とある中年男性の転生冒険記

うしのまるやき

文字の大きさ
53 / 85

第51話 ほう、ついに待ち望んだものが。

しおりを挟む


 テシテシテシ、テシテシテシ、ポンポンポン、いつもの朝の起こしだけど、今日は雰囲気が違った。


「おはよう、マーブル、ジェミニ、ライム。」


「ミャア---!!」


「アイスさん、おはようございますです!!」


「あるじー! おはよーーーー!!」


 なぜか3人とも気合が入りまくっている。無理も無い、今日は牛肉祭り、じゃなかったミノタウロス討伐の日だ。先日アマデウスさんから教えてもらった情報から王都の安全と牛肉の確保を兼ねて先手を打つつもりで討伐に向かう。恐らく今日明日までに倒しておかないとギルドの情報が伝わってしまいこちらとしても動きにくくなる。かといって、昨日一昨日に出撃となると距離がありすぎるため、こちらも面倒臭いから却下だ。といった理由で今日出立するのだ。


「ミャッミャッ!」


「お肉です、たくさん狩るです!」


「おにくっ、おにくっ。」


 こんなことを言いながら3人とも急かしてくる。いや、気持ちはわかるけどさ、朝食ぐらいゆっくり食わせてくれ。牛肉は逃げないから、大丈夫だから。3人ともアッサリと朝食を食べきる。ちなみに私は半分も食べ終わってない。普段なら私が一番最初に完食しているのだが。


 朝食が終わって食器を返しに行き、メラちゃんに1日戻ってこないことを伝える。恐らく現地で1泊することを踏まえてのことだ。仮に日帰りできそうでもそうでなくても一旦ねぐらには行くつもりだ。宿を出て城門に向かう。王都は防衛上一方向にしか門がないので、門を出るのにも多少時間はかかる。ジュセイさんがいて、こちらに声をかける。


「おっ、アイス君達じゃないか。今日は狩猟のクエストかな?」


「あ、ジュセイさん。今日は所用で1日戻らない予定ですので。」


「そうかい、気をつけて行ってくるんだよ。」


「はい、いってきます。」


 城門を出てからしばらくはのんびりと徒歩の旅だ。流石に人がいる状況で水術加速などできない。まあ、やっても問題はなさそうだけど、出来るだけ目立たないようにしないと。とはいえ、肩に猫とウサギを乗せて移動している時点である程度目立っているので今更感があるけど、そこはそれ。周りに人の気配がいなくなったところで速度強化を施す。いつもの接地面を凍らせて滑っていく移動方法だ。これ、上り坂でも案外使えるので密かにチートである。でも使えるものは使おう。


 しばらく進むと森に到着した。到着したとはいえ別に立ち止まるわけではなく、そのまま進んでいる。念のため氷の罠を設置しておく。これはミノタウロス用ではなく、ギルドの偵察隊を警戒してのことだ。牛肉の独り占めをジャマ、じゃなかった、私達が討伐している様子を見せないためだ。水術1つでこんなこともできるとは。まあ、正直言ってここまで応用が利かなくても魔法が使いたかった(泣)。


 森の中をしばらく進むと、マーブルが敵軍を探知した。マーブルが指した方向を確認してみたが確認できなかったので、更にしばらく進んでようやくこちらも探知できた。どんだけ凄いんだよこの猫は。距離はまだかなりあるので、もう少し進んで詳細を確認していく。探知したことの無い種類で、かなり大型である、恐らくミノタウロスで間違いないだろう。数は、と、100だと? まずいな、今回はソリは用意していない。あ、マスタードラゴンはねぐらにしまったから大丈夫か。よし、肉祭りだ。ゴブリンのみんなにもお裾分けしよう。アマデウス教会にもたっぷり渡せるな。このスピードだと接敵まであと1時間か。その間に相手の並びを確認しておくか。


 数は100ちょいだから、34くらいずつ? バーニィでいける? いや、大丈夫だ。先日マスタードラゴンをつぶしているしな。いや、待てよ。こういうときこそ合体技で殲滅するべきじゃないか? いや、それだと素材が厳しいか? いや、マスタードラゴンの時も大丈夫だったから今回もいけるはず。よし、これでいこう。


「これよりお肉祭りですが、私は別に強敵と戦いたいわけではありません。楽して勝利したいのです。というわけで、最初は私とマーブル隊員の合体技で肉を感電させます。マーブル隊員、肉の範囲は把握してますよね?」


「ミャッ!」


「よろしい。私の方でも範囲が確認できました。今から仕込みに取りかかりますので、合図がありましたらマーブル隊員はお肉達の範囲に風魔法を。恐らく全員感電すると思います。まあ、仮に感電しなくても問題ないはずです。とりあえず雷が収まったら突撃です。攻撃範囲を雷で色分けしておきますので、赤い部分の範囲をマーブル隊員が、青い部分の範囲はジェミニ隊員が、紫の範囲は私ということでよろしく。」


「ミャッ!!」


「了解です!!」


「あるじー、ボクは?」


「ライム隊員はお肉のお掃除という最も重要な仕事がありますので、戦闘中はいつもの中に入っててください。」


「わかったー、まかせてー!!」


「あ、わかっていると思いますが、皮や角も素材として人気がありますので、できるだけ一撃で仕留めて下さい。一撃で倒せないような特別種がいましたら、それに関してはできるだけ傷つけないということで。」


「ミャア!」


「承知してますです!」


 よし、では仕込むとしますか。敵の全体を捉えたので進みながら準備をしていく。向こうは自信満々に行進するような感じで進んでいる。では、正々堂々殲滅するとしますか。そろそろ向こうの斥候もこちらが近づいていることは確認しているだろう。あと10分くらいといったところかな。


「マーブル隊員、ジェミニ隊員、少し作戦を変更します。いつもは突撃で有無を言わせず攻撃しましたが、今回は正々堂々といこうと思っております。とはいえ、攻撃手順は先程伝えたとおりです。」


「ミャッ!」


「了解です!」


 ミノタウロスの姿を捉えた。3メートル近くある。でかいな。こちらに近づいてくる。よしよし、逃げようとしないな。ボスとおぼしき肉が話しかけてきた。これは、好都合じゃ無いか。


「ニンゲン、死にたくなければそこをどけ。」


「いや、死にたくなくても逃がさないつもりでしょうに。」


「当然だろう、虫けらは踏みつぶしていくのが当たり前だからなあ。」


「そうですか、その程度の兵力で勝つつもりですか。やはり脳筋は考えることが違いますねえ。」


「ああん? ニンゲンごときがそんな大口叩いてもいいのかぁ?」


「食材が何を言っているんでしょうかね?」


「おめぇ、楽に死なせてやろうと思ったが気が変わった。楽には殺さねえよ、覚悟しな!!」


 ボス肉がいきなり襲いかかってきた。といってもこちらも想定内なので問題なし。斧のうち下ろしを難なく避けて水術を発動して辺りを氷で覆う。氷というか雪に近いかな。


「そんなショボい冷気で俺たちを倒せるとでも思っているのかぁ?」


「倒せるんですよねぇ、これが、、、。マーブル隊員!!」


「ニャア!」


 マーブルがミノタウロス全員を風術で包む。風術の範囲内には雷が発生して電撃がミノタウロスを襲う。


「よし、バーニィ起動。突撃いっ!!」


 マーブルが左側の赤い範囲に、ジェミニが右側の青い範囲にそれぞれ突撃する。私も負けじと紫の範囲に突撃していく。痺れて無防備とはいえ、倒すのは大変ではないな。ボスは後回しにする。ボスを倒してしまうとお肉が逃げてしまうからだ。電撃ではミノタウロスを倒せなかった、というより倒さなかった。マーブルも気を遣って痺れる程度に威力を落としてくれたみたいだ。流石は我が猫。


 100くらいいたミノタウロスは問題なく倒されていった。残るはボス1体のみだ。ボス肉は信じられないといった感じでこちらを見ている。


「お、おめぇ達は一体何者だ?」


「何者って? ただの一冒険者ですよ。」


「くそ、ふざけやがって、おめぇだけでも殺してやる!!」


 痺れが抜けたらしいボス肉はこちらに向かって来た。正直1対1ならありがたい。バーニィをしまって迎撃する。しばらくは相手の様子をうかがっていたが、だんだん飽きてきた。攻撃が力任せで単調なのだ。しかも避ければ避けるほど向こうは激高してさらに単純化する。とはいえ、もちろんまともに喰らったら致命傷だ。


「くそっ、ちょこまかと小賢しい!!」


「あ、じゃあ、堂々と迎え撃ちますか。」


「くそっ、舐めやがって!!」


 渾身の一撃っぽいのが来たので素直に受け止める。格闘術極は伊達では無かった。


「な、何? 馬鹿な? この一撃が止められただと?」


 ボス肉は驚愕と恐怖が混じった表情で困惑していた。さて、どうしましょうかね? 流石に3メートルの巨体は投げるのが大変だし面倒だ。かといってこれ以上引き延ばすと逃げられるかもしれないな。解体も控えているから足からつぶしていくか。側面に回り込んで膝の横側に足刀を打ち込む。いい音がしたと思ったらボス肉は片膝をついた。その隙に羽折固めを極める。3メートルの巨体に極めてもどうかと思ったが、そこは格闘術極、難なく極まり相手の呼吸が止まる。念のためジェミニに首をはねてもらって終了。では、終了の宣言をしましょうかね。


「肉確保作戦完了です。マーブル隊員、ジェミニ隊員、お疲れ様でした。」


「ミャー!」


「お疲れ様でした!!」


「では、これより解体作業にとりかかります。ジェミニ隊員、ライム隊員、よろしく頼みます。」


「了解です!!」


「わかったー!」


 そういえば、解体するにもこの数だ。時間がかかるし、ドラゴンと違って血は抜いておかないと、しかしこれだけの数だと血の臭いもやばいな。それにマーブルだけが手持ちぶさたでかわいそうだな。


「そうだ、マーブル隊員は風魔法でもって、この辺りの臭いを吹き飛ばして欲しいのですが。」


「ミャーッ!!」


 マーブルは嬉しそうに敬礼してくれた。よかった。


 解体作業は結構時間がかかった。流石にこの数だと大変だ。それでもジェミニは部分毎に綺麗に解体してくれたし、ライムもしっかり綺麗にしてくれたばかりか、途中で流れている血も綺麗にしてくれて辺り一面は平穏そのものだった。マーブルの風魔法によって血の臭いが一切なくなったのも大きい。3人の頑張りによって日が暮れる前には終わってくれたので周りに人がいないか確認して転送ポイントを設置、ねぐらに戻る。


 ねぐらに戻ったら最初にやることは夕食の準備だ。もちろん今日狩ったミノタウロスの肉を使う。みんな楽しみにしていたのだ、いつ食べるの? 今でしょ!! って古いか。でも、言わずにはいられなかった。ついに念願の牛肉を手に入れた。しかも王都ではタマネギやニンジンなどの野菜類だけでなく何とミソやショウユまで売っていたのだ。ちなみに同じ名前だった。これ絶対他の転生者が絡んでいるよね。でも名前が一緒なのはありがたい。というわけで、これらが手に入ったのだから、作るものは決まっている。初めてのまともな料理といえるので、メニューを列挙しておく。


1.ビーフステーキ・・・今回はシンプルに塩胡椒で味付け。でも、スガープラントだけどね。焼き加減はミディアムで。レアは次回以降にチャレンジ。ちなみに付け合わせはないです。


2.モツの煮込み・・・我が家はガツも一緒。大根、玉葱、人参、生姜(敢えて漢字で表記)というシンプルなもの。ちなみに、こんにゃくは手に入ってないよ。


3.牛すじ煮込み・・・これは明日の朝に食べる。流石に夕食には間に合わない。


 何度も言うが、私は前世あまり料理をしていないから、この辺りが限界だ。くれぐれもこの材料が足りないとかそういった突っ込みは勘弁願いたい。それはそうと、我が猫達がワクワクしながら出来上がりを待っている。


「ミャッ、ミャッ」


「お肉、お肉っ」


「おにくっ、おにくー。」


 マーブルとジェミニはライムの周りを先程の台詞を吐きながら廻っている。ライムは垂直跳び(某名人級のスピード)をしながらやはり先程の台詞を吐いていた。みんなに見せたいけど、これは私だけの特権だ。あまりの可愛さに油断して焼きすぎないように気をつけないと。


 出来上がりは前世と合わせても最高の仕上がりと言っても過言では無いだろう。そんな出来映えだった。

3人も待ちきれないといわんばかりに料理に群がる。これは急いで分けないと。


「では、いただきます!!」


「ミャア!!」「いただくです!!」「いただきまーす!!」


 お味の方はというと、絶品以外の言葉が思い浮かばなかった。ドラゴンの肉も絶品だったが、ミノタウロスの肉はわざわざそれを求めて手に入れたものだから、それ以上に美味かった。普通に食べていたらもちろんドラゴンの肉の方が美味いと思う。しかし、今回に限って言えば間違いなくミノタウロスの肉に軍配が上がる。今更だけど、ミノタウロスの肉は筋肉の塊だけあって筋が多めではあったが、意外にもステーキで十分美味しく食べられる部分が多かった。1体でステーキ部分と内臓部分と牛すじ部分がそれぞれ100キロ近く採れた。これでしばらくは牛を堪能できるな。マーブル達ももの凄く喜んでくれた。作った甲斐があったというものだ。


 夕食が終わり、いつものようにお風呂と洗濯と着替えを済ませてから、3人と遊んで寝る時間になると、何かライムの様子が変だ。私が心配しているのをよそに、マーブル達は問題ないと言わんばかりに平常運転だ。


「あるじー、ボクは大丈夫-。明日になったらわかるよー。」


 ライムもこう言っているから大丈夫だと信じたいが、やはり心配だ。しかし、ここはライムを信用して寝るとしましょうかね。いつもの挨拶を済ませて私達は眠りに就いた。
しおりを挟む
感想 27

あなたにおすすめの小説

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

【完結】捨てられた双子のセカンドライフ

mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】 王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。 父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。 やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。 これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。 冒険あり商売あり。 さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。 (話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

転生令嬢の食いしん坊万罪!

ねこたま本店
ファンタジー
   訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。  そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。  プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。  しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。  プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。  これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。  こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。  今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。 ※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。 ※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります

すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
 《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。  なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!  冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。  ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。  そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

処理中です...