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グレーから黒
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晃とそういう関係になってから2~3ヶ月ほど経つ。
あれから何度も晃を抱いた。その度俺はとてつもない幸福感に満ち溢れていた、はずだった。
気のせいかもしれないが、なんとなく避けられてるような気がする。
避けられてるというか、なんか違和感がある。
晃との距離に隙間を感じるのは気のせいだよな?
家でも学校でも普通だ、今までと変わらない。
でもほんの僅かに感じる、多分今までずっと近くにいた俺だから気づく隙間。
それが俺を不安にさせてる。
今日は用事があるといって放課後すぐに帰ってしまった。こんなこと今までなかった。
バイトならバイトと言うはずなのに。
用事ってなんだ?聞けばいいのに、嫌われたのかもしれない、そう思うと怖くて聞けない。
不安に押し潰されそうだった俺は幸村と佐々木とゲーセンに行き、ラーメンを食って帰った。
あいつらといると気が紛れたが、一人になるとやはり不安に襲われる。
自宅最寄りの駅に降り、家に帰ろうとロータリーの横を通った時、見慣れた車があることに気づく。
父さんの車と同じだ、同じ車種なんていくらでも走ってるから最初はそんな風にしか思わず大して気にも留めてなかったが、あることを思い出した。
兄貴は登山に本腰を入れてて、車がある方が断然動きやすいといい、バイト代を貯めて車を買うと帰省した時に父さんと話していた。
父さんもそろそろ買い替えたいとずっと言っていたから兄貴と車の話で盛り上がってたが、そのうち買い替えるなら今の車を兄貴に譲るという話になっていた。
兄貴は名義変更など諸々の手続きにかかるお金と車検代、保険代、駐車場代など維持費のみで車が手に入ると大喜び。
父さんも買い換える踏ん切りがついたとホクホク顔。winwinというわけだ。
父さんの新しい車の納車日に合わせて手続きを進め、無事父さんの車は兄貴に譲渡された。
それを思い出した。
ということは、あれは兄貴?
ナンバーを好きな山の標高にしたとか言ってた。2249、兄貴が登りたい剱岳の標高。
やっぱり兄貴の車だ。
兄貴がなんでここにいる?友達か?サークル仲間とか?
声をかけようと車に向かって歩き出した瞬間、助手席から晃が降りてきた。
晃?
運転席から兄貴が体を乗り出し、
「ここでいいのか?家まで送るぞ」
と言ってる。
「うん、大丈夫。ありがとう広夢くん、またね」
晃はそう言って笑顔で兄貴に手を振り歩いて行った。
用事って兄貴と会うことだったのか。
それならなんで俺にそう言わないんだ。
別に俺の家で兄貴と会えばいいだろ?
なんでわざわざ二人で会うんだよ。
俺を交えたくない、そういうことか?
元々晃は兄貴を慕ってる、妹しかいないから兄という存在自体が羨ましいと言っていた。
兄貴も晃を小さい時からかわいがってる。
でもそれは俺が恵茉ちゃんをかわいがるのと同じ感覚だと思ってた。
違うのか?
前に兄貴と晃が抱き合ってキスの真似事をした時があったが、その時確か兄貴は晃のことかわいかったと言っていた。
あれが本気だったとしたら?
兄貴にとって晃はそういう存在なのか?
晃もそうなのか?
俺の不安はグレーから黒に塗り替えられた。
あれから何度も晃を抱いた。その度俺はとてつもない幸福感に満ち溢れていた、はずだった。
気のせいかもしれないが、なんとなく避けられてるような気がする。
避けられてるというか、なんか違和感がある。
晃との距離に隙間を感じるのは気のせいだよな?
家でも学校でも普通だ、今までと変わらない。
でもほんの僅かに感じる、多分今までずっと近くにいた俺だから気づく隙間。
それが俺を不安にさせてる。
今日は用事があるといって放課後すぐに帰ってしまった。こんなこと今までなかった。
バイトならバイトと言うはずなのに。
用事ってなんだ?聞けばいいのに、嫌われたのかもしれない、そう思うと怖くて聞けない。
不安に押し潰されそうだった俺は幸村と佐々木とゲーセンに行き、ラーメンを食って帰った。
あいつらといると気が紛れたが、一人になるとやはり不安に襲われる。
自宅最寄りの駅に降り、家に帰ろうとロータリーの横を通った時、見慣れた車があることに気づく。
父さんの車と同じだ、同じ車種なんていくらでも走ってるから最初はそんな風にしか思わず大して気にも留めてなかったが、あることを思い出した。
兄貴は登山に本腰を入れてて、車がある方が断然動きやすいといい、バイト代を貯めて車を買うと帰省した時に父さんと話していた。
父さんもそろそろ買い替えたいとずっと言っていたから兄貴と車の話で盛り上がってたが、そのうち買い替えるなら今の車を兄貴に譲るという話になっていた。
兄貴は名義変更など諸々の手続きにかかるお金と車検代、保険代、駐車場代など維持費のみで車が手に入ると大喜び。
父さんも買い換える踏ん切りがついたとホクホク顔。winwinというわけだ。
父さんの新しい車の納車日に合わせて手続きを進め、無事父さんの車は兄貴に譲渡された。
それを思い出した。
ということは、あれは兄貴?
ナンバーを好きな山の標高にしたとか言ってた。2249、兄貴が登りたい剱岳の標高。
やっぱり兄貴の車だ。
兄貴がなんでここにいる?友達か?サークル仲間とか?
声をかけようと車に向かって歩き出した瞬間、助手席から晃が降りてきた。
晃?
運転席から兄貴が体を乗り出し、
「ここでいいのか?家まで送るぞ」
と言ってる。
「うん、大丈夫。ありがとう広夢くん、またね」
晃はそう言って笑顔で兄貴に手を振り歩いて行った。
用事って兄貴と会うことだったのか。
それならなんで俺にそう言わないんだ。
別に俺の家で兄貴と会えばいいだろ?
なんでわざわざ二人で会うんだよ。
俺を交えたくない、そういうことか?
元々晃は兄貴を慕ってる、妹しかいないから兄という存在自体が羨ましいと言っていた。
兄貴も晃を小さい時からかわいがってる。
でもそれは俺が恵茉ちゃんをかわいがるのと同じ感覚だと思ってた。
違うのか?
前に兄貴と晃が抱き合ってキスの真似事をした時があったが、その時確か兄貴は晃のことかわいかったと言っていた。
あれが本気だったとしたら?
兄貴にとって晃はそういう存在なのか?
晃もそうなのか?
俺の不安はグレーから黒に塗り替えられた。
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