嫌われ者だった俺が転生したら愛されまくったんですが

新居

「乗った？何にだ？」
「一緒に住むことについてだ。お前は俺と結婚したい、俺は住む場所が欲しい。結婚については受け入れられないが、一緒にいたら何か進展するかもしれないだろ？」
我ながらいい感じだった気がする。もちろん異世界で男と結婚する気なんてさらさらないが、いい感じの交換条件だと思うんだが。
万が一、働けなくても、住む家が確保しておけばなんとかなるだろう、という考えもある。これで当分生きていけるはずだ。
「俺もその話乗ったぞ！」
にこにこ顔で俺にそうレンは告げてくる。
「じゃあ俺早速俺の部屋行くか？アツキ体は大丈夫か？」
「行っていいなら行く。体はもう大丈夫だ。」
「ならよかった！2階にあるからついてきてくれ！」
そう言って進んでいく中で見に止まるのはやはり、俺の馴染みのないものばかり、というかテレビでしか見たことないようなものばかりで改めてここが城なんだなと実感させられる。
「ここだ！これから一緒にすむ部屋になるな」
どうぞという感じで先に部屋に入れられる。周囲を見渡してみると、驚きでしかなかった。
とにかく広い。俺の家は母子家庭だったから生活に困ることはなかったが、裕福というわけでもなかった。だから、こんな広い部屋に入ることができるなんて夢にも思っていなかった。これが部屋の一室というのだから。
「気に入ったか？好きなようにしてくれ。俺は父に報告してくる」
ここに俺が住むことについてだろうか。俺はさっきもはや勢いで一緒に住むと言ってしまったが、大丈夫なんだろうか。
「俺はいかなくても平気か？」
「それは今度。疲れてるだろうから、ゆっくりアツキは休んでてくれ。」
「わかった。」
「行ってくる！」
「ああ」
とはいえついたばかりのここでどうしろというんだ。何があるかも分からないとういのに。いや、わからないからこそ動けということか。