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1話 ラインブロックしたはずの男からの電話
しおりを挟む「コスプレの衣装何がいい?」
彼からラインがきた。
「何でもいいよ。
B君が私に着てほしいやつでいいよ。」
「じゃあこれはどう?」
「女子高生?笑 イタくないかな?」
「似合いそう。」
「じゃあいいよ。」
「ついでにディルドも買っとくね。」
「うん ありがとう。
あんまり太くないやつでいいよ。
B君くらいの太さでいい。」
「わかった。」
それから何度か連絡がきたが
お互いのスケジュールが合わず、
彼が「また連絡するね。」と言って、
1ヶ月音信不通になったので
さちこは彼のラインをブロックした。
(コスプレ買ったって言ってたけど
もう春だし、他の女と使ってるかもしれないしね。
前回歯を磨かなかったのがどうも引っかかるし
もうディルドにも興味無くなってきたし
ここはブロックでいいかな。)
そのまま数ヶ月経ち、
季節は初夏に差し掛かっていた。
さちこはその数ヶ月でご新規さんと会い、
4人の彼氏と楽しくやっていたので
彼を恋しく思い出すことはなかった。
そんなある日、
さちこは第一彼氏とのラインの行き違いで
朝からモヤモヤしていた。
そこでモヤモヤした気分を紛らわしたくて
第二彼氏と第三彼氏にラインを送ったが
そんな時に限ってすぐに返信がなく
更にモヤモヤしていた。
誰からも返信がないまま夕方になり、
落ち込んでいると例の彼から電話がかかってきた。
さちこはスマホ画面に表示された彼の名前を見て
驚いた。
(あれ?これって見たことある名前。。。
誰だっけ?
あ、あの彼の名前だよな。
あれ?ブロックしてなかったけ?
なんで電話かかってくるの?
ブロックされてても電話ってかけられるものなの?)
彼の存在はさちこの中では
久々に見るフルネームに一瞬思い出すのにも
躊躇するほどの忘れかけたものになっていた。
疑問が残りつつも
誰かと話したい衝動に駆られたのか
とりあえず電話に出た。
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