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290.友達はとっても嬉しいけど…
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僕がイルランド達に挨拶した途端に、今まで散々大きな声で鳴いていたイルランド達が、しんっと一気に静かになって。そのせいで僕はみんなの注目を浴びることに。
イルランド達だけじゃなくて、向こうで話しをしていたドッグさん達やギルドの人達、それからニヤニヤ笑っているダイルさんにスレイブさん達も僕の方を見てきたよ。
そんな中、焦った顔のローレンスさん達が僕達に追いついてきて、僕の体を調べて怪我はないかって聞いてきました。
うん、僕は大丈夫だよ。落ちなかったし、最後はアーティストさんが支えていてくれたから。スノーラがローレンスさん達に大丈夫って言ったら、やっとホッとした顔に戻ったローレンスさん達。
「一体何が起こったんだ?」
『いや、それがな…』
話しを始めようとするスノーラを止めます。ちょっと待ってて、まずイルランド達にお話ししなくちゃ。また僕の取り合い?になっちゃうかも。
『確かにな。だが、何と言うつもりだ? そしてセイクリドバード達はそれで止まるのか?』
分かんないけど、取り敢えず話してみるよ。それでダメならスノーラに乗せてもらって逃げれば良いし。僕は深呼吸して、また話し始めました。
「こんちゃ! ぼくりぇん! よりょちくにぇ」
その途端イルランド達がまた声を上げて。何て言ってるの?ってアーティストさんに聞いたら、みんな僕に挨拶してくれてるって。こんにちはとか初めましてとか。それから友達嬉しいねぇとか、友達、背中乗ってなでなでしてとか。
友達…、本当に僕は友達なんだね。本当にっていうか、何もなく友達になったんだね。ちゃんと挨拶してないし、もう少しお話ししてからでも…。まぁ良いか、友達は嬉しいし。
僕は自然にニヤニヤしちゃいます。と、嬉しがってる場合じゃなかった。早く話さなくちゃ。
僕はこれからの事を、イルランド達にお願いしようと思っていました。それでイルランド達が話しを聞いてくれれば、後でみんなでゆっくり遊べるはず?
「えちょ、おちょもだち、ありがちょ。ちょってもうれちい。でもいまはでぃにゃを、ふいんちて…」
まずはありがとうからだよね。何もしなくても、会ったばかりでも僕達をお友達って思ってくれたんだから。だからまずはありがとうをして、その後は。
今はディアブナスを封印したばっかりで、みんなとっても忙しい。これから街のお片付けや、ディアブナス達を封印した場所をどうするか、他にも話し合わなくちゃいけない事、やらなくちゃいけない事がいっぱい。だから今は遊んじゃいけない時。
でも、そのやらなくちゃいけない事が全部終われば、ずっとディアブナスと戦ってきた僕達は、やっとゆっくりできて。そうしたら僕達は何も考えずに、ただ遊ぶ事ができるんだよ。
誰にも止められる事なく、例えばローレンスさんのお家のお庭で、みんなでゴロゴロしたり。イルランド達が言ってるように、背中に乗せてもらって、たくさんなでなでしてあげたり。
まぁ、ローレンスさんのお家は今完璧に壊れてるし、僕達が離れてからお庭がどうなったかは分からないけど、どこかでゴロゴロできるはずだよ。
だからね、それをするためにも、今は僕を追いかけないで、みんなでお片付けしよう。お話し合いもしっかりして、なるべく色々なことを早く終わらせられるようにしよう!
そんな事をみんなにお話ししました。話し終わって、言いたい事が言えた僕は、ふうとため息を吐きます。
『半分くらい分からなかったな』
そうボソッと言ったのはスノーラ。周りを見ればローレンスさん達もうんうん頷いています。え? そんなに分からなかった? 僕、一生懸命話したんだけど。
と、ここでアーティストさんが、今僕が話した事を、全部言い直してくれました。さすがアーティストさん。アーティストさんは初めから僕の言っている事、ちゃんと分かってくれたもんね。
「…というような事を、レンは話していました」
『そうか、そう話していたのか。お前は本当に凄いな。会ったばかりだと言うのに、レンの話しがきちんと分かるのだから』
「私だけではなく、あちらも全員分かっているようですよ」
アーティストさんがイルランド達を見ました。僕の話しが終わってから、コソコソみんなで話しを始めたイルランド達。イルランド達もちゃんと、僕の言った事を分かってくれたみたいで、僕の話しについてみんなで話し合ってるみたいです。
イルランド達の話し合いを待っている間に、ウィルピーがピュイピュイ何かを話してきました。どうしたの?って言ったら、後でイルランドにお願いしてあげるねって言ってるって。
お願いしてあげる? 何の事? アーティストさんも何の事を言ってるのか分からなかったみたい。お願い、確かに今静かにしてってお願いしてるけど。他にお願い、何だろうね?
そなん事を聞いているうちに、イルランド達の話し合いが終わりました。
『ぴゅいぃぃぃ!!』
『ぴゅいっ!!』
『グアグアッ!!』
イルランド達が言うことは、少しもなでなでダメ?でした。背中に乗るのは、みんなの背中に乗ると時間がかかるから、後で全部が終わって、ゆっくりできてからで良いけど。でもなでなでは?って。
うん、取り敢えず背中に乗るのは我慢してもらえました。でもなでなでは。なでなでも全員なでなでしてたら、かなり時間がかかるよ。それも今はちょっと我慢してもらえないかな?
「えちょ、にゃでにゃでもじかんかかりゅ。みにゃこまりゅ。だかりゃ、いまはちょとがまん。おともだち、こまりゅのは、めっ!よ。あんまりこまりゅの、おちょもだち、きりゃいなりゅ」
今のはみんななでなでは時間がかかる。そうするとみんなが困るから、今は我慢して。友達が困るのはダメ。お友達だけど、お友達の嫌がること、みんなが困ることすると、嫌いになっちゃうよって言ったの。
ちゃんと僕の話している事が分かるイルランド達。またしんっと静かになりました。
*・゜゚・*:.。..。.:*・.。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・.。.:*・゜゚・*
いつもご愛読ありがとうございます。ありぽんです。
ご報告があります。
皆様のたくさん応援により、この度『可愛いけど最強? 異世界でもふもふ友達と大冒険!』アルファポリス様より、書籍化が決定いたしました!!
皆様、応援本当にありがとうございます!!!
レンやルリ、スノーラが皆様のもとに。こんなに嬉しい事はありません。
まだあまり情報はお伝えできないのですが、
詳しい情報などは、今後は刊行予定をご確認いただければと思います。
ディアブナスを無事に封印しましたが、ローレンスの屋敷の修復、街の確認など。まだまだ色々とあり。それでもそれが終わればレン達の冒険生活が?
これからも皆様に楽しんでいただけるよう頑張りますので、レン達をよろしくお願いいたします。
本当にありがとうございます!!
イルランド達だけじゃなくて、向こうで話しをしていたドッグさん達やギルドの人達、それからニヤニヤ笑っているダイルさんにスレイブさん達も僕の方を見てきたよ。
そんな中、焦った顔のローレンスさん達が僕達に追いついてきて、僕の体を調べて怪我はないかって聞いてきました。
うん、僕は大丈夫だよ。落ちなかったし、最後はアーティストさんが支えていてくれたから。スノーラがローレンスさん達に大丈夫って言ったら、やっとホッとした顔に戻ったローレンスさん達。
「一体何が起こったんだ?」
『いや、それがな…』
話しを始めようとするスノーラを止めます。ちょっと待ってて、まずイルランド達にお話ししなくちゃ。また僕の取り合い?になっちゃうかも。
『確かにな。だが、何と言うつもりだ? そしてセイクリドバード達はそれで止まるのか?』
分かんないけど、取り敢えず話してみるよ。それでダメならスノーラに乗せてもらって逃げれば良いし。僕は深呼吸して、また話し始めました。
「こんちゃ! ぼくりぇん! よりょちくにぇ」
その途端イルランド達がまた声を上げて。何て言ってるの?ってアーティストさんに聞いたら、みんな僕に挨拶してくれてるって。こんにちはとか初めましてとか。それから友達嬉しいねぇとか、友達、背中乗ってなでなでしてとか。
友達…、本当に僕は友達なんだね。本当にっていうか、何もなく友達になったんだね。ちゃんと挨拶してないし、もう少しお話ししてからでも…。まぁ良いか、友達は嬉しいし。
僕は自然にニヤニヤしちゃいます。と、嬉しがってる場合じゃなかった。早く話さなくちゃ。
僕はこれからの事を、イルランド達にお願いしようと思っていました。それでイルランド達が話しを聞いてくれれば、後でみんなでゆっくり遊べるはず?
「えちょ、おちょもだち、ありがちょ。ちょってもうれちい。でもいまはでぃにゃを、ふいんちて…」
まずはありがとうからだよね。何もしなくても、会ったばかりでも僕達をお友達って思ってくれたんだから。だからまずはありがとうをして、その後は。
今はディアブナスを封印したばっかりで、みんなとっても忙しい。これから街のお片付けや、ディアブナス達を封印した場所をどうするか、他にも話し合わなくちゃいけない事、やらなくちゃいけない事がいっぱい。だから今は遊んじゃいけない時。
でも、そのやらなくちゃいけない事が全部終われば、ずっとディアブナスと戦ってきた僕達は、やっとゆっくりできて。そうしたら僕達は何も考えずに、ただ遊ぶ事ができるんだよ。
誰にも止められる事なく、例えばローレンスさんのお家のお庭で、みんなでゴロゴロしたり。イルランド達が言ってるように、背中に乗せてもらって、たくさんなでなでしてあげたり。
まぁ、ローレンスさんのお家は今完璧に壊れてるし、僕達が離れてからお庭がどうなったかは分からないけど、どこかでゴロゴロできるはずだよ。
だからね、それをするためにも、今は僕を追いかけないで、みんなでお片付けしよう。お話し合いもしっかりして、なるべく色々なことを早く終わらせられるようにしよう!
そんな事をみんなにお話ししました。話し終わって、言いたい事が言えた僕は、ふうとため息を吐きます。
『半分くらい分からなかったな』
そうボソッと言ったのはスノーラ。周りを見ればローレンスさん達もうんうん頷いています。え? そんなに分からなかった? 僕、一生懸命話したんだけど。
と、ここでアーティストさんが、今僕が話した事を、全部言い直してくれました。さすがアーティストさん。アーティストさんは初めから僕の言っている事、ちゃんと分かってくれたもんね。
「…というような事を、レンは話していました」
『そうか、そう話していたのか。お前は本当に凄いな。会ったばかりだと言うのに、レンの話しがきちんと分かるのだから』
「私だけではなく、あちらも全員分かっているようですよ」
アーティストさんがイルランド達を見ました。僕の話しが終わってから、コソコソみんなで話しを始めたイルランド達。イルランド達もちゃんと、僕の言った事を分かってくれたみたいで、僕の話しについてみんなで話し合ってるみたいです。
イルランド達の話し合いを待っている間に、ウィルピーがピュイピュイ何かを話してきました。どうしたの?って言ったら、後でイルランドにお願いしてあげるねって言ってるって。
お願いしてあげる? 何の事? アーティストさんも何の事を言ってるのか分からなかったみたい。お願い、確かに今静かにしてってお願いしてるけど。他にお願い、何だろうね?
そなん事を聞いているうちに、イルランド達の話し合いが終わりました。
『ぴゅいぃぃぃ!!』
『ぴゅいっ!!』
『グアグアッ!!』
イルランド達が言うことは、少しもなでなでダメ?でした。背中に乗るのは、みんなの背中に乗ると時間がかかるから、後で全部が終わって、ゆっくりできてからで良いけど。でもなでなでは?って。
うん、取り敢えず背中に乗るのは我慢してもらえました。でもなでなでは。なでなでも全員なでなでしてたら、かなり時間がかかるよ。それも今はちょっと我慢してもらえないかな?
「えちょ、にゃでにゃでもじかんかかりゅ。みにゃこまりゅ。だかりゃ、いまはちょとがまん。おともだち、こまりゅのは、めっ!よ。あんまりこまりゅの、おちょもだち、きりゃいなりゅ」
今のはみんななでなでは時間がかかる。そうするとみんなが困るから、今は我慢して。友達が困るのはダメ。お友達だけど、お友達の嫌がること、みんなが困ることすると、嫌いになっちゃうよって言ったの。
ちゃんと僕の話している事が分かるイルランド達。またしんっと静かになりました。
*・゜゚・*:.。..。.:*・.。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・.。.:*・゜゚・*
いつもご愛読ありがとうございます。ありぽんです。
ご報告があります。
皆様のたくさん応援により、この度『可愛いけど最強? 異世界でもふもふ友達と大冒険!』アルファポリス様より、書籍化が決定いたしました!!
皆様、応援本当にありがとうございます!!!
レンやルリ、スノーラが皆様のもとに。こんなに嬉しい事はありません。
まだあまり情報はお伝えできないのですが、
詳しい情報などは、今後は刊行予定をご確認いただければと思います。
ディアブナスを無事に封印しましたが、ローレンスの屋敷の修復、街の確認など。まだまだ色々とあり。それでもそれが終わればレン達の冒険生活が?
これからも皆様に楽しんでいただけるよう頑張りますので、レン達をよろしくお願いいたします。
本当にありがとうございます!!
応援ありがとうございます!
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