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修羅場ったヨ!
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ボクの名前は西村とおる。17歳の高校生だ。年齢=彼女いない歴、ということで、非モテの代表とも言える。成績もクラスで真ん中。目立つところは一つもない。
ボクを毎日起こしてくれる幼馴染なんかもちろんいない。幼馴染はいるが、ソイツは、非常に性格が悪く、ソフトボール部でエースをやっている。握力が強いことが自慢で、この間、頭を掴まれて、顔が砕かれるかと思った。とにかく、握力がすごく強く、陰でボクはゴリ子と呼んでいる。内緒だけど。
というわけで、出会いもない。何もない。最近、新しくしたスマホだけがボクの自慢だ。おじさんの会社が実験機として作ったものがどうも失敗作だというので、タダでくれたのを使っている。とにかく、性能がゲーミングパソコン並みにいいのだが、発熱がものすごく、時には、手が火傷しそうになるほどだ。冬は、何もしなくても、ほんのり温かいので、カイロ代わりにしようかと思っている。マジで。
ガールフレンドが欲しいよぅ。とクラスでつぶやいていたら、後ろの席の武がボクをつっついて、教えてくれた。武は、陰キャ仲間でオタクなのに可愛い幼馴染がいる。一度ゴリ子と交換してくれと行ったら、絶対嫌だ、と笑顔で返された。わかる、その気持ち。
ということで、武は、ボクに、ときめきの青春とかいうアプリを紹介してくれた。名前が昭和臭く、地雷臭もするのだが、無料で、3人までガールフレンドとあって楽しく遊べるというのでインストールした。
激しく発熱したが、気にせず、オープニングを見ていたら、スマホが発熱しすぎて強制終了してしまった。1時間待ってプレイ再開したが、なんということでしょう。3年間、誰とも会わずに、ただただ学校の往復で終わってしまった。
エンディングで、「高校と家との往復で終わってしまった。なんだったんだ、僕の青春は・・・・」と主人公が寂しく呟いて、終わってしまった。あいたたたたた。こんなのを望んでいたんじゃない。これって、ただの現実やんか!
ボクはしらなかった。このゲームが本当のボクの現実で、そのつまらない現実と、3人の彼女ができる現実が入れ替わってしまったということに・・・・・。
次の日の朝、寝坊をして、急いでいたら、曲がり角でパンをくわえた女の子とぶつかってしまった。今時パンって、と突っ込みたかったが、女の子を見て、心臓が止まるかと思った。なんと信じられないほど、美人だったのだ。デレデレして、事情を聞くと、なんとボクたちの高校に転校してきて初日で、遅れてしまって、走っていたらしい。
ボクはラッキーって思った。だって転校生を学校に連れて行ったんだから、遅れてもいいよね。そんな感じで、遅れて学校についたら、なんとその子は、ボクのクラスで、しかも、席も隣だって!どんなギャルゲーだよ!
「ねえ、とおるくん、ごめんなさい。教科書ないから見せて・・・」
というわけでずっと机をくっつけて授業をうけました。良い匂いで勉強に手がつきませんでした。
彼女は、なんとソフトボール部に入るらしい。放課後ソフトボール部まで案内して帰宅した。
夕方、勉強していると、窓を叩く音がする。開けると久しぶりにゴリ子・・・・・アカネが立っていた。
「入ってもいい?」
「ああ、どうした。」
バナナでも食べたくなったかと言いたかったがボクは口をつぐんだ。
「今日、新しい女の子が入ってきたの。」
「ああ、知ってる。あおいさんだろ。」
「やっぱり知ってたのね。それで、彼女にいろいろあんたのことを聞かれたの。彼女、あんたが好きになっちゃったて!」
なんですとぉー!ついにボクにも春が!
「でも渡したくないだって、アタシもあんたのことが・・・・・・・!」
そしてゴリ子はいきなり服をぬぎ・・・・・
15禁ですのでここまでです。ボクは大人の仲間入りしたとだけ書かせていただきます。
そして、次の日、なぜかボクを待っていたアカネがベタベタしてきて一緒に登校した。すると、あおいちゃんもやってきて、ボクに気がついて、パあっと顔を明るくしたが、アカネを見て顔をしかめた。
「離れてよ、とおるくんから!」
「遅かったわね、この泥棒猫!とおるはずっと前から私のものよ!」
「誰がそんなこと決めたの!」
あおいはボクのもう一つの手をとって、両脇から手を固められボクは宇宙人のように悲しく登校した。
みんながボクを見てコソコソ噂していると、武が後ろからボクをつっついた。
「おい、大丈夫か?」
「ちょっと、あんたなんなの!私のとおるくんに気安く話しかけなで!」
あおいの声はあまりに大きかったので、クラスが一瞬シーンとした。
その時、担任がボーイッシュな女の子を連れて入ってきた。
「うるさいぞ!今日は、また転校生が来たから、紹介する。」
ぶつぶつと、なんで、人数超過なのに、ここに入れるんだよ、勘弁しろよ校長、という愚痴が聞こえた気がする。
「みなさんこんにちは!木村香です!」
そこまでいうと、こっちを見て、目を見開いた。
「ああ、とおるちゃん?やっぱりとおるちゃんだ!こっちに来たら会えると思っていたけど同じクラスだなんてやっぱり運命の人だったんだ!」
「えーと、誰?」
「ボクだよ、かおりっち!」
「ええ、かおりっちか!でも男の子じゃなかったけ?」
「違うよ!でもとおるちゃんはずっとボクのこと、男だって思ってたんだね。悲しいよ。ほら、ボクだって、もう立派におっぱいあるんだよ!触ってみる?」
「ちょっと待って!とおるちゃんは私のものよ、何行っちゃってくれてんの、この泥棒猫!」
すると、ガラっとドアが開いて、アカネが入ってきた。
「とおるちゃんの危機を察知して、妻登場!とおるちゃんの平和はアタシが守る!」
そして、毎日この調子の修羅場で5Kg痩せました。痩せた理由はもう一つあってアカネがボクと寝たことを暴露したら、順番に寝ることを主張したからです。ボクしぬかも。
あとで、気がついたら、これ、あの時代遅れのゲームの無料版のシナリオと酷似しているらしい。おじさんのスマホが落ちた時多分現実と入れ替わったんだろう。だから、もし、ゲームの方が現実よりいいと思って羨ましく思っていたら、やめた方がいい。
毎日、3人と、一緒に登校とか大声であっちの生活のことを自慢されたら、死にたくなるから、わりとマジで。というわけで、誰かこのスマホ、欲しくないか?
ボクを毎日起こしてくれる幼馴染なんかもちろんいない。幼馴染はいるが、ソイツは、非常に性格が悪く、ソフトボール部でエースをやっている。握力が強いことが自慢で、この間、頭を掴まれて、顔が砕かれるかと思った。とにかく、握力がすごく強く、陰でボクはゴリ子と呼んでいる。内緒だけど。
というわけで、出会いもない。何もない。最近、新しくしたスマホだけがボクの自慢だ。おじさんの会社が実験機として作ったものがどうも失敗作だというので、タダでくれたのを使っている。とにかく、性能がゲーミングパソコン並みにいいのだが、発熱がものすごく、時には、手が火傷しそうになるほどだ。冬は、何もしなくても、ほんのり温かいので、カイロ代わりにしようかと思っている。マジで。
ガールフレンドが欲しいよぅ。とクラスでつぶやいていたら、後ろの席の武がボクをつっついて、教えてくれた。武は、陰キャ仲間でオタクなのに可愛い幼馴染がいる。一度ゴリ子と交換してくれと行ったら、絶対嫌だ、と笑顔で返された。わかる、その気持ち。
ということで、武は、ボクに、ときめきの青春とかいうアプリを紹介してくれた。名前が昭和臭く、地雷臭もするのだが、無料で、3人までガールフレンドとあって楽しく遊べるというのでインストールした。
激しく発熱したが、気にせず、オープニングを見ていたら、スマホが発熱しすぎて強制終了してしまった。1時間待ってプレイ再開したが、なんということでしょう。3年間、誰とも会わずに、ただただ学校の往復で終わってしまった。
エンディングで、「高校と家との往復で終わってしまった。なんだったんだ、僕の青春は・・・・」と主人公が寂しく呟いて、終わってしまった。あいたたたたた。こんなのを望んでいたんじゃない。これって、ただの現実やんか!
ボクはしらなかった。このゲームが本当のボクの現実で、そのつまらない現実と、3人の彼女ができる現実が入れ替わってしまったということに・・・・・。
次の日の朝、寝坊をして、急いでいたら、曲がり角でパンをくわえた女の子とぶつかってしまった。今時パンって、と突っ込みたかったが、女の子を見て、心臓が止まるかと思った。なんと信じられないほど、美人だったのだ。デレデレして、事情を聞くと、なんとボクたちの高校に転校してきて初日で、遅れてしまって、走っていたらしい。
ボクはラッキーって思った。だって転校生を学校に連れて行ったんだから、遅れてもいいよね。そんな感じで、遅れて学校についたら、なんとその子は、ボクのクラスで、しかも、席も隣だって!どんなギャルゲーだよ!
「ねえ、とおるくん、ごめんなさい。教科書ないから見せて・・・」
というわけでずっと机をくっつけて授業をうけました。良い匂いで勉強に手がつきませんでした。
彼女は、なんとソフトボール部に入るらしい。放課後ソフトボール部まで案内して帰宅した。
夕方、勉強していると、窓を叩く音がする。開けると久しぶりにゴリ子・・・・・アカネが立っていた。
「入ってもいい?」
「ああ、どうした。」
バナナでも食べたくなったかと言いたかったがボクは口をつぐんだ。
「今日、新しい女の子が入ってきたの。」
「ああ、知ってる。あおいさんだろ。」
「やっぱり知ってたのね。それで、彼女にいろいろあんたのことを聞かれたの。彼女、あんたが好きになっちゃったて!」
なんですとぉー!ついにボクにも春が!
「でも渡したくないだって、アタシもあんたのことが・・・・・・・!」
そしてゴリ子はいきなり服をぬぎ・・・・・
15禁ですのでここまでです。ボクは大人の仲間入りしたとだけ書かせていただきます。
そして、次の日、なぜかボクを待っていたアカネがベタベタしてきて一緒に登校した。すると、あおいちゃんもやってきて、ボクに気がついて、パあっと顔を明るくしたが、アカネを見て顔をしかめた。
「離れてよ、とおるくんから!」
「遅かったわね、この泥棒猫!とおるはずっと前から私のものよ!」
「誰がそんなこと決めたの!」
あおいはボクのもう一つの手をとって、両脇から手を固められボクは宇宙人のように悲しく登校した。
みんながボクを見てコソコソ噂していると、武が後ろからボクをつっついた。
「おい、大丈夫か?」
「ちょっと、あんたなんなの!私のとおるくんに気安く話しかけなで!」
あおいの声はあまりに大きかったので、クラスが一瞬シーンとした。
その時、担任がボーイッシュな女の子を連れて入ってきた。
「うるさいぞ!今日は、また転校生が来たから、紹介する。」
ぶつぶつと、なんで、人数超過なのに、ここに入れるんだよ、勘弁しろよ校長、という愚痴が聞こえた気がする。
「みなさんこんにちは!木村香です!」
そこまでいうと、こっちを見て、目を見開いた。
「ああ、とおるちゃん?やっぱりとおるちゃんだ!こっちに来たら会えると思っていたけど同じクラスだなんてやっぱり運命の人だったんだ!」
「えーと、誰?」
「ボクだよ、かおりっち!」
「ええ、かおりっちか!でも男の子じゃなかったけ?」
「違うよ!でもとおるちゃんはずっとボクのこと、男だって思ってたんだね。悲しいよ。ほら、ボクだって、もう立派におっぱいあるんだよ!触ってみる?」
「ちょっと待って!とおるちゃんは私のものよ、何行っちゃってくれてんの、この泥棒猫!」
すると、ガラっとドアが開いて、アカネが入ってきた。
「とおるちゃんの危機を察知して、妻登場!とおるちゃんの平和はアタシが守る!」
そして、毎日この調子の修羅場で5Kg痩せました。痩せた理由はもう一つあってアカネがボクと寝たことを暴露したら、順番に寝ることを主張したからです。ボクしぬかも。
あとで、気がついたら、これ、あの時代遅れのゲームの無料版のシナリオと酷似しているらしい。おじさんのスマホが落ちた時多分現実と入れ替わったんだろう。だから、もし、ゲームの方が現実よりいいと思って羨ましく思っていたら、やめた方がいい。
毎日、3人と、一緒に登校とか大声であっちの生活のことを自慢されたら、死にたくなるから、わりとマジで。というわけで、誰かこのスマホ、欲しくないか?
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