マッチングアプリの男 有吉似の男編

椋のひかり~むくのひかり~

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14.クリスマスの誘い

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「どう?こんな俺だけど、どう?」 
「どうって。どうもこうもないね。 
なんかさ、真剣に彼女探してますってプロフに書いてたじゃん。 
でも私結婚とかする気ないし。」 
「俺だってそうだよ。あんなの建前じゃん。」 
「えーそうなん?でもあれ見たら真剣な人ばっかくるんじゃない?」 
「あー書いとかないと詐欺師とか怪しい奴がいっぱいくるからさ。」 
「へー、そうなんだ。やっぱそういう人いるんだね。」 
「そう、いっぱいいるよ。だから一応牽制してるの。」 
「ふーん。」
 「どう?もっかい会わない?24日ホテル予約してあるの。」 
「は?」 
「変な話、クリスマスって直前になるとほぼ予約とれないからさ。 
だからそれ以来彼女がいなくても予約だけ毎年2か月前くらいからとっておくの。 
今はGO TOで高級ホテルも安くで泊まれるし、 
だいたいそれまでにはいつも相手みつかるからさ。 
万が一見つからなくてもキャンセル料も前日までかからないし。」 
「へーすごいね。」 
「前にさ彼女ができたから直前にホテル探したんだけど 
結局スイートルームしか空いてなくて、その時仕方ないから8万出したの。」 
「えー!よく出したね。」 
 
(ポテトと水でしのぐ男が。笑) 
 
「そう。いくらクリスマスだからと言って8万は高いでしょ? 
別にそこはスイートルームじゃなくてもいいでしょ?」 
「確かにそうだね。じゃあホテルは別の日にして自宅とかで良かったんじゃない?」 
「でもさークリスマスに自宅っていうのもちょっとなんか嫌じゃない? 
俺さ、ラブホは嫌だから。」 
 
(いや、そこで見栄はっても、 
それまでに彼女たちはお前のせこさに十分気づいてっからな。笑) 
 
「ふーん、まあ関係性によるよね。 
つきあって間もないのかマンネリ気味なのかでも変わってくるし。」 
 
(ってか己のテクニックの無さを雰囲気でカバーしようとしてるだけじゃね? 
女は本当に好きな男とならどこでセックスしようが満足するもんだよ。) 
 
「どう?クリスマス。一緒に映画とか見てさ、シャンパン飲んで、お話しない?」 
「あ、私やるときはお酒飲まないから。」 
「俺も。」 
「でしょー?アルコール飲んだらイかないんだよね。 
よくさ、エッチな気分になると思って酔わそうとする男いるけど、 
あれ逆効果だからね。」 
「じゃあさあ、今度描いてあげようか。」 
「え、その間じっとしてないとダメなの?」 
「そんなことないよ。動いててもいいよ。」 
「そのうち裸にさせられない?笑」 
「そんなことしないよ。 
もちろん裸体を描いてもいいけど、描いていいの?」 
「だめ。描くほどのものもってないから。笑 
貧乳だし。笑」 
「貧乳とか気にしないよ。」 
「でも風俗行かないけどおっぱぶは好きってさっき言ってたじゃん。笑」 
「え?そうだっけ?」 
「おっぱぶは巨乳が好きな人が行くところだよ。」 
「いや、俺そんなに好きじゃない。」 
「ふーん。」 
 
(うそつけ。私の記憶力なめんなよ。) 
 
「あ、もう18時だね。結構しゃべったね。」 
「なんか、聞き上手だね。すごい安心してついいろいろ話しちゃった。」 
「だね。笑」 
 
(人の話全然聞いてなかったけど。逆に助かったわ。ありがとう。笑) 
 
「俺、写真見たとき、あの笑顔見たとき、 
すごい太陽のようにただただ明るい人なのか、 
ひょっとしたらほんとはすごくやらしいひとなのかもしれないって思ったの。」 
「へーそうなんだ、で、どっちの写真で?」 
「2枚とも。」 
「2枚ともで?ふーん。それは誉め言葉?」 
「うん、ほめてます。」 
「じゃあ受けとっとこ。ありがとうございます。」 
「ねえ、今度また会おうよ。もう脈ない?」 
「脈ないことはないけど。。。」 
「俺は脈なかったらすぐ切り替えられるから言ってくれたらいいんで。」 
「そーなんだ。24日はお泊りはできないから。もったいないでしょ? 
だからお泊りできる人探した方がいいと思うから。」 
「じゃあお泊りはしなくてもいいから。」 

今年は珍しく夫が24日家で過ごすと牽制するように話していたのを思い出した。 

「昼はいいけど18時くらいまでしか無理だよ。」 
「えー、15時チェックインだから。」 
「そっか、じゃあ3時間はもったいないね。やっぱやめた方がいいよ。」 
「。。。」 
「そろそろ行こうか。」
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