉を受けた優斗が、ぎゅうっと美奈子を抱きしめた。
「あ、でも俺着替えとかないから、この服で布団に入っても怒らない?」
「うん。貸してあげられる服がないから、寝るのしんどくなかったらいいんだけど」
「嬉しいな。じゃあ二人分作ろうかな。一緒に食べて一緒に寝て……うん、いいね」
独り言のように呟いた優斗は、美奈子を解放して料理に戻る。
その背中を、美奈子は幸せそうに見ていた。
食事を終えて、食後のお茶を淹れながら少しだけ話したが、優斗に言われてゆっくり風呂に入る事にした。
しかし風呂上がりの部屋の中は、いつものように静かでしんとしており、優斗は家の中から消えていた。
「帰った……のかな」
食事中もしきりに美奈子の体調を気遣っていた優斗。美奈子は自分が嫌で帰ったとはもう思わなかったが、気遣って帰る可能性はあると思った。ゆっくり寝ろと言われているみたいだが、挨拶もなく消えている事には少し寂しさを覚えた。
部屋の中央にぽつんと立って固まっていた美奈子は、玄関から音がして弾かれたようにそちらを見た。
かちゃっと音がして鍵が開き、玄関から優斗が顔を覗かせる。
美奈子に気がつくと、嬉しそうに合鍵を掲げて見せた。
「合鍵使いたくて買い物行ってきた」
最寄りのコンビニの袋だった。
「下着と歯ブラシ」
美奈子は安堵と歓喜が同時に来て、抱きつきたいのを我慢して、微笑みながら頷いた。
「お風呂使って」
「それじゃ遠慮なく。あ、美奈子ちゃんは寝てていいからね」
一応頷いた美奈子は、優斗を浴室に連れて行くとタオルを渡して、設備や備品についてあれこれ説明した。
優斗が泊まっていくと思うと、心が騒つくのを止められず、美奈子は連続の寝不足を覚悟した。
そわそわしながら優斗を待ち、念入りに髪を乾かす。意外と長風呂の優斗が出てくる頃には、すっかり乾かし終えていた。
「さっぱりした」
濡れた髪の優斗が新鮮で、滴る雫を見ながら美奈子は言う。
「お茶でも飲む?」
タオルで髪を拭きながら歩いてくる優斗は、美奈子に近寄ると顔を覗き込んだ。
「気にせず寝てて良いのに」
来てくれた優斗を放置して、さっさと布団に入るなんて美奈子には出来ない。
それに、この後……
「寝ようか」
優斗が微笑みながら言い、美奈子は淡い期待を胸に、無言で頷いた。
「狭いですけど……」
美奈子のベッドは一人サイズ用だ。
「知ってるよ。くっついて寝たらちゃんと二人入れるよね」
さっと先にベッドに入る優斗は、布団を捲って美奈子を迎え入れる。
吸い込まれるように横になった美奈子を、優斗の腕が優しく抱き止めた。抱えられるような体勢にドキドキするが、優斗はピクリともしない。
「あの……」
眠ったのだろうかと声をかけてみる。
「ん……どうしたの?」
下を見る気配に美奈子も顔を上げる。近すぎて顔は見えなかったが、その鎖骨に向かって言ってみる。
「今日は……何もしないの?」
「何もしない。美奈子ちゃんの体力が優先」
「体力が無いわけじゃ……」
「ダメだよ。万全じゃないと気持ち良くなれないらしいから」
「え?そうなんですか?」
少し体を離してその顔を見る。優斗は真剣な顔で美奈子を見ていた。
「まず寝不足は良くない」
黙ってそれに頷く美奈子。続いて口を開く優斗を見ていた。
「寝不足が続くと体力が減る。体力が減ると、女性はいかなくなると聞いたから、今は必死に我慢してる。その代わり、週末覚悟しといて」
優斗はそう言って口を引き結ぶと、再び美奈子を引き寄せてしっかり腕を回す。
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