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25話 突然の魔獣達の訪問
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『みんないらっしゃーい!! こっちだよう』
『きゅいきゅい!』
『ブーブー!』
『ピピピッ!』
「は?」
『リョウ、僕の友達。僕が契約できたら、家に呼ぶ約束してたんだぁ』
「いやいや、してたんだぁって、俺は何も聞いてないんだが?」
『あれ? 僕の友達、遊びに来ても良いかって、聞かなかったっけ? それでリョウは良いよって言ってなかった?』
「今その事を聞いたし、その状態で返事をするわけないだろう」
『あれぇ? 僕、その話し終わったつもりでいたよ、ごめんねぇ』
「ごめんねぇ、って、お前なぁ。しかもこんなにたくさん呼んじゃって」
『20匹だよ。多くないよ。お友達、もっといっぱいだもん。ねぇ』
シルフの『ねぇ』という言葉に、今、俺の目の前にいる魔獣達が一斉に鳴く。みんな『ねぇ』とでも言っているんだろう。
シルフ問題が、一応解決してから2日。この2日間は、シルフに家の案内をしたり、敷地内の案内をしたり。
他にも一緒に暮らしている魔獣達に挨拶してもらったり、家での過ごし方、道具の使い方、なんかを説明したりして。バタバタと過ごした。
そうしてようやく今日からは、少しはゆっくりできるなと。扇風機の『エリアバリア』の訓練や、それ以外も訓練したり、考えたりできるかと思っていたんだが。シルフがやらかした。
どうやらここへ来る前、友達魔獣達に。俺と規約ができて、俺が友達を呼んでも良いと言ったらすぐに呼ぶね、と約束していたようで。
だけど、俺はその話しを一切聞いていないのに、シルフが友達を呼んでしまったんだ。シルフくらい小さい魔獣から、サイくらい大きな魔獣まで、合計20匹の魔獣達を。
朝方、まだ寝ている時間なのに、なぜか父さんに起こされた俺。急いで起きて行けば、ドアの前にタイラーが厳しい顔をして座っていて。どうしたのかと聞けば、結界の周りに魔獣達が集まっていると。
これからタイラーと父さんが出て行くが、何があるか分からないから。俺は荷物をまとめて、ミルフィー達をいつでも連れ出せるようにしておけ、と言われて。すぐに用意を始めた俺。
そして準備が終わってから、全員を起こしたんだけど。起きた途端シルフが『あ、みんな着いたみたい』と言い、それとほぼ同時に、タイラーが俺たちのところへ物凄い勢いで怒鳴り込んできたんだ。
『おい、シルフ、どういう事だ!! 結界の周りに魔獣達が集まっているぞ!! しかも皆、お前の友達だと言っている!!』
急いで外に出て、問題の結界前に行ってみれば。そこには小さい魔獣から、大きな魔獣までが並んでいた。という感じだ。
「おい、シルフ。そういう事はちゃんと言っておいてもらわないと。みんなを迎える準備を、何もできていないじゃないか」
『ごめんね。僕、本当に聞いたと思ってたんだぁ。ねぇリョウ、みんなを中に入れて良い?』
「今更ダメだって言えないだろう。だけど、父さんに聞いて、父さんがダメだって言ったら、結界の中には入れられないぞ」
『うん、その時は、僕が別に結界を張るから、そっちでリョウがみんなに会ってあげて。みんなリョウに会うのを、すっごく楽しみにしてたんだ』
「分かったよ」
『結界? あれはやはりお前の結界か。やたら長い結界の道ができていると思ったら』
『だって、ここまでくるのに、他の魔獣に襲われたら困るでしょう? みんな戦闘は苦手なんだから。怪我したら大変』
聞くと、かなり遠い場所から、結界の道? ができていていたらしく。それはシルフが張ったもので、その中を通りながら、みんなここまできたようだ。
そして今もみんな、こちらの結界ではなく、そちらの道の方の結界に守られているらしい。トンネルみたいな感じだろうか。
「父さん、話しは?」
「ああ、聞いてたさ。まさかシルフが呼んだ魔獣達だったとは。お前は知らない魔獣ばかりだろうが。シルフのいう通り、弱い魔獣や、魔力はあっても戦闘を好まない魔獣ばかりだ。これなら中へ入れても問題ないだろう」
「じゃあ」
「ああ、入れて良い。というか、これだけ魔獣がいると、逆に目立つから、さっさとこっちに入れてしまえ。タイラー、悪いが外からこちらが見えなくなる結界に張り直してくれ。お前には力を使わせることになるが」
『分かった』
今タイラーが張っている結界は通常の物で、外からの攻撃から守るものだ。しかしこれから張る結界は、結界の中が見えなくなる物で、結界の外からこちらを見ると、そこはただの森が、広がっているように見えるらしい。だが、これをするにはかなり力を使うらしく、かなり疲れると。
「シルフのせいだからな。ちゃんとタイラーにお礼を言うんだぞ。それから、今度からは絶対に俺に話すこと。じゃないとおやつ抜きにするからな」
『わわ!! それは大変!? 今度からはちゃんと聞くよ。ごめんなさい!! それからタイラーにも、迷惑かけてごめんなさい。でも、その結界なら僕もできるから、僕がやるよ。僕は疲れないし』
『そうか?』
『うん!! 僕はそれで、姿を見せないようにして、時々街にも遊びに行ってたし。時々美味しいもの隠れて食べてたんだ』
街に行ってたのかよ。ていうかそれ、盗み喰いじゃないのか? と思ったら街には、契約していない、野生の魔獣が入り込んでいるらしい。みんな分かっていて、ちゃんと門から入ってくると。それをきちんと騎士達が見ていて、害のない魔獣達は中に入れてあげているんだと。
また、そういう魔獣達に街の人達が、ご飯を用意してくれていて。みんな普通に食べているらしい。街に行った時、ぜんぜん気づかなかったよ。
『じゃあ、あそこだけ結界を開くから、みんなを中へ入れろ』
『うん!!』
「じゃあ俺は、みんな俺に会いに来てくれたみたいだけど。とりあえず挨拶だけして、先に何か何か用意するよ。その間みんなには待っていてもらってくれ」
すぐに結界が開かれて、遊びに来た魔獣達がゾロゾロと中へ入ってくる。そして全員が中に入り終わると、タイラーが結界を閉じ、敷地内にある何も置いてない、全員がゆっくりできる場所へと連れて行き、そこで改めて挨拶をした。
『きゅいきゅい!』
『ブーブー!』
『ピピピッ!』
「は?」
『リョウ、僕の友達。僕が契約できたら、家に呼ぶ約束してたんだぁ』
「いやいや、してたんだぁって、俺は何も聞いてないんだが?」
『あれ? 僕の友達、遊びに来ても良いかって、聞かなかったっけ? それでリョウは良いよって言ってなかった?』
「今その事を聞いたし、その状態で返事をするわけないだろう」
『あれぇ? 僕、その話し終わったつもりでいたよ、ごめんねぇ』
「ごめんねぇ、って、お前なぁ。しかもこんなにたくさん呼んじゃって」
『20匹だよ。多くないよ。お友達、もっといっぱいだもん。ねぇ』
シルフの『ねぇ』という言葉に、今、俺の目の前にいる魔獣達が一斉に鳴く。みんな『ねぇ』とでも言っているんだろう。
シルフ問題が、一応解決してから2日。この2日間は、シルフに家の案内をしたり、敷地内の案内をしたり。
他にも一緒に暮らしている魔獣達に挨拶してもらったり、家での過ごし方、道具の使い方、なんかを説明したりして。バタバタと過ごした。
そうしてようやく今日からは、少しはゆっくりできるなと。扇風機の『エリアバリア』の訓練や、それ以外も訓練したり、考えたりできるかと思っていたんだが。シルフがやらかした。
どうやらここへ来る前、友達魔獣達に。俺と規約ができて、俺が友達を呼んでも良いと言ったらすぐに呼ぶね、と約束していたようで。
だけど、俺はその話しを一切聞いていないのに、シルフが友達を呼んでしまったんだ。シルフくらい小さい魔獣から、サイくらい大きな魔獣まで、合計20匹の魔獣達を。
朝方、まだ寝ている時間なのに、なぜか父さんに起こされた俺。急いで起きて行けば、ドアの前にタイラーが厳しい顔をして座っていて。どうしたのかと聞けば、結界の周りに魔獣達が集まっていると。
これからタイラーと父さんが出て行くが、何があるか分からないから。俺は荷物をまとめて、ミルフィー達をいつでも連れ出せるようにしておけ、と言われて。すぐに用意を始めた俺。
そして準備が終わってから、全員を起こしたんだけど。起きた途端シルフが『あ、みんな着いたみたい』と言い、それとほぼ同時に、タイラーが俺たちのところへ物凄い勢いで怒鳴り込んできたんだ。
『おい、シルフ、どういう事だ!! 結界の周りに魔獣達が集まっているぞ!! しかも皆、お前の友達だと言っている!!』
急いで外に出て、問題の結界前に行ってみれば。そこには小さい魔獣から、大きな魔獣までが並んでいた。という感じだ。
「おい、シルフ。そういう事はちゃんと言っておいてもらわないと。みんなを迎える準備を、何もできていないじゃないか」
『ごめんね。僕、本当に聞いたと思ってたんだぁ。ねぇリョウ、みんなを中に入れて良い?』
「今更ダメだって言えないだろう。だけど、父さんに聞いて、父さんがダメだって言ったら、結界の中には入れられないぞ」
『うん、その時は、僕が別に結界を張るから、そっちでリョウがみんなに会ってあげて。みんなリョウに会うのを、すっごく楽しみにしてたんだ』
「分かったよ」
『結界? あれはやはりお前の結界か。やたら長い結界の道ができていると思ったら』
『だって、ここまでくるのに、他の魔獣に襲われたら困るでしょう? みんな戦闘は苦手なんだから。怪我したら大変』
聞くと、かなり遠い場所から、結界の道? ができていていたらしく。それはシルフが張ったもので、その中を通りながら、みんなここまできたようだ。
そして今もみんな、こちらの結界ではなく、そちらの道の方の結界に守られているらしい。トンネルみたいな感じだろうか。
「父さん、話しは?」
「ああ、聞いてたさ。まさかシルフが呼んだ魔獣達だったとは。お前は知らない魔獣ばかりだろうが。シルフのいう通り、弱い魔獣や、魔力はあっても戦闘を好まない魔獣ばかりだ。これなら中へ入れても問題ないだろう」
「じゃあ」
「ああ、入れて良い。というか、これだけ魔獣がいると、逆に目立つから、さっさとこっちに入れてしまえ。タイラー、悪いが外からこちらが見えなくなる結界に張り直してくれ。お前には力を使わせることになるが」
『分かった』
今タイラーが張っている結界は通常の物で、外からの攻撃から守るものだ。しかしこれから張る結界は、結界の中が見えなくなる物で、結界の外からこちらを見ると、そこはただの森が、広がっているように見えるらしい。だが、これをするにはかなり力を使うらしく、かなり疲れると。
「シルフのせいだからな。ちゃんとタイラーにお礼を言うんだぞ。それから、今度からは絶対に俺に話すこと。じゃないとおやつ抜きにするからな」
『わわ!! それは大変!? 今度からはちゃんと聞くよ。ごめんなさい!! それからタイラーにも、迷惑かけてごめんなさい。でも、その結界なら僕もできるから、僕がやるよ。僕は疲れないし』
『そうか?』
『うん!! 僕はそれで、姿を見せないようにして、時々街にも遊びに行ってたし。時々美味しいもの隠れて食べてたんだ』
街に行ってたのかよ。ていうかそれ、盗み喰いじゃないのか? と思ったら街には、契約していない、野生の魔獣が入り込んでいるらしい。みんな分かっていて、ちゃんと門から入ってくると。それをきちんと騎士達が見ていて、害のない魔獣達は中に入れてあげているんだと。
また、そういう魔獣達に街の人達が、ご飯を用意してくれていて。みんな普通に食べているらしい。街に行った時、ぜんぜん気づかなかったよ。
『じゃあ、あそこだけ結界を開くから、みんなを中へ入れろ』
『うん!!』
「じゃあ俺は、みんな俺に会いに来てくれたみたいだけど。とりあえず挨拶だけして、先に何か何か用意するよ。その間みんなには待っていてもらってくれ」
すぐに結界が開かれて、遊びに来た魔獣達がゾロゾロと中へ入ってくる。そして全員が中に入り終わると、タイラーが結界を閉じ、敷地内にある何も置いてない、全員がゆっくりできる場所へと連れて行き、そこで改めて挨拶をした。
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