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9話 魔法と剣とマッサージの訓練、そして娯楽施設誕生
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こうして話しを聞いた日から、俺はこの街の住人になり、師匠ウェンセスラスとの魔法の訓練が始まった。いや、詳しく言えば、魔王アマディアスと勇者ジェラルドも、何故か俺の訓練に参加してきたけど。
特訓は森の一角を使って行われた。そして師匠のウェンセスラスは、厳しくもしっかり魔法を指導してくれ、本当に充実した訓練だったんだけど。まぁアマディアスさんとジェラルドさんといえば。
アマディアスさんは数分。本当に数分、簡単な説明をしただけで、今すぐすやってみなさいと言ってきて。
2回しか練習しておらず、それで出来ないと。何故教えたのに、すぐにできないのですか。まったくこんな攻撃も防御魔法もできないでどうするんです! 私のこの魔法を破らないと街へは戻しませんよ! 消しても良いのなら、それで良いですが? と。
数分教えてもらって、その後の2回の練習で、初めての魔法が使えるか!! とツッコミを入れそうになりながら。それでもこの世界から消えないように必死で耐えたよ。だってせっかくこの世界に生まれたんだからさ、消えたくないだろ?
そしてジェラルドさんだけど。ジェラルドさんは、最初に一言。
「俺は教えるのが苦手だ!! というか教えられん!! だから見て覚えろ!!」
と、どんな訓練をするかの説明もなく、俺に魔法を放ってきた。ついでに剣も教えると言いだし、やっぱり教えられないから見て覚えろと。そのせいでやっぱり何回も消えそうになった俺。教えられないなら、余計なことしないでくれと、何度そう思った事か。
しかし師匠と余計なアマディアスさんとジェラルドさんのおかげで、俺はどんどん魔法も剣術もレベルを上げていくことができ。というか命懸けだったからな。人は、いやスケルトンは命がかかっていると、普段以上の力を発揮することができるらしい。
そんな魔法と剣術の訓練の傍ら。俺は師匠にマッサージについても習う事に。何回か師匠のマッサージを見に行くうちに、さらにみんなの幸せな顔を見るのが楽しみになっていて。
そして日本での社畜時代を思い出し、この街には外の世界に疲れた人達も来ていたから。そういう人達が前世の俺のように、疲れたまま人生を終えるなんて。俺も前世ではマッサージでかなり救われていたしなぁ。
俺もあの時のマッサージ師さんのように、マッサージでみんなを幸せにできたら。そう思って、マッサージ師としても、師匠に弟子入りしたんだ。
魔法に剣にマッサージの訓練にと、生活はかなりハードだったけれど、でもマッサージの練習に関しては、大変というよりも楽しいという思いの方が大きかった。そう、あくまでマッサージだけだ!
そんな訓練を始めて半年が経った頃。その日は魔法の訓練を終えた後、マッサージの練習をしていて。何故かそれを見学しにきていたアマディアスさんとジェラルドさん。俺が練習する隣でぺちゃくちゃと煩いこと煩いこと。
あんまりにも煩いから追い出そうかと思った時、2人がある話しを始めた。それは街のすぐ隣にある、温泉についての話しだったんだけど。街の隣に自然の露天風呂があって。この露天風呂は、この森に住んでいる誰もが使えるようになっていた。
ただ、この温泉い入ると体が元気になると。それ目当てで最近どうにも人数が増えて、温泉をそろそろ広くしないとダメだ。
そして人数が増えた事で、宿も娯楽施設も、様々な施設が足りていない。どうせ増やすなら、宿屋が集まる場所、娯楽施設が集まる場所、酒場などそれぞれまとめて建てた方が良いんじゃないか。
なんてそんな話しをし始めたんだ。その時俺が思ったこと。温泉と娯楽施設に食事に宿か。それをそれぞれまとめるのは、良い考えだと思う。だけど全部をまとめたら、日本にあったスーパー銭湯みたいになるな。だった。
と、そう思った瞬間、アマディアスさんとジェラルドさんが俺の目の前に。しかもお互いがそれぞれ俺の肩を掴んでいて。
何だと思ったら、どうやらその時思っていた事を、口に出していたらしく。俺が今言った物は何だ!! とマッサージの練習を中断して聞かれる事に。
そしてこの世界の人達に分かりやすいように、スーパー銭湯の説明をすること数時間。この街代表の2人により、この街にスーパー銭湯を建築することになってしまったんだ。しかもその施設の責任者は俺だと、言い出しっぺの俺が責任者に任命されてしまい。
勿論何回も断ったさ。何で転生してまで、責任者なんて大変な仕事をしなければならないんだ。俺はマッサージで人を幸せにしたいのに。
でもダメだった。話しはすぐさま街中に伝わり、他の街へもその日のうちに伝わってしまって。最終的にアマディアスさんに脅され……。いやいや、説得されて。俺が新しい施設の責任者になってしまったんだ。
施設は街の隣に建築することに。街から直結している感じで、広さは広い街の半分くらいの広さで作られ、かなりの広さの施設になった。
街の半分の広さって何だよ。それは施設じゃなくて、普通に小さな街なんじゃ? 何もそんなに、広くしなくても良いんじゃないか? と思ったほどだ。
だけどアマディアスさん曰く、絶対これくらいの広さが必要になると。その時はそれが、どういう意味か分からず。そのままアマディアスの言うことを聞くしかなかった。だけどまぁ、今となっては、確かにこれだけの広さが必要だったなと納得している。
そして魔法と剣の訓練を始めて1年、ようやく魔法と剣については3人に認めてもらい。さらに半年後、マッサージ師としても師匠に認められた日に、街に新しい施設が誕生した。
それがスーパー銭湯もとい、『すっごい娯楽施設 スケルトン』の始まりだった。
特訓は森の一角を使って行われた。そして師匠のウェンセスラスは、厳しくもしっかり魔法を指導してくれ、本当に充実した訓練だったんだけど。まぁアマディアスさんとジェラルドさんといえば。
アマディアスさんは数分。本当に数分、簡単な説明をしただけで、今すぐすやってみなさいと言ってきて。
2回しか練習しておらず、それで出来ないと。何故教えたのに、すぐにできないのですか。まったくこんな攻撃も防御魔法もできないでどうするんです! 私のこの魔法を破らないと街へは戻しませんよ! 消しても良いのなら、それで良いですが? と。
数分教えてもらって、その後の2回の練習で、初めての魔法が使えるか!! とツッコミを入れそうになりながら。それでもこの世界から消えないように必死で耐えたよ。だってせっかくこの世界に生まれたんだからさ、消えたくないだろ?
そしてジェラルドさんだけど。ジェラルドさんは、最初に一言。
「俺は教えるのが苦手だ!! というか教えられん!! だから見て覚えろ!!」
と、どんな訓練をするかの説明もなく、俺に魔法を放ってきた。ついでに剣も教えると言いだし、やっぱり教えられないから見て覚えろと。そのせいでやっぱり何回も消えそうになった俺。教えられないなら、余計なことしないでくれと、何度そう思った事か。
しかし師匠と余計なアマディアスさんとジェラルドさんのおかげで、俺はどんどん魔法も剣術もレベルを上げていくことができ。というか命懸けだったからな。人は、いやスケルトンは命がかかっていると、普段以上の力を発揮することができるらしい。
そんな魔法と剣術の訓練の傍ら。俺は師匠にマッサージについても習う事に。何回か師匠のマッサージを見に行くうちに、さらにみんなの幸せな顔を見るのが楽しみになっていて。
そして日本での社畜時代を思い出し、この街には外の世界に疲れた人達も来ていたから。そういう人達が前世の俺のように、疲れたまま人生を終えるなんて。俺も前世ではマッサージでかなり救われていたしなぁ。
俺もあの時のマッサージ師さんのように、マッサージでみんなを幸せにできたら。そう思って、マッサージ師としても、師匠に弟子入りしたんだ。
魔法に剣にマッサージの訓練にと、生活はかなりハードだったけれど、でもマッサージの練習に関しては、大変というよりも楽しいという思いの方が大きかった。そう、あくまでマッサージだけだ!
そんな訓練を始めて半年が経った頃。その日は魔法の訓練を終えた後、マッサージの練習をしていて。何故かそれを見学しにきていたアマディアスさんとジェラルドさん。俺が練習する隣でぺちゃくちゃと煩いこと煩いこと。
あんまりにも煩いから追い出そうかと思った時、2人がある話しを始めた。それは街のすぐ隣にある、温泉についての話しだったんだけど。街の隣に自然の露天風呂があって。この露天風呂は、この森に住んでいる誰もが使えるようになっていた。
ただ、この温泉い入ると体が元気になると。それ目当てで最近どうにも人数が増えて、温泉をそろそろ広くしないとダメだ。
そして人数が増えた事で、宿も娯楽施設も、様々な施設が足りていない。どうせ増やすなら、宿屋が集まる場所、娯楽施設が集まる場所、酒場などそれぞれまとめて建てた方が良いんじゃないか。
なんてそんな話しをし始めたんだ。その時俺が思ったこと。温泉と娯楽施設に食事に宿か。それをそれぞれまとめるのは、良い考えだと思う。だけど全部をまとめたら、日本にあったスーパー銭湯みたいになるな。だった。
と、そう思った瞬間、アマディアスさんとジェラルドさんが俺の目の前に。しかもお互いがそれぞれ俺の肩を掴んでいて。
何だと思ったら、どうやらその時思っていた事を、口に出していたらしく。俺が今言った物は何だ!! とマッサージの練習を中断して聞かれる事に。
そしてこの世界の人達に分かりやすいように、スーパー銭湯の説明をすること数時間。この街代表の2人により、この街にスーパー銭湯を建築することになってしまったんだ。しかもその施設の責任者は俺だと、言い出しっぺの俺が責任者に任命されてしまい。
勿論何回も断ったさ。何で転生してまで、責任者なんて大変な仕事をしなければならないんだ。俺はマッサージで人を幸せにしたいのに。
でもダメだった。話しはすぐさま街中に伝わり、他の街へもその日のうちに伝わってしまって。最終的にアマディアスさんに脅され……。いやいや、説得されて。俺が新しい施設の責任者になってしまったんだ。
施設は街の隣に建築することに。街から直結している感じで、広さは広い街の半分くらいの広さで作られ、かなりの広さの施設になった。
街の半分の広さって何だよ。それは施設じゃなくて、普通に小さな街なんじゃ? 何もそんなに、広くしなくても良いんじゃないか? と思ったほどだ。
だけどアマディアスさん曰く、絶対これくらいの広さが必要になると。その時はそれが、どういう意味か分からず。そのままアマディアスの言うことを聞くしかなかった。だけどまぁ、今となっては、確かにこれだけの広さが必要だったなと納得している。
そして魔法と剣の訓練を始めて1年、ようやく魔法と剣については3人に認めてもらい。さらに半年後、マッサージ師としても師匠に認められた日に、街に新しい施設が誕生した。
それがスーパー銭湯もとい、『すっごい娯楽施設 スケルトン』の始まりだった。
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