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8 僕はショーン4歳です。迷子です!! (ショーン視点)
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「ショーンはパパがいなくてさみしくないの?」
公園の砂場で新しいお友達に言われて僕はちょっと考える。
さみしくないとダメなのかな?
僕はスコップで列車の型に砂を入れてポンポン叩いてひっくり返す。
そっと持ち上げれば砂の列車の出来上がり。
僕はパパと会ったことがない。
パパが居ないとさみしくない?って今までもお友達になんども聞かれたけどずっと居ないからわからないよ。
ママといっしょにいるからママが居なくなったらさみしくなると思うけど。
ママと僕は毎日一緒にいるからさみしくないよ。
僕のママは僕のことが大好きで僕もママが大好きだから。
「さみしくないよ」
「じゃあ兄弟が居たら良いなぁって思わない?妹か弟」
「妹か弟」
砂の列車をもう一個作りながら考える。
小さなかわいい子と手をつなぎながらお散歩したりお兄ちゃんって呼ばれたりするのは楽しいかもしれない。
「いいかもね」
そう言ってその子に目を向けたらさっきまでその子が居たところに知らない男の人が居てびっくりした。
「そしたらパパと四人家族が良いって思わない?」
その男の人はお友達の声でそんなことを言うから僕は慌てて砂場から逃げ出した。
ジャングルジムのてっぺんにいたリョウくんのところまで登って振り返ったら砂場には誰も居ない。
(いない?)
公園中を見てみても男の人は居なかった。
「ショーンくんならどんな異能が欲しい?僕は昨日見に行った瞬間移動がいいなぁ」
そばにいるリョウくんの声が遠くから聞こえる気がした。
***
その後異能バトルを見に行ったんだって話をリョウくんにされて。『パパは異能バトルで活躍する強くてかっこいいヒーローとお仕事しててお友達なんだ。ヒーローとお友達の僕のパパってすごいでしょ?』って言われちゃったけど僕のパパだってきっと異能バトルに出てるヒーローみたいにかっこいいはず。
だってママが僕のパパはとっても強くてかっこいいんだよっていっつも言ってるもん。
それなら僕のパパは異能バトルのヒーローなんじゃないかな?って思うんだ。
だから異能バトルを見に行ったらひょっとしたら僕のパパに会えるんじゃないかって思っちゃって。
公園からの帰り道ママにお願いしてみたんだけどママが困った顔してダメって言うからなんだかすごく悲しくなっちゃったんだ。
気がついたら涙がポロポロこぼれてたの。
(やだなぁ赤ちゃんみたいだ)
でも言いたいことがあったら泣かないで言葉にしようねってママと約束してるから僕は異能バトルを見に行きたいんだって頑張って言った。
そしたら知らない人がなんか紙をママにくれて僕は異能バトルに連れてってもらえる事になったんだよ。
えへへ。嬉しいなぁ♪嬉しくてスキップしながらお家に帰る。
「泣いたカラスがもう笑った」
ってママが言ったけど僕はカラスじゃないよ。
でも嬉しいのは僕だけじゃないみたい。
ママもなんだか嬉しそうに見えるもの。
「おてて!」
お家につくまで僕とママは手を繋いでたんだ。
(ママ大好き!)
***
(どうしようどうしよう)
僕は一人暗い通路を走っていた。
ママといっしょに異能バトルを見にきたアリーナはとっても大きくて人がいっぱいいるから一人でウロウロしたら迷子になっちゃうよ」って言うから「ならないもん!」って言ったんだよ、僕。
(迷子になってもちゃんと名前も言えるし大丈夫だもん。迷子にならないけど)
とも思ったよ。
でも席についてシオンって人が出てきたとたんママがじっとリングを見つめて動かなくなっちゃって、わーわーと叫ぶ周りの人の声がちょっとこわくなった僕はママのお膝の上によじ登った。
(ママのお膝なら安心)
ママがぼんやりとしてるあいだもバトラーの人たちは遠くから見てもすごい大きな体でシュッシュッてパンチをしたりピョンピョンジャンプをしたりしてやるぞ!って感じがした。
わーってライオンみたいに吠えたりしてるけどママのお膝の上にいる僕は全然こわくなかった。うそ。ちょっとだけあの大きなお口はこわいかも。ガブってされそうで。とか思ってたのに。
試合が始まってすぐなのに僕はトイレに行きたくなっちゃった。
(こまったなぁ)
「ママ」
お膝の上でもじもじしながらママを見上げるけど周りの人が叫ぶから僕の声はママに聞こえないみたい。じっとリングを見つめてる。
ママが気づいてくれないけどもう僕はトイレに行きたくて仕方なくなっちゃった。このままだと間に合わなくなっちゃう。
(幼稚園生がおもらしだなんてかっこがつかないよ)
さっき通った道にトイレって書いてあったのを覚えてたから一人で行ってこよう。って僕は気づいてくれないママのお膝を降りて一人席を離れた。
……んだけど
(どうしようどうしよう)
アリーナの外のトイレに行った後、ママが待ってるはずの席にどうしてもたどり着けなくて僕は泣きそうになっていた。暗い通路には全然人がいないしアリーナからワーワー声が聞こえるけどこの暗い廊下はいじわるするみたいに真っすぐでちっともその声の方へ近づけない。
(いい子にするって約束したのに、迷子になっちゃった)
(このままママに会えなくなったらどうしよう)
廊下は暗いしママは居ないし僕の視界がぼやけてきた。
(泣いちゃダメだ)
ゴシゴシと目をこすりながら走っていたらドシン!って何かにぶつかった。
あいたぁ!
公園の砂場で新しいお友達に言われて僕はちょっと考える。
さみしくないとダメなのかな?
僕はスコップで列車の型に砂を入れてポンポン叩いてひっくり返す。
そっと持ち上げれば砂の列車の出来上がり。
僕はパパと会ったことがない。
パパが居ないとさみしくない?って今までもお友達になんども聞かれたけどずっと居ないからわからないよ。
ママといっしょにいるからママが居なくなったらさみしくなると思うけど。
ママと僕は毎日一緒にいるからさみしくないよ。
僕のママは僕のことが大好きで僕もママが大好きだから。
「さみしくないよ」
「じゃあ兄弟が居たら良いなぁって思わない?妹か弟」
「妹か弟」
砂の列車をもう一個作りながら考える。
小さなかわいい子と手をつなぎながらお散歩したりお兄ちゃんって呼ばれたりするのは楽しいかもしれない。
「いいかもね」
そう言ってその子に目を向けたらさっきまでその子が居たところに知らない男の人が居てびっくりした。
「そしたらパパと四人家族が良いって思わない?」
その男の人はお友達の声でそんなことを言うから僕は慌てて砂場から逃げ出した。
ジャングルジムのてっぺんにいたリョウくんのところまで登って振り返ったら砂場には誰も居ない。
(いない?)
公園中を見てみても男の人は居なかった。
「ショーンくんならどんな異能が欲しい?僕は昨日見に行った瞬間移動がいいなぁ」
そばにいるリョウくんの声が遠くから聞こえる気がした。
***
その後異能バトルを見に行ったんだって話をリョウくんにされて。『パパは異能バトルで活躍する強くてかっこいいヒーローとお仕事しててお友達なんだ。ヒーローとお友達の僕のパパってすごいでしょ?』って言われちゃったけど僕のパパだってきっと異能バトルに出てるヒーローみたいにかっこいいはず。
だってママが僕のパパはとっても強くてかっこいいんだよっていっつも言ってるもん。
それなら僕のパパは異能バトルのヒーローなんじゃないかな?って思うんだ。
だから異能バトルを見に行ったらひょっとしたら僕のパパに会えるんじゃないかって思っちゃって。
公園からの帰り道ママにお願いしてみたんだけどママが困った顔してダメって言うからなんだかすごく悲しくなっちゃったんだ。
気がついたら涙がポロポロこぼれてたの。
(やだなぁ赤ちゃんみたいだ)
でも言いたいことがあったら泣かないで言葉にしようねってママと約束してるから僕は異能バトルを見に行きたいんだって頑張って言った。
そしたら知らない人がなんか紙をママにくれて僕は異能バトルに連れてってもらえる事になったんだよ。
えへへ。嬉しいなぁ♪嬉しくてスキップしながらお家に帰る。
「泣いたカラスがもう笑った」
ってママが言ったけど僕はカラスじゃないよ。
でも嬉しいのは僕だけじゃないみたい。
ママもなんだか嬉しそうに見えるもの。
「おてて!」
お家につくまで僕とママは手を繋いでたんだ。
(ママ大好き!)
***
(どうしようどうしよう)
僕は一人暗い通路を走っていた。
ママといっしょに異能バトルを見にきたアリーナはとっても大きくて人がいっぱいいるから一人でウロウロしたら迷子になっちゃうよ」って言うから「ならないもん!」って言ったんだよ、僕。
(迷子になってもちゃんと名前も言えるし大丈夫だもん。迷子にならないけど)
とも思ったよ。
でも席についてシオンって人が出てきたとたんママがじっとリングを見つめて動かなくなっちゃって、わーわーと叫ぶ周りの人の声がちょっとこわくなった僕はママのお膝の上によじ登った。
(ママのお膝なら安心)
ママがぼんやりとしてるあいだもバトラーの人たちは遠くから見てもすごい大きな体でシュッシュッてパンチをしたりピョンピョンジャンプをしたりしてやるぞ!って感じがした。
わーってライオンみたいに吠えたりしてるけどママのお膝の上にいる僕は全然こわくなかった。うそ。ちょっとだけあの大きなお口はこわいかも。ガブってされそうで。とか思ってたのに。
試合が始まってすぐなのに僕はトイレに行きたくなっちゃった。
(こまったなぁ)
「ママ」
お膝の上でもじもじしながらママを見上げるけど周りの人が叫ぶから僕の声はママに聞こえないみたい。じっとリングを見つめてる。
ママが気づいてくれないけどもう僕はトイレに行きたくて仕方なくなっちゃった。このままだと間に合わなくなっちゃう。
(幼稚園生がおもらしだなんてかっこがつかないよ)
さっき通った道にトイレって書いてあったのを覚えてたから一人で行ってこよう。って僕は気づいてくれないママのお膝を降りて一人席を離れた。
……んだけど
(どうしようどうしよう)
アリーナの外のトイレに行った後、ママが待ってるはずの席にどうしてもたどり着けなくて僕は泣きそうになっていた。暗い通路には全然人がいないしアリーナからワーワー声が聞こえるけどこの暗い廊下はいじわるするみたいに真っすぐでちっともその声の方へ近づけない。
(いい子にするって約束したのに、迷子になっちゃった)
(このままママに会えなくなったらどうしよう)
廊下は暗いしママは居ないし僕の視界がぼやけてきた。
(泣いちゃダメだ)
ゴシゴシと目をこすりながら走っていたらドシン!って何かにぶつかった。
あいたぁ!
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