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第二王子ストルグの想い⑦
しおりを挟むリーベのナカに挿し込んだはいいけれど、動けなくなってしまった……。
少しでも動いたら、すぐに果ててしまいそう、で……。
気持ち、良すぎ、だ……ッ!
歯を食いしばって、吐精感を必死に堪える。
…………クッ……ゥ…………
……いっそのこと、一度、出す、べきか?
耐えきれそうになくて、抽送を開始しようとして、気づいた。
鼻をすするような、微かな音に。
泣いてるのか、リーベ!?
慌てて少しだけ顔を上げると、リーベの目尻から流れる涙が見えた。
胸が、ギュッと締めつけられて、痛い。
俺が純潔を奪ったせいで、リーベが、泣いている。
流れる涙を、そっと拭った。
ごめんな、リーベ。
どうにかして慰めて、あげたい。
武骨な俺は兄上と容姿は似ていないが、声はそっくりだとよく言われる。
俺の顔が見えないように伏せた状態で愛を囁けば、兄上に抱かれていると思えて泣き止んでくれるだろうか。
挿入したまま首筋から耳朶まで、つーッ、と舌を這わせる。
リーベの身体がピクッと揺れ、ン、と甘い吐息が漏れるのが聞こえた。
「好きだ、リーベ」
耳元でそっと囁いてみたら、なんだか自分の想いを告白してしまったように思えて、顔がカーッと熱くなった。
「愛して、る」
リーベの手をとって、指を絡めて握る。
きゅ、と握り返された。
兄上の手だと、思っているのだろうか。
それでも、かまわない。
リーベ、愛している。
「リーベ……可愛い……リーベ……」
片手は繋いだまま、背中にまわした方の手でリーベの身体を抱きしめる。
それに応えるように俺の背中にまわされたリーベの手。
シャツを脱いだ俺の背中に、リーベの指先が直接触れて。
まさかそうされるとは思わなかったから、心臓の音がバクバク騒がしい。
「全部、可愛い……」
リーベが兄上の事を愛していても。
その想いも、全て受け止める。
どんな、リーベでも……。
本当に、可愛いすぎて。
愛しくてたまらない。
ゆっくりと、腰を前後に動かしてみる。
リーベのナカが、俺のを離すまいと絡みついてくるから。
ナカに挿れたモノが、より一層硬く猛々しくなってしまう。
「俺の、俺のリーベ……好きだ」
「んッ、」
背中にギュッと爪を立てられた。
その瞬間、自分の犯した失敗に気付く。
……兄上は、自分の事を俺とは言わない。
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