28 / 53
No.28
しおりを挟む初めての魔物討伐から一年が経ち、俺は順調に実績を積み上げて行った。
なんだかんだあったがギルドにあった借金金貨五十枚も払い終わり、貯金も金貨五十枚に達した。
このまま行けば入学試験までに百枚は余裕だろ。
直ぐに試験を受けても上位入学はすると思うが念の為の金貨百枚だから貯めない理由は無い。
まぁ上位入学すれば貯めた金貨百枚はそのままマリアお姉ちゃんにあげればいいので無駄にはならない。
そして俺はこの一年で魔力がかなり成長した。
魔物討伐で魔法を使い続け、今では魔力欠乏は全く起きなくなった。
どれだけ魔法を使ったり魔力操作をしても、魔力欠乏が起きないので俺の魔力はそうとな量になっているだろう。
それでも日課の魔力操作は続けているがこれ以上魔力が増えるかは分からない。
報告はこれぐらいにして、俺は今デリー公爵家に来ている。
兼ねてからパメラ様にお願いされていた魔物討伐に同行する為だ。
そう言えばパメラ様も一年で変わった。
元々可愛かったが美貌に磨きがかかり綺麗になった。
たった一年で女性はこんなに変わるのかと驚いたぐらいだ。
「ラグー様、どうぞ」
「メイさんありがとうございます」
庭にあるベンチに座ってパメラ様を待っていると、メイさんが紅茶を用意してくれた。
「美味しい」
「ありがとうございます。これは滋養強壮にいい紅茶です。これでラグー様の可愛らしいぞうさんも反応する事でしょう」
俺は吹いた。それはそれは盛大に吹いてしまった。
「メ、メイさん何を言ってるんですか!」
「ラグー様が中々私のお部屋にいらっしゃらないのでつい」
舌を出すメイさんは可愛いのだが俺はパメラ様の婚約者、そんな事出来る筈がない。
「メイさん、僕はパメラ様の婚約者ですよ?」
「存じております。パメラ様がお相手出来ない合間でいいのです」
キリッとしたメイさんは俺に会う度、毎回こうやって誘って来るのでしょうがないと割りきってはいるが毎回これは正直しんどい。
それに俺のぞうさんもいつまで耐えられるか分からない。
タメ息を吐き、パメラ様助けてと心で祈った。
「ラグーお待たせ!」
「おお、神よ女神よパメラ様~!」
ナイスタイミングで現れた救いの女神パメラ様にそう言いながらパメラ様の後ろに隠れた。
俺の態度に察したパメラ様は呆れた表情を見せメイさんを見る。
「メイまたラグーに何かしたわね?」
「私は滋養強壮の紅茶と誘いの言葉をラグー様に掛けただけですよ」
「毎回毎回言ってるでしょ?ラグーは私の婚約者なのよ?」
「パメラ様そうは仰ってもこれはパメラ様の為でもあるのですよ?」
「それはどうゆう事よ!」
「パメラ様少しお耳を拝借」
メイさんはパメラ様の耳に顔を近づけゴニョゴニョと何かを話し始めるとパメラ様の顔が真っ赤になった。
「どうですパメラ様!」
堂々といい放つメイさん
「えっと、うんと、うん、いいかも……」
顔を真っ赤にして口ごもるパメラ様
対照的な二人を見て何を話したのか気になるが怖くて聞けない。
「ごほん!それじゃラグー行きましょう」
気を取り直したパメラ様の合図で俺は用意された馬車へと向かった。
そして馬車に片足を踏み入れた瞬間、俺の耳元でメイさんが囁く。
「今夜はお楽しみにしてて下さい」
俺はまた吹いてしまったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる