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No.37
しおりを挟む興奮して寝れなかった俺は眠気をこらえて家に帰ってきた。
「マリアお姉ちゃん、ただいま」
「ラグーお帰り、さっきアマリが来てて話が聞きたいからギルドに来てて言ってたよ。ラグー何かしたの?」
眠いのに正直ギルドになんて行きたくないが、デビルマウスの事だろうから行かないといけない。
冒険者だから重要な案件はギルドに報告が必要になる。
俺はタメ息を吐きフラフラになりながらギルドへと向かった。
ギルドに着くと直ぐにヤルタさんの部屋まで案内され、アマリさんとヤルタさんからの質問攻めにあった。
質問はやはりデビルマウスの事で、デビルマウスがいた場所、巣穴の規模、進化したデビルマウスはどうだったかなど色々聞かれ俺は眠い目を擦り全ての質問に眈々と答えてった。
「なるほど、ラグーくんよく無事で帰ってきたね」
「本当に凄いよデビルマウスをたった二人で倒すなんて」
ニコニコとするヤルタさんとうっとりとするアマリさんには早く帰してほしいと願うばかりだった。
アマリさんとヤルタに説明を終えてやっと家に帰ってきた時には太陽は真上に上がり、暑さで寝苦しいと思ったがあっという間に眠りに落ちた。
そしてマリアお姉ちゃんの声で目が覚めると窓から入る日差しがオレンジ色に染まっていた。俺は目を擦り部屋を出た。
テーブルにはパンとスプーンが並びいい匂いが漂っている。
俺はマリアお姉ちゃんの対面に座り「いただきます」と言ってスープを啜った。
「美味しい」
「良かった。ラグー疲れてたみたいだから今日は奮発したんだよ」
マリアお姉ちゃんの奮発は怖い。
前回は一食に銀貨三枚も使っていた。
なので今回はいくら使ったかは聞かないでおこうと思ったのだが、
「このお肉はね、デビルマウスのお肉なんだよ」
笑顔のマリアお姉ちゃんを他所に俺は持ってるスプーンを落として固まった。
デビルマウスの肉はかなり美味なお肉で美食家たちからの評価が高い。
しかしデビルマウスはかなりレアな魔物でなかなか遭遇しないし、遭遇しても強敵で討伐も難しくデビルマウスの肉は中々出回らないのだ。
もし出回れば金貨一枚はする。
原作者の俺がそう設定してるから値段は間違いない。
俺は金の冒険者で金貨一枚ぐらい直ぐに稼げてしまうがマリアお姉ちゃんの奮発はやっぱり怖いと思った。
「マリアお姉ちゃん、デビルマウスのお肉はかなり高いと思うけど…」
「高かったよー、あっ、ちょっと待ってて」
そう言ってマリアお姉ちゃんがキッチンに行くとお皿に乗った肉の塊を二つ持って来るとテーブルの上に並べた。
「マリアお姉ちゃん、これまさか」
「そうだよ、これデビルマウスのステーキだよ」
ウインクするマリアお姉ちゃんは可愛いのだがこれはさすがにやりすぎだ。
デビルマウスのステーキなんていくらするか分からない。
たぶんこれは俺が倒したデビルマウスだから進化したヤツだ。いくらの値が付くのか想像もつかない。
値段を聞きたいが怖くて聞きけない。
「うんとね、全部で金貨五枚かな。かなり奮発したよー」
舌を出すマリアお姉ちゃんには毎月依頼料から金貨二枚を渡しているが一食に金貨五枚はやりすぎだ。
日本円で一食に五十万出してる事になる。
俺はミラベル学園入学のために貯めている金貨をマリアお姉ちゃんに渡してもいいものかと頭を抱えてしまった。
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