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絵里香と葉月
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俺と依田は足がつくかつかないかのギリギリのところまで行ってみた。
「なんで水の中ってジャンプしちゃうんだろうな」
と言いながら海の中でジャンプしてる依田に笑う。
本当それな、なんでジャンプするんだろうなw
「禄郎、泳げる?」
「まあ、普通に」
「あそこにブイ浮いてるじゃん?
行ってみねえ?」
大した距離じゃない20mもない。
「泳ぐか」
「行こうぜ」
波は穏やかだ。
すぐにブイまで泳げてしまった。
「数年ぶりに泳いだかも」
「俺も高校の授業以来だな」
「だよな」
そのまま仰向けになって浮力に任せてぷかぷか浮かぶ。
気持ちいいなあ。
…………
あっつ!
背中は海水で冷やされてるのに海面から出てる部分が太陽に焦がされてとんでもなく熱い。
俺と依田は時々ひっくり返りながら体を海水に浸して暑さから逃げる。
「お兄さんたちー!」
どこかから声がする。
「なんか声聞こえる?」
「うん、聞こえるな、なんだ?」
「お兄さーん!」
キョロキョロすると、フロートマットに乗った女の子二人が手を振ってる。
思わずつられて手を振りかえすと、
「お兄さんたち、助けて!」
と穏やかじゃないことを言う。
助けて?
依田と顔を見合わせて、とりあえず行ってみることにする。
近くまで行ってみると泣きそうな顔した女の子二人組がいた。
「どうしたの?」
「これに乗って浮かんでたら波に乗ってこんなところまで来ちゃって……
ここだいぶ深いですよね……私たち泳ぐの自信なくて……戻れなくて……」
今にも泣きそうだ。
依田が、
「浜まで引っ張っていこうか?」
と言うと、
「いいんですか! お願いできますか?」
と頭を下げてる。
ふっ
依田と笑い合うと依田がフロートの先端についてるロープを引っ張り、俺がフロートの後ろを押す形で浜を目指す。
「迷惑かけてごめんなさい……」
後ろに乗ってる子が振り返りながら俺に声をかける。
「いや、大丈夫だよ」
「こんなところまで流されると思ってなくて……」
「足つかないところは怖いよな」
「はい……」
俺の目の前にかわいいお尻があって、目のやり場に困る。
依田は前に乗ってる女の子に、
「すごいすごい!」
と手を叩いて応援されてる。
10分ほどで浜に戻れた。
女の子たちは、
「本当にありがとうございました!」
と何度も礼を言ってる。
「じゃあ、俺たち行くね」
と歩きかけると、
「待って!」
と呼び止められる。
女の子二人は、
「お礼をしたいです。お昼まだなら一緒に食べませんか?」
依田が小さくガッツポーズしてる。
チャンス到来だ。
曽川と京佐はまだあっちの方で二人で遊んでいるのが見える。
京佐が気にならないかと言うとそれは嘘になる。
でも昨日邪魔したことで、俺ちょっとだけ思ったんだ。
自分の想いだけをぶつけるのではなく、好きなら相手のことを思って引かないといけないのかもしれないって……
俺も京佐も本来は女が好きなんだ。
元に戻ればいいんだ。
京佐は元に戻ろうとしてる。
それなら俺も戻らないといけないんじゃないかって……
無理矢理そう言い聞かせて納得させる。
依田と共に返事をする。
「喜んで」
依田と相談する。
今あいつらに報告すると邪魔されるから、事後報告にしようと。
この辺りで飯が食えるのは海の家しかない。
「ここでいいですか?」
と女の子に聞かれ、
「君たちと一緒ならどこでも」
と依田が歯の浮くようなセリフでフォローする。
この海の家のイチオシはカレーらしい。
どうせレトルトだろ? と思ったら、違うんだって。
だからイチオシなんだとさ。
4人ともカレーにする。
カレーを待つ間、それぞれ自己紹介した。
ピンクのビキニの子は絵里香ちゃん。
白いビキニの子は葉月ちゃん。
二人とも東京の女子大の2年生だそうだ。
「お二人は?」
と聞かれて、自己紹介し、東京のC大の3年と答える。
「薫くんと禄郎くん、ですね」
名前にコンプレックスのある二人なので、なんとなく落ち着かない。
「いい名前だよね」
「うん、いいと思います」
絵里香ちゃんと葉月ちゃんが褒めてくれて照れる。
カレーはイチオシというだけあって美味かった。
レトルトじゃないオリジナルのカレー。
なかなか美味いぞ、これ。
ここは私たちがご馳走しますと言われ、断るも、そうじゃないと助けてもらった礼にならないからと押し切られ、ご馳走になることにした。
「却ってごめんね、ご馳走様でした」
と言うと、絵里香ちゃんと葉月ちゃんはちょっとモジモジしながら、
「よかったら一緒に遊びませんか?」
と誘ってくれた。
依田が、
「また流されちゃうと大変だしね」
と揶揄うと、
「二人で乗らないようにします!」
「ね! 気をつけようね!」
と意気込んでる。
ふっ
かわいいな。
「カレーを奢ってもらったお礼に」
と言うと、
「それじゃお礼にならないです」
と笑ってる。
自然な流れで4人で遊ぶことにした。
「なんで水の中ってジャンプしちゃうんだろうな」
と言いながら海の中でジャンプしてる依田に笑う。
本当それな、なんでジャンプするんだろうなw
「禄郎、泳げる?」
「まあ、普通に」
「あそこにブイ浮いてるじゃん?
行ってみねえ?」
大した距離じゃない20mもない。
「泳ぐか」
「行こうぜ」
波は穏やかだ。
すぐにブイまで泳げてしまった。
「数年ぶりに泳いだかも」
「俺も高校の授業以来だな」
「だよな」
そのまま仰向けになって浮力に任せてぷかぷか浮かぶ。
気持ちいいなあ。
…………
あっつ!
背中は海水で冷やされてるのに海面から出てる部分が太陽に焦がされてとんでもなく熱い。
俺と依田は時々ひっくり返りながら体を海水に浸して暑さから逃げる。
「お兄さんたちー!」
どこかから声がする。
「なんか声聞こえる?」
「うん、聞こえるな、なんだ?」
「お兄さーん!」
キョロキョロすると、フロートマットに乗った女の子二人が手を振ってる。
思わずつられて手を振りかえすと、
「お兄さんたち、助けて!」
と穏やかじゃないことを言う。
助けて?
依田と顔を見合わせて、とりあえず行ってみることにする。
近くまで行ってみると泣きそうな顔した女の子二人組がいた。
「どうしたの?」
「これに乗って浮かんでたら波に乗ってこんなところまで来ちゃって……
ここだいぶ深いですよね……私たち泳ぐの自信なくて……戻れなくて……」
今にも泣きそうだ。
依田が、
「浜まで引っ張っていこうか?」
と言うと、
「いいんですか! お願いできますか?」
と頭を下げてる。
ふっ
依田と笑い合うと依田がフロートの先端についてるロープを引っ張り、俺がフロートの後ろを押す形で浜を目指す。
「迷惑かけてごめんなさい……」
後ろに乗ってる子が振り返りながら俺に声をかける。
「いや、大丈夫だよ」
「こんなところまで流されると思ってなくて……」
「足つかないところは怖いよな」
「はい……」
俺の目の前にかわいいお尻があって、目のやり場に困る。
依田は前に乗ってる女の子に、
「すごいすごい!」
と手を叩いて応援されてる。
10分ほどで浜に戻れた。
女の子たちは、
「本当にありがとうございました!」
と何度も礼を言ってる。
「じゃあ、俺たち行くね」
と歩きかけると、
「待って!」
と呼び止められる。
女の子二人は、
「お礼をしたいです。お昼まだなら一緒に食べませんか?」
依田が小さくガッツポーズしてる。
チャンス到来だ。
曽川と京佐はまだあっちの方で二人で遊んでいるのが見える。
京佐が気にならないかと言うとそれは嘘になる。
でも昨日邪魔したことで、俺ちょっとだけ思ったんだ。
自分の想いだけをぶつけるのではなく、好きなら相手のことを思って引かないといけないのかもしれないって……
俺も京佐も本来は女が好きなんだ。
元に戻ればいいんだ。
京佐は元に戻ろうとしてる。
それなら俺も戻らないといけないんじゃないかって……
無理矢理そう言い聞かせて納得させる。
依田と共に返事をする。
「喜んで」
依田と相談する。
今あいつらに報告すると邪魔されるから、事後報告にしようと。
この辺りで飯が食えるのは海の家しかない。
「ここでいいですか?」
と女の子に聞かれ、
「君たちと一緒ならどこでも」
と依田が歯の浮くようなセリフでフォローする。
この海の家のイチオシはカレーらしい。
どうせレトルトだろ? と思ったら、違うんだって。
だからイチオシなんだとさ。
4人ともカレーにする。
カレーを待つ間、それぞれ自己紹介した。
ピンクのビキニの子は絵里香ちゃん。
白いビキニの子は葉月ちゃん。
二人とも東京の女子大の2年生だそうだ。
「お二人は?」
と聞かれて、自己紹介し、東京のC大の3年と答える。
「薫くんと禄郎くん、ですね」
名前にコンプレックスのある二人なので、なんとなく落ち着かない。
「いい名前だよね」
「うん、いいと思います」
絵里香ちゃんと葉月ちゃんが褒めてくれて照れる。
カレーはイチオシというだけあって美味かった。
レトルトじゃないオリジナルのカレー。
なかなか美味いぞ、これ。
ここは私たちがご馳走しますと言われ、断るも、そうじゃないと助けてもらった礼にならないからと押し切られ、ご馳走になることにした。
「却ってごめんね、ご馳走様でした」
と言うと、絵里香ちゃんと葉月ちゃんはちょっとモジモジしながら、
「よかったら一緒に遊びませんか?」
と誘ってくれた。
依田が、
「また流されちゃうと大変だしね」
と揶揄うと、
「二人で乗らないようにします!」
「ね! 気をつけようね!」
と意気込んでる。
ふっ
かわいいな。
「カレーを奢ってもらったお礼に」
と言うと、
「それじゃお礼にならないです」
と笑ってる。
自然な流れで4人で遊ぶことにした。
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