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11.次の約束

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次の週末もデートの約束をしていた。

「週末は天気悪いみたいだからスカイツリーはまた別の機会にしよう。」
「天気予報調べてくれたんね。ありがとう。じゃあどこにする?」
「こないだたーくんが言ってたのは代官山、有楽町、自由が丘だね。」
「自由が丘いいね。」
「じゃあ次のデートは自由が丘ね。」

その週はさちこも暇な時に自由が丘をググった。
どうやら近所に等々力渓谷という自然豊かで涼しげな観光スポットがあるらしい。
「たーくん、自然散策とか好き?
近くに等々力渓谷ってとこがあるみたいだけど、
気温が2度涼しいって書いてるからそこどうかなと思って。
自由が丘が人いっぱいだったらそっちに行かない?」
「いいね。自然とか散歩とか好き。」
「甘いもの好き?私はそんなにだけど、
写真見てたらおいしそうでカフェとか行きたくなっちゃった。」
「うん、好きだよ。カフェも行こう。」
「じゃあカフェ探しとくからたーくんはランチのお店探しといてね。」
「わかった。じゃあ自由が丘駅前に10時半で!」

前日の朝、彼からラインが入った。
「明日、調べてもらってて、申し訳ないんですけど、六本木に変更しても良い?笑 
うちの会社の人が自由が丘は学生向けで大人は楽しめないとか
えらく強く言ってた。笑 
六本木ヒルズとか行った事ないし。
さっちゃんが自由が丘気分なら、それでもいいよ。」
(会社の人に言われて二人で決めたことあっさり変更するんだね。
しかも「笑」使うとこか?)

「六本木ヒルズでもいいよ。どこで待ち合わせする?」
「じゃあここのカフェで。」

地図を添付して送ってきた。

「10:30くらい?」
「朝に自信ないから11時でいい?」
「わかった。」
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