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第二章
第18話「音のきっかけ」
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音楽室に並べられた机の上に、リコーダーや鍵盤ハーモニカがずらりと置かれていた。
「今日は合奏の練習をしてみましょう」
先生の言葉に、クラスがざわつく。
子どもたちは楽しそうに準備を始めたが、俺は手元のリコーダーをじっと見つめていた。
(……音楽か。懐かしいな)
前世で、本当はやりたかったこと。
でも“現実的じゃない”と諦め、最後には触れることもなくなったもの。
記憶の奥にしまい込んだはずなのに、目の前の安っぽい楽器ひとつで胸がざわついてくる。
⸻
「ひな、となりで吹こ!」
さやが笑顔で声をかけてきた。
「へたでもいいし、音出せば楽しいから!」
その無邪気さに、思わず肩の力が抜ける。
「……わかった」
リコーダーを唇にあて、息を吹き込む。
最初はひどい音だった。けれど二度目には、かすかに正しい音が出た。
「おおっ!」
さやが目を輝かせる。
「ね、できるじゃん!」
(……できる、か)
ほんの一音。でもその響きが、胸の奥をやけに揺さぶった。
⸻
合奏が始まる。
ぎこちない音の中に、自分の音が混じる。
リズムはずれているのに、不思議と心地よかった。
(……楽しい、なんて。いつぶりだろうな)
⸻
放課後。
ランドセルの中にリコーダーをしまいながら、俺は小さく笑った。
(……また吹いてみてもいいかもしれない)
「今日は合奏の練習をしてみましょう」
先生の言葉に、クラスがざわつく。
子どもたちは楽しそうに準備を始めたが、俺は手元のリコーダーをじっと見つめていた。
(……音楽か。懐かしいな)
前世で、本当はやりたかったこと。
でも“現実的じゃない”と諦め、最後には触れることもなくなったもの。
記憶の奥にしまい込んだはずなのに、目の前の安っぽい楽器ひとつで胸がざわついてくる。
⸻
「ひな、となりで吹こ!」
さやが笑顔で声をかけてきた。
「へたでもいいし、音出せば楽しいから!」
その無邪気さに、思わず肩の力が抜ける。
「……わかった」
リコーダーを唇にあて、息を吹き込む。
最初はひどい音だった。けれど二度目には、かすかに正しい音が出た。
「おおっ!」
さやが目を輝かせる。
「ね、できるじゃん!」
(……できる、か)
ほんの一音。でもその響きが、胸の奥をやけに揺さぶった。
⸻
合奏が始まる。
ぎこちない音の中に、自分の音が混じる。
リズムはずれているのに、不思議と心地よかった。
(……楽しい、なんて。いつぶりだろうな)
⸻
放課後。
ランドセルの中にリコーダーをしまいながら、俺は小さく笑った。
(……また吹いてみてもいいかもしれない)
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