勇者パーティーに騙されたので力をまるっと手に入れてなりあが・・らずにスローライフ。ただし復讐はするヨ。

七瀬ななし

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しにかけたゾ!

もう怒ったゾ!

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意識が混濁していたが、徐々に意識が戻ってくる。ヤバかった本当に死にかけた。

最後の最後に自分に修復をかけることができて良かった。でも今まで確証はなかったけど、人間にも修復が効くことがわかって良かった。こんな感じで試したくなかったけど。

あたりはボクの血でいっぱいだ。ヤバイ、血を失いすぎたな。

ボクは服にも修復をかけた。これで新品同様だ。ちょっとブカブカになってしまっている。ものならそのままペナルティなしに修復やコピーができるのに、生き物の場合は、ちょっと違う。それまで持っていたレベルや年齢を犠牲にしなくてはならない。この感じだと、スキルではなく年齢を5、6歳失ってしまったようだ。ただでさえ16歳という若さなのに、そうなると本当の子供になってしまったわけだ。まあ白金貨があるから食うのには困らないけど・・・・・。

すると向こうから誰かが戻ってくる気配がした。ボクは、急いで反対の報告に向かって音を立てないように走り出した。ダンジョンの通路の曲がり角で身を潜めた。ララ様だ。まずい。ボクは、ララ様からコピーした隠密を発動した。

「ああ、もうダンジョンに消化されちゃったか。しっかし、カミラ様もあんな大見得を切っておいてケチいよなぁ。白金貨探してこいだなんて・・・・・。でももうこれって昇華されちゃったよなあ。やだな怒られんの。」

少し探し回っていたが、諦めたようだ。

「あーあ。カミラ様に怒られたら、ギル様にベッドで可愛がっていただこうっと。」

ララ様が去ったのを確認してボクはため息をついた。

それにしてもあいつらのせいでせっかくの仕事がふいになっちまった。どうしよう。やり返してやりたいけど、このままじゃ難しいだろうな。勇者、聖女、賢者、剣聖の力をコピーしたけど、レベルは全然足りてないから、今復習しても返り討ちだよなぁ。あーあ。

しかし、このダンジョン、もしかしたら思ったより深いのかもしれない。

ボクは周りを見渡した。まあ、あいつらからもらった魔力ポーションもあるし、聖剣も・・・・壊れているけどあるから、時間さえかければポータルを使わなくても脱出できるか。

やれやれとボクはため息をついた。ボクは、瞑想をして魔力を練り始めた。これからはこれから。まずは、聖剣を修復だ。幸いなことに、魔力ポーションがあれば、しばらくは食事しなくても大丈夫だ。

知らなかったのだ、ボクは。このダンジョンを脱出するのに、1年もかかるだなんて。知っていたら、歩いて帰ろうなんて絶対思わなかっただろうに。本当にツイてないよ。
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