自分で書いた未完のラノベ小説の世界に転生したけどどうしたらいいですか?

黒野 ヒカリ

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No.5

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 俺は仕事を探しに街に出たがおじちゃんやおばちゃん、男、女あちこちから声をかけられ驚いている。

 特に男が多くてかなりめんどくさい。

 「ラグー、マリアちゃんによろしく」

 「マリアちゃんは一緒じゃないのか?」

 「マリアさんと結婚させて下さい」

 など八割がマリアお姉ちゃん関係である。

 正直やめてほしい。

 『結婚させて下さい』って俺に言われてもどうしようもないだろうに……

 マリアお姉ちゃんはかなりの美人さんだからモテるだろうとは思っていたけどこれは異常だ。

 後の二割は「ラグーちゃんかわいい」や「ラグーお姉ちゃんと遊ぼう」と俺目当ての黄色い声なので気分が良かった。

 (それにしてもラグーって何者だろう?)

 小説ではラグーってキャラは出てこない。

 登場人物を増やすのが面倒で平民のキャラは書いていない。

 異世界転生は嬉しいけど、現在進行形で自分の書いている小説の世界に転生するわ自分の知らないキャラになっているわで本当に困る。

 (これから何が起こるのかがわかるのはアドバンテージなんだけど……)

 キョロキョロと辺りを見回して仕事を探し回っていると、いつの間にか薄暗い路地に迷いこんでしまった。

 「こんな所に仕事があるハズがないだろ!」と一人ツッコミをして来た道を戻り、路地を出ると声をかけられた。

 「あら、ラグーちゃんじゃない、こんな所で何してるの?」

 「えーっと仕事を探してまして……」

 俺の言葉にお腹を抱えて笑うガタイのいいうっすらと青髭が浮かぶお姉様?

 「ラグーちゃん仕事探してるの?こんな所に有るわけ─プププッ」

 何がツボに入ったのかわからないが、笑いを堪えて俺の肩を叩きながらそう言ってくるお姉様の力は強くてかなり痛い。

 コミュニケーションの取り方がおかしいと思うが俺はお姉様の質問に答える。

 「そうなんですよ、僕、ミラベル学園に行きたくて仕事を探してるんです」

 「そっかそっか、ちょうどいい仕事があるんだけど、どうする?」

 笑いをこらえていたはずのお姉様は真面目な顔になり仕事を紹介してくれると言う。

 仕事を探している今、本当に有り難い話しなのだが、俺を見てウィンクをしているお姉様が怪しく見えてしまうのは何故だろう?

 「し、仕事を紹介してくれるんですか?」

 「そうよ、やる?」

 「やりたい気持ちはあるんですが、なんの仕事かわからないので教えてもらえますか?」

 「それは職場に着いてからのお楽しみよ♪」

 お姉様は俺の問には答えずに俺の手を引っ張り強引に前に進んで行く。

 「ちょっ、痛い、痛いから離して下さい。自分で歩けますから」

 「ダメダメ、ラグーちゃん逃げるかもしれないからね」

 お姉様は手を握る力を強めグイグイ俺を引っ張って行き、抵抗する事もできず建物の中に連れ込まれた。

 そして俺は複数のお姉様方に囲まれた。

 数分後──


 「ラグーちゃん可愛いー!似合うと思ったわ」

 「本当に可愛い、でも少し嫉妬しちゃうわね」

 「こんな妹が欲しかったのよー」

 キャーキャー騒ぐお姉様方に俺はゴスロリチックな服を着せられ椅子に座らされている。

 俺が連れられて来た職場はその手のお姉様方がいるショーパブだった。

 (帰りたい……) 

 そう思う俺は抵抗はした。でもお姉様方の想像以上の力になすすべなく服を脱がされゴスロリを着せられた。

 お姉様方に体験入店でもいいからとお願いされたけど丁重にお断りをして店を出た。

 でも、月金貨三枚を提示された時には少し心が揺らいだのは秘密だ。
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