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第三章 黒犬が駆ける森
初めての戦闘
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「……鹿?」
それは鹿に見えた。真っ直ぐ平行に生えた五十センチはあろうかという二本の角を除けば、それは鹿だった。
「フタツノジカだ」
いつの間にか、僕の左にスレッジハンマーを構えたリムがいた。その横にはマギナもいて、短剣は抜かず腰のポーチに右手を添えていた。レーシアはふたりの後ろでメイスを構えている。
なるほど、このフタツノジカとやらは危険な動物ってことか。
……フタツノジカ……どこかで聞いたことがあるような……。
「ぁ! ……轢かれるやつだ」
「轢かれる? なんだよそりゃ」
フタツノジカを見据えたままリムが言った。
「あぁ、違った。えぇっと、白手帳の……ヨルクムさんが――」
木の枝が折れるような――いや、弾けるような音がした。視線を向けるとフタツノジカが僕を目掛けて突っ込んできていた。
これは避けられ――
コートのベルトが強い力で引っ張られた。堪らず体勢を崩し前のめりに千鳥足を踏む。ハンマースピアを地面に突いて転倒しないよう堪える。
引っ張ってくれたのはリムか?
見ると、さっきまで僕が立っていた場所は二本の角に貫かれていて、リムが鹿の頭部にハンマーを振り下ろそうとしていた。
ハンマーが振り下ろされる。が、紙一重で鹿に避けられてしまう。そのまま鹿は距離を取った。
「ここじゃ狭ぇ! 街道に出ろ!」
リムの指示にマギナとレーシアが動く。慌てて僕も彼女らを追う。
茂みを走り抜け街道に出る。マギナは右へ、レーシアは左へ、僕はそのまま真っ直ぐ走って街道の端で足を止めた。
「クーヤ、気を抜いちゃ駄目だよ!」
緊迫した声だ。
マギナは腰のポーチの蓋を開け、小振りなナイフを取り出して投擲の構えをとった。
マギナの表情は真剣そのものだ。突然のことでなにがなにやら分からなかったけど、ここでようやく自分の置かれた状況を理解した。
これは喧嘩なんて生温い代物じゃない。死ぬかもしれない、殺すかもしれない戦いだ。
逃げ出したい衝動が込み上げてくる。けど駄目だ! 僕にはなにもできないかもしれない。だけど、逃げるのだけは嫌だ。
萎縮しかけている体と心を奮い立たせるつもりで右足を地面に叩きつけ、踏みしめる。そして体を反転させる。
――と、リムが後ろ向きで茂みを飛び越えてきた。街道の真ん中に靴底を滑らせながら着地して、僕の右横で止まった。
跳んだのか飛ばされたのか、どちらにしろ尋常じゃない。さっき僕たちが休憩していた所まで十メートルはある。
「リムくん、大丈夫!?」
「なんてことねぇよ」
半身に構え、茂みの奥を見据えてリムは答えた。息は乱れていないし、怪我をしているようでもない。
リムがスレッジハンマーを握り直す。
「――来るぞ」
彼の視線を辿ると、緑のヴェールを穿つかのようにフタツノジカが姿を見せた。
改めて見るとそれほど大きくはない。体高はマギナとリムの身長とほぼ同じだろう。体はなぜか土に塗れている。外敵を突き殺すためとしか思えない角度で生えた尖鋭な角さえなければ、小汚いただの鹿だ。可愛いとすら思えただろう。そしてその異様な角の先端は、困ったことに僕に向けられている。
「なんで――」
って、また人が喋ってる途中で突進してきた!
咄嗟に左に避ける。が、足がもつれて踏ん張ることもできず転けてしまう。幸い、受け身が間に合ったおかげで顔面を強打することはなかった。
あっ、そうだ立たないと――あれ?
四つん這いになったところで、力が入らなくなった。腰が抜けてしまっていた。
これ……まずいよね……。
慌てて横に転がって仰向けになる。なぜそんなことをしてしまったのか、自分でも分からない。あのまま這ってでも逃げていれば、今まさに繰り出されようとしている一撃を凌げていたかもしれない。
フタツノジカは前足を高らかに上げ、凶悪な角を突き下ろそうとしていた。
「……ぁ……ぁぁ……」
情けない声が漏れ出てしまう。こんなのどうしようもない。防げない。避けられない。逃げれない。――死ぬ? 嫌だ。まだ――まだっ――
「炎飛刃!」
マギナの叫びが聞こえた次の瞬間、頭上を青い光が走りフタツノジカの前足の付け根に突き刺さった。そして鈍い爆発音と同時に真っ赤な炎が噴き出した。
鹿は攻撃を中断し、炎を振り払おうと首を振る。角の先が足に当たりそうだったから慌てて引っ込める。
鹿に刺さった青い光をよく見ると、さっきマギナが手にしていたナイフが光源になっていた。精霊書――いや、精霊器か。
炎は煙を上げながら燃え広がり、不快な臭いが鼻を突く。
『彼の者を包め、凍てつく氷気!』
鹿が邪魔で見えないけど、レーシアの声だ。この独特な響きは精霊術か?
――と、鹿の周囲に白い粒が無数に現れ、小さな竜巻のように回り始める。効果切れかそれとも風の影響か、ナイフから出ていた炎は消えてしまった。
って、寒い! というか冷たい!
手足をばたつかせて距離を取る。
あの冷気の中心にいる鹿は、さぞ寒いことだろう。実際、動きが鈍っているようだ。
「おおおぉぉぉぉっ!!」
スレッジハンマーを構えたリムが雄叫びをあげ、鹿を目掛けて跳び上がる。そして動きの鈍った鹿の角にハンマーヘッドを叩きつけると、硬い金属を打ったような音が響き、根元から折れた角が地面を跳ねる。さらに返す刀で振り上げたハンマーが残った角も砕く。砕かれた角は宙を舞い、僕の股下の地面に突き刺さった。
――助かっ……た? ……ふたつの意味で。
「クーヤ、大丈夫!?」
肩越しに振り返ると、マギナが心配そうにしていた。
彼女の援護がなければ本当に危なかった。
「うん……助かったよ。ありがとう」
「そっか……あっ、まだ気を抜いちゃ駄目だよ!」
安堵の表情から一転、マギナは顔を引き締めた。
そうだ、角を折ったとはいえ、鹿を倒したわけじゃない。
視線を戻すと、フタツノジカは足をふらつかせながらリムから離れようとしていた。
その間、誰も鹿を攻撃しようとはしなかった。
そして体勢を整えたフタツノジカは、再び向かってくることもなく、前足をかばうような足取りで森へと帰っていった。
「……行ったな」
「みたいだね~」
「お疲れ様でした」
リムたちはそう言って戦闘態勢を解いた。
どうやらフタツノジカは逃げてくれたようだ。つまり、戦闘終了だ。それにしても、本気で死ぬかと思った。
「あんちゃん、怪我はねぇか?」
そう言いながらリムは地面に刺さった鹿の角を抜いてくれた。これがあと十センチずれて刺さってたら非常によろしくなかった。あとは……そういえば、さっき転けたんだった。肘と膝が少し痛いけど、打っただけだろう。手のひらがちょっと擦れてるけど血は出てない。服も破れてない。それどころか傷ひとつない。なかなか丈夫だなぁ。
「うん、大丈夫だよ。ちょっと肘と膝を打ったくらいかな。リムくんは?」
「さっきも言っただろ。なんともねぇよ」
結構な距離と高さから着地してたけど、本当に大丈夫かな……。
「クーヤ、ひとりで立てる?」
にんまりといたずらっぽい顔でマギナが言った。皮肉か軽口で答えたいところだけど、彼女は命の恩人だ。だからせめて、意地でも立ち上がって見せよう。
「もちろん、立てるさっ――っと……」
ハンマースピアにすがりつきながら、どうにか立つことができた。
……立てたんだから、その顔はやめなさいマギナさん。
「クーヤさん、巻き込まれませんでしたか?」
こちらに歩を進めながらレーシアが言った。珍しく心配してくれているらしい。
「うん、ちょっと冷たかったけど大丈夫だったよ」
「そうですか……」
あれ? なんか残念そう? まあ、こういう扱いにも慣れてきたよ。
それにしても、あれだけの精霊術を使ったのにレーシアには疲れが見えない。僕だったら今頃鹿の横で昏倒してただろうな……。向いてないのかな……いろいろと。
「なんか近づいてきてんな……」
「だね~」
突然、リムとマギナがそんなことを言い出した。
リムを見ると僕の背後――ヴィデッツ森林区に向かう道の先に視線を向けていた。マギナもリムと同じ方向を見ている。
彼らが注視するほうに向き直るも、なにも見えない。そもそも真っ直ぐな道じゃないし、木々が邪魔で見通しも悪い。
ん? なんか金属音が聞こえるような……。それと足音……かな?
「犬に乗ってるっぽいね~」
「武装してるかもしんねぇな」
言われてみれば、そんな感じの音だ。それにしても耳がいいなぁ。
――と、木々と茂みの隙間をなにかが横切った。
「鎧を着てますね。兵士さんでしょうか……」
レーシアにも見えていたようだ。というか動体視力凄いな……。っと、あの速度ならそろそろカーブを抜けてくるか――
「あっ、凄い凄い。狼だよ! しかも青い!」
「あの鎧、普通の兵士じゃねぇな……騎士か?」
「凄く大きな剣ですね……」
ということで、馬鹿みたいに大きい剣を背負った鎧姿の男が青い毛並みの狼を駆っていた。
かなりの速度で近づいてきてるけど、避けたほうがいいのかな? っと、速度を緩めたっぽい。
狼は僕たちの近くまで来て止まり、実用性皆無な大剣の男は狼から降りて、僕たちに向き直った。
「やあ君たち。なにかあったのかい?」
それは鹿に見えた。真っ直ぐ平行に生えた五十センチはあろうかという二本の角を除けば、それは鹿だった。
「フタツノジカだ」
いつの間にか、僕の左にスレッジハンマーを構えたリムがいた。その横にはマギナもいて、短剣は抜かず腰のポーチに右手を添えていた。レーシアはふたりの後ろでメイスを構えている。
なるほど、このフタツノジカとやらは危険な動物ってことか。
……フタツノジカ……どこかで聞いたことがあるような……。
「ぁ! ……轢かれるやつだ」
「轢かれる? なんだよそりゃ」
フタツノジカを見据えたままリムが言った。
「あぁ、違った。えぇっと、白手帳の……ヨルクムさんが――」
木の枝が折れるような――いや、弾けるような音がした。視線を向けるとフタツノジカが僕を目掛けて突っ込んできていた。
これは避けられ――
コートのベルトが強い力で引っ張られた。堪らず体勢を崩し前のめりに千鳥足を踏む。ハンマースピアを地面に突いて転倒しないよう堪える。
引っ張ってくれたのはリムか?
見ると、さっきまで僕が立っていた場所は二本の角に貫かれていて、リムが鹿の頭部にハンマーを振り下ろそうとしていた。
ハンマーが振り下ろされる。が、紙一重で鹿に避けられてしまう。そのまま鹿は距離を取った。
「ここじゃ狭ぇ! 街道に出ろ!」
リムの指示にマギナとレーシアが動く。慌てて僕も彼女らを追う。
茂みを走り抜け街道に出る。マギナは右へ、レーシアは左へ、僕はそのまま真っ直ぐ走って街道の端で足を止めた。
「クーヤ、気を抜いちゃ駄目だよ!」
緊迫した声だ。
マギナは腰のポーチの蓋を開け、小振りなナイフを取り出して投擲の構えをとった。
マギナの表情は真剣そのものだ。突然のことでなにがなにやら分からなかったけど、ここでようやく自分の置かれた状況を理解した。
これは喧嘩なんて生温い代物じゃない。死ぬかもしれない、殺すかもしれない戦いだ。
逃げ出したい衝動が込み上げてくる。けど駄目だ! 僕にはなにもできないかもしれない。だけど、逃げるのだけは嫌だ。
萎縮しかけている体と心を奮い立たせるつもりで右足を地面に叩きつけ、踏みしめる。そして体を反転させる。
――と、リムが後ろ向きで茂みを飛び越えてきた。街道の真ん中に靴底を滑らせながら着地して、僕の右横で止まった。
跳んだのか飛ばされたのか、どちらにしろ尋常じゃない。さっき僕たちが休憩していた所まで十メートルはある。
「リムくん、大丈夫!?」
「なんてことねぇよ」
半身に構え、茂みの奥を見据えてリムは答えた。息は乱れていないし、怪我をしているようでもない。
リムがスレッジハンマーを握り直す。
「――来るぞ」
彼の視線を辿ると、緑のヴェールを穿つかのようにフタツノジカが姿を見せた。
改めて見るとそれほど大きくはない。体高はマギナとリムの身長とほぼ同じだろう。体はなぜか土に塗れている。外敵を突き殺すためとしか思えない角度で生えた尖鋭な角さえなければ、小汚いただの鹿だ。可愛いとすら思えただろう。そしてその異様な角の先端は、困ったことに僕に向けられている。
「なんで――」
って、また人が喋ってる途中で突進してきた!
咄嗟に左に避ける。が、足がもつれて踏ん張ることもできず転けてしまう。幸い、受け身が間に合ったおかげで顔面を強打することはなかった。
あっ、そうだ立たないと――あれ?
四つん這いになったところで、力が入らなくなった。腰が抜けてしまっていた。
これ……まずいよね……。
慌てて横に転がって仰向けになる。なぜそんなことをしてしまったのか、自分でも分からない。あのまま這ってでも逃げていれば、今まさに繰り出されようとしている一撃を凌げていたかもしれない。
フタツノジカは前足を高らかに上げ、凶悪な角を突き下ろそうとしていた。
「……ぁ……ぁぁ……」
情けない声が漏れ出てしまう。こんなのどうしようもない。防げない。避けられない。逃げれない。――死ぬ? 嫌だ。まだ――まだっ――
「炎飛刃!」
マギナの叫びが聞こえた次の瞬間、頭上を青い光が走りフタツノジカの前足の付け根に突き刺さった。そして鈍い爆発音と同時に真っ赤な炎が噴き出した。
鹿は攻撃を中断し、炎を振り払おうと首を振る。角の先が足に当たりそうだったから慌てて引っ込める。
鹿に刺さった青い光をよく見ると、さっきマギナが手にしていたナイフが光源になっていた。精霊書――いや、精霊器か。
炎は煙を上げながら燃え広がり、不快な臭いが鼻を突く。
『彼の者を包め、凍てつく氷気!』
鹿が邪魔で見えないけど、レーシアの声だ。この独特な響きは精霊術か?
――と、鹿の周囲に白い粒が無数に現れ、小さな竜巻のように回り始める。効果切れかそれとも風の影響か、ナイフから出ていた炎は消えてしまった。
って、寒い! というか冷たい!
手足をばたつかせて距離を取る。
あの冷気の中心にいる鹿は、さぞ寒いことだろう。実際、動きが鈍っているようだ。
「おおおぉぉぉぉっ!!」
スレッジハンマーを構えたリムが雄叫びをあげ、鹿を目掛けて跳び上がる。そして動きの鈍った鹿の角にハンマーヘッドを叩きつけると、硬い金属を打ったような音が響き、根元から折れた角が地面を跳ねる。さらに返す刀で振り上げたハンマーが残った角も砕く。砕かれた角は宙を舞い、僕の股下の地面に突き刺さった。
――助かっ……た? ……ふたつの意味で。
「クーヤ、大丈夫!?」
肩越しに振り返ると、マギナが心配そうにしていた。
彼女の援護がなければ本当に危なかった。
「うん……助かったよ。ありがとう」
「そっか……あっ、まだ気を抜いちゃ駄目だよ!」
安堵の表情から一転、マギナは顔を引き締めた。
そうだ、角を折ったとはいえ、鹿を倒したわけじゃない。
視線を戻すと、フタツノジカは足をふらつかせながらリムから離れようとしていた。
その間、誰も鹿を攻撃しようとはしなかった。
そして体勢を整えたフタツノジカは、再び向かってくることもなく、前足をかばうような足取りで森へと帰っていった。
「……行ったな」
「みたいだね~」
「お疲れ様でした」
リムたちはそう言って戦闘態勢を解いた。
どうやらフタツノジカは逃げてくれたようだ。つまり、戦闘終了だ。それにしても、本気で死ぬかと思った。
「あんちゃん、怪我はねぇか?」
そう言いながらリムは地面に刺さった鹿の角を抜いてくれた。これがあと十センチずれて刺さってたら非常によろしくなかった。あとは……そういえば、さっき転けたんだった。肘と膝が少し痛いけど、打っただけだろう。手のひらがちょっと擦れてるけど血は出てない。服も破れてない。それどころか傷ひとつない。なかなか丈夫だなぁ。
「うん、大丈夫だよ。ちょっと肘と膝を打ったくらいかな。リムくんは?」
「さっきも言っただろ。なんともねぇよ」
結構な距離と高さから着地してたけど、本当に大丈夫かな……。
「クーヤ、ひとりで立てる?」
にんまりといたずらっぽい顔でマギナが言った。皮肉か軽口で答えたいところだけど、彼女は命の恩人だ。だからせめて、意地でも立ち上がって見せよう。
「もちろん、立てるさっ――っと……」
ハンマースピアにすがりつきながら、どうにか立つことができた。
……立てたんだから、その顔はやめなさいマギナさん。
「クーヤさん、巻き込まれませんでしたか?」
こちらに歩を進めながらレーシアが言った。珍しく心配してくれているらしい。
「うん、ちょっと冷たかったけど大丈夫だったよ」
「そうですか……」
あれ? なんか残念そう? まあ、こういう扱いにも慣れてきたよ。
それにしても、あれだけの精霊術を使ったのにレーシアには疲れが見えない。僕だったら今頃鹿の横で昏倒してただろうな……。向いてないのかな……いろいろと。
「なんか近づいてきてんな……」
「だね~」
突然、リムとマギナがそんなことを言い出した。
リムを見ると僕の背後――ヴィデッツ森林区に向かう道の先に視線を向けていた。マギナもリムと同じ方向を見ている。
彼らが注視するほうに向き直るも、なにも見えない。そもそも真っ直ぐな道じゃないし、木々が邪魔で見通しも悪い。
ん? なんか金属音が聞こえるような……。それと足音……かな?
「犬に乗ってるっぽいね~」
「武装してるかもしんねぇな」
言われてみれば、そんな感じの音だ。それにしても耳がいいなぁ。
――と、木々と茂みの隙間をなにかが横切った。
「鎧を着てますね。兵士さんでしょうか……」
レーシアにも見えていたようだ。というか動体視力凄いな……。っと、あの速度ならそろそろカーブを抜けてくるか――
「あっ、凄い凄い。狼だよ! しかも青い!」
「あの鎧、普通の兵士じゃねぇな……騎士か?」
「凄く大きな剣ですね……」
ということで、馬鹿みたいに大きい剣を背負った鎧姿の男が青い毛並みの狼を駆っていた。
かなりの速度で近づいてきてるけど、避けたほうがいいのかな? っと、速度を緩めたっぽい。
狼は僕たちの近くまで来て止まり、実用性皆無な大剣の男は狼から降りて、僕たちに向き直った。
「やあ君たち。なにかあったのかい?」
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