【R18】軟派男はお断りです~素直になれない魔導師令嬢は、諦めてた相手から迫られていたようです~

木々野コトネ

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 エリカの目の前には美丈夫と評されるアレックスの欲望混じりの笑みがある。その欲望は自分に向いていると自覚した途端、エリカは抵抗する気がなくなってしまった。
 これまで何度も何度も、アレックスの気持ちがエリカに向く事を期待していた。しかしそんな気持ちに気付いては自分を戒め、胸を痛めていた。

(・・・私だって、アレックスを独占したい気持ちはあるわ)

 エリカは緊張しながらも、アレックスを見つめた。しかしなんと言葉にすればいいのだろうか。変な事を言ったら、後でずっと言われてしまう気がする。

 黙ったまま、しかし全く抵抗をする気配を見せないエリカに、アレックスは答えを待たず、止めていた手を胸元へと下げる。ボタンを全て外したシャツの下に手を這わせ、肌着の上からエリカの程よく膨らんでいる胸に触れた。

 何か言おうと思っていたエリカだが、動き出したアレックスに、頭の中にあった言葉は全て霧散してしまった。瞳に熱を灯したアレックスがエリカを見つめたまま、胸をまさぐっている。恥ずかしさが勝り、意識が全てそちらへと向かってしまう。
 アレックスは、嫌なものは嫌とハッキリ言動で表すエリカの性格をよく知っている。抵抗しないのが答えだと受け取ったのだろう。
 そんな事を考えながら、エリカは胸を揉まれる恥ずかしさを誤魔化した。

 アレックスは何度かやわやわと揉んだ後、邪魔をしているエリカのシャツの前を開く。肌着をスカートから引き抜くと、脇腹から手を差し入れ、直接肌に触れてそのままゆっくりと上へと移動させていく。男らしい大きく熱い手のひらの感触にも感じてしまい、エリカは小さく声を上げた。

「あ・・・」

 声が恥ずかしい。エリカは再び口元を手で覆うが、すぐにアレックスに剥されてしまう。

「部屋に防音の魔導具が設置されてるのも同じだろ。俺しか聞いてない。隠すなよ」
「あんたに・・・聞かれるのが・・・っう」

 何度も脇腹を往復するアレックスの手に、エリカはピクリと体を震わせる。

 エリカにだって意地がある。アレックスに貴族令嬢として見られていないのなら、そして恋愛に発展しないなら、せめて無様な自分を知られたくない。弱い自分を見せたくない。パートナーの魔導師として頼られる存在になりたい。そう思い、いつも強がっていた。なのに今は弱々しい声がどうしても漏れてしまう。そんな声をアレックスに聞かれたくなかった。

 しかしアレックスはエリカの恥ずかしがる様子を見てふふっと笑った。

「お前は恥ずかしくても、俺には可愛く聞こえんだよ。良いから聞かせろ。・・・お前のそういう声、やたら興奮する」

 そう言うとアレックスは肌着と下着をエリカの胸元まで持ち上げた。露わになった胸をアレックスに見られ、エリカの頭の中は恥ずかしさで一杯になる。何か反応でもした方が良いのか、黙って耐えるべきか。迷っているうちに、アレックスは胸の頂に顔を近付けた。

「ちょっ・・・!あっ」

 舌で舐められる濡れた感触に、思わず声を上げる。ぬるりと優しく何度も舐められ、時折強く擦るように舌先で弄られる。そんな愛撫を繰り返され、その度にジワジワと快感が沸き上がる。そんな場所が性感帯になり得るなんてと、エリカは恥ずかしく思った。胸の頂に舌を這わせているアレックスの顔を見ることも出来ない。エリカは顔を横へと背けた。

「んっ・・・ア、アレックス・・・ぅ・・・っ」

 やめて、と言いたくて名を呼ぶが、もっと感じたい、という欲望も同時に沸き上がる。少しだけ逡巡した後、エリカはアレックスの後頭部に手を添えて、もっと、と強請った。

 チュッと音を立てて胸の頂を吸った後、アレックスは顔を上げた。舐めていた頂はすぐに指の腹でクニクニと弄られ、その刺激にエリカの背筋はゾクゾクと震えた。

 顔を真っ赤にし、眉を寄せて羞恥と快感に耐えるエリカの顔を見て、アレックスは笑みを浮かべる。

「エリカ、スゲー可愛い」
「可愛い、ワケ・・・ん」
「可愛いんだよお前は。美人だし・・・ホルバイン卿に似て冷たく思われがちだけど、お前は性格が可愛いんだ。そもそも好きな女が可愛くない訳ないだろ」
「う・・・あ、え。アレックス、それ、やめ・・・う」

 言いながら、アレックスはもう片方の胸の頂きも指で弄り始める。両方からの快感にエリカは悶えた。その様をジッと見てくるアレックスに気付くと、エリカの心の中に羞恥が沸き上がる。

「やめない。イイなら感じろ」
「ん・・・あ・・・・・・ゃ、ん」
「可愛い」

 アレックスが嬉しそうに『可愛い』という度に、エリカを苛む羞恥は減っていく。この醜態のどこが可愛いのかエリカには分からないが、アレックスが望むのなら良い、と思えた。

 そうして胸に与えられる感覚に意識が向いていたエリカは、びくりと体を震わせる。下へ視線を向けると、アレックスは露わになったエリカのお腹から脇腹へ唇と舌を這わせている。濡れたその感触と胸への刺激に、エリカは身をよじった。

 アレックスによってジワジワと感じる快楽に、エリカは何度も眉を寄せて耐える。その度に足の間が濡れていくのが分かった。むずむずとする感覚を誤魔化すように太腿をすり合わせると、アレックスは胸から手を外して足を撫でる。

「閉じるな。もっと良くしてやるから」

 エリカは恥じらいながら少しだけ足を開く。アレックスはその隙間に手を入れて内腿を何度か撫でた。暖かいアレックスの手の感触でエリカの緊張が薄れると、力の抜けた足をグイっと開かされた。

「あっ」
「ほら、こんなに濡れてる」

 言いながらアレックスの手はエリカの内腿を辿り、その中心へとたどり着くと、下着の上から敏感な部分に触れた。

「いやらしいな」
「やだ・・・」

 クスっと笑われて羞恥が沸きあがり、エリカは足を閉じようとする。

「待て待て。馬鹿にしたわけじゃないから」

 アレックスは閉じようとするエリカの足を広げると、その間に座りなおした。再びエリカの下着の上から触る。

「・・・う、あ・・・」

 何とか閉じようと足でアレックスの腰を挟むが、ぬるぬるとした感触に力が抜けて声を上げる。

「お前がこれだけ感じて、俺が嬉しいんだよ」

 笑みを浮かべると、アレックスは指を下着の下へ潜らせる。途端、ぬちっと濡れた音が聞こえた。

「あ!あっ・・・あ、う・・・んん」

 濡れた指が小さい突起に当たると優しく撫でまわされる。それによって生まれる快感は背筋を通り、頭にまで響いた。強い快感にエリカは体を何度もビクビクと痙攣させる。

「気持ち良いか?」
「そ、んな・・・聞かっ・・・ないで、よ」

 初めての経験なのに、そんな大胆な事なんて言えない。それに相手はアレックスだ。正直に言ったら後で何を言われるか分からない。そう思って言ったのだが。

「痛い?」
「それは、っう・・・ない・・・けど、あっ」
「なら良い」

 優しい声で囁かれ、エリカは戸惑う。アレックスのそんな声を初めて聞いた。しかしすぐに指の感触で頭が一杯になる。ヌルヌルと刺激され、時折強く擦られる。エリカの体は意思に反してビクリと痙攣した。

 もっと、もっとと無意識に強請ってエリカは足を広げる。するとより強い快感を得られた。ビクビクと何度も体を痙攣させて喘いでいると、アレックスが手を離した。エリカは息を乱しながらアレックスを見る。彼はエリカのスカートに手をかけていた。

「腰、浮かせられるか?」
「あ、うん・・・」

 力の抜けた体にいつも以上の気力を入れて腰を浮かせると、アレックスは素早くロングスカートと下着を脱がせていく。アレックスも「暑い」と呟くと、ジャケットとシャツを脱いで上半身を晒した。エリカより大きな上半身は、騎士らしく鍛えられている。エリカはアレックスの上半身に目を奪われた。

「・・・綺麗な身体、してるのね」
「あ?・・・ああ、まあ騎士団で鍛えられてるしな」
「ここ、傷跡がある。・・・いつ怪我したの?」

 エリカの足の傷より、もっとハッキリとした痛そうな傷跡が左腕にある。手を伸ばして辿ると、アレックスは眉を寄せた。

「学生時代。あの時の鎧は今みたいにしっかりしてなかったからな。それより」

 何度も傷跡を撫でるエリカの手をアレックスは掴む。

「あんま煽るな。・・・クソ。傷跡は感じやすいって本当だな」
「え・・・」
「お前の傷跡もしてやろうか?」

 アレックスはエリカの足の間から横に移動すると、エリカの右足を持ち上げる。顔を寄せてゆっくりと舌を這わせた。
 擽ったさと僅かな快感がエリカを戸惑わせる。先程の自分は指でアレックスにこんな感覚を与えていたのだろうか。そう自覚して急に恥ずかしくなった。

「あ・・・やだ。やめ、て・・・っぅ」

 戸惑うエリカの様子を楽しそうに笑いながら、アレックスは再びエリカの秘所へ手を伸ばす。

「あっ!ああっ」

 再び体を痙攣させて鳴くエリカに、アレックスは足を舐めるのをやめる。再びエリカの足の間に移動すると、頭を下げた。

「あ、う・・・ああっ・・・あ?あ、ウソ!ちょっ・・・あ、やめ」

 花芽への愛撫の感触が変わった。エリカが目を向けると、アレックスが指ではなく頭を寄せて舐めている。驚いてアレックスの頭に手をやるが、快楽による脱力もあって力が入らない。

「いいから、感じてろって」
「んんっあ、やだ・・・っあ!やっ」

 嫌々と顔を振るエリカに、アレックスは笑うだけで、聞いてくれるつもりはなさそうだ。

 チュッと音を立てて吸われ、エリカは悶える。褥教育は受けていたが、こんなに快感が強いなんて聞いてない。戸惑いながらも、もっと、と本能は求める。
 執拗に花芽とその周りを弄られ、エリカの頭の中は快楽を追う事で一杯になる。そして段々と何かが限界に近づいていると気付いた。

「あっあっアレッ・・・クス、やだ、やだって・・・ああっ、なんか、もう・・・っん・・・限、界」
「大丈夫」

 アレックスは宥めるように優しく言うと、更にエリカを追い詰める。より強くなった刺激に、エリカは何も考えられず、快感だけを追った。

「あっダメ!アレックス・・・も・・・・・・っああ!!」

 足と腰が強張り、体が弓なりに痙攣する。頭の中が快感一色に染まり、何度も体をビクビクとしならせて絶頂に達した。エリカは脱力すると、絶頂の余韻に浸りながら息を荒く吐き出した。

(何・・・今の・・・)

 褥教育で教わったので、今のが絶頂であったという事は分かった。しかし聞いていたのと実際に体験するのとでは全く違っていた。

 アレックスは濡れた口を腕で乱雑に拭うと、戸惑っている様子のエリカに覆いかぶさる。

「ふっ・・・本当可愛いなお前」

 絶頂後のエリカの顔を少しの間眺めると、アレックスは笑みを浮かべ、エリカの頬に手を伸ばして撫でる。
 エリカは絶頂の余韻に浸っていた。アレックスが甘やかに接してくれる事が嬉しくて、素直に彼の手に顔をすり寄せる。そしてアレックスに視線を向けた。

「アレックス」

 力の抜けた声で名前を呼んで、顔を正面に向けると顎を少しだけ上げた。

「・・・お前、それは反則だぞ」

 何故か文句を言いながらも、アレックスはエリカの意図を理解して勢いよく口付けた。

「んっ・・・ぅ・・・」

 絶頂の後だからだろうか。もっとアレックスと繋がりたい欲求が沸いてくる。エリカは淫らに舌を絡ませた。その心地よい感覚に浸っている中。

「ん!ぅうっ・・・っ!」

 突然の強い快感に、エリカは舌を絡ませたまま喘ぐ。アレックスが再び濡れた花芽を指でなぞり始めたのだ。指が花芽をヌルリと撫でる度に強烈な刺激がエリカを襲う。体を痙攣させながら、エリカはアレックスの肩に手を置いた。感じている快楽をアレックスの肩を掴んで耐える。

「エリカ。指、入れるぞ。ゆっくり慣らすから」
「っあ・・・」

 顔を離すと、アレックスは息を乱しながら囁く。すぐに下腹部に違和感を感じ、エリカは小さく声を漏らした。

「痛い?」
「ぅ・・・違和感、あるだけで、特には」

 エリカが荒く息を付きながら答えると、アレックスは顔をエリカの胸に寄せる。そして胸の頂きをねっとりと舐められ、エリカは声を上げた。

(あ、うそ。さっきより感じる・・・)

 ダイレクトに腰に響く刺激に、エリカは悶える。そうして胸の刺激に気を取られているうちに、指は2本に増やされていた。
 ゆっくりと抜き差ししたり、中のある部分を刺激されているうちに、じんわりと気持ちよさを覚えるようになった。

「う、あ・・・あ、っん・・・」
「良くなってきたか?」

 反応が変わったことに気付いたアレックスが問う。エリカは今度は素直に頷いた。

「ならもう一本増やす」

 一度指を抜かれ、再びゆっくりと挿入される。エリカが溢れさせている蜜で濡れた指はすんなりと入っていった。

「ここ、すげぇ柔らかくて熱い。早く入れたい」
「あ、ん・・・う・・・」

 アレックスは胸から顔を離して上体を起こす。エリカの足の間に座ると、挿入している指とは反対の手で花芽を弄り始めた。

「あ!あぅっあん!」
「感じてるヤラしいエリカ、イイな。もっと見たい」
「何、あっ!言って・・・あぁっうぅ・・・っん!」

 ヌチャヌチャと音を立てて指を激しく出し入れし始め、段々と快感を中でも感じるようになってきた。エリカはシーツを握りしめて、花芽と中の刺激で再び頭が快感を追うことに一杯になる。

「あっそれダメ!あっあ!や、ヤダっアレ、クス!」
「なんで?良さそうだけど。腰震えてるぜ?」

 溢れる愛液でグチュグチュと卑猥な音を響かせて、激しく指が出入りする。指の先が中に当たる所も、出入りする感触も全て感じてしまい、腰がガクガクと痙攣する。
 楽しそうに問いかけるアレックスに、それに気付く余裕もなくエリカは哀願する。

「だって・・・あ!うっ、も・・・無理っ・・・あ!ダメ!」
「イケるならもう一度イケよ」
「あ!アレックス!ヤダ、って!もっ・・・ああっあんっ!!」

 ビクビクッと体を何度も痙攣させて、再びエリカは絶頂を味わう。アレックスの指をぎゅうぎゅうと締め付けているのを自ら感じてしまう。

「エリカ、イク顔エロすぎ」

 満足そうに笑みを浮かべたアレックスは、エリカの中から指を引き抜いた。エリカはその感覚にビクリと体を震わせると、力の入らない顔でアレックスを睨む。意地悪を言われているのかと思い、荒れる呼吸の合間に抗議を入れた。

「そんな事、言わない、でよ」
「なんで?エロいエリカ、俺は好きだけど」
「・・・」
「そのせいでもう、キツい」

 はあ、と大きく息を付いて、アレックスはベルトを緩める。スルッとベルトを引き抜いて床へ放り投げると、ズボンのボタンを外して下着と共に引き下ろす。途端にアレックスの男根が飛び出できた。初めて見る反り返った太く長いソレに、エリカは驚いて見入ってしまう。

「そんなに見んなよ」

 アレックスは恥ずかしがる様子もなく、妖艶にふふっと笑ってズボンを脱ぐ。
 指摘されてハッとしたエリカは目を逸らした。

(私ってばつい・・・いやでも、あんなに大きいものなの?アレを、入れるのよね・・・)

 初めては痛いと習ったが、確かにアレは痛そうだ。本当にあんなサイズのモノが入るのだろうか。エリカは俄に緊張する。
 アレックスは靴下も全てベッド脇に落として全裸になると、エリカの上半身に残っていたシャツと肌着、下着を脱がせて覆いかぶさった。

「ゆっくり入れるから、痛かったら言えよ」
「うん・・・」
「そんなに固くなるな。余計に痛くなる」
「・・・そんな事言ったって・・・・・・初めてだし」

 恥ずかしくなって顔を逸らすと、アレックスが頬に口付けて来た。

「俺だって初めてだぞ」
「えっ・・・そうなの?」
「・・・お前、俺をなんだと思ってんだよ」
「・・・・・・その・・・・・・・・・遊び人?」

 ボソリと小さく言うと、アレックスは呆れ顔をした。

「お前な。・・・・・・分かった」
「え、何が・・・」

 アレックスは妖しい笑みを浮かべると、上体を起こす。

「俺がお前しか興味ないって事、分からせてやる」
「えっ・・・・・・あ、何っう!」

 エリカの脚を持ち上げて肩に乗せると、自身をエリカの秘所に擦りつけ始めた。溢れた愛液を自身に纏わせ、その先端で花芽をヌルヌルと刺激する。堪らずエリカは声を上げた。

「こんだけ濡れれば良いだろ。入れるぞ」
「・・・あ!うぅ・・・」

 ゆっくりと入ってくる感覚に、エリカは声を上げる。指で慣らされた部分は問題なく進んだが、その先で痛みを感じた。

「いたっ・・・」

 エリカは眉を寄せて痛みを堪える。様子を見ながら進めていたアレックスは体をとめた。

「ここからか」

 はあ、とアレックスは大きく息を吐くと、肩にかけていた脚を降ろしてエリカに顔を寄せる。そして唇を重ねて舌を絡ませた。クチュと濡れた音を立てて何度も舌を絡ませると、エリカの意識は次第に唇へと向いていく。既に2度絶頂を迎えたエリカは全身が敏感になっていた。徐々にキスでも感じるようになり、アレックスの背中に腕を回し、何度も小さく声を上げた。

「ふ、ぁ・・・・・・ぅ・・・ん・・・っうぅっ、ん!」

 止まっていたアレックスが再び腰を動かし始め、エリカは体を痙攣させる。ギリギリまで引き抜いてはゆっくりと挿入を繰り返される。次第に先程指で刺激されていた箇所が擦れて快感を訴え始めた。アレックスもエリカの反応で気付いたのか、唇を離すとエリカの中のイイ場所を何度もついてきた。

「あっ・・・やっ、う・・・んん」

 中を擦られる度にエリカの体がビクビクと痙攣する。ジワジワと奥を広げられる痛みと、少しだけ与えられる快感。エリカはその両方の感覚に混乱しつつ、アレックスに抱き着いて何度も声を上げた。そうしてしばらく耐えていると、アレックスの動きが止まる。

「入ったぞ。痛いか?」
「・・・そりゃ、痛いけど・・・え?ウソ。全部・・・入ったの?」

 さっき見たアレが?と信じられない気持ちで、エリカは腕の力を緩めてアレックスの顔を見る。アレックスはどことなく嬉しそうで、同時に妖艶な笑みを浮かべていた。

「ああ、やっとお前は俺のだ。名実ともにな」

 アレックスはエリカの上に覆いかぶさると、ぎゅっと抱きしめた。

「お前のナカ、スッゲ良い。・・・・・・ゆっくりしてやるつもりだったけど、お前のエロい顔見てたから、もう限界」

 はあ、と大きく息を吐くと、アレックスは体を起こした。

「今度は俺をイかせてくれ。エリカ」

 アレックスの言葉に、エリカの胸はきゅんとした。確かに下腹部は圧迫感が凄く、痛みと少しの快感でエリカ自身にもよく分からない状態だ。しかしあのアレックスがそんな事を言うなんて、とエリカは愛しさを感じた。

「・・・痛くてもいいから、アレックスの、好きにして」

 エリカの内腿にキスをして舌を這わせるアレックスに、エリカは息を荒げながら、強がりを交えて言う。すると彼は動きをピタリと止めた。

「お前・・・んな煽んなよ。痛くてつらい思いしても知らないぞ」
「いいから、アレックスも気持ちよくなって・・・」
「・・・クソ」

 アレックスはため息を付いた後、両手でエリカの腰を掴む。「いくぞ」と声を掛けると、激しく腰を動かし始めた。

「あ!くっぅ、あ、ん」

 やはり痛みが勝る。エリカは眉を寄せた。
 肌を打つ音と共に、ジュクジュクと濡れた音も聞こえる。その音を耳が拾い、エリカも再びいやらしい気分に変わっていく。アレックスの顔を見ると、息を荒げて目を閉じ、眉を寄せていた。

「・・・あ、う、ア、レック、ス、んっイイ、の?」

 打ち付けられる腰のスピードが、荒いエリカの呼吸と重なる。エリカが息を吐くたびに声が出た。何とか声を掛けると、アレックスは目を開いてエリカを見る。同時に腰の動きを止めた。

「はっ・・・すっげ、イイ。お前んナカ」
「なら、良かった」
「・・・そういう可愛い事、言うなよお前」
「え?・・・知らな・・・あ!」

 2度も絶頂を迎えて正常に働かない頭では、余計に何がどう可愛いのかよく分からない。エリカは照れ隠しで可愛げない言葉を言いかけたが、言い終える前にアレックスが腰を素早く一往復させた。エリカは体をビクリと振るわせて眉を寄せる。

「お前、痛いんだろ」
「私はもういいから・・・」
「良くない」
「女は、その・・・。ナカは、すぐには気持ち良くならないらしいから・・・私はその内でいいの」
「良くないって言ってんだろ」

 アレックスは息を荒げながら不満そうに言うと、エリカの両足を手で持ち上げた。膝裏上辺りを手で支えると、再び腰を激しく動かす。

「あ、あ、んん・・・うっ」
「取りあえず、一度俺もイク」
「えっ・・・あ!な、に・・・そ、あぅ」

 パンパンと音を立てて抜き差しを繰り返すアレックスが、聞き捨てならない事を言った気がして問い返す。しかしアレックスからの返事はなく、エリカもすぐに問いただす余裕も無くなった。

 アレックスが何度も往復を繰り返しているうちに、エリカは少しずつ快感が湧いてきているのに気付いた。入り口に近い、指で触られて快感を得られた部分と、打ち付けられる最奥の場所。抜き差しの度にジワジワと感じるようになり、結合部分の潤いが増していく。グチュグチュと卑猥な音に変わり、より滑らかに挿入が行われる。余計に快感を感じ、エリカは艶っぽく喘いだ。

 その変化に気付いたアレックスは、小さく笑みを浮かべると、より早く腰を動かす。しばらくその速度でエリカを突いた後、自分のそれを引き抜いた。

「クッ・・・はっ・・・」

 アレックスは眉を寄せて小さくうめくと、エリカの腹に白濁した液を放つ。そしてエリカの腹の上の白濁がタラリと流れていく様を息を荒げながら眺めた。

「すげぇヤラシイ」

 小さく呟いて、アレックスは頬を伝う汗を腕で拭うと、大きく息を吐く。
 エリカは暖かい感触がするお腹へ、なんとなく指を這わせる。ぬるりとした生暖かい液に触れると、ビクリとした。

「あ・・・」

(これが、男の人の・・・)

 白い半透明の液が付いた手を持ち上げてまじまじと眺めていると、アレックスにその手を取られる。

「何、エロい事してんだよ」
「え・・・」

 何が?と聞こうとして視線を向けると、アレックスがエリカにのしかかって来た。

「あ」

 ぴったりと体を寄せて来たので、エリカのお腹の上に吐き出された白濁がアレックスのお腹で挟まれた。思わず声を上げると、アレックスはクスリと笑った。

「今は気にすんな」

 そう言いながらも、アレックスはわざと腹を擦り付けてヌルヌルとした感触をエリカに伝える。アレックスが出した物なのに、何故かエリカの方が恥ずかしくなる。エリカはアレックスの汗ばんだ肩に手を当てて止めようとするが、力の入らないエリカの腕では何の意味もなさなかった。そんなエリカの反応にアレックスは小さく笑う。

「エリカ」

 お腹の方へと視線を向けていたエリカを呼んで顔を上げさせると、アレックスは唇を合わせる。

「・・・ん」

 何回か軽く触れるだけのキスをすると、アレックスは唇を離す。エリカの頭の隣に自らの頭を置いて、体重をかけすぎないように腕で体を支えつつ、体を密着させた。

「好きだ、エリカ」
「・・・」

 荒い息のまま伝えるアレックスの言葉に、エリカの胸は甘く疼く。もっと密着したくて、エリカはまだ熱いアレックスの背中に腕を這わせた。手に触れる汗すら愛しく感じる。脳内では何度もアレックスの『好きだ』という言葉が繰り返される。幸福感に浸り、熱に浮かされたエリカは、腕に力を入れてアレックスを抱きしめた。

「私も・・・」
「・・・・・・も?もってなんだよ」

 楽しそうに問うアレックスに、エリカはムッとし、同時に頭の中が少し冷静になった。全部言わなくても通じているだろうに、何故敢えて言わせたがるのだろう。こんな時に揶揄っているのだろうか。

「言えよ」
「なんでよ」
「俺が聞きたい」

(・・・聞きたいだけ?)

 確かに言葉で聞きたい時もある。楽しそうにはしているが、揶揄っている訳では無いのだと気付き、エリカは恥ずかしさを誤魔化すためにため息を付くと、小さい声で告げた。

「私も、アレックスが好き」
「・・・うん」

 アレックスは小さく返事をすると、頭を動かす。途端エリカは呻いた。

「うぅっ・・・あ、ちょ、と。なに・・・」

 エリカの耳に舌を差し入れ、濡れた音を響かせて舐める。ふぅ、と息を吹きかけられ、エリカの背筋をゾクゾクと快感が走った。

「何って、お前を気持ち良くさせてやるって言っただろ」

 エリカの耳元でわざと囁くアレックスに、隠しようもなくエリカは体を震わせる。低く掠れて色っぽい声に、落ち着きつつあったエリカの体に熱が戻ってくる。

「そんなの、良いって・・・ぅ・・・言った、じゃない」
「俺は良くないって言った」

 アレックスは体を浮かせてチュッと触れるだけのキスをした。そのまま体を起こすと、互いのお腹も離れてグチュ、と小さい音が聞こえた。そうだったと、エリカは再び恥ずかしい思いに駆られる。しかしアレックスは気にした様子もなく、再びエリカの胸の頂へ舌を這わせる。それによって沸き上がる快楽は全てエリカの腰へと響いた。

「あっ・・・ちょっと。いい、て・・・・・・あ!」

 アレックスはしばらくエリカの胸を堪能してから唇を離すと、エリカの顔の脇に肘をついた。それと同時に、エリカは再び濡れ始めた密口に硬くなった熱を感じて声を上げる。そしてアレックスへ信じられないと言いたげに近くにある顔に視線を向けると、彼は妖艶に笑った。

「このままじゃ痛い記憶しか残らないだろ。それは俺が嫌だ」
「そんな・・・あっ」

 クチと小さい音を立てて、アレックスが再び入ってくる。ググっと奥にゆっくり突き上げられるが、痛みはなく、違和感と少しだけの快感をエリカに与えた。

「あ、ぁ・・・ぅっあ」
「痛いか?」
「痛く、は・・・ないけど、ぅ」
「なら良い。動くぞ」
「っあ!あ・・・ぅ・・・あ、んん・・・」

 先程とは違い、アレックスはエリカの意識が置いてけぼりにならない様に、エリカの様子を見ながら腰を動かす。そのお陰か、アレックスが腰を動かす度、先程感じた快感が少しずつ強くなっていく。

「少しは良くなってきたか?・・・この辺りか」
「ぅあっ」

 グッと感じる場所を擦られ、エリカは体を痙攣させた。その反応を見て、アレックスはエリカの感じる場所を重点的に攻めていく。

「あっ、ちょ・・・やめ・・・ヤダ・・・・・・んぅ」
「イイなら、何度でもイケばいい」
「そん、な・・・あっんん」

 強い快感に戸惑って止めるように言うエリカに、アレックスは小さく笑う。そして体を起こしてエリカの腰を掴んだ。アレックスはゆっくりとした挿入から少しずつスピードを上げていく。
 エリカは初めに感じていた部分から快感が伝播していったのか、徐々に中全体で快感を得られるようになっていく。少しずつ早くなる挿入に、エリカはシーツを握り締めて快感を耐えた。押さえられない体の痙攣も嬌声も艶を増していく。それらが全て、エリカが快感を得ていることをアレックスに伝えていた。

「イイなら、イイって言ってみろよ」
「バカっそん、な・・・あっあん」
「俺は、すげーイイけど、お前は違うの?」

 アレックスは腰を止めて荒く息を吐きながらそう言うと、片手でエリカの足を撫でる。腰から膝へと外側を手のひら全体で撫でると、内側へ手を移動させて、スーと指先だけでなぞる。結合部分に近づくと、エリカはそれも感じてしまい、身体をビクリとさせた。

「ぁ・・・」

 もっと快感が欲しい。アレックスに動いて欲しい。そうは思うが、素直になれないエリカは答えられず、アレックスの往復している手の動きに耐える。その様をアレックスは荒い息の元で笑みを浮かべて眺めている。

(この男・・・!)

 こんな時まで意地悪な事をしなくてもいいではないか。ジロリと睨んでみるが、力が入らない今は意味がないと思い出した。アレックスと目が合ったが、笑みを浮かべてエリカの言葉を待つ彼を見ていられず、すぐに視線を逸らした。
 初めてなのだから、余計に直接的な言葉は恥ずかしい。淑女であるべきとエリカは教育されてきたのだ。

「お前がそういう言葉を言うのは抵抗あるのは、まあ分かる。だけどな・・・良さそうだとは思うけど、もし違ってたらって、俺も不安になるんだよ」

 その言葉にエリカはアレックスへ視線を向ける。アレックスは撫でているエリカの足へ視線を向けている。

「いつも強がってるお前も可愛いけど、こんな時くらい俺に素直に甘えろよ」

 エリカの心の中の最後の装甲がアレックスの言葉で剥されていく。
 アレックスはエリカが普段から強がっている事に気付いていたのか。そしてそれすらも可愛いと言われ、エリカの中の頑なだった意思が解けていく。自分は素直になっても良いのだろうか。アレックスは呆れないだろうか。下品な女だと幻滅されないだろうか。

 不安になってアレックスを見つめていると、エリカの視線に気付いた彼は目を合わせた。アレックスの表情の中に、わずかに不安が垣間見えたような気がする。
 エリカはアレックスに向けて腕を伸ばした。エリカが欲する事に気付いたアレックスは、ゆっくりと体を倒す。近づいてくる体に、エリカは腕を回して抱きしめた。

「アレックス・・・好き。凄く、気持ちイイの。もっと・・・もう一度イカせて」

 アレックスの耳元で囁くと、エリカの中のアレックスの体積が増えたように感じた。

「あっ・・・」

 驚いて声を上げると、アレックスは急に腰を動かした。

「ん!あ、何・・・」
「素直すぎるのも問題だな」
「なに、言って・・・うっあ!」

 グッと腰を動かされ、エリカは声を上げる。アレックスの動きに合わせて身体もビクビクと反応するが、アレックスの重い体にのしかかられていることで抑え込まれる。ただ上からアレックスに乗られているだけで、エリカは身動きが出来ない。アレックスが鍛えていることは分かっていたが、こんなにも体格差があったのかと、かろうじて残っている思考で考えながら、エリカはアレックスの背中の手に力を入れた。

 アレックスは徐々に腰の動きを速めていく。最後は再び肌を打つ音と同時にグチュグチュと卑猥な水音が響くが、エリカはそれすら気にしている余裕がない。アレックスから与えられる快感の渦に落とされ、享受する事しかできなかった。

「あっあっ激しっ・・・う、アレ、クス・・・イイ・・・おかしく、なりっそう・・・あ!」
「・・・そろそろ、俺も・・・・・・イキそう」
「あっイッて、あっあ・・・ダメ、も、ムリっだから、早くっ、う、アレックス」
「くっ・・・」

 アレックスは苦しそうに眉を寄せた後、上体を浮かせてエリカの頭の両側に手を突くと、更に腰の動きを早くした。エリカは嬌声しか上げられなくなる。思考回路も白く焼き付き、もはや快感を追う事しか出来ない。強い快感に瞳が潤み、涙が零れていく。

「ああっあー!ダメ、ダメェ・・・・・・イッちゃうっ」

 エリカは顔を左右へと往復させて快感を散らそうとする。ポロポロと涙も零れていく。強い快感に意識までも飲まれかけた時、身体がビクビクと何度も痙攣した。

「っ・・・っ!!」
「ハッ・・・ク・・・」

 声もなくエリカは絶頂を迎える。アレックスも小さくうめいた後、エリカから自身を勢いよく引き抜いた。エリカの足に暖かい体液がかかる。アレックスも絶頂を迎えたのだと分かり、エリカは彼の顔へ視線を向けた。

「・・・・・・あぶねぇ。良すぎて、ナカで、イクとこだった」
「・・・・・・・・・それは、ほんとに、危なかったわ・・・」

 まだ正式な婚約すらしていない。成人して働いているとはいえ、今の二人の関係で妊娠したら、さすがに貴族社会では外聞が悪い。
 息を乱して弱々しい声で同意するエリカに、アレックスも荒い息の中、ポタリと汗を滴らせながらエリカを見やる。

「お前が、エロ過ぎるせいだ」
「は?・・・アンタが、でしょ」
「いや、お前だ」
「なんでよ。元はと、言えば・・・アレックスが、始めた事、じゃない」

 互いに息を乱して、途切れ途切れで言い合う。こんな時でも甘い雰囲気ではなく言い合いなのかと、エリカは内心ガックリした。
 アレックスは黙ってジッとエリカを見つめた後、エリカの隣の狭いスペースに体を降ろす。横向きになるとエリカの頭の下に腕を通し、エリカを引き寄せた。

「言っただろ。俺が、お前をどんだけ愛してるか・・・。お前が、俺の腕の中であんだけ乱れまくってたら、俺だってたがが外れる」
「・・・」

 いつもの言い合いかと脱力していたエリカは、目の前にある気怠げなアレックスから言われた言葉に、カーっと顔が熱くなった。快感に翻弄され、普段なら絶対に言わない恥ずかしい言葉を言ってしまった。

(でもあれは・・・アレックスが・・・。私だって、なんていうか・・・冷静じゃなかったって言うか・・・)

 心の中で言い訳をするが、考えれば考えるほど恥ずかしくなる。目を合わせていられず、エリカは視線を下へと向けた。
 そんな様子のエリカに、アレックスはふふっと笑うと、背中に回していた腕を持ち上げてエリカの頬を撫でた。

「あー・・・マジですっげぇ可愛かった。今も可愛いけどな」
「・・・・・・・・・アンタも・・・格好、良かったわよ」

 ぼそりと小さい声で言うと、エリカは体を少しだけ下に移動させ、アレックスの胸に顔を埋めた。

(恥ずかしい・・・)

 目を瞑って羞恥に耐えていると、アレックスがギュッと抱きしめて来た。

「縁談、ちゃんと受けろよ。お互い成人してるから、結婚は準備出来次第になるかな」
「・・・うん」
「正式に婚約を公表すれば、もう他の令嬢のご機嫌取りしなくて済む。お前だけだ」

 その言葉は素直に嬉しい。エリカは顔を上げてアレックスを見上げた。

「・・・本当に、私だけ?」

 甘えるように問うと、アレックスは蕩けるような笑みを浮かべた。

「お前だけだよ。学園の授業でお前と初めてパートナーを組んだ時から、ずっと、お前だけだった」
「・・・」

 聞いたことのないアレックスの甘い声音とその意味に、エリカの心は喜びと幸せで一杯になる。

「これからもお前だけだ。お前も、俺だけだぞ」
「・・・うん」

 見上げていた顔を正面に戻し、再びアレックスの胸に顔を摺り寄せた。幸せな気分で満たされたエリカは、今なら素直に甘えられると、正直に気持ちを伝える。

「好き。アレックス、私もずっと好きだったの。いつからか明確には分からないけど、学園であんたとパートナーを何度か組んで、気付いたら・・・」
「うん」
「今も、この前みたいに・・・緊急派遣でパートナーを組まされる度に嬉しかった。もっと一緒にいれたらって、ずっと考えてた。でもアレックスは私の事、何とも想ってないと思ってたから、凄く苦しくて・・・。別の人とのペアを希望してみたけど、結局いつもあんたで・・・」
「あー。あれは俺が手を回してたんだ」
「・・・は?」

 意味が分からず顔を上げる。面白そうにニヤニヤしたアレックスの顔が見えた。

「俺はエリカじゃないと組みたくない、パートナーがエリカならどんな命令も聞くってな。お前とは相性も良いし、お互いエース扱いだろ。だから説得しやすかった。親父と、副団長と、あの辺の同年代の上司達に。ミッチェル殿下にも」
「・・・え。何それ・・・本当に?」
「本当だ。嘘付いてどうする」

 アレックスの父親は騎士団長だ。そして副団長。その同年代と言えば、各部隊長や事務方のトップもそうだろう。更に王太子を補佐している第二王子ミッチェルにもそんな話をしていたなんて。
 エリカは再び顔が熱くなった。頬を赤くしたエリカに、アレックスは悪戯が成功した子供のようにクスクス笑った。

「そんな事をするほど、俺はお前と一緒に居たかったんだよ」
「・・・・・・そう」
「でもま、これからはそこまでしなくて済むな。お前はもう俺のだし、俺もお前のだ」

 そう言ってエリカの額にキスをする。

「今日はお互い初めてだったから、これで終わり。お前が慣れてきたら、朝まで何度も抱きたい。他にも色々してみたいな」
「・・・え・・・はぁ!?やめてよ。仕事に行けないじゃない」

 朝まで!?と驚いてエリカは拒否をする。レイピアを扱う程度の体力はあるが、今さっきの強烈な体験を朝までは無理だ。ごめん被りたい。

「仕事がきつかったら休めばいいだろ」
「・・・あまり休んでばかりだと、あんたのパートナー外されるわよ」
「・・・・・・それは嫌だな」

 眉を寄せて考え込むアレックスに、エリカは笑った。



END

---------------------------------
長いエロシーンにお付き合いいただきありがとうございました!
自分で書きながら「これいつ終わるんだろ・・・」と何度も心が折れた結果、書き始めのスピード感もなくなり、書き終えるまで時間がかかってしまいました。
でもまた気が向いたら短編18禁書きたいですね。
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