33 / 213
3巻
3-1
プロローグ
僕の名前はジョーディ。日本から異世界の侯爵家に転生して、この前一歳になりました。
今僕は家族と、アースカリナっていう大きな街に来ています。パパとママとお兄ちゃんのマイケル、じぃじとばぁば、それに魔獣のみんなと一緒です。
魔獣は最初、ブラックパンサーのローリーだけだったのに、旅の途中で増えました。ダークウルフのドラックとドラックパパ、ホワイトキャットのドラッホとドラッホパパ……他にも何匹かいて、とても賑やかです。
アースカリナには、見たことのない物がいっぱい。その中でも一番驚いたのはお城。アースカリナには大きなお城があったんだ。しかもまさか、お城にお泊まりができるなんて。
お城に着いた僕達は、中に入った途端大騒ぎ。だって外側もキラキラしていて綺麗だったけど、中もとってもキラキラで、しかも凄く広かったんだ。
王様と王子様にも会いました。王様はちょっと煩くて、でも優しいお爺ちゃん。王子様はとってもカッコ良かったよ。
それから他にも嬉しいことが。白くて小さい綿みたいな魔獣のホワイトミラリーバードのモコモコさんと契約したんだ。名前はホミュちゃんに決定。ちゃんとホミュちゃん本人に確認して決めました。可愛いお名前でしょ?
それからね、契約したから、ホミュちゃんとお話もできるようになりました。ホミュちゃんも僕が話したことを、きちんと分かってくれるんだよ。
お城にお泊まりができて、ホミュちゃんとも契約ができて、もうニコニコの僕。楽しいこと、嬉しいことはまだまだ続きました。
なんと、王様が僕の誕生日パーティーを開いてくれたんだ。僕はとっても嬉しくて、いつもみたいに叫んじゃいました。それをマネしてドラック達も叫んじゃって。最後にはみんなで一緒に、音楽に合わせて踊ったんだ。すっごく楽しかったよ。
誕生日パーティーは次の日も続いて、僕は王様が用意してくれたサウキー――ウサギの姿の魔獣だよ――のぬいぐるみのお山に突撃したり、美味しいご飯を食べたり。アースカリナに来てから、楽しいことばっかりでした。
これからもこの「楽しい」が続けばいいなぁ。
1章 ジョーディの規格外の鑑定
「ジョーディ、そろそろ時間だぞ」
遠くから声が聞こえます。誰?
「ジョーディ、セレナ様が来てくださったぞ」
「ちゃいのう……」
口が上手く回りません。眠くて、眠くて……。
「これはダメね。もう少し時間をずらしてもらうしかないわ」
おやすみなさい……。
「ふわわわわぁ~」
う~ん、よく寝た。僕は伸びをしながら起き上がりました。もうすぐ朝ご飯の時間かな? キョロキョロ周りを見ます。
仲良し魔獣のドラック達が窓の側で遊んでいて、一緒にいたローリーが、僕が起きたことに気が付きました。
あれ? お兄ちゃんがもう起きてる?
僕は横を見て、窓の方にいるお兄ちゃんを見て、もう一回横を見ます。いつも僕より起きるのが遅いのに、どうしてお兄ちゃんが先に起きているの?
そしたらお兄ちゃんも僕が起きたことに気が付いて、ママの所に行ってくるって言って、部屋から出て行っちゃいました。ローリーとドラック、ドラッホをはじめとした魔獣達が僕の所に集まります。
「ちゃいのぉ‼」
『おはようジョーディ!』
『もうお昼ご飯の時間だよ!』
え⁉ お昼ご飯の時間? そんなに遅くまで寝ていたの? う~ん、昨日、何をしていたっけ。
僕が考えていたら、パパ達がお部屋に入って来ました。それからママが急いでお着替えよって。あ~あ、またあのヒラヒラ、モコモコの洋服にお着替えです。サウキーのマークが付いた洋服か、昨日着た茶色い洋服の方がいいのに。茶色い洋服……あっ‼
僕は昨日のことを思い出しました。そうだ、昨日は僕のお誕生日パーティーの続きをやったんだった。お部屋の中はフワフワ、いっぱい風船が浮いていて。それからサウキーのぬいぐるみに飛び込んで。他にもプレゼントをいっぱいもらったよね。サウキーとプレゼントは何処?
「しゃうきー、こ? こ?」
僕が急に慌て出してサウキーって言ったから、パパが、ベッドの上にあった二つのサウキーのぬいぐるみを取ってくれます。いつも持ち歩いているサウキーと、パパに買ってもらったブチのサウキーです。
二匹とも、ママが洗濯してからずっと毛が爆発したまま。いい加減、いつものフワフワした毛に戻ってくれないかな。もしかして戻らないなんてことないよね?
……おっと、今はプレゼントのサウキー達だよ。
話すのがまだ上手くできない僕に代わって、ドラック達に通訳を頼んで、サウキーとプレゼントのことを聞いてもらいました。そしたらね、あのプレゼントは全部、荷馬車に今積んでいるんだって。
もう少ししたらお家に帰るから、それまでに色々用意しておかないと、ってパパが言いました。ちゃんと全部持って帰ってね。忘れないでね。
お着替えが終わったら、パパが僕を抱っこしてくれて、そのまま椅子に移動。使用人のベルがフルーツジュースと、ゼリーを持って来てくれました。
そしたら、いつもは自分で食べるけど、今日は零さないように、ママが綺麗に食べさせてくれたんだ。でも、ゼリーをお口に入れるたびに、「喉に詰まらせないように、でも早く食べて」って急かされたからちょっと大変だったよ。
そんな風にバタバタ食べて、それが終わったらまたパパが僕を抱っこして、みんなで部屋から出ました。パパ達はご飯食べなくていいの?
早足で歩くパパ達。お兄ちゃんはママに抱っこされて、ドラック達は何かいつもと違う雰囲気に、飛び跳ねながらついて来ます。
何処に行くのかなと思っていたら、そのままお外に出た僕達。そのままお庭を歩いて行って、キラキラしているけど、ちょっと小さいお家の前に行きました。玄関前にいた騎士さんが僕達を見てドアを開けて、中に向かって何か言った後、すぐに中にお入りくださいって。
お家の中も外側と一緒で、とってもキラキラでした。それから部屋の一番奥にはおじさんの人形が置いてあります。その人形の前には、グラスみたいな形をした、お兄ちゃんと同じくらいの背の置物が置いてあって。
そして、その手前に王様と王子様、あと女神のセレナさんが立っていました。反対側には、王様達のお手伝いをするしわしわの人、イレイサーさんが並んでいます。
「せにゃしゃ‼」
僕が手を振ったら、セレナさんはニッコリ笑って、手を振り返してくれます。でも僕の方に来てはくれませんでした。
パパが王様にお辞儀します。
「陛下、遅れて申し訳ありません」
「なに、昨日はかなりはしゃいでいたからな。こうなることは分かっておった。気にするな。よし、早速始めるとするかのう」
王様がグラスの置物の隣に立つと、ママ達が僕から離れて、窓の側に立ちます。ドラック達はドラックパパ達が咥えて、やっぱり窓の方に。僕はパパに抱っこしてもらったまま、グラスの置物の前に行きました。
僕は置物の中を覗き込みます。置物の中にはお水?が入っていて、そこに王様が別の小さいグラスで、たぶんこっちもお水?を入れました。
その後パパが何かブツブツ言ったら、お水がポワッて光り始めたんだ。
「さぁ、ジョーディ、この魔法のお水の中に手を入れるんだ。バシャバシャだぞ。でもそっとだぞ」
バシャバシャしていいの? 僕は手を入れて、思いっきりかき混ぜます。僕ね、お水をバシャバシャするのが好きなんだ。お風呂に入る時もおもちゃでバシャバシャ、お庭に行っても池でバシャバシャ。
「ジョーディ、やりすぎだ‼」
ん? パパの方を見たら、お顔が水だらけでした。パパ、どうしたの? 僕が気付かないうちにパパもバシャバシャしたの?
「まったく」
パパがハンカチを取り出して顔を拭いていると、その間にセレナさんが僕の所に来て、頭を撫で撫でしてくれました。
それでね、パパが顔を拭き終わるのと同時くらいに、おじさんのお人形が光り始めたんだ。それからすぐに、お部屋の中全部が光り始めたの。
「人間って面倒ね。こんなことをしないと鑑定できないなんて」
セレナさんがそう言ったら、お人形さんの後ろに、空中に浮かぶ感じで、大きい透明な画面が現れました。画面には文字がたくさん書いてあります――僕はまだ字が読めないから、何て書いてあるか分からなかったんだけど。セレナさんが、僕のことが書いてあるって教えてくれます。
へぇ、凄いねぇ。魔法ってこんなこともできるんだ。僕は楽しくて手をバタバタ。その手が――バシッ‼ またいつもみたいに何かにぶつかります。
もう! またパパ、僕にぶつかったの? 僕は後ろを振り返ります。
あれ? パパはいつもみたいに鼻を押さえているんだけど、いつもと違うことが。目を大きくパッチリさせて、ビックリした顔をしているの。どうしたの、パパ?
僕はそのまま周りも確認。そうしたら、向こうに立っているママ達も、王様と王子様も、みんながビックリした顔をしていました。みんなどうしたの?
「うん、ちゃんと反映されているわね」
そう言いながらセレナさんが、うんうんと頷いています。それから、「ちょっと確かめるから待っていてね」と言って、画面に近づいていきました。そして画面を見つつ、これはまだよねとか、あれはもういいかしらとか、ブツブツ呟いています。
そして、セレナさんが画面に手をかざすと、サッと文字が変わりました。文字だったところが、バッテンにてんてんが付いている模様に変わって……今度はその逆です。なんだかゲームしているみたい。面白そう。僕もできないかな?
しばらく文字と模様をいじり続けた後、
「うん、これで完璧になったわ」
セレナさんがニコニコしながら、僕の所に戻って来ました。その途端パパが、
「な、何だこれは⁉」
そう叫んだんだ。そうしたら王様やじぃじ達も煩くなって、お部屋の中が一気にとっても騒がしくなりました。
「セレナ様、これは一体⁉ ジョーディにはいくつの加護が付いているのですか! 聞いていた話とは違うのですが! それに『神々の寵愛を受けし者』とは⁉ 今までにこの称号を頂いた人間は三人しかいません!」
パパの早口が止まりません。それから鼻血も。早く魔法で止めた方がいいよ?
じぃじと一緒に離れて立っていたママがこっちに来ました。ママはパパに鼻血を止めるように言いながら、パパみたいに、セレナさんにたくさん質問します。
鼻血を止める魔法を使うために、パパが僕を下に降ろしました。
う~ん、パパ達のお話、長くなりそう。僕はお兄ちゃん達の所に行きます。待っている間に、このお家の中を探検しようと思ったの。
「あちょ‼」
「遊ぶの? いいよ。パパ達、お話が終わらなそうだもんね。でもみんなお話ししてるから、静かにね」
ドラックやドラッホ、小さな魔獣達と一緒に壁に沿って歩き始めます。部屋の中には飾りがいっぱい。お花の形をした金色の飾りとか、透明だけどキラキラ光っている魔獣のお人形とか。
『これ、ホミュちゃんの石に似てるなのぉ!』
あっ、本当だ。ホミュちゃんの大切な石に似ている石が、何個か置いてあります。
と、次の場所を探検しようとした時、パパがお兄ちゃんと僕を呼びました。せっかく探検を始めたばっかりなのに。
ローリーが僕のお洋服を咥えて、お兄ちゃんと一緒にパパの所へ。パパが今度はお兄ちゃんに、置物のお水をバシャバシャしろって言います。
パパに抱っこされたお兄ちゃんは、僕と違って静かにバシャバシャ。そしたら、やっぱりお家の中が光って。さっき出た画面の横に、新しい画面が出て、またパパ達がビックリした顔になったんだ。
「ああ、私がマイケルに、ジョーディと同じ契約魔法を教えたからね。それからこっちはきっと、あの人が彼を気に入って、ジョーディのこともあったから、早いうちに加護を付けたみたい」
セレナさんが頷いています。
王子様がイレイサーさんに尋ねました。
「おい、記録はとったか?」
「はい」
「では場所を移動しよう」
何々? もう終わり? 僕達、まだ全然探検してないよ。
でも僕のお話が聞いてもらえるわけもなく、僕はローリーにお洋服を咥えられたまま、パパ達の後ろをついて行ってお城に戻りました。
そして僕達はお泊まりしているお部屋に。もう遊んでいいって言ってから、パパ達はバタバタと何処かに行っちゃいました。
*********
私――ラディスは、皆で部屋へ移動しソファーに座ると、ジョーディの鑑定結果について話し合う。
鑑定結果は、ジョーディの歳ではかなり異常なものだった。いや、大人でもあり得ないような鑑定結果だ。まぁ、確かに凄い鑑定結果を持っている者も、この国に何人かいるが……レベルが違いすぎる。
鑑定結果の内、一番特別で一番まずいものが、『神々の寵愛を受けし者』だ。この称号を与えられた者は今までに三人。今から三百年くらい前に一人、二百年前に一人、百年前に一人。そのすべての者が歴史に名を残し、彼らの話はずっと語り継がれている。
その称号がジョーディに与えられているなんて。このことが世間に、他の国にバレでもしたら大変だ。ジョーディのことを考えてくれる者ばかりなら良いのだが、もし無理やりにでも従わせようとする輩が襲ってきたら。
それから女神様の加護も問題だ。加護自体は『神々の寵愛を受けし者』に比べれば、そこまで珍しいものでもないし、加護を持っている者は多い。多いが、その数が問題だった。普通一つが当たり前なはずなのに、五つも与えられていたのだ。これだけは事前に聞いていたが、それでも衝撃だった。
おかしなところはまだまだある。魔力の量が示される欄には、表示不可の文字が。それは魔力量の欄だけではなく、加護が表示されている欄にも後三つほど。
それから、使える魔法の欄は、まだ一歳では表示されるはずがないのだが、『全属性』と表示されてしまっている。
こんなおかしな表示ばかりのジョーディの鑑定結果だったが、まさかマイケルまで鑑定がおかしくなっているとは。この前の鑑定の時にはなかった、女神セレナ様の加護に加え、もう一人、別の女神様に加護を頂いていたのだ。
「だからさっき向こうで言ったでしょう? ジョーディと同じ契約魔法を教えたからって。それからたぶんこっちは、私達の様子を見てた女神達の中に、マイケルを気に入った女神がいただけよ。良かったじゃない。もらえる物はもらっておけば良いのよ。悪いことなどないんだから」
あっけらかんとしたセレナ様。
私が言葉に詰まっていると、今度は陛下が切り出す。
「さ、先程、表示不可のものと、もともと表示されていたものが、セレナ様が手をかざされた途端に変わったのですが、あれは?」
「ああ、まだ表示には早いものと、どうしてか、逆に表示されていないものがあったから変えておいたわ。私が表示不可にしたところは、ジョーディが成長してからの方が良いと思って。ああ、これからジョーディの成長が楽しみだわ。あとは……」
いつも思うが、セレナ様は少し軽くないか? 私達が何にも言えなくなってしまっていると、今までニコニコしていたセレナ様が、急に真剣な表情になった。
「あとはあなた達がジョーディやマイケルを、国の道具として扱ったりしなければ完璧よ。分かっているわよね。ジョーディ達が自ら道を選ぶのなら良いけれど、無理やり従わせることがあればその時は、ジョーディ達に二度と会えなくなるし、この国がなくなると思ってね」
そして一瞬でニコニコのセレナ様に戻ると、ジョーディ達と遊んでくると言って、さっさと消えてしまったのだ。
セレナ様がいなくなった後、少しの間、部屋の中は静まり返っていた。
気まずい沈黙を破ったのは陛下だった。
「イレイサー、偽造した鑑定書と普通の鑑定書を用意せよ。偽造の方は、鑑定結果を一般的なものに調節して作ってくれ。真の鑑定結果がバレれば、この国の王として考えたくはないが、この城からも良くないことを考える輩が出て来るじゃろう。サイラスよ、二人はお主の孫じゃ。お主が守るじゃろうが、二人が成長して自らを守れるようになるまでは、なるべく偽の鑑定書を。本物はラディス、お前に託すぞ」
私とルリエットは陛下に頭を下げる。
父さんが眉根を寄せた。
「しかしここまでとは。ある程度心構えをしていたが、あまりにもワシの考えを超えていたわい」
「そうじゃな。ラディス、必要ならワシも対応できる人間も用意しよう。だがお前達は家族、親なのだ。二人が道を外れぬよう、しっかりと愛情を持って育てるのじゃぞ」
「はい!」
私の手をルリエットが握る。私達の大切な子供だ。何があろうと、何が向かってきたとしても、必ず私達が守る。そしてもし道を踏み外しそうになったら、その時は絶対に止め、何か悩みができた場合は、求められれば手を貸す。絶対に見捨てたりはしない。
陛下がソファーに寄りかかるように座り、殿下はお茶を飲み干し、父さんはため息を。気持ちを新たに、しっかりしなければと思ったが、あまりのことに皆疲れてしまっていた。
と、そこへ、ベルがやって来た。
「旦那様、ジョーディ様がベッドから転がり落ちてしまって、頭をぶつけられたと」
一体何をやっているんだ。だがその報告のおかげで、現実に戻って来られたな。陛下と殿下に挨拶し、部屋を出る。
はぁ、これからマイケルも、ジョーディもどう成長していくのか。
2章 魔獣園に遊びに行こう‼
僕達は今、みんなでお出かけの最中です。あの鑑定の日から二日して、セレナさんは帰っちゃいました。今度はいつセレナさんと遊べるかな?
それから、僕達がお家に帰るのは五日後なんだって。だから帰るまでに、みんなで動物園?みたいな、魔獣園に遊びに行くんだ。
僕らのような子供が、小さい頃から魔獣と遊んで、慣れておくための練習場所。それが魔獣園ね。
お誕生日パーティーも終わったし、鑑定も終わったし、あとは街で遊んでいいってことになったんだ。あっ、じぃじは王様と何処かに遊びに行ったって、王子様が怒っていました。
「護衛も付けずに、何処に行くとも言わないで。大体いつも父上もサイラス様も……」
じぃじ達が何処かに行ったせいで、パパとママが、たくさんごめんなさいをしていたよ。そうしたら王子様が、パパ達のせいじゃないから気にしないでくれって。それと、あとで厳重注意しないとって言っていました。
それからばぁばは、この街にお友達がたくさんいるから、今日はそのお友達と、ずっとお茶会って言っていたよ。お菓子を持って帰って来てくれるって。ゼリーとかプリンとか、柔らかい物だったらいいなぁ。僕、まだあんまり色々食べられないから。
そして僕は今、パパと一緒に、馬の魔獣であるスプリングホースに乗って街を歩いています。お兄ちゃんはママと一緒。ドラック達は僕達の周りをウロウロしながらついて来ていて。土人形のポッケとホミュちゃんは、僕の洋服のポケットの中から顔を出しているよ。
「ルリエット、私は考えたのだが」
「なぁに? また何か面倒なことでも考えたの?」
「いつもジョーディのせいで、私は鼻血を出すだろう? だから抱き上げている時は、なるべく姿勢を正して、顎をこう上げてだな……」
パパが何かブツブツ言っています。いつも僕の手にぶつかってくるもんね。僕は手を上げてるだけなのに。パパ、本当に気を付けてね。
「はぁ。それで本当に、ジョーディの喜びの攻撃を避けられたら良いわね」
ママがパパのお話を聞いて、ため息をついていました。
街はとっても広くて、端っこから端っこまで行くには、馬車に乗ったり、魔獣に乗ったりして移動しないとダメ。僕達がこれから行く魔獣園は、街の端っこにあるから、今日はスプリングホースに乗っての移動なんだ。
最初はお店とかお家とかが、ごちゃごちゃ並んでいる所を通って、僕はお店のチェックをしました。
明日はみんなでお買い物の日なんだ。お家に帰る日が近くなると、パパもじぃじも挨拶とかなんか色々やることがあるから、ゆっくりお買い物できません。だから明日みんなでお買い物するの。そう、ママがお兄ちゃんに説明していました。
僕はもうたくさんぬいぐるみをもらったから、別のおもちゃが欲しいんだ。ボールとか、みんなで遊べる物がいい。この前買ってもらったサウキーの乗り物は僕しか乗れないから、みんなで乗れる別の乗り物とか。あとはおままごと用のおもちゃとか。
あっ、あそこにおもちゃ屋さんを発見! あそこにも‼ わぁ、あのローリーの形をしている乗り物、カッコいい! ふへへ、明日のお買い物楽しみ‼
進んでいるうちに、だんだんとお店やお家がなくなってきました。それに代わって畑や牧場が多くなってきました。牛さんや羊さんに似ている魔獣がのんびり過ごしています。
またまた進んで、今度は壁と柵が遠くに現れました。それから、可愛い魔獣がたくさん描いてある看板が見えてきます。あそこが魔獣園なんだって。よく見たら、入口に虎さんみたいな、でもとっても小さい、ドラック達くらいの魔獣がいました。
門の所で止まったパパ。先にスプリングホースから下りて、その後僕を下ろしてくれます。それから係の人?にスプリングホースを渡すと、スプリングホースは馬車とか魔獣が集まっている所に連れて行かれました。
僕はすぐに、さっきの虎さん魔獣の所に歩いて行きます。パパの手をグイグイ引っ張って、うん、引っ張っているんだけどね。実際には、僕が前のめりになっているだけで、パパはいつも通り歩いています。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
異世界転生パン職人の美味しい開拓記~最高の食パンを焼いたら没落令嬢ともふもふが家族になりました~
黒崎隼人
ファンタジー
前世で腕の立つパン職人であり農家でもあった青年トールは、異世界に転生して驚愕した。
この世界のパンは、硬くてパサパサで、スープに浸さなければとても食べられないものばかりだったのだ。
「美味しいパンで人々を笑顔にしたい」
その純粋な情熱を胸に、トールは荒れ果てた土地を自らの手で切り拓き、最高の小麦を育て上げる。
そして魔法の力も駆使し、この異世界に初めて、雪のように白くてふかふかの「食パン」を誕生させた!
その究極の味に衝撃を受けた没落貴族の令嬢セリア、そしてパンの耳が大好きなもふもふ魔獣のアルルと共に、トールは小さなパン屋「食パン商会」を開店する。
一口食べれば誰もが虜になる至高の食パンは、瞬く間に王都中で大人気に!
しかし、その成功を面白く思わない巨大商業ギルドが、卑劣な手段でトールたちの邪魔をしてきて……?
理不尽な妨害も、圧倒的なパンの美味しさと職人の意地で完全粉砕!
やがて彼らの焼くパンは王宮の晩餐会にまで供され、世界そのものを温かく変えていく。
これは、パンを愛する青年が、極上の食パンと黄金の小麦畑で、大切な人たちと一緒に最高の居場所を作り上げる、優しくて美味しい成り上がりスローライフ!
辻ヒーラー、謎のもふもふを拾う。社畜俺、ダンジョンから出てきたソレに懐かれたので配信をはじめます。
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
ブラック企業で働く社畜の辻風ハヤテは、ある日超人気ダンジョン配信者のひかるんがイレギュラーモンスターに襲われているところに遭遇する。
ひかるんに辻ヒールをして助けたハヤテは、偶然にもひかるんの配信に顔が映り込んでしまう。
ひかるんを助けた英雄であるハヤテは、辻ヒールのおじさんとして有名になってしまう。
ダンジョンから帰宅したハヤテは、後ろから謎のもふもふがついてきていることに気づく。
なんと、謎のもふもふの正体はダンジョンから出てきたモンスターだった。
もふもふは怪我をしていて、ハヤテに助けを求めてきた。
もふもふの怪我を治すと、懐いてきたので飼うことに。
モンスターをペットにしている動画を配信するハヤテ。
なんとペット動画に自分の顔が映り込んでしまう。
顔バレしたことで、世間に辻ヒールのおじさんだとバレてしまい……。
辻ヒールのおじさんがペット動画を出しているということで、またたくまに動画はバズっていくのだった。
他のサイトにも掲載
なろう日間1位
カクヨムブクマ7000
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
お気に入り・感想、宜しくお願いします。
出来損ないと追放された俺、神様から貰った『絶対農域』スキルで農業始めたら、奇跡の作物が育ちすぎて聖女様や女騎士、王族まで押しかけてきた
黒崎隼人
ファンタジー
★☆★完結保証★☆☆
毎日朝7時更新!
「お前のような魔力無しの出来損ないは、もはや我が家の者ではない!」
過労死した俺が転生したのは、魔力が全ての貴族社会で『出来損ない』と蔑まれる三男、カイ。実家から追放され、与えられたのは魔物も寄り付かない不毛の荒れ地だった。
絶望の淵で手にしたのは、神様からの贈り物『絶対農域(ゴッド・フィールド)』というチートスキル! どんな作物も一瞬で育ち、その実は奇跡の効果を発揮する!?
伝説のもふもふ聖獣を相棒に、気ままな農業スローライフを始めようとしただけなのに…「このトマト、聖水以上の治癒効果が!?」「彼の作る小麦を食べたらレベルが上がった!」なんて噂が広まって、聖女様や女騎士、果ては王族までが俺の畑に押しかけてきて――!?
追放した実家が手のひらを返してきても、もう遅い! 最強農業スキルで辺境から世界を救う!? 爽快成り上がりファンタジー、ここに開幕!
