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騎士と少しぐらい遊ばせて
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危険だから、と私はビザステリオ様の居室に軟禁されていた。ビザステリオ様の居住スペースはとても広く何部屋もある。応接室、図書室、執務室、寝室、遊戯室。使ってない部屋もいくつかあって、そのうち私の部屋もできるらしい。
とりあえず、私は護衛騎士を遊戯室に連れ込んだ。
「ねぇ、ちょっといいかしら?」
「いけません、皇妃様……」
「いいじゃない、少しぐらい」
暇している私は護衛騎士に掴みかかっていた。帝国近衛ってどのぐらいできるんだろう。自分が鍛えた騎士じゃないから興味がある。しかし、立襟は掴みにくいな。
「こんな細い方となんてだめです。そもそも、王女であり令室であらせられる高貴な方とそんな……」
「私が良いと言ってるのよ? 私の守護神も好きなんだから大丈夫よ」
プロレス好きなんだよな。健康の神。
「ひっ、そんな……」
「あら、いい身体してるじゃない」
着痩せするタイプだったらしく中身はつまってそうだ。投げごたえがありそうね。舌舐めずりをして私はどれ、と引っ張った。
「いけません、あー……」
顔のいい洗練された騎士の膝を刈って沈ませたところでドアが開いた。
「何をしているんだ」
外出から帰ってきたビザステリオ様の顔は今日も良かった。禁欲的な黒い手袋をしている。そのエロアイテムはなんですか。朝も会ったけれど昼に会うとさらに芸術的だと思う。
「見てわからないのかしら」
「陛下! 誤解です! 私は何もしていません!」
「少し投げ飛ばそうと思って」
「ですよね……」
近衛騎士が泣いている。そんな膝を刈っただけじゃない。
白亜の宮殿にふさわしいインテリアの中で私はビザステリオ様の目の前に座らされた。
「護衛対象が護衛騎士を襲ってはいけない」
「少しだけよ、少しだけ」
お説教タイムが来てしまった。
「騎士が怪我をするとかそういう話ではないんだ。お前、どう思った」
「はい! もしかして、と思いドキドキいたしました!」
「もしかしたらもないわよ。そんな重症負わせるほど下手じゃないの」
「なぜそんなに無自覚なのか……」
悩ましい皇帝陛下とても色っぽいですね。口に出せば何が待っているか。知っているから私は淑女らしく微笑んだ。
「それに、私に触られると元気になるのよ」
「はい! 元気になりそうでした!」
「違うの! 神の寵児としての権能で元気になるの! だから、騎士にとっても悪くない話なのよ」
「神の寵児の恩恵ですか」
「そういうこと」
転生先は糞ダサだったが、チート能力はきちんと貰えていた。
神の寵児。権能は健康。
私自身は常に健康である、という恩恵を受けているが、私が触れたものも健康になるという恩恵もある。特に激しく衝突した場合、かなり活性化するはずだ。
「元気になるということはどういうことだ」
「身体機能の活性化よ。風邪ぐらいなら治りますのよ」
おほほほほ。
「それは全身に効くのか」
「効きますけれど」
なんだこの間は。ビザステリオ様が護衛騎士と目を合わせると護衛騎士は涙目になった。目元が赤いのはビザステリオ様が美しいからか。
「……リオネル、交代して一時休め」
「あ、ありがとうございます! 皇帝陛下!」
護衛騎士のリオネルは心がこもった敬礼をして素早く退室していった。
「そんなに嫌だったのかしら」
「……わからないのか?」
「何がですか?」
健康になれていいじゃない。
「その淡い紅色の唇が騎士にとってどれだけ罪なのか自覚しろ」
いや、罪なのは貴方様の顔面ですよ? 言うと嫌がるから唇を噛んだらキスされた。
「襲われた騎士の気持ちをわからせてやろう」
なぜそこで宝玉がでてくるんですか?
わからないけれど、とにかく私は躾されるらしかった。
とりあえず、私は護衛騎士を遊戯室に連れ込んだ。
「ねぇ、ちょっといいかしら?」
「いけません、皇妃様……」
「いいじゃない、少しぐらい」
暇している私は護衛騎士に掴みかかっていた。帝国近衛ってどのぐらいできるんだろう。自分が鍛えた騎士じゃないから興味がある。しかし、立襟は掴みにくいな。
「こんな細い方となんてだめです。そもそも、王女であり令室であらせられる高貴な方とそんな……」
「私が良いと言ってるのよ? 私の守護神も好きなんだから大丈夫よ」
プロレス好きなんだよな。健康の神。
「ひっ、そんな……」
「あら、いい身体してるじゃない」
着痩せするタイプだったらしく中身はつまってそうだ。投げごたえがありそうね。舌舐めずりをして私はどれ、と引っ張った。
「いけません、あー……」
顔のいい洗練された騎士の膝を刈って沈ませたところでドアが開いた。
「何をしているんだ」
外出から帰ってきたビザステリオ様の顔は今日も良かった。禁欲的な黒い手袋をしている。そのエロアイテムはなんですか。朝も会ったけれど昼に会うとさらに芸術的だと思う。
「見てわからないのかしら」
「陛下! 誤解です! 私は何もしていません!」
「少し投げ飛ばそうと思って」
「ですよね……」
近衛騎士が泣いている。そんな膝を刈っただけじゃない。
白亜の宮殿にふさわしいインテリアの中で私はビザステリオ様の目の前に座らされた。
「護衛対象が護衛騎士を襲ってはいけない」
「少しだけよ、少しだけ」
お説教タイムが来てしまった。
「騎士が怪我をするとかそういう話ではないんだ。お前、どう思った」
「はい! もしかして、と思いドキドキいたしました!」
「もしかしたらもないわよ。そんな重症負わせるほど下手じゃないの」
「なぜそんなに無自覚なのか……」
悩ましい皇帝陛下とても色っぽいですね。口に出せば何が待っているか。知っているから私は淑女らしく微笑んだ。
「それに、私に触られると元気になるのよ」
「はい! 元気になりそうでした!」
「違うの! 神の寵児としての権能で元気になるの! だから、騎士にとっても悪くない話なのよ」
「神の寵児の恩恵ですか」
「そういうこと」
転生先は糞ダサだったが、チート能力はきちんと貰えていた。
神の寵児。権能は健康。
私自身は常に健康である、という恩恵を受けているが、私が触れたものも健康になるという恩恵もある。特に激しく衝突した場合、かなり活性化するはずだ。
「元気になるということはどういうことだ」
「身体機能の活性化よ。風邪ぐらいなら治りますのよ」
おほほほほ。
「それは全身に効くのか」
「効きますけれど」
なんだこの間は。ビザステリオ様が護衛騎士と目を合わせると護衛騎士は涙目になった。目元が赤いのはビザステリオ様が美しいからか。
「……リオネル、交代して一時休め」
「あ、ありがとうございます! 皇帝陛下!」
護衛騎士のリオネルは心がこもった敬礼をして素早く退室していった。
「そんなに嫌だったのかしら」
「……わからないのか?」
「何がですか?」
健康になれていいじゃない。
「その淡い紅色の唇が騎士にとってどれだけ罪なのか自覚しろ」
いや、罪なのは貴方様の顔面ですよ? 言うと嫌がるから唇を噛んだらキスされた。
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なぜそこで宝玉がでてくるんですか?
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