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第70話 ヨシュア、立ち上がる【失敗】。
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「それでは次ですが、フタツメーノ王国への…………ん? なにやら外が騒がしいな」
ドタドタという音が廊下から響き渡り、他にも「どうした?」「何があった!?」と言う大きな声が聞こえているのに僕も気づき、入口の扉を見る。
すると、僕らが見たと同時に扉がバンと力強く開かれた。扉を開けたのは……荒い息を吐いた兵士の人だった。
「失礼しますっ! 国王陛下っ!! モ、モンスターが、モンスターの大群が――!!」
「なに? 何があったのだ? 落ち着いて話せ」
「は、はっ! …………ふぅ、はぁ、……で、では、話させて頂きます!」
息を整えているのか、呼吸を行い……落ち着いたようで改めて兵士さんが説明を始める。
室内の視線が一点に向けられる中、兵士さんは口を開いた。
「現在、我が国から街道1キロほど離れた野原に、モンスターの大群が集まっております!
数は街の入口から見えただけでも、300体はいるとのことです!」
「なんだとっ!? モンスターの種類は?」
「幸いなことにドラゴンやゴーレムといった凶悪なモンスターは見かけないようです。……が、ゴブリン、オーク、コボルト、それと大量のスライムと狼がいるそうです!」
そう兵士さんが言うと、何とも言えない微妙そうな表情を王様は浮かべた。
モンスターがいっぱいいて危険じゃ、ないの?
「……なんだその周辺から寄せ集めたようなモンスターの軍団は?」
「…………分かりません。近隣の森から溢れ出したわけでもなさそうですし……」
あ、あれ? 緊迫していた空気だったのが、緩くなった……?
そう思っていると、何処からともなく声が響き渡った。
『クククククク、ハジメーノ王国の住民どもよ。聞こえているかっ!?』
「むっ!? これは……」
「風を振るわせて周囲に自分の声を聞こえるようにしている? 使っているのは魔術? ……いや、魔法だ。という事は、声の主は魔族?」
聞こえてきた声がどうやって届いているのかを、ウィスドムさんが考えて呟く。
その言葉に王様は反応した。
えっと、魔族って…………ママを殺したのと同じ奴ら?
頭の中にママを殺した……あの魔族の姿を思い出し、奥歯を噛み締める。
「ヨシュア、相手があんたのママを殺した魔族じゃないかも知れないから、気張らないように」
「よしゅあ? 怖い顔してるアルよ? お菓子食べて、落ち着くアル……」
それに気づいたのか、ウィスドムさんが僕の肩を軽く叩き、ファンロンさんがお菓子を顔に近づける。
そんな2人の様子に力が入りすぎてたことに気づき、僕は軽く息を吐く。
「ありがとうございます。ウィスドムさん、ファンロンさん」
「気にしないで、ヨシュアに辛い顔は似合わないから」
「よしゅあ笑ってるほうがいいアルから」
2人にお礼を言うと、2人はそう返してきた。
それと同時に、魔族の声が王都全体に響き渡った。
『我が名はスグニーケ=サレール! 新生魔王軍を統べる者だ!! 我々は手始めにこの国を滅ぼすことにした! さあ、絶望までの時間を恐怖に怯えるがいい!! クハハハハハハハハハハハハーーーーッ!!』
その言葉を最後に、声はしなくなった。
「新生魔王軍、だと……? 至急兵達に戦う準備をするように伝えよ!」
「了解しました!」
声が止み、王様は報せに走ってきた兵士さんにそう言うと……兵士さんは急いで駆け出して行った。
兵士さんが出て言ったのを確認したのか、扉を護っている人か……侍女さんのどちらかによって扉が閉められると……王様は僕達を見た。
「勇者様、申し訳ないが話は中断させて貰ってもよろしいだろうか?」
「あ、は……はい、えっと、王様は……?」
「兵達と共にモンスター退治……というのは一国の主としてはもう無理だ。だが、後ろに控えて彼らを鼓舞する必要があるのだ」
「要するにモンスターたちとの戦い……じゃなかった、新生魔王軍と言うあの大群との戦いに出るってわけだ」
「そういうことだ」
そう言って、王様は席から立ち上がると扉に向けて歩き出した。
……僕らに出来ることは……ないのかな?
「あの、僕に……出来る事は、ありませんか?」
「よしゅあ?」
「ヨシュア?」
「勇者様……」
僕がそう言ったことに、王様とウィスドムさんファンロンさんの2人が驚いた様子を見せる。
だけど、すぐに王様は冷静になったようで、僕を見つめた。
「……勇者様、申し訳ないが……今の貴方のお力では囲まれてしまったら終わりだと思っている」
「そう……ですか」
「では、失礼する。……お前、勇者様達を頼む」
「分かりました。あなた」
王様は王妃様に一言言うと、そのまま部屋から出て行った。
そして、後に残されたのは僕らと……王妃様だけだった。
「勇者様……いえ、ヨシュア君。悔しいと思いますけど、今貴方が倒れたらこの世界は終わりなのです……ですから、分かってください」
「はい……」
「そんな顔をしないで。わたくしの夫もこの国の兵士や騎士も簡単には死にませんから」
そう言って、王妃様は微笑んだ。
それから暫くして、王様を乗せた馬を先頭に騎士団長さんや騎士の人達、兵士の人達が城から出て街の外へと向けて移動をするのが窓の外から見えた。
ドタドタという音が廊下から響き渡り、他にも「どうした?」「何があった!?」と言う大きな声が聞こえているのに僕も気づき、入口の扉を見る。
すると、僕らが見たと同時に扉がバンと力強く開かれた。扉を開けたのは……荒い息を吐いた兵士の人だった。
「失礼しますっ! 国王陛下っ!! モ、モンスターが、モンスターの大群が――!!」
「なに? 何があったのだ? 落ち着いて話せ」
「は、はっ! …………ふぅ、はぁ、……で、では、話させて頂きます!」
息を整えているのか、呼吸を行い……落ち着いたようで改めて兵士さんが説明を始める。
室内の視線が一点に向けられる中、兵士さんは口を開いた。
「現在、我が国から街道1キロほど離れた野原に、モンスターの大群が集まっております!
数は街の入口から見えただけでも、300体はいるとのことです!」
「なんだとっ!? モンスターの種類は?」
「幸いなことにドラゴンやゴーレムといった凶悪なモンスターは見かけないようです。……が、ゴブリン、オーク、コボルト、それと大量のスライムと狼がいるそうです!」
そう兵士さんが言うと、何とも言えない微妙そうな表情を王様は浮かべた。
モンスターがいっぱいいて危険じゃ、ないの?
「……なんだその周辺から寄せ集めたようなモンスターの軍団は?」
「…………分かりません。近隣の森から溢れ出したわけでもなさそうですし……」
あ、あれ? 緊迫していた空気だったのが、緩くなった……?
そう思っていると、何処からともなく声が響き渡った。
『クククククク、ハジメーノ王国の住民どもよ。聞こえているかっ!?』
「むっ!? これは……」
「風を振るわせて周囲に自分の声を聞こえるようにしている? 使っているのは魔術? ……いや、魔法だ。という事は、声の主は魔族?」
聞こえてきた声がどうやって届いているのかを、ウィスドムさんが考えて呟く。
その言葉に王様は反応した。
えっと、魔族って…………ママを殺したのと同じ奴ら?
頭の中にママを殺した……あの魔族の姿を思い出し、奥歯を噛み締める。
「ヨシュア、相手があんたのママを殺した魔族じゃないかも知れないから、気張らないように」
「よしゅあ? 怖い顔してるアルよ? お菓子食べて、落ち着くアル……」
それに気づいたのか、ウィスドムさんが僕の肩を軽く叩き、ファンロンさんがお菓子を顔に近づける。
そんな2人の様子に力が入りすぎてたことに気づき、僕は軽く息を吐く。
「ありがとうございます。ウィスドムさん、ファンロンさん」
「気にしないで、ヨシュアに辛い顔は似合わないから」
「よしゅあ笑ってるほうがいいアルから」
2人にお礼を言うと、2人はそう返してきた。
それと同時に、魔族の声が王都全体に響き渡った。
『我が名はスグニーケ=サレール! 新生魔王軍を統べる者だ!! 我々は手始めにこの国を滅ぼすことにした! さあ、絶望までの時間を恐怖に怯えるがいい!! クハハハハハハハハハハハハーーーーッ!!』
その言葉を最後に、声はしなくなった。
「新生魔王軍、だと……? 至急兵達に戦う準備をするように伝えよ!」
「了解しました!」
声が止み、王様は報せに走ってきた兵士さんにそう言うと……兵士さんは急いで駆け出して行った。
兵士さんが出て言ったのを確認したのか、扉を護っている人か……侍女さんのどちらかによって扉が閉められると……王様は僕達を見た。
「勇者様、申し訳ないが話は中断させて貰ってもよろしいだろうか?」
「あ、は……はい、えっと、王様は……?」
「兵達と共にモンスター退治……というのは一国の主としてはもう無理だ。だが、後ろに控えて彼らを鼓舞する必要があるのだ」
「要するにモンスターたちとの戦い……じゃなかった、新生魔王軍と言うあの大群との戦いに出るってわけだ」
「そういうことだ」
そう言って、王様は席から立ち上がると扉に向けて歩き出した。
……僕らに出来ることは……ないのかな?
「あの、僕に……出来る事は、ありませんか?」
「よしゅあ?」
「ヨシュア?」
「勇者様……」
僕がそう言ったことに、王様とウィスドムさんファンロンさんの2人が驚いた様子を見せる。
だけど、すぐに王様は冷静になったようで、僕を見つめた。
「……勇者様、申し訳ないが……今の貴方のお力では囲まれてしまったら終わりだと思っている」
「そう……ですか」
「では、失礼する。……お前、勇者様達を頼む」
「分かりました。あなた」
王様は王妃様に一言言うと、そのまま部屋から出て行った。
そして、後に残されたのは僕らと……王妃様だけだった。
「勇者様……いえ、ヨシュア君。悔しいと思いますけど、今貴方が倒れたらこの世界は終わりなのです……ですから、分かってください」
「はい……」
「そんな顔をしないで。わたくしの夫もこの国の兵士や騎士も簡単には死にませんから」
そう言って、王妃様は微笑んだ。
それから暫くして、王様を乗せた馬を先頭に騎士団長さんや騎士の人達、兵士の人達が城から出て街の外へと向けて移動をするのが窓の外から見えた。
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