自分で書いた未完のラノベ小説の世界に転生したけどどうしたらいいですか?

黒野 ヒカリ

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No.34

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 「パメラ様、パリントン公爵様はいつもああやって人をからかうのですか?」

 応接室を出て廊下を歩く俺はパメラ様にそう尋ねた。

 「興味のない人間は見向きもしないけど、気に入ればからかって楽しんでるのよ。お父様は本当人が悪いわ」

 呆れた表情をしてタメ息を吐くパメラ様

 「そうですか……」

 「困ったものよね、ラグーは特にお気に入りみたいだからこれから覚悟しないとね」

 「お気に入りは嬉しいのですが、覚悟ですか……」

 覚悟してと言われても毎回からかわれては身が持たない。
 パメラ様との婚約に文句はない。むしろ大歓迎だが、気が重い……

 「そうよ、覚悟よ。ラグーは虹のオーラだしお父様が逃す筈がないわ。それにエリクサーを使ったのに何も言われなかったのがその証拠よ」

 「そうですか…覚悟しときますね……」

 俯く俺は足取り重く前に進む。

 「ねぇラグー、今日は本当にありがとう」

 廊下の窓から入るオレンジ色の日差しがパメラ様を照らし、綺麗さを更に際立たせる。

 「えっいえ、こ婚約者を守るのは当然です」

 「どうしたのラグー?なんか変だよ?具合悪い?」

 俺は夕日に照らされたパメラ様が眩しくて照れてしまい顔を反らしたのだが、勘違いしたパメラ様は心配してくれた。パメラ様は本当に優しい。

 俺の事をこんなに思ってくれる女性はこの世界に来るまでいなかった。
 ラグーには悪いと思うけどラグーの分もパメラ様の事を幸せにしようと思う。

 「心配させてしまってすいません。夕日に照らされたパメラが余りにも綺麗で恥ずかしくなっただけですから」

 「ババババババカ!どうしていつも突然そんな事言うのよ!」

 顔を真っ赤にしたパメラ様は本当に可愛いのだ。
 今すぐ襲い掛かりたいぐらいに魅力的だ。

 俺は美に関してウソは言わない。

 綺麗な物は綺麗と言うし、不細工な物は不細工とはっきりと言う。

 「事実ですよ。パメラ様は本当に美しく優しい、僕には勿体ない程の女性だと思います。」

 「美しい……心臓が止まりそう……」

 「止めてはダメですよ。まだ約束を守ってもらえてないので」

 「約束?……ララララグーのバカー!」

 パメラ様はそう言って顔を隠して走り去って行った。

 一人廊下に残された俺は何処に行けばいいのか分からず、しばらく廊下で動けずにいた。
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