水の中でも何処でももふもふ!! あたらしい世界はもふもふで溢れていました

ありぽん

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第46話.大きいフルフルの、もふもふ! モコモコ! さらさら!!

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 その後も揉めそうな2匹を母さんが止めてくれて。最初は大きなフルフルに抱き付かせてもらうことに。それが決まると、俺に1番懐いてくれている小さなフルフルが、俺の方まで来てくれて。俺を迎えに来てくれたらしい。

 父さんが小さいフルフルを手に平に乗せて、姉さんと一緒に大きいフルフルの所まで行くと、最初に姉さんが思いきり大きいフルフルに抱きついた。が、ぼよんっと弾き返されて、母さんが姉さんを支える。

『おお。抱きつく時は気をつけろよ。確かに俺の毛は最高だが、体に張りがあるからな。勢いを付け過ぎると、はじいっちまうんだ。ハハハハハハッ!!』

 いや、それ最初に言っておいてくれよ。姉さんが怪我するところだったじゃないか。まったく。

 ただ、姉さんは弾き返させても、危ないや怖いとは思わなかったらしく、母さんに静かによって言われて、また突進していった。でも抱きつく前にスピードを緩めて、さっきよりも静かに? 抱きつく。

 と、ちょっと弾き返されされそうになったけど、何とか踏ん張って。その後は歓喜の叫びだった。

『もふもふ、モコモコ、さらさら、きゃあぁぁぁ!!』

 ふむ。もふもふ、モコモコ以外に、さらさらとな? さらさらもプラスされているのか。よし、次は俺の番だ!!

 先に小さいフルフルが下りて、その両隣に俺のモコモコ2匹が。俺も父さんが下へ降ろしてくれて。俺は少しだけハイハイすることに。大きな2匹は芝生の上にいたから、ハイハイをしても平気だ。それに。

 ちょうど良かった。モコモコ達のお尻ダンスレッスンに時間を取られて、あんまりハイハイの練習はできなかったけど。それでも少しの距離ならハイハイができるようになったからな。父さんに見てもらおう。本当に少しだけど、2メートルくらい?
 
 ハイハイ、ハイハイ。遅いハイハイだけど、俺は前に確実に進んでいく。そんな俺の横を寄り添うように一緒に歩いてくれるモコモコ達。小さいフルフルは、俺の前を俺の速度に合わせて歩いてくれて、羽を広げて応援をしてくれている。

 そうして何とか俺は、大きなフルフルの所まで行き着くことができた。俺の後ろでは、今度は父さんの喜ぶ声が。

『帰ってくるまでに、そんなに進めるようになったのか!! そうかそうか』

『あなた、泣いていないでしっかりと見ていてあげて。グレンヴィルの成長を』

『ああ、ああ、勿論だ』

 え? 父さん泣いてるのか? ただのハイハイなんだけど、そんなに感動するものなのか? いや、喜んでもらえて、俺も嬉しいんだけど。流石に泣かれるほどとは思っていなかったから、ちょっと驚いてしまった。

 うん、父さんのことは母さんに任そうよう。俺はハイハイからお座りに。大きなフルフルギリギリまで近づいたから、今、目の前にはフルフルの体が。そして俺は思いきり大きいフルフルに抱きついた。

「うみょおぉぉぉ!!」

 姉さんの言う通りだった。もふもふ、モコモコ、さらさら、とても気持ちの良い触り心地で、文句の1つも付けようがない。本当に素晴らしい!! これならソファーや毛布、糸に使われるのも分かる。最高級の毛皮がそこにはあった。

『くぅ、くうぅ、くぅ!!』

 小さなフルフルが何か俺に言ってくる。この感じ、気持ちいいでしょうとでも言っているようだ。俺は何回も小さなフルフルに頷き返す。そうすると小さいフルフルはさらに擦り寄って、とっても嬉しようにした。

『ハハハハハハッ!! 気持ちいいだろう!! 気に入ったのなら、少しだがお前達にやろう。俺達を見て泣かない奴は珍しいからな。俺はお前達が気に入った!!』

 まさかの申し出だった。大きなフルフル自ら毛をくれるなんて!! 名残惜しかったけど、これから家にいるから、いつでも触らせてやるからと、今は退けって言われて。

 俺達が離れるとすぐに、体を震わせた大きいフルフル。数秒後には姉さんくらいの大きな毛の山ができていた。え? こんなに貰って良いの? どこか禿げたりしてない? 思わず体を確かめる俺。でも大きいフルフルに変わった所はなくて。

『俺は毛がいっぱいだからな。これくらい何ともない。また毛が生えてきたらやろう!!』

 ありがとうございます!! フルフル様!! メイドさん達が綺麗に1本も残さないように毛を回収。何を作るかは後でお母さんと相談だって。

『後で、もっと楽しいこ事をやらせてやろう。今はあっちでこっちを睨んでいる、奴の方へ行ってやれ』

 言われた方を見れば、プレルスがじと目でこっちを見ていた。こうして大きいフルフルのもふもふを味合わせてもらった後は、プレルスの方へ移動。大きいフルフルの言った、楽しいことって何だろうな?

『さて、やっと来たか。さぁ、我の背に乗せてやろう。我は奴ように毛はないが、乗り物としては最高だぞ。キュリス、泣いていないで、さっさと乗せるんだ』

『ああ、分かった』

 父さんが涙を拭きながら、姉さんと俺を抱き上げる。それからルーちゃんが、姉さんの頭の上に。俺のモコモコ達が、俺のお腹の所に。付いてきた小さいフルフルが俺の頭の上にに乗った。

 けど、みんな準備ができたのは良いけど、父さんはどうやって、こんなに大きなプレルスの背中に乗るんだろう? だって大型トラックよりも、全然大きいのに?

 と、父さんが何かを囁いた。すると俺達の周りを風が吹き始めて、少しすると父さんの体が浮き上がり、次の瞬間には飛んでいた。突然の空を飛ぶ、にビックリだ。どうも魔法を使って飛んでいるらしい。魔法はこんなこともできるのか。

 そうしてささっとプレルスの背中まで飛んだ父さん。上から見たプレルスは、やっぱりとても大きかった。
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