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エピローグ
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そう思って過ごしていた、半年後、息子のロバートの結婚と同時に爵位を譲り、私は一人になった。
あの平民街の殺風景な部屋で、何とはなしに過ごしていたある日。
ハワード女公爵アイリーンが、また訪ねてきたのだった。
そして、エレノアは私が学生時代の彼女とやり直す時間を与えるために離婚したのだろう、記憶喪失は嘘と言う訳では無いが、恐らく記憶はあの時すぐに戻っていたはずだと告げた。
俄には信じ難い。
なら、北の領地に行って会ってみろと言われ、取るものも取りあえず飛び出した。
湖畔の先、大きな木の下で水に手を浸けているエレノアを見つけた。
どういう気持ちかなんてわからない。
すぐに会いたいと、貴女の元に行きたいと本能が叫んだ。
足音を聞いて、エレノアが振り返り、大きく目を見開いた。
「記憶喪失は治ったんだね。エレノア」
「なんでここに。貴方、もう自由に生きて良いのよ。私から離れて最愛と一緒になって良いのに」
「最愛って言うのは元の彼女のことかな?彼女ならとっくに15年も前にフラれちゃったよ。今はどこかの領で結婚しているってアイリーン公爵からこの前聞かされた」
「嘘、だって貴方水曜は毎週外泊していたじゃない」
「君が契約通りにしてくれないとって言ったから。平民街に部屋を借りて、そこで執務をしていたんだ。君が別れを言い出し易いように。でも中々言ってこないから」
そう言うと、ジョンは私の前までやって来て、膝を突いて手を取った。
「美しく優しいエレノア。どうか私に貴女を愛する許可を頂けるかな、これからの一生貴女と共に生きたい」
「貴方、私に、ハワード家に縛られる必要はもう無いのよ」
「エレノア、縛られていたのは貴女だよ。私は、貴女をずっと愛していた。今も愛している。貴女が生きていてくれさえすれば、良いと思っていたけれど。どうか、一緒に生きてくれ。貴女を失うことなんて出来ないんだ。エレノア愛している」
そう言うと、ジョンは返事をする前に立ち上がり、きつく抱き締めた。
「まだ返事してないわ」
「じゃあ、聞かせて」
「私も愛しているわ、初めて会った15の時からずっと貴方が好きだった」
私がそう言い終えた瞬間、ジョンは頤を持ち上げ深いキスを落とした。
それから、暫く私たちは旅に出て、あちこちを見て回った。
貴族学院に通えなかった私は隣国の大学で聴講生として留学したりもした。
一緒に通うと言いはるジョンを振り切って一人で通った。
そこでは、遅ればせながらの学生生活を楽しみ、爵位を気にしない友人付き合いを持つことができたのだった。
1年以上を旅先で過ごし、王国へと戻ってきた私たちは、あの平民街の小さな家で暮らし始めた。
私もジョンも留学した先では通いのメイドに家事を習って、食事を作ったり掃除をしたり自分達で出来るようになっていたので、二人だけの生活。
気の向くまま、興味の向くままの気楽な毎日。
そんな日常で私たちは、意見の相違から言い合いをしたり、夫婦喧嘩をしたり、お互いの感情的な一面を知った。
そんな私たちを、親族は遠くから心配しながらもそっと見守ってくれていたようだ。
数年を経て、お互いが息をするように自然にお互いを必要だと思った頃、私たちはもう一度結婚をしたのだった。
今度は二人だけで。
「ジョン。貴方は私の最愛よ」
「エレノア。貴女こそ私の最愛の人」
神に運命を感謝して、誓いのキスをしたのだった。
あの平民街の殺風景な部屋で、何とはなしに過ごしていたある日。
ハワード女公爵アイリーンが、また訪ねてきたのだった。
そして、エレノアは私が学生時代の彼女とやり直す時間を与えるために離婚したのだろう、記憶喪失は嘘と言う訳では無いが、恐らく記憶はあの時すぐに戻っていたはずだと告げた。
俄には信じ難い。
なら、北の領地に行って会ってみろと言われ、取るものも取りあえず飛び出した。
湖畔の先、大きな木の下で水に手を浸けているエレノアを見つけた。
どういう気持ちかなんてわからない。
すぐに会いたいと、貴女の元に行きたいと本能が叫んだ。
足音を聞いて、エレノアが振り返り、大きく目を見開いた。
「記憶喪失は治ったんだね。エレノア」
「なんでここに。貴方、もう自由に生きて良いのよ。私から離れて最愛と一緒になって良いのに」
「最愛って言うのは元の彼女のことかな?彼女ならとっくに15年も前にフラれちゃったよ。今はどこかの領で結婚しているってアイリーン公爵からこの前聞かされた」
「嘘、だって貴方水曜は毎週外泊していたじゃない」
「君が契約通りにしてくれないとって言ったから。平民街に部屋を借りて、そこで執務をしていたんだ。君が別れを言い出し易いように。でも中々言ってこないから」
そう言うと、ジョンは私の前までやって来て、膝を突いて手を取った。
「美しく優しいエレノア。どうか私に貴女を愛する許可を頂けるかな、これからの一生貴女と共に生きたい」
「貴方、私に、ハワード家に縛られる必要はもう無いのよ」
「エレノア、縛られていたのは貴女だよ。私は、貴女をずっと愛していた。今も愛している。貴女が生きていてくれさえすれば、良いと思っていたけれど。どうか、一緒に生きてくれ。貴女を失うことなんて出来ないんだ。エレノア愛している」
そう言うと、ジョンは返事をする前に立ち上がり、きつく抱き締めた。
「まだ返事してないわ」
「じゃあ、聞かせて」
「私も愛しているわ、初めて会った15の時からずっと貴方が好きだった」
私がそう言い終えた瞬間、ジョンは頤を持ち上げ深いキスを落とした。
それから、暫く私たちは旅に出て、あちこちを見て回った。
貴族学院に通えなかった私は隣国の大学で聴講生として留学したりもした。
一緒に通うと言いはるジョンを振り切って一人で通った。
そこでは、遅ればせながらの学生生活を楽しみ、爵位を気にしない友人付き合いを持つことができたのだった。
1年以上を旅先で過ごし、王国へと戻ってきた私たちは、あの平民街の小さな家で暮らし始めた。
私もジョンも留学した先では通いのメイドに家事を習って、食事を作ったり掃除をしたり自分達で出来るようになっていたので、二人だけの生活。
気の向くまま、興味の向くままの気楽な毎日。
そんな日常で私たちは、意見の相違から言い合いをしたり、夫婦喧嘩をしたり、お互いの感情的な一面を知った。
そんな私たちを、親族は遠くから心配しながらもそっと見守ってくれていたようだ。
数年を経て、お互いが息をするように自然にお互いを必要だと思った頃、私たちはもう一度結婚をしたのだった。
今度は二人だけで。
「ジョン。貴方は私の最愛よ」
「エレノア。貴女こそ私の最愛の人」
神に運命を感謝して、誓いのキスをしたのだった。
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