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第2章 赤ちゃん編
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「風呂に入れてやれ」
そう言って部屋を出ようとするイケメン侯爵様だったが、メイド1に呼び止めれた。
「はい、あ、伯爵様、この子なんて名前にしましょう?」
「そうだな、リリアにしよう」
「はい、かしこまりました。可愛い名前をもらったわね、リリアちゃん」
メイド1がそう言って私に声をかける。私を大事そうに抱っこしてくれているメイド2にも声をかけられた。
「リリアちゃん、これから乳母となるナンシーですよ。仲良くしましょうね」
……おK、把握した。
名前が出てきたことに、メイド2だった存在をナンシーとして、ちゃんとその顔や出で立ちを覚えることに。茶色いふわふわした髪に、ちょっとそばかすのある顔。何かに似てると思ったら、そう、赤毛のア〇だ!
「ばぁぶっ、ばぁぶっ!」
訳:こちらこそ、よろしく頼むぜ、ナンシー!
そんなこんなで始まった、二回目の赤ん坊ライフ。とは言っても一回目の記憶なんてもちろんない訳だから、私は今すごく貴重な体験をしている。
食事、排泄、着替え、移動。
何から何まで全部お世話してくれて、自由こそないものの、元々怠惰癖のあった私にとって赤ちゃんライフは最高だった。しかも、少し何か反応するだけで、感嘆、悲鳴、可愛いの嵐。何もせずただ生きているだけで、こんなに人気者になれるなんて、なんて素晴らしい世界なのかしら。もう、一生赤ちゃんでも良いかも。
だけどこの体は基礎体温が高くていつも温いし、そのせいもあってかいつも眠くて怠い。生きることに必要なことをしている以外はほとんど寝て過ごしていた。
あのイケメン伯爵様は忙しいのか、同じ城内に住んでいるにも関わらず、ほとんど顔を合わせることはなかった。彼への思いは日に日に募るばかりで、そんな会えない間は彼への情報収集に努めていた。
名前はノーマン・レインと言い、ヴァリアス帝国のブルターニュ地方を統治している伯爵様で独身(ここ超重要)ということ。
そしていつか国家転覆を狙い、自分が皇帝になることを目論んでいること。赤ん坊ながら超重要機密事項を知ってしまったものだ。
後から知った話だが、どうやら彼は私を召喚した時、本当は今後の戦いに有利となるものを召喚するはずだったようだ。そこで私みたいな赤ん坊が出てきてしまったことに拍子抜けしてしまったのかも。
このお城には、メイド数人の他に、ギルとルイスという者が住んでいた。ギルは伯爵様の右腕だと自称する位強いらしい。黄色い短髪でいつも、大体ニカっと笑っている。伯爵様とは正反対の性格で、明るく天真爛漫で、よく冗談を言うがどこか憎めない人だった。
ルイスは執事で、いつも気難しい顔をしている。銀色の髪はいつも丁寧にセットされ、彼の神経質な性格がうかがい知れるようだった。そして縁のないメガネをかけ、いつも私を冷たい目で見る。
……というのは表向きで、彼の裏の顔を私は知っている。
ギルは私を見かけると、薄毛の頭を撫で回し、ぷにぷにのほっぺをつついてくるが、ルイスはというと人目がある時は全く寄り付いてこないくせに、私が一人でいる隙をついて、赤ちゃん言葉で話しかけてくるのだ。
「リリア、ご飯はもう食べたんでしゅか」
「ばぶ」
「おいしかったでしゅか?」
「ばぶ」
「そうでしゅか」
「……」
こうやって、生産性のない会話に幾度も付き合ってやった。だけど、無表情でただ「ばぶ」と返すだけで、ルイスは至極満足そうだった。
そう言って部屋を出ようとするイケメン侯爵様だったが、メイド1に呼び止めれた。
「はい、あ、伯爵様、この子なんて名前にしましょう?」
「そうだな、リリアにしよう」
「はい、かしこまりました。可愛い名前をもらったわね、リリアちゃん」
メイド1がそう言って私に声をかける。私を大事そうに抱っこしてくれているメイド2にも声をかけられた。
「リリアちゃん、これから乳母となるナンシーですよ。仲良くしましょうね」
……おK、把握した。
名前が出てきたことに、メイド2だった存在をナンシーとして、ちゃんとその顔や出で立ちを覚えることに。茶色いふわふわした髪に、ちょっとそばかすのある顔。何かに似てると思ったら、そう、赤毛のア〇だ!
「ばぁぶっ、ばぁぶっ!」
訳:こちらこそ、よろしく頼むぜ、ナンシー!
そんなこんなで始まった、二回目の赤ん坊ライフ。とは言っても一回目の記憶なんてもちろんない訳だから、私は今すごく貴重な体験をしている。
食事、排泄、着替え、移動。
何から何まで全部お世話してくれて、自由こそないものの、元々怠惰癖のあった私にとって赤ちゃんライフは最高だった。しかも、少し何か反応するだけで、感嘆、悲鳴、可愛いの嵐。何もせずただ生きているだけで、こんなに人気者になれるなんて、なんて素晴らしい世界なのかしら。もう、一生赤ちゃんでも良いかも。
だけどこの体は基礎体温が高くていつも温いし、そのせいもあってかいつも眠くて怠い。生きることに必要なことをしている以外はほとんど寝て過ごしていた。
あのイケメン伯爵様は忙しいのか、同じ城内に住んでいるにも関わらず、ほとんど顔を合わせることはなかった。彼への思いは日に日に募るばかりで、そんな会えない間は彼への情報収集に努めていた。
名前はノーマン・レインと言い、ヴァリアス帝国のブルターニュ地方を統治している伯爵様で独身(ここ超重要)ということ。
そしていつか国家転覆を狙い、自分が皇帝になることを目論んでいること。赤ん坊ながら超重要機密事項を知ってしまったものだ。
後から知った話だが、どうやら彼は私を召喚した時、本当は今後の戦いに有利となるものを召喚するはずだったようだ。そこで私みたいな赤ん坊が出てきてしまったことに拍子抜けしてしまったのかも。
このお城には、メイド数人の他に、ギルとルイスという者が住んでいた。ギルは伯爵様の右腕だと自称する位強いらしい。黄色い短髪でいつも、大体ニカっと笑っている。伯爵様とは正反対の性格で、明るく天真爛漫で、よく冗談を言うがどこか憎めない人だった。
ルイスは執事で、いつも気難しい顔をしている。銀色の髪はいつも丁寧にセットされ、彼の神経質な性格がうかがい知れるようだった。そして縁のないメガネをかけ、いつも私を冷たい目で見る。
……というのは表向きで、彼の裏の顔を私は知っている。
ギルは私を見かけると、薄毛の頭を撫で回し、ぷにぷにのほっぺをつついてくるが、ルイスはというと人目がある時は全く寄り付いてこないくせに、私が一人でいる隙をついて、赤ちゃん言葉で話しかけてくるのだ。
「リリア、ご飯はもう食べたんでしゅか」
「ばぶ」
「おいしかったでしゅか?」
「ばぶ」
「そうでしゅか」
「……」
こうやって、生産性のない会話に幾度も付き合ってやった。だけど、無表情でただ「ばぶ」と返すだけで、ルイスは至極満足そうだった。
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