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寝顔

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 まずは1番近くにあったソファに座ってみる。ふっかふかで、このまま沈んでしまいそうになる。
やばい。眠くなってきた。さっきあれほど眠ったというのに。レンは当分帰ってこなさそうだから少しぐらいならいいだろう。
そう思いながら意識は薄れていった。



次に目を覚ました時にもまたまた前とおんなじ美形がいた。さっきは心配そうな顔をしていたが今はなんとも幸せそうな顔をしている。
「おはようアツキの寝顔は可愛いね。」
「は,お前俺のこと見てたのかよ?」
「そうだが?」
こいつは何がおかしいんだ?とも言いたげに俺のことを見てくる。
「あのなあ、何が悲しくて俺の寝顔なんて見てるんだよ。」
「さっきも言っただろう。アツキの寝顔は可愛いと。」
「それがおかしいって言ってるんだよ…」
だめだ話が通じない。もちろん異世界云々でなく。
「ああもうわかったよ。なあ、俺はいったいどのくらい眠っていたんだ?」
「今7時を少し回ったところだから2時間程度じゃないか?」
「マジかよ…」
「アツキはお腹空いてないか?」
話がどんどん飛んでいく。
だがたしかにお腹が空いている。長い間何も食べていないのだからあたり前か。
「今から一緒に食べないか」
「いいのか?迷惑じゃないなら貰いたい。」
「迷惑な訳ないだろ!アツキは将来のお嫁さんだからな。」
何を言ってやがるこいつ、と思ったがたしかにそれは最初に言われたことだった。
「じゃあちょっと呼んでくるから、席で待っててくれるか。」
奥に見えるダイニングテーブルのことだろう。
レンはそう言い残すと出ていった。
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