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綺麗な汚(けが)れ
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目覚めるとまだ外は暗いようだった。
辻本さん?
隣にいない。
帰っちゃったの?
急に寂しさが襲う。
「ん? 北川くん、起きた?」
辻本さんの声がした。椅子に座ってこちらを見ている。
途端に涙が溢れ、小さい子どもが抱っこをせがむように腕を伸ばし、
「辻本さん、辻本さん……」
と泣きじゃくる。
「どうしたの? どこか痛い?」
近づいてきた辻本さんに縋り付いて泣く俺に、
「ほら、子どもだ」
と笑いながら抱きしめてくれる。
「どうして何も言ってくれないの? どうして?」
辻本さんはセックスしている間ずっと無言だった。
それが怖くて不安で寂しくて、でも気持ち良くはしてくれるから、どうしたらいいのかわからなくなった。
「北川くん、君は俺を優しい人だと思ってるのかもしれないけど、違うよ。昨日みたいに強引なこともするし、酷いことして泣かせてみたくなることもある。怖い? でもそれが俺だ。これが原因で恋人と別れたこともあるしね。
怖がらせて泣かせて悪かった、やっぱり俺には君は綺麗すぎる」
「でも今抱きしめてくれてる……」
「そりゃあこれだけ泣かせたら申し訳ないって流石に思うよ」
と髪を撫でてくれる。
「辻本さんは俺を綺麗というけど、
辻本さんが自分のことを汚い、酷い人というなら俺だって同じだよ。
汚いといけないの?綺麗でないといけないの?
それなら俺にだけ見せて。その嫌なところも全部俺だけが知っていたい」
「……ねえ、北川くん、俺ね、このまま君を抱きしめてると壊してしまいそうで怖いんだよ。大切にしたいのに壊してしまって、もう二度と元に戻らなくなったら…それが怖くて仕方がない」
「壊れても欠片になっても俺は俺だよ」
「……また泣かせるかもしれない」
「泣かない」
「君が好きだよ」
俺は辻本さんに抱きしめられながら声をあげて泣いた。
辻本さん?
隣にいない。
帰っちゃったの?
急に寂しさが襲う。
「ん? 北川くん、起きた?」
辻本さんの声がした。椅子に座ってこちらを見ている。
途端に涙が溢れ、小さい子どもが抱っこをせがむように腕を伸ばし、
「辻本さん、辻本さん……」
と泣きじゃくる。
「どうしたの? どこか痛い?」
近づいてきた辻本さんに縋り付いて泣く俺に、
「ほら、子どもだ」
と笑いながら抱きしめてくれる。
「どうして何も言ってくれないの? どうして?」
辻本さんはセックスしている間ずっと無言だった。
それが怖くて不安で寂しくて、でも気持ち良くはしてくれるから、どうしたらいいのかわからなくなった。
「北川くん、君は俺を優しい人だと思ってるのかもしれないけど、違うよ。昨日みたいに強引なこともするし、酷いことして泣かせてみたくなることもある。怖い? でもそれが俺だ。これが原因で恋人と別れたこともあるしね。
怖がらせて泣かせて悪かった、やっぱり俺には君は綺麗すぎる」
「でも今抱きしめてくれてる……」
「そりゃあこれだけ泣かせたら申し訳ないって流石に思うよ」
と髪を撫でてくれる。
「辻本さんは俺を綺麗というけど、
辻本さんが自分のことを汚い、酷い人というなら俺だって同じだよ。
汚いといけないの?綺麗でないといけないの?
それなら俺にだけ見せて。その嫌なところも全部俺だけが知っていたい」
「……ねえ、北川くん、俺ね、このまま君を抱きしめてると壊してしまいそうで怖いんだよ。大切にしたいのに壊してしまって、もう二度と元に戻らなくなったら…それが怖くて仕方がない」
「壊れても欠片になっても俺は俺だよ」
「……また泣かせるかもしれない」
「泣かない」
「君が好きだよ」
俺は辻本さんに抱きしめられながら声をあげて泣いた。
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