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もつ鍋
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頼が、
「来週じいちゃんの家に行くけど才はどうする?」
と聞いてきた。
片付けたいところがあるから手伝ってと頼まれたみたい。
「行く!」
と言いかけてやめる。
「約束ある」
と答えた。
「そっか、ちょっと帰り遅くなるかもしれないから飯作っておこうか?」
「大丈夫、適当に作るよ」
「わかった」
おじいちゃん、おばあちゃん、ごめんね。
別の日に行くから、必ず行くから。
俺は来週うちでご飯食べない? と京さんにLINEした。
京さんはOKだった。
頼がいないことは言ってない。
頼にも京さんが来ることを言ってない。
嘘は言ってない。
伝えてないだけだ。
「おーい、来たぞー」
当日京さんが来た。
「あれ? 頼は?」
「いない」
「才一人?」
「ダメ?」
「いや、ダメじゃねえよ、たまには才と二人もいいかもな。俺で良かったの?」
「うん」
「そっか」
「あのね、もう夏になるけど鍋食べたくて……」
「よりによって鍋!」
「うん」
「今日も30℃くらいあるぞ?」
「もつ鍋」
「ああ、なるほどな。頼、好きじゃないんだよなあ」
「そう」
「だからか」
「うん」
「材料は?」
「調べて買ってきたけど作り方がよくわからない」
「お前それでよく人を呼べたな」
「なんとかなると思ってた」
「なってねえな」
「うん」
結局、京さんが作ってくれた。
初夏に鍋は無謀だったかもしれない、暑い!
「才、やっぱり鍋は冬にしような」
「今度からそうする」
でもぐつぐつ美味しそう。
「もう食べても平気?」
「大丈夫だよ、食え」
「いただきます!」
うまあーっ!
やっぱもつ鍋美味い! なんで頼嫌いなんだろう。
「野菜も一緒に食えよ」
「うん」
「食ってねえなあ」
京さんがニラやキャベツを俺の器に放り込む。
「食え」
「はい」
「才はなんでもつ鍋知ってるの? 頼作らないんだろ?」
「友達がもつ鍋の店に連れて行ってくれて、そこで初めて食べた。めちゃくちゃ美味しかった」
「もつ食ったことなかったのか?」
「うん、初めて知った。帰ってから頼にもつ鍋美味しいから家でも作ろうって言ったら嫌だって」
「嫌w」
「もつ嫌いなんだって」
「そうそう、あいつ食わねえんだよな」
「俺、もつ煮込みもその店で食べたんだけど、それも美味しくて。でもやっぱり頼は嫌がるから家では食べられない」
「じゃあもつが食いたくなったら俺が付き合ってやるよ」
「本当?」
「食いたくなったら呼べ」
「うん!」
騙したみたいでちょっと心苦しかったけど、もつ鍋は美味しいし、京さんまた一緒に食べてくれるって!
もつ鍋の美味しさで肝心なこと忘れるところだった。
京さんといてドキドキするか。
してない。
あれえ?
楽しい、美味しいしかない。
特に美味しい。
食べてる時はそっちに脳がシフトしちゃうのかな?
片付けをしてると京さんも手伝ってくれた。
「お客さんだからいいよ」
と言うと、
「店では客だけど、こっちでは客はやだな」
「?」
「友達? 歳の離れた兄貴? そういうのがいい」
「京さん、友達になってくれるの?」
「兄貴でもいいぞ」
「頼と京さんと俺が友達だとなんか変」
「うはは! 確かにw」
「才はなんだろうな、不思議な存在だな」
「俺は邪魔じゃない?」
「もうそれ言わないでよ……ごめんて」
京さんが泡だらけの手のままで頭を下げる。
「大丈夫、もう俺子どもじゃないから!」
「子どもだろ?w」
「子どもじゃないっ!」
「ほら、そういうところが子ども、ガキ」
「ガキって言うな!」
「あはははは! 才はおもしれえなあ」
「来週じいちゃんの家に行くけど才はどうする?」
と聞いてきた。
片付けたいところがあるから手伝ってと頼まれたみたい。
「行く!」
と言いかけてやめる。
「約束ある」
と答えた。
「そっか、ちょっと帰り遅くなるかもしれないから飯作っておこうか?」
「大丈夫、適当に作るよ」
「わかった」
おじいちゃん、おばあちゃん、ごめんね。
別の日に行くから、必ず行くから。
俺は来週うちでご飯食べない? と京さんにLINEした。
京さんはOKだった。
頼がいないことは言ってない。
頼にも京さんが来ることを言ってない。
嘘は言ってない。
伝えてないだけだ。
「おーい、来たぞー」
当日京さんが来た。
「あれ? 頼は?」
「いない」
「才一人?」
「ダメ?」
「いや、ダメじゃねえよ、たまには才と二人もいいかもな。俺で良かったの?」
「うん」
「そっか」
「あのね、もう夏になるけど鍋食べたくて……」
「よりによって鍋!」
「うん」
「今日も30℃くらいあるぞ?」
「もつ鍋」
「ああ、なるほどな。頼、好きじゃないんだよなあ」
「そう」
「だからか」
「うん」
「材料は?」
「調べて買ってきたけど作り方がよくわからない」
「お前それでよく人を呼べたな」
「なんとかなると思ってた」
「なってねえな」
「うん」
結局、京さんが作ってくれた。
初夏に鍋は無謀だったかもしれない、暑い!
「才、やっぱり鍋は冬にしような」
「今度からそうする」
でもぐつぐつ美味しそう。
「もう食べても平気?」
「大丈夫だよ、食え」
「いただきます!」
うまあーっ!
やっぱもつ鍋美味い! なんで頼嫌いなんだろう。
「野菜も一緒に食えよ」
「うん」
「食ってねえなあ」
京さんがニラやキャベツを俺の器に放り込む。
「食え」
「はい」
「才はなんでもつ鍋知ってるの? 頼作らないんだろ?」
「友達がもつ鍋の店に連れて行ってくれて、そこで初めて食べた。めちゃくちゃ美味しかった」
「もつ食ったことなかったのか?」
「うん、初めて知った。帰ってから頼にもつ鍋美味しいから家でも作ろうって言ったら嫌だって」
「嫌w」
「もつ嫌いなんだって」
「そうそう、あいつ食わねえんだよな」
「俺、もつ煮込みもその店で食べたんだけど、それも美味しくて。でもやっぱり頼は嫌がるから家では食べられない」
「じゃあもつが食いたくなったら俺が付き合ってやるよ」
「本当?」
「食いたくなったら呼べ」
「うん!」
騙したみたいでちょっと心苦しかったけど、もつ鍋は美味しいし、京さんまた一緒に食べてくれるって!
もつ鍋の美味しさで肝心なこと忘れるところだった。
京さんといてドキドキするか。
してない。
あれえ?
楽しい、美味しいしかない。
特に美味しい。
食べてる時はそっちに脳がシフトしちゃうのかな?
片付けをしてると京さんも手伝ってくれた。
「お客さんだからいいよ」
と言うと、
「店では客だけど、こっちでは客はやだな」
「?」
「友達? 歳の離れた兄貴? そういうのがいい」
「京さん、友達になってくれるの?」
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「うはは! 確かにw」
「才はなんだろうな、不思議な存在だな」
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「ほら、そういうところが子ども、ガキ」
「ガキって言うな!」
「あはははは! 才はおもしれえなあ」
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