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桃パフェ
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肌掛けを腰から下だけ掛けて寝る京佐。
Tシャツの背中は裸の艶かしさが消え、男らしい大きさだけが強調される。
京佐……
泣きそうになる。
気持ちが抑えられない。
その背中にくっつく。
「おい……」
京佐の声が責める。
「こうしてるだけだから……お願い……」
「……」
背中を向けたまま何も言わずにいる。
京佐の匂いと体温が泣きたくなるほど落ち着く。
「ごめんな」
「……なにが?」
「いろいろ……昨日も学食で無神経なこと言った……ごめん」
ふっ
京佐、笑った?
ふっふっ
「なんで笑ってんの?」
大きな背中がおかしそうに動いてる。
後ろ向きのまま京佐が話し出す。
「俺、学食出て行ったじゃん?。
もうそのまま帰ろうと思ってたんだ。
そしたら依田が来てさ、連れ戻しに来たのかと思ったら……くくっ」
「なに? 依田がなに?」
「くくく……依田がさ、『京佐、ちょっと付き合ってくれない?』って言うんだよ。
帰るだけだからいいよって付き合ったんだけど、連れて行かれたのが銀座」
「銀座? 何しに?」
「それがさ、銀座にフルーツパーラーあるじゃん? そこに連れてかれて『一緒にパフェ食べてくれないか』って……」
京佐が声出して笑ってる。
「パフェ?」
「そうw 依田、フルーツも甘いものも好きなんだって。フルーツの中で桃が一番好きで、ずっとここの桃パフェを食べてみたかったらしい。でも一人じゃ行きにくいし、期間限定だし毎年泣く泣く諦めてて、今年こそはどうしても食べたくて俺誘ったんだってw
いやあ、あそこは男一人じゃ行きにくいな。男二人でも浮いてたし」
俺が京佐を追おうとしたら、
「俺が行くから」
と珍しく強めに俺を制した依田。
てっきり京佐に寄り添ってくれて、話を聞いてやったりしてたのかなと思ってた。
何してんだよ、依田。
「そんなに依田が食いたがってた桃パフェがどれほど美味いのか確かめてみたくなって二人で食べたんだけどさ、もう衝撃的な美味さでさ。めっちゃ甘くて瑞々しくて、これは依田が食べたがるわけだと納得したよ。
あまりにも美味かったから、桃のアイスと桃ゼリーも追加で頼んだんだけど、はずれ無し。
あと一ヶ月は食べられるって店員さんが言ってたから、また行く約束した」
「ふっ……何してんだよw」
「依田がまさかすぎて、なんで帰ろうとしてたのか忘れたし」
「ふはは!」
「桃パフェうめえし」
「くくくく」
「奢ってくれたし」
「ふくくく」
「だからもう忘れたよ」
京佐……
京佐の背中の緊張が緩んだ気がした。
「京佐、ごめんな」
「だから忘れたって」
「うん……」
「もう寝ろよ」
「うん……こうしてていいか?」
「……いいよ」
また京佐の優しさに救われた。
やっと眠りについた頃、
「あっつい!」
と寝返りを打った京佐に蹴り飛ばされ、ベッドから落とされた。
ふっ ウケる。
Tシャツの背中は裸の艶かしさが消え、男らしい大きさだけが強調される。
京佐……
泣きそうになる。
気持ちが抑えられない。
その背中にくっつく。
「おい……」
京佐の声が責める。
「こうしてるだけだから……お願い……」
「……」
背中を向けたまま何も言わずにいる。
京佐の匂いと体温が泣きたくなるほど落ち着く。
「ごめんな」
「……なにが?」
「いろいろ……昨日も学食で無神経なこと言った……ごめん」
ふっ
京佐、笑った?
ふっふっ
「なんで笑ってんの?」
大きな背中がおかしそうに動いてる。
後ろ向きのまま京佐が話し出す。
「俺、学食出て行ったじゃん?。
もうそのまま帰ろうと思ってたんだ。
そしたら依田が来てさ、連れ戻しに来たのかと思ったら……くくっ」
「なに? 依田がなに?」
「くくく……依田がさ、『京佐、ちょっと付き合ってくれない?』って言うんだよ。
帰るだけだからいいよって付き合ったんだけど、連れて行かれたのが銀座」
「銀座? 何しに?」
「それがさ、銀座にフルーツパーラーあるじゃん? そこに連れてかれて『一緒にパフェ食べてくれないか』って……」
京佐が声出して笑ってる。
「パフェ?」
「そうw 依田、フルーツも甘いものも好きなんだって。フルーツの中で桃が一番好きで、ずっとここの桃パフェを食べてみたかったらしい。でも一人じゃ行きにくいし、期間限定だし毎年泣く泣く諦めてて、今年こそはどうしても食べたくて俺誘ったんだってw
いやあ、あそこは男一人じゃ行きにくいな。男二人でも浮いてたし」
俺が京佐を追おうとしたら、
「俺が行くから」
と珍しく強めに俺を制した依田。
てっきり京佐に寄り添ってくれて、話を聞いてやったりしてたのかなと思ってた。
何してんだよ、依田。
「そんなに依田が食いたがってた桃パフェがどれほど美味いのか確かめてみたくなって二人で食べたんだけどさ、もう衝撃的な美味さでさ。めっちゃ甘くて瑞々しくて、これは依田が食べたがるわけだと納得したよ。
あまりにも美味かったから、桃のアイスと桃ゼリーも追加で頼んだんだけど、はずれ無し。
あと一ヶ月は食べられるって店員さんが言ってたから、また行く約束した」
「ふっ……何してんだよw」
「依田がまさかすぎて、なんで帰ろうとしてたのか忘れたし」
「ふはは!」
「桃パフェうめえし」
「くくくく」
「奢ってくれたし」
「ふくくく」
「だからもう忘れたよ」
京佐……
京佐の背中の緊張が緩んだ気がした。
「京佐、ごめんな」
「だから忘れたって」
「うん……」
「もう寝ろよ」
「うん……こうしてていいか?」
「……いいよ」
また京佐の優しさに救われた。
やっと眠りについた頃、
「あっつい!」
と寝返りを打った京佐に蹴り飛ばされ、ベッドから落とされた。
ふっ ウケる。
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