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第21話.モコモコのご挨拶、モコモコのフェリー、ブルー、ルーちゃん
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中へ入るとそこは広い広い部屋だった。綺麗な絨毯にテーブルとソファー。それから置物に花に。向こうのほうには暖炉みたいな物まであった。魔法があるから、暖炉なんていらない気もするけど、アレは暖炉じゃないのかな?
部屋の色は薄いオレンジ色で、他の場所に比べて、暖かい感じのする部屋だった。
父さんと姉さんは2人がけのソファーに座っていて、父さんは何かを抱っこして座っていたけど、ソファーでそれが見えず。でも俺達が部屋に入ってすぐ、この家で働いている、地球でいう使用人さんって感じの人達が、すぐにテーブルをどかせてくれて。
父さんの膝にモコモコが3匹乗っていた。ちょっと窮屈そうに。何も全員一緒に膝に乗らなくてもと思っていたら、そのうちの1匹が、ピョンと姉さんの頭に乗った。あの子がもしかしたらルーちゃんかな?
父さんの膝にいるモコモコ2匹のうち1匹は、とても綺麗な住んだブルーの子で、大きさは俺の所へ来てくれた、最初のモコモコの2倍くらいの大きさだ。そして耳にカッコいい貝殻の耳飾りをつけている。
それからもう1匹は薄いオレンジと赤の間くらいの色っていうのか、橙色っていうのか、こっちの子もとっても綺麗な子だった。大きさはブルーの子よりも、少し小さいくらいだ。
そして最後、姉さんの頭に乗っているモコモコ。色は薄い桃色で、大きさは俺の大きい方のモコモコの1、5倍くらいだろうか。そういえば橙色の子も、多分姉さんのルーちゃんだと思われるモコモコも、みんな耳に飾りを付けているな。形は違うけどね。
『さぁ、2匹とも。私達の家族で、そして私の相棒のブルー、こっちがシェリアーナの相棒のフェリー、こっちの子がケニーシャの相棒のルーだ』
ブルーの子が父さんのブルー、母さんの子が橙色のフェリー。そして俺の考えていた通り、姉さんの頭の上の子がルーちゃんだった。
父さんがブルー達を膝からおろす。そして姉さんの頭の上のルーちゃんも。すると絨毯の上をちょこちょこ3匹が歩いてきて、ちょうど真ん中くらいで止まった。
それをじっと俺のお腹の上で、蹴りをし合いながら見ていた2匹。蹴り合いを止めて、俺のお腹から降りようとする。
すぐに母さんがしゃがんでくれて、転がるように床に降りると、他のモコモコの元へと歩いて行き、そして真ん中まで行く前で止まった。
『グレンヴィル、静かにしていられるかしら』
『今のままだったら大丈夫だろう。途中でぐずったら少し外へ。もしグレンヴィルが外へ出て、モコモコ達がついて行ってしまったら、挨拶はまた後でやり直しすれば良い』
え? 何? 挨拶するのに静かにしてないといけないなら、俺は静かにしてるよ。トイレの時はちょっと我慢できるかは、ちょっと分からないけど。
さっき部屋まで来るまでに、母さんが言っていた。トイレは大丈夫ね、と。俺は馬車の中でトイレをして、綺麗にしてもらったらしい。寝ていて全然気づかなかった。だからまだ大丈夫だと思う。
しばらくの間、お互いその場を動かずに、相手を見ていたモコモコ達。その間に母さんはモコモコから離れた場所の絨毯に座って、俺にも見やすいように抱き直してくれた。そして俺達が座ってから少しして。最初に声を発したのはフェリーだった。
『ピピピ、ピピピ、ピッピピ』
すると俺のモコモコ2匹が、お尻を上げたまま頭を下げて、挨拶みたいなことをしたんだ。その後もお尻を見せてしっぽを振って。最後にまた頭を下げる。
『グレンヴィル、あれはこの部屋の中のモコモコの中で、1番強いモコモコに挨拶する時の姿よ。この中ではフェリーが1番強いし、みんなを守ろうとしてくれる、とっても優しい子なの。他の子も私達を思ってくれるけれど、強さは1番ね』
へぇ、母さんのフェリーが1番強いのか。てっきりと1番大きいブルーが、1番強いのかと思ってた。大きさは関係ないんだな。
『グレンヴィルのモコモコは、フェリーが1番上ってことを認めて挨拶したの』
しっかりと誰が強いか理解したらしい。2匹とも俺のお腹の上で蹴り合っていたけど、挨拶の時は2匹の息がピッタリだった。
『ピピピ、ピピ、ピピッ!!』
挨拶が終わると、元の姿勢に戻った2匹。フェリー振り返り、後ろにいた2匹に声をかけた。するとブルーとルーちゃんが、ちょこちょことフェリーの隣へ。そして今度はフェリーを抜かした4匹で挨拶を始めた。
凄いなフェリー、全員を従えている。さすがトップのモコモコだ。そして挨拶が終われば、何か話し合いが始まって。話し合いなのか、よく家に来たなとでも言っているのか。
フェリーは『ピピピ』と、ブルーは『プププ』と、ルーちゃんは『ピュピュピュ』と。同じモコモコなのに、みんな微妙に鳴き方が違う。これも面白いな。
『あれは、この家での過ごし方を、モコモコ達に教えてくれているのよ。モコモコのことはフェリー達に任せておけば、しっかりと教えてくれるわ。モコモコはとても優秀な魔獣なのよ』
モコモコって、今までの様子からも、何となくわかっていたけど、俺が思っていた以上に優秀だった。何か心配になってきた。俺が大きくなって、もしモコモコ達が俺じゃあな、なんて思われて離れて行かないように、俺もしっかりしないと。
『そうそう、耳の飾りは、私達の家族ですって、他の人に知らせる大切な物なのよ。でもグレンヴィルのモコモコ達は、まだお耳が柔らかすぎて、しっかりと飾りが付けられないから、もう少し経ったら耳飾りを作りましょね』
なるほど、あの耳飾りはそういう意味があったのか。確かそれは大切だな。
『グレンヴィルのモコモコには、とりあえずペンダントを付けておこう』
『そうね。後でどのペンダントを選んでおくわ。毛で見えにくいけれど、ペンダントが1番良いものね』
良かった。耳飾り以外にもあるみたいだ。これでしっかり俺のモコモコ達って分かるな。
それからもモコモコ達の会話は続いて、途中でカータレットさんが、そろそろ少し動いても平気だろうからと、父さん達にお茶を運んできてくれた。そして俺には何かの飲み物を。俺の飲み物は、赤ちゃん用の魔法瓶のような物に入っていた。
部屋の色は薄いオレンジ色で、他の場所に比べて、暖かい感じのする部屋だった。
父さんと姉さんは2人がけのソファーに座っていて、父さんは何かを抱っこして座っていたけど、ソファーでそれが見えず。でも俺達が部屋に入ってすぐ、この家で働いている、地球でいう使用人さんって感じの人達が、すぐにテーブルをどかせてくれて。
父さんの膝にモコモコが3匹乗っていた。ちょっと窮屈そうに。何も全員一緒に膝に乗らなくてもと思っていたら、そのうちの1匹が、ピョンと姉さんの頭に乗った。あの子がもしかしたらルーちゃんかな?
父さんの膝にいるモコモコ2匹のうち1匹は、とても綺麗な住んだブルーの子で、大きさは俺の所へ来てくれた、最初のモコモコの2倍くらいの大きさだ。そして耳にカッコいい貝殻の耳飾りをつけている。
それからもう1匹は薄いオレンジと赤の間くらいの色っていうのか、橙色っていうのか、こっちの子もとっても綺麗な子だった。大きさはブルーの子よりも、少し小さいくらいだ。
そして最後、姉さんの頭に乗っているモコモコ。色は薄い桃色で、大きさは俺の大きい方のモコモコの1、5倍くらいだろうか。そういえば橙色の子も、多分姉さんのルーちゃんだと思われるモコモコも、みんな耳に飾りを付けているな。形は違うけどね。
『さぁ、2匹とも。私達の家族で、そして私の相棒のブルー、こっちがシェリアーナの相棒のフェリー、こっちの子がケニーシャの相棒のルーだ』
ブルーの子が父さんのブルー、母さんの子が橙色のフェリー。そして俺の考えていた通り、姉さんの頭の上の子がルーちゃんだった。
父さんがブルー達を膝からおろす。そして姉さんの頭の上のルーちゃんも。すると絨毯の上をちょこちょこ3匹が歩いてきて、ちょうど真ん中くらいで止まった。
それをじっと俺のお腹の上で、蹴りをし合いながら見ていた2匹。蹴り合いを止めて、俺のお腹から降りようとする。
すぐに母さんがしゃがんでくれて、転がるように床に降りると、他のモコモコの元へと歩いて行き、そして真ん中まで行く前で止まった。
『グレンヴィル、静かにしていられるかしら』
『今のままだったら大丈夫だろう。途中でぐずったら少し外へ。もしグレンヴィルが外へ出て、モコモコ達がついて行ってしまったら、挨拶はまた後でやり直しすれば良い』
え? 何? 挨拶するのに静かにしてないといけないなら、俺は静かにしてるよ。トイレの時はちょっと我慢できるかは、ちょっと分からないけど。
さっき部屋まで来るまでに、母さんが言っていた。トイレは大丈夫ね、と。俺は馬車の中でトイレをして、綺麗にしてもらったらしい。寝ていて全然気づかなかった。だからまだ大丈夫だと思う。
しばらくの間、お互いその場を動かずに、相手を見ていたモコモコ達。その間に母さんはモコモコから離れた場所の絨毯に座って、俺にも見やすいように抱き直してくれた。そして俺達が座ってから少しして。最初に声を発したのはフェリーだった。
『ピピピ、ピピピ、ピッピピ』
すると俺のモコモコ2匹が、お尻を上げたまま頭を下げて、挨拶みたいなことをしたんだ。その後もお尻を見せてしっぽを振って。最後にまた頭を下げる。
『グレンヴィル、あれはこの部屋の中のモコモコの中で、1番強いモコモコに挨拶する時の姿よ。この中ではフェリーが1番強いし、みんなを守ろうとしてくれる、とっても優しい子なの。他の子も私達を思ってくれるけれど、強さは1番ね』
へぇ、母さんのフェリーが1番強いのか。てっきりと1番大きいブルーが、1番強いのかと思ってた。大きさは関係ないんだな。
『グレンヴィルのモコモコは、フェリーが1番上ってことを認めて挨拶したの』
しっかりと誰が強いか理解したらしい。2匹とも俺のお腹の上で蹴り合っていたけど、挨拶の時は2匹の息がピッタリだった。
『ピピピ、ピピ、ピピッ!!』
挨拶が終わると、元の姿勢に戻った2匹。フェリー振り返り、後ろにいた2匹に声をかけた。するとブルーとルーちゃんが、ちょこちょことフェリーの隣へ。そして今度はフェリーを抜かした4匹で挨拶を始めた。
凄いなフェリー、全員を従えている。さすがトップのモコモコだ。そして挨拶が終われば、何か話し合いが始まって。話し合いなのか、よく家に来たなとでも言っているのか。
フェリーは『ピピピ』と、ブルーは『プププ』と、ルーちゃんは『ピュピュピュ』と。同じモコモコなのに、みんな微妙に鳴き方が違う。これも面白いな。
『あれは、この家での過ごし方を、モコモコ達に教えてくれているのよ。モコモコのことはフェリー達に任せておけば、しっかりと教えてくれるわ。モコモコはとても優秀な魔獣なのよ』
モコモコって、今までの様子からも、何となくわかっていたけど、俺が思っていた以上に優秀だった。何か心配になってきた。俺が大きくなって、もしモコモコ達が俺じゃあな、なんて思われて離れて行かないように、俺もしっかりしないと。
『そうそう、耳の飾りは、私達の家族ですって、他の人に知らせる大切な物なのよ。でもグレンヴィルのモコモコ達は、まだお耳が柔らかすぎて、しっかりと飾りが付けられないから、もう少し経ったら耳飾りを作りましょね』
なるほど、あの耳飾りはそういう意味があったのか。確かそれは大切だな。
『グレンヴィルのモコモコには、とりあえずペンダントを付けておこう』
『そうね。後でどのペンダントを選んでおくわ。毛で見えにくいけれど、ペンダントが1番良いものね』
良かった。耳飾り以外にもあるみたいだ。これでしっかり俺のモコモコ達って分かるな。
それからもモコモコ達の会話は続いて、途中でカータレットさんが、そろそろ少し動いても平気だろうからと、父さん達にお茶を運んできてくれた。そして俺には何かの飲み物を。俺の飲み物は、赤ちゃん用の魔法瓶のような物に入っていた。
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