11 / 14
監禁当日 温度差
─監禁当日─
ほのかな灯りの中、二人はベッドの上で揺れていた。
愛し合っている恋人との営み、それにしか見えなかった。
この家の玄関ドアの鍵は複製し入手していた。
ドアガードなどコツさえ掴めば簡単に開けられる。
事前に仕掛けておいた監視カメラと盗聴器で中の様子を伺う。
その様子を見て寝室の前まで侵入していた。
これ以上、護衛としてのミスは許されない。
個人宅への侵入などこちらも犯罪として罪を問われるが、そのような罪は甘んじて受けるつもりでいる。
こんなことに他の護衛を巻き込みたくはないので、中へ侵入するのは私だけにしてもらった。
と同時に伊純さんに好き勝手され続けるのは我慢ならない。
こちらの感情の方が強かった。
いつでも救出することはできた。
何度も伊純さんはセーフワードを口にした。
それでもこのドアを開けなかったのは伊純さんがこの状況を心底楽しんでいることに怒りを覚えていたからだ。
伊純さんに簡単な護身術は教えている。
いざとなれば自分の身を守れるくらいのことはできるはずだ。
それなのにそれをしない。
伊純さんはその快楽に身を委ね、悦んでいるのだ。
ワードを口にする。
静かに寝室へ入る。
行為に夢中になっている二人の背後へそっと近づく。
素早くベッドに上がり、後ろから沖田の首を腕で締める。
一瞬で沖田は堕ちた。
「伊純さん、ご無事ですか」
「雪平!」
満面の笑みを浮かべる伊純。
「祥人……沖田さん、大丈夫?」
「失神しているだけです」
「ねえねえ、セーフワードって『祥人さん』だったよね?
なんでもっと早く来てくれないの?」
「申し訳ございません」
「早くこれ外して。もう体中ベッタベタだよ」
とケラケラ笑う。
このクソビッチがっ!
「雪平、なんか怒ってる?」
にやにやしたその顔をやめろ。
「伊純さん、楽しんでいたようでしたので」
「なにそれ? 嫌味?」
伊純は全裸のまま、拘束具をつけたまま、腕を雪平の首に回す。
「すごく楽しかった、またやりたい」
このやろう……
「社長からこれで最後と言われています」
「ええ~卒業までまだ時間あるじゃない、いいでしょ?」
「これ以上は無理です」
「雪平が悪いんだよ」
そう言って俺にキスをする。
「助けに来てくれてありがとう」
「いえ……」
ほのかな灯りの中、二人はベッドの上で揺れていた。
愛し合っている恋人との営み、それにしか見えなかった。
この家の玄関ドアの鍵は複製し入手していた。
ドアガードなどコツさえ掴めば簡単に開けられる。
事前に仕掛けておいた監視カメラと盗聴器で中の様子を伺う。
その様子を見て寝室の前まで侵入していた。
これ以上、護衛としてのミスは許されない。
個人宅への侵入などこちらも犯罪として罪を問われるが、そのような罪は甘んじて受けるつもりでいる。
こんなことに他の護衛を巻き込みたくはないので、中へ侵入するのは私だけにしてもらった。
と同時に伊純さんに好き勝手され続けるのは我慢ならない。
こちらの感情の方が強かった。
いつでも救出することはできた。
何度も伊純さんはセーフワードを口にした。
それでもこのドアを開けなかったのは伊純さんがこの状況を心底楽しんでいることに怒りを覚えていたからだ。
伊純さんに簡単な護身術は教えている。
いざとなれば自分の身を守れるくらいのことはできるはずだ。
それなのにそれをしない。
伊純さんはその快楽に身を委ね、悦んでいるのだ。
ワードを口にする。
静かに寝室へ入る。
行為に夢中になっている二人の背後へそっと近づく。
素早くベッドに上がり、後ろから沖田の首を腕で締める。
一瞬で沖田は堕ちた。
「伊純さん、ご無事ですか」
「雪平!」
満面の笑みを浮かべる伊純。
「祥人……沖田さん、大丈夫?」
「失神しているだけです」
「ねえねえ、セーフワードって『祥人さん』だったよね?
なんでもっと早く来てくれないの?」
「申し訳ございません」
「早くこれ外して。もう体中ベッタベタだよ」
とケラケラ笑う。
このクソビッチがっ!
「雪平、なんか怒ってる?」
にやにやしたその顔をやめろ。
「伊純さん、楽しんでいたようでしたので」
「なにそれ? 嫌味?」
伊純は全裸のまま、拘束具をつけたまま、腕を雪平の首に回す。
「すごく楽しかった、またやりたい」
このやろう……
「社長からこれで最後と言われています」
「ええ~卒業までまだ時間あるじゃない、いいでしょ?」
「これ以上は無理です」
「雪平が悪いんだよ」
そう言って俺にキスをする。
「助けに来てくれてありがとう」
「いえ……」
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
兄弟カフェ 〜僕達の関係は誰にも邪魔できない〜
紅夜チャンプル
BL
ある街にイケメン兄弟が経営するお洒落なカフェ「セプタンブル」がある。真面目で優しい兄の碧人(あおと)、明るく爽やかな弟の健人(けんと)。2人は今日も多くの女性客に素敵なひとときを提供する。
ただし‥‥家に帰った2人の本当の姿はお互いを愛し、甘い時間を過ごす兄弟であった。お店では「兄貴」「健人」と呼び合うのに対し、家では「あお兄」「ケン」と呼んでぎゅっと抱き合って眠りにつく。
そんな2人の前に現れたのは、大学生の幸成(ゆきなり)。純粋そうな彼との出会いにより兄弟の関係は‥‥?
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。