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一目惚れ

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   「アツキ!俺と結構してくれ!」

「…………はあ?」
意味がわかんない。いきなり言いたいことがあるなんて言われたから何かと思ったらプロポーズ、しかも同性の俺に。もしかしたらこの国ではそれがスタンダードなのかもしれなが、まあ、そんなことを考えてる場合じゃない。まずはこの状況をどうするかだ。この国でどうあろうと俺が育ったのは日本で、別に偏見があるとかでもないが、自分がその体験をしたことなど一度もない。
まさか転生先でこんなことになるとは。
もちろん、こんな右も左もわからない状況でプロポーズを受けるわけにはいかない。
「レン、俺はお前のことを知らないし、だからその、それにはちょっと応えられない。すまない。」
嘘ではないし、万が一異世界から来ました、って言ってしまったら何か良くない方向に話が進んでしまう気がしたから、よくある台詞で断らせてもらった。
「じゃあ俺のこと知ってくれればいいってことか?アツキ一緒に暮らそう!そうだ、そうしよう!」
どんだけポジティブシンキングなんだよ。なんでこんなやつと。そう思いながらも、どうせ住む家もらったお金もないしなとか考えてしまうあたりもう流されかけている。
「いきなり何言い出すんだよ。だいたいお前王子なんだろ。なんで俺なんかを。」
「一目惚れだ!それに王子とか関係なくアツキが好きだからな、だから結婚して欲しい。」
もうだめだ。意味わからないこと続きで脳が理解を拒絶し続けている。こんな俺に一目惚れ?目おかしいのか。
だけどもこれはいいのかもそれない。
「よし,その話乗った」
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