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36 奇襲
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それは突然の事だった。
両親の墓に祈りを捧げている時に悲鳴が聞こえてきたのだ。
それは浄化の後にその効果を確認する教会の助祭のものである。
声の主が誰かは分からないが、その悲鳴の切迫具合に俺は周りの警戒を始めるが
「お兄ちゃん行って!」
「だめだ、俺が行ったらお前達を守るものがいなくなる」
それは墓参りという極個人的且つ身内の事であるが為に気を遣ってもらったが故に出来てしまった隙である。
しかしルイスは首を振って微笑む
「お兄ちゃんが作ってくれた物も持ってきてるし、アンジェにリンとクウもいるから大丈夫だから」
「しかし」
「ここで悲しい事は起きて欲しくないから、お願い」
そういって頼まれてしまえば弱い。
断らなければいけない、いけないのだが。
「すぐ戻ってくるから、絶対に無事でいろよ!」
そういうと俺は走り出す。
後で考えてもそれが正解なのか、不正解なのかは分からない、しかしそれがもたらしたことが俺達を窮地に陥れたのは事実だった。
両親の墓のある小高い丘と通常の墓地との間には10メートル程の高低差がある。
そしてそれを迂回するように回り込むようにして道が整備されている。
直線距離にしては100メートル程なのだが、実際に歩く時は1キロ程度の距離になる。
その距離を走るのには大した時間は掛からないのだが、それでもロスはある。
なのでこういう時は崖を飛び降りて動くのだが、高所から見ると何が起きているのかがよく分かる。
先ずは手前に聖職者達の小集団があり、それを取り囲むようにグールとスケルトンが詰め寄っている。
辛うじて結界で防いでいるようではあるが、数に押し負けそうなのか顔色は悪い。
そしてそれよりも問題なのは
「村が狙われたのか!?」
村の方から黒煙が上がり、ゆっくりと近寄る黒い人影が見える。
急がないといけないのだが。
「先にこっちだ!」
その言葉と共にアイテム袋から細い瓶を数本取り出して投げ放つ。
それは聖水であり、その効果は浄化と結界の強化であり、それおかげで聖職者達は一息つく事が出来る。
しかしそれだけでは一時凌ぎでしかない。
「上でルイス達に合流しろ!」
そう言い残し先を急ぐ。
あちらこちらから集まってくるアンデッドはグールとスケルトンだけかと思っていたがそこに混じって犬や狼、猪といったものもいる。
それが秩序もなにもなくただこちらに向かってくる。
それを聖龍の爪を元にして出来た片手剣と盾の殴打で蹴散らして進む。
皇都を出る前に盾に素材を使っておいてよかったと思える。
以前のままでは剣での攻撃はまだしも盾での攻撃では一撃では倒せない者もいたはずだからだ。
それが一撃でつながりを無くし倒れ伏す。
剣で首を飛ばし、盾で胴をなぎ払い柄で頭を砕き時に盾の大きさに任せて突進をかける。
中には3メートルを越えるオーガのアンデッドも混じっており、この集団が自然発生的に出来たものではない事が分かる。
恐らく何らかの高位アンデッドが率いてきている群れだ。
目の前の哀れな死体達を蹴散らして進みながらその事実に歯噛みする。
先行している本隊を抜けたのかやり過ごしたのか、どちらにしろこちらの思惑の裏をかかれている。
そうして村に辿り着いた時、そこに待っていたのは膝をつく近衛隊と肩で息をする聖職者達。
そしてその後ろで魔法陣に力を送り続ける錬金術師達だった。
「はっはっは!どうした人間!こんなものか!脆弱!脆弱ぅぅぅ!」
筋骨隆々の男は余裕を見せるように大声で笑う。
「くっ!不浄なる者如きが!」
「落ち着け!連携を崩せば思う壺だぞ!」
「そうだ!今一度皆の全力で!」
「応!!」
そうして聖職者が力を込めた杖が光だし、それに併せて騎士隊が四方八方から光り輝く剣を手にその男に切りかかる。
それを一つずつ相手にするのは面倒と最初に切りかかってきた騎士を蹴り飛ばす事でその後方の騎士の動きを阻害する。
それにより穴の開いた連携に悠々と対処する。
「はっはっは!ぬるいぬるい!この程度で精鋭とは笑わせてくれるわ!」
「ぐっ!その減らず口黙らせてやる!」
「ほうら!やってみろ!」
そういって益々動きを早くしていく騎士隊の後ろから一人の男が突如として現れて切りかかる。
その鋭さは他の隊員の比ではなかった。
意表を衝かれたその襲撃に男は目を見開き他を無視して斬撃を受け止める。
「おおっと!惜しかったな!だがまだ足りねえな!」
そう言って反撃を返すがその攻撃はいつの間にか左右の手に握られている小太刀に受け流される。
「ほう!俺の攻撃を受け止めるか、それにその武器、並のものではないな?」
ニヤリと笑う男に無言で対応する男。
その鎧は他の騎士達よりも覆う面積は小さく出来ている。
しかしその素材に関しては1ランクから2ランク上といわれるミスリルとオリハルコンの合金で出来ており、その防御力は鋼鉄に祝福を施しただけの一般騎士たちよりも高いものになっている。
そしてその装備が表す事はすぐに明らかにされる。
「隊長!いつでもいけます!」
後ろから聞こえてきたその声に動きに変化が現れる。
一段と激しさを増す騎士隊長の攻撃に男の顔から余裕がなくなり始め細かい傷が刻まれ、蹴りにより体勢も少しずつ崩れていく。
そしてたまらじと後退のバックステップを踏もうとしたところで男の体勢は大きく崩れる。
「なんだと!?」
その時踏み切ろうとした足の甲にいつの間にか右の小太刀が突き刺さり足を地面に縫い付けていたのだ。
そして体勢を崩したところを彼は容赦なく攻め立てる。
左の小太刀を両手で握り締め残像が残るほどの速さで数多の斬撃をその身体に刻み付ける。
「うがあああああああああああああ!!」
全身の急所のいたるところをに斬撃を、打撃を、打突を加えて最後には喉を切り裂き心臓に剣を突き立て後方に跳躍する
「やれ!」
その言葉に聖職者の一人の手が振り下ろされた時、天から光が走る。
儀式魔法、天の裁き
数百年に渡る教会の歴史の中で作り上げられた対アンデッドの協力な製魔法であり、その威力はSS級のアンデッドを滅した記録もあるほどである。
また対人で使ったときには数千の人間が消し飛ぶとされる教会の誇る強力な切り札の一つである。
その準備の為に数十人規模の聖職者の祈りとそれを纏める者の力量、そして準備の時間が必要なのであるが、騎士隊がその時間を稼いぐことでこれの発動を成功させていた。
また、その指揮者として皇都の大司教の直弟子の司教がいた事もこれの発動には大きかった。
そうして放たれた一撃が受ける体制の出来ていないところに直撃したのだ。
死んでいるのが当然である。
爆発の余波で巻き上がった土埃に全員の目が集中する。
「やったか?」
聖の魔力の循環を補助する魔道具を操作していた錬金術師のまとめ役の声がその場に響くのであった。
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