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56話 今日の野菜洗いは泡の出る大根似の野菜『アワコン』
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「言うのを忘れてしまっていたが、全員ちょうど良いのを選んだな」
「ちいしゃいのは、だめ?」
「いや、初めてや慣れないうちは、大きい方が洗いやすいってだけだ。慣れてくれば、小さい方が洗う部分が少ないからな、早く洗い終わるぞ」
アワコン。どんな野菜かって言うと、見た目は大根そのものって感じ。大きな葉っぱに、白いボディー。ツルツル滑るとか、ふわふわ飛ぶとか、今のところそんなこともなく、うん、本当に大根だよ。
ただ、これからどうなるかだよね。サイラスさんはさっき、頑張れって言ってたし。ジャガーも洗うまでは、普通のジャガイモと同じだったからね。でも……。
楽しいとも言っていたっけ。楽しいって何だろう? この前は楽しいを通り越して喧嘩になったから、それは気をつけないといけない。……ピィ君とミッケが、張り合わないように、ちょくちょく見ておこうっと。
私が選んだのは、抱えてしっかり持てるサイズのアワコン。何も聞かずに、見た目だけの確認しかしていなかったから、持った時に重すぎると困るなと思ってね。大きいアワコンじゃなく、少し小さめを選んだんだ。そうしたら、軽くもなく重くもなくだったから、ちょうど良かったよ。
匂いは……野菜って感じの匂い? アンドリューさんの臭靴下のせいで、最近何でもかんでも、匂いのチェックをしてる気がする……。
ピィ君が選んだのは、自分の倍くらいのサイズのアワコン。アワコンはサイズがいろいろで、私の手のひらサイズの物から、私の背と同じくらいの物もあって、それは向こうの壁に立てかけてあったよ。もしかしたら、もっと大きいのもあるのかも。
「ぴぃくん、おもくない? だいじょぶ?」
『ぴぴっ!!』
私の手のひらサイズのピィ君。だけど実はとっても力持ち。私が持つとヨタヨタしてしまうような、直径15センチくらいの太く長い枝を、軽々と持って空を飛ぶことができるんだ。
だからまぁ、もっと大きなアワコンでも大丈夫だと思うけど、初めてだから小さいのを選んだのかも。
「ミッケは、だいじょぶ?」
『おいらも大丈夫なんだじょ!! ピィには負けないんだじょ!! しっかり洗って、サイラスに褒められるんだじょ!!』
ミッケが選んだのは、私の腕より少し短いくらいのアワコン。ミッケはそこまで重いものを持てないけど、でも魔法が使えるからね。短い距離なら、浮かばせて運ぶことができるよ。
何で短い距離なのかは、今魔法の練習をしている最中だから。まだ広範囲や長い時間、魔法を発動させたり、連続で使用したりできないんだ。
でも、いつも頑張って練習しているから、きっとすぐに、たくさん魔法が使えるようになるはず。……というか、私はどうなんだろうね?
ピィ君もミッケも、魔法を頑張って練習しているけど、私はまだ何もしてないからなぁ。今度誰かに相談してみるかな?
人だと、3歳じゃまだ練習しないみたいだけど、獣人やエルフは、早いうちから練習を始めるって聞いたし。もしかしたら、練習しても良いって言ってもらえるかも?
「よし、それじゃあ、選んだアワコンを、そっと水の中に入れろ」
「あい!!」
『ぴぴっ!!』
『はいなんだじょ!!』
それぞれ、そっとお水の中にアワコンを入れる。うん、ここまで何も起きていない。まさか、本当に何もないとか? いやいや、まだまだ、ジャガーは洗うとツルツルになったもんね。
「俺からやってみるから、よく見てるんだぞ。ただ、そうだな。今から起こることを見ても、はしゃいで敷物以上に水を飛ばすなよ」
ニヤリと笑いながら、そう言ったボルトレーンさん。やっぱり何かあるんだな。しっかり見ておかないと。
「まずは、白い方から洗う。葉っぱは後で、いくらでも洗えるからな。洗うには、このふわふわした物を使うぞ。これで最初は、白い部分をそっとそっと洗うんだ。そうすると……」
スポンジみたいな物を私たちの渡し、自分でも1つ持って、本当にそっとそっと、アワコンの白い部分を洗い始めたボルトレーンさん。するとすぐに変化が起きたんだ。
『ぴぴぴっ!?』
『ふわふわなんだじょ!? 向こうのお家で食べる、美味しい花みたいなんだじょ!!』
待って待って! アワコンの変化にも驚いたけど、ミッケの言葉も気になる!? 美味しい花? こんな花があるの? しかも美味しいって!?
『ぴぴぴぴぴっ!?』
『凄いんだじょ! どんどん出てくるんだじょ!? これ食べられるんだじょ!?』
今すぐにでも、それを口に入れそうになるミッケ。私は慌ててミッケを止めながら、ボルトレーンさんに聞く。
「みっけ、まって!? ぼるとれーんしゃん! みっけが、これべられるか、きいてる!!」
「食べる? 何でまた。まぁ、たべても大丈夫だが。ただ、美味しくはないぞ? なにしろ味がしないからな」
『味、しないんだじょ? 甘くないんだじょ?』
「あまくないかって」
「甘くもなく、辛くもなく、無味だ」
『そうなんだじょ……。残念なんだじょ』
「みっけ、しょんぼり」
「食べるって、泡を食べてもしょうがないだろう」
『向こうのお家の泡、美味しいんだじょ……。残念なんだじょ』
「みっけ、あとで、おはなちきかしぇてね。なんか、おいしいあわを、たべたことがあって、だから、じゃんねんだったみたい」
「そうなのか? う~ん、美味しい泡か。俺は聞いたことも見たこともないが……」
うん、だろうね。ミッケの話から、妖精の国に生息している、花だか泡だろうから。
「ま、なんだ。食べられなくて残念かもしれんが、これはこれで、手伝いが終わった後に遊べるから、楽しみにしていろ」
『楽しみなんだじょ……? うん、おいら楽しみにしてるんだじょ!! それにアワアワは凄いんだじょ!!』
『ぴぴぴ?』
「べとべとにならない? って」
「ああ、別にベトベトにもならないぞ。それにいろいろと使い道があってだな……。が、まずは、洗うことからだ。よし、俺が渡したふわふわしてるやつで、アワコンを少し洗ってみろ」
言われて、アワコンとスポンジみたいな物を、何度か見返す私たち。でもその後みんなで頷いて、ボルトレーンさんが洗った時のことを思い出しながら、それぞれそっとそっと、アワコンを擦ってみたよ。すると……。
「ふわわ!? きもちい!!」
『ぴぴぴぴー!!』
『わんわり、ふわふわなんだじょ!! 美味しいよりも、ふんわりなんだじょ!!』
何が起こっているのか。アワコンの白い部分を、2、3回擦っても、最初は何も起こらなくて、なんだったら、大根を洗っている感覚とほぼ同じなんだけど。
でもその後も擦り続けると、アワコンからどんどん泡が溢れてきて、すぐに泡でアワコンが見えなくなっちゃったんだ。
しかもこの泡が、きめ細かいというか何というか。地球で暮らしていた頃、同僚から高級なボディーソープとフェイスウォッシュを貰って、使ったことがあったんだけど。
その時の高級品より、ずっと泡が気持ち良くて。これで洗えば、全身ツルピカりんになるんじゃないかと思えるほど、素晴らしい泡なんだったんだ。
「しゅごい!!」
『ぴぴぴ!!』
『アワアワなんだじょ!!』
「さぁ、どんどん洗え!!」
「ちいしゃいのは、だめ?」
「いや、初めてや慣れないうちは、大きい方が洗いやすいってだけだ。慣れてくれば、小さい方が洗う部分が少ないからな、早く洗い終わるぞ」
アワコン。どんな野菜かって言うと、見た目は大根そのものって感じ。大きな葉っぱに、白いボディー。ツルツル滑るとか、ふわふわ飛ぶとか、今のところそんなこともなく、うん、本当に大根だよ。
ただ、これからどうなるかだよね。サイラスさんはさっき、頑張れって言ってたし。ジャガーも洗うまでは、普通のジャガイモと同じだったからね。でも……。
楽しいとも言っていたっけ。楽しいって何だろう? この前は楽しいを通り越して喧嘩になったから、それは気をつけないといけない。……ピィ君とミッケが、張り合わないように、ちょくちょく見ておこうっと。
私が選んだのは、抱えてしっかり持てるサイズのアワコン。何も聞かずに、見た目だけの確認しかしていなかったから、持った時に重すぎると困るなと思ってね。大きいアワコンじゃなく、少し小さめを選んだんだ。そうしたら、軽くもなく重くもなくだったから、ちょうど良かったよ。
匂いは……野菜って感じの匂い? アンドリューさんの臭靴下のせいで、最近何でもかんでも、匂いのチェックをしてる気がする……。
ピィ君が選んだのは、自分の倍くらいのサイズのアワコン。アワコンはサイズがいろいろで、私の手のひらサイズの物から、私の背と同じくらいの物もあって、それは向こうの壁に立てかけてあったよ。もしかしたら、もっと大きいのもあるのかも。
「ぴぃくん、おもくない? だいじょぶ?」
『ぴぴっ!!』
私の手のひらサイズのピィ君。だけど実はとっても力持ち。私が持つとヨタヨタしてしまうような、直径15センチくらいの太く長い枝を、軽々と持って空を飛ぶことができるんだ。
だからまぁ、もっと大きなアワコンでも大丈夫だと思うけど、初めてだから小さいのを選んだのかも。
「ミッケは、だいじょぶ?」
『おいらも大丈夫なんだじょ!! ピィには負けないんだじょ!! しっかり洗って、サイラスに褒められるんだじょ!!』
ミッケが選んだのは、私の腕より少し短いくらいのアワコン。ミッケはそこまで重いものを持てないけど、でも魔法が使えるからね。短い距離なら、浮かばせて運ぶことができるよ。
何で短い距離なのかは、今魔法の練習をしている最中だから。まだ広範囲や長い時間、魔法を発動させたり、連続で使用したりできないんだ。
でも、いつも頑張って練習しているから、きっとすぐに、たくさん魔法が使えるようになるはず。……というか、私はどうなんだろうね?
ピィ君もミッケも、魔法を頑張って練習しているけど、私はまだ何もしてないからなぁ。今度誰かに相談してみるかな?
人だと、3歳じゃまだ練習しないみたいだけど、獣人やエルフは、早いうちから練習を始めるって聞いたし。もしかしたら、練習しても良いって言ってもらえるかも?
「よし、それじゃあ、選んだアワコンを、そっと水の中に入れろ」
「あい!!」
『ぴぴっ!!』
『はいなんだじょ!!』
それぞれ、そっとお水の中にアワコンを入れる。うん、ここまで何も起きていない。まさか、本当に何もないとか? いやいや、まだまだ、ジャガーは洗うとツルツルになったもんね。
「俺からやってみるから、よく見てるんだぞ。ただ、そうだな。今から起こることを見ても、はしゃいで敷物以上に水を飛ばすなよ」
ニヤリと笑いながら、そう言ったボルトレーンさん。やっぱり何かあるんだな。しっかり見ておかないと。
「まずは、白い方から洗う。葉っぱは後で、いくらでも洗えるからな。洗うには、このふわふわした物を使うぞ。これで最初は、白い部分をそっとそっと洗うんだ。そうすると……」
スポンジみたいな物を私たちの渡し、自分でも1つ持って、本当にそっとそっと、アワコンの白い部分を洗い始めたボルトレーンさん。するとすぐに変化が起きたんだ。
『ぴぴぴっ!?』
『ふわふわなんだじょ!? 向こうのお家で食べる、美味しい花みたいなんだじょ!!』
待って待って! アワコンの変化にも驚いたけど、ミッケの言葉も気になる!? 美味しい花? こんな花があるの? しかも美味しいって!?
『ぴぴぴぴぴっ!?』
『凄いんだじょ! どんどん出てくるんだじょ!? これ食べられるんだじょ!?』
今すぐにでも、それを口に入れそうになるミッケ。私は慌ててミッケを止めながら、ボルトレーンさんに聞く。
「みっけ、まって!? ぼるとれーんしゃん! みっけが、これべられるか、きいてる!!」
「食べる? 何でまた。まぁ、たべても大丈夫だが。ただ、美味しくはないぞ? なにしろ味がしないからな」
『味、しないんだじょ? 甘くないんだじょ?』
「あまくないかって」
「甘くもなく、辛くもなく、無味だ」
『そうなんだじょ……。残念なんだじょ』
「みっけ、しょんぼり」
「食べるって、泡を食べてもしょうがないだろう」
『向こうのお家の泡、美味しいんだじょ……。残念なんだじょ』
「みっけ、あとで、おはなちきかしぇてね。なんか、おいしいあわを、たべたことがあって、だから、じゃんねんだったみたい」
「そうなのか? う~ん、美味しい泡か。俺は聞いたことも見たこともないが……」
うん、だろうね。ミッケの話から、妖精の国に生息している、花だか泡だろうから。
「ま、なんだ。食べられなくて残念かもしれんが、これはこれで、手伝いが終わった後に遊べるから、楽しみにしていろ」
『楽しみなんだじょ……? うん、おいら楽しみにしてるんだじょ!! それにアワアワは凄いんだじょ!!』
『ぴぴぴ?』
「べとべとにならない? って」
「ああ、別にベトベトにもならないぞ。それにいろいろと使い道があってだな……。が、まずは、洗うことからだ。よし、俺が渡したふわふわしてるやつで、アワコンを少し洗ってみろ」
言われて、アワコンとスポンジみたいな物を、何度か見返す私たち。でもその後みんなで頷いて、ボルトレーンさんが洗った時のことを思い出しながら、それぞれそっとそっと、アワコンを擦ってみたよ。すると……。
「ふわわ!? きもちい!!」
『ぴぴぴぴー!!』
『わんわり、ふわふわなんだじょ!! 美味しいよりも、ふんわりなんだじょ!!』
何が起こっているのか。アワコンの白い部分を、2、3回擦っても、最初は何も起こらなくて、なんだったら、大根を洗っている感覚とほぼ同じなんだけど。
でもその後も擦り続けると、アワコンからどんどん泡が溢れてきて、すぐに泡でアワコンが見えなくなっちゃったんだ。
しかもこの泡が、きめ細かいというか何というか。地球で暮らしていた頃、同僚から高級なボディーソープとフェイスウォッシュを貰って、使ったことがあったんだけど。
その時の高級品より、ずっと泡が気持ち良くて。これで洗えば、全身ツルピカりんになるんじゃないかと思えるほど、素晴らしい泡なんだったんだ。
「しゅごい!!」
『ぴぴぴ!!』
『アワアワなんだじょ!!』
「さぁ、どんどん洗え!!」
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