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珍しい

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「ここだ」
こっちのお店は、外観が立派なもので、息を呑むほどだった。
「いらっしゃいませー。ってあれレン様?」
「おお、また来たぞ」
看板娘とでもいうような綺麗な若い女の人が店番をしていた。
「本当に、レン様は物好きですよね。こんなところに来る王族なんてレン様くらいですよ。」
「はは、そんなこともないさ」
アツキとお店の女の人が話していると、またもや黒いモヤモヤが心を支配する。
他の人とレンが話しているのを見るとモヤモヤするなんてまるで嫉妬みたいじゃないか。
これって、
「まったく…。あれ、今日はお連れ様がご一緒で?」
「ああ、アツキっていうんだ。俺の友達」
俺のことを友達だというレンに少し驚きつつも、紹介されたには挨拶ぐらいはしないとだな、と思い当たり障りなさそうなことだけを言っておく。
「アツキって言います、よろしくお願いします」
「いいえ、こちらこそよろしくお願いします。私はハンナって言います。レン様がお友達連れてくるなんて初めてで私も嬉しいです。」
そう言ってニコッと笑いかけてくれた。
「いえ、こちらこそ」
レンが友達連れてくるのが初めてなんて驚きだ。いくらでも友達いそうなのに。あとで覚えてたら聞いてみるか。
「今日は何食べていきます?」
「俺はいつもので」
「じゃあ俺もそれで」
「はーい。席に座ってまっててください」
「アツキは俺と同じで良かったのか?」
「ああ、レンが美味しいっていうものなら美味しいだろ。」
「なんだそれ。すごく嬉しいな、」
「そうか?」
「ああ」
そうだ、さっき気になってたこと聞いてみるか。
「ここに友達連れてきたの初めてって言ってたけど本当か?」
「はは、本当だよ、こんなとこで嘘つかないよ」
苦笑しながらレンがいう。
「俺はそもそも友達少ないからなー」
レンが友達少ない?
それが本当だとしたら俺と共通点を見つけられたようで嬉しい。
「なんでだ?友達多そうなのに」
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