ディック・ウォーズ

天の惹

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第3章 ルークの初めて

第31話 ルーク vs チャスティン

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「えぇ~と、俺はルークですが不埒な輩とはどういう事ですか?」

「あなた何を惚けているのですか。街中で若い女性を誑かしているではないですか」

ルークには若干、自覚はあった。だが自分では特に何もしていない。いつの間にかこの街で有名人になっていた。
特に何も宣伝していないのに。
不思議だ。
なぜか知らないが若い女性に声を掛けらるので手を振って答えているが。これって若い女性を誑かしている事になるのか。

「確かになぜか知らないが若い女性に声を掛けられるのですが、特に何もしていなですよ」

「あなた、まだ白を切る気ですか。許せない」

 えッ!どういう事。許せないと言われても誰かに許しを得ないほど悪いことしていないですけど。どうしよう。一方、チャスティンは腰から木刀を抜き、ルークに向けて構えた。

「さぁ、あなたも早く武器を手に取りなさい」

 えぇ~、武器を取れと言われて何も持っていないんですけど。ヤバいなこの子。何と言って誤魔化そう。

 チャスティンは彼が武器を手に取るのを待っていた。何と言っても丸腰の人を一方的にボコるのは彼女の倫理に反していた。
見た感じ、武器は持ってなさそうだけど。
だが、どこかにナイフなどの武器を隠し持っている可能性もなくはない。
もし武器がなければそこら辺の木の棒でも拾いなさいよ。

「あの~、ここは穏便に済ますことは出来ないのですか?」

「お断りします。私達は王都マタナメタールからあなたを成敗するためにわざわざここまで来ているのですから」

 なんで?
ルークはそこまで誰かに恨みを買うことはしていないですんけど。
例外があるならシャブーレでボコール兵を何人も殺したくらいだけだ。あれは戦争なので文句を言われる筋合いはない。
それにこの人、この国の人でしょう。ボコール帝国とは関係ないのでは。
まぁ、ここは穏便に済ますことは出来なさそうなので対決することにした。

「わかりました。お相手致しましょう」

ルークはズボンのジッパーを下げると一物を出した。

 えぇ~、何コイツ!露出狂か!じゃなかった露出卿だったな。
どうでもいいわ、そんな事。
チャスティンがあっけに取られていると、すかさずここでもアークがツッコミを入れた。

「テメー、なに汚い物、姫様に見せているだー。コノヤロー!」

「俺の武器だが」

「男の武器かよ。バカヤロー!」

 会話が全然噛み合っていない。
だがルークにとってはそれどころではなかった。なぜなら彼の一物がおっ勃ったないのだから。
緊張か。この期に及んで。
ヤバい。
これではただの露出狂ではないか。何とかしなければ。ルークはデコピンならぬ自分の一物にチンピンをした。

「お~い、起きろー。コノヤロー」

ルークは声を出して言っている事に気付いていなかった。チャスティンは呆れた顔をしてルークを見ている。ルークは何度もチンピンをしている。だが彼の一物というと

Zzz⋯⋯

お~い、コラ、寝てるんじゃねーよ。また思わず声が口から出かけた。さっさと起きやがれ。のディック・セイバーの戦いに水を差すんじゃない。再度、ルークは自分の一物にチンピンをした。だが

Zzz⋯⋯

ルークの一物は未だに無反応だ。業を煮やしたチャスティンはビシッと言い放った。

「ちょっとあなた、オシッコがしたならトイレへ行きなさい!」

別にそういう事では無いのだが。ルークは人差し指を上に上げるとチャスティンに言った。

「ちょっと待ってくれ。すぐ終わるから」

そうだった。こういう時の為に例のあれがあった。ルークはズボンの後ろポケットを探るとエロ本のピンナップガールのジャイナちゃんを探した。

「しまった!ジャイナちゃん持ってくるの忘れた!!」

ルークはまた思わす口にしてしまった。ここでもまたアークがツッコミを入れた。

「ジャイナちゃんって一体誰だよ!セックスドールか。コノヤロー!」

 これはもう八方塞がりだ。ルーク、大ピンチ。終わったな、コレ。いや待てよ。ルークにはもう一つ勃起を催すアイテムがあった。ルークはジャケットのポケットからそれを取り出した。

ジャジャ~ン Bonergy Drink

Boner(勃起)とEnergyを掛け合わせてBonergy Drink。
これはノー・ソイが王都マタナメタールに行く前にルークにくれた物だ。これを飲むとどんな状況でも勃起を確実に催すドリンクだ。
勿論、棺桶に片足突っ込んだジジイにでも効果はある。
正に最強のボーナジー・ドリンクだ。その名はBonergy Ultimatumだ。オチンチンへのボーナジー最後通牒だ。
ルークはキャップをひねるとボーナジー・ドリンクを一気に飲み干した。

キターーー

彼のオチンチンはというと

うっせーな

 オチンチンにゴミが付いているのが原因なのか、何かオチンチンがウザそうにこちらを見て文句を言ってそうな気がした。
これって俗に言うシミュラクラ現象と言うやつか。3つの点が集まった図形をついつい人の顔として認識してしまうあれだ。
それは置いといてルークは早速自分の一物をおっ勃ってた。フォーナスを纏うとルークの一物が1メーターくらいに伸びた。ルークは言い放った。

「準備万全だ」

 えッ!何それ!確かにチャスティンは木の棒でも何でもいいから拾いなさいよっと思っていたが、目の前にいる男はまさに想像の斜め上の遥か先を行っていた。何か怒るのも馬鹿馬鹿しくなってきた。ルークは続けた。

「あんたは運がいいぜ」

なぜ?っとチャスティンは思った。更にルークは続けた。

「俺の初めてをお前で試す」

 はぁ~。何言っているんだ、コイツ!
俺の初めてって何の初めてだよ~!全く意味がわからない。
だがルークはお構いなしに嬉しそうに彼の一物をブンブン振っていた。その太く長くカチンカチンの一物を。
チャスティンは思わず彼が振る一物を見つめてしまった。そしてアッ!と思わず声を上げた。
そういう意味だっだのか!奴が言う俺の初めてとは。
と思った瞬間、チャスティンの顔が真っ赤っ赤に染まった。

「あ、あ、あなたねー⋯⋯バッカじゃないの⋯⋯。今回は勘弁してあげる。次、会ったら承知しないから。覚えておいて!!!」

 チャスティンは捨て台詞を言い放つと踵を返してさっさと走り出した。ルークは困惑しながら走り去るチャスティンを見ていた。だが、ハッ!と気付いて言い放った。

「おい、コラ、待て。次っていつだよ。今すぐやろうぜ!!」

「バカ、バカ、バッカ~!!!」

 チャスティンは振り返ることなく大きな声を張り上げた。更に顔だけでなく耳まで真っ赤に染ませながら。そして一目散に公園を去った。アークは無言でチャスティンの後を追いかけた。
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