荒北シリーズ

辻 雄介

文字の大きさ
3 / 8
キャプテン プランティング・グリーン

第3話 プランティング・グリーンの誕生

しおりを挟む

「ズン…ズン…ズン…」

展示場の奥から奇妙な物音が聞こえた。

エレメンターTはそっと雄介に身を寄せて呟いた。

「これから君の役割を教えてやろう」

「僕の役目!?」



「そうだ。君の役目だ」

エレメンターTは落ち着き払った声で続けて言った

「その羽を身体のどこでもいい。
刺してみてくれ」

「これを刺すんですか!?」

「躊躇している暇はない。じきに私を狙う集団が現れる」

「そう言われても!…」

「時間はない!さぁ今すぐ刺すんだ!」

「あぁ分かりましたよ!!刺せばいいんでしょ!刺せば!!」

雄介は思い切って右の前腕に羽を刺した!!

「痛っっ!!血が止まらない!!」

「それでいい!そのままプランティングされるのを待て!!!」

「プランティング!??何が始まるんですか今から!!!」

すると、雄介の周囲に小さな竜巻が現れ、身体がだんだん濃ゆい緑色に染まってきたのであった!!

「なんだこれ!!身体が緑色に染まっていく!!」

それと同時に身体にはムズムズする現象が起きてきた

「何だこのムズムズした感じは!!耐えられない!!服なんか着ていられないぞ!脱いでしまえ!!」

雄介は着ていた服を脱ぎ捨てパンツ一丁になった。

「始まったぞ!プランティング・グリーンの誕生だ!!」

エレメンターTはその瞬間を見逃すまいとした。

「わぁ!腰からミニスカートみたいなのが何かがでてきた!」

雄介の腰からするりと巻物スカートが出てきた。

そして竜巻はおさまり、現れたのは

「これがプランティング・グリーン…」

この瞬間、プランティング・グリーンは誕生したのであった。

「どうだい?変身した感想は?」

エレメンターTにそう聞かれ雄介はオドオドしながら

「身体がかなり軽くなった気がします」

と応えた。

そうするとエレメンターTは姿を消し、展示場にいるのは雄介、いや、プランティング・グリーンだけになった。

その時、

「おいおいわざわざ侵入してまで羽を探そうってのか?ほんとにここにある確証は無いはずだぜ?施錠もされてんのによぉ」

「いいや、ここにある可能性は高いぜ。何せ神秘に満ち溢れてるからよ。俺の勘がここにあると言ってるんだぜ」

「よく分からない理論だな。俺たちは今、犯罪を犯してるわけだ。これって許される行為じゃないってことはお分かり??」

こっちに向かってくる3人の怪しい声がプランティング・グリーンには聞こえた。

「エレメンターTの言う通りだ。確かに今ここに侵入してきた人間がいる。
これを食い止めればいいんだな。
本当に出来るのか?僕にこんなこと。
でも今はやるしかない。
気合いを入れろ」

プランティング・グリーンはゆっくりゆっくり声の聞こえる方へ向かった。

「よし、とにかく目が合ったら
おい、そこの3人!!とガツンと言ってやればいいんだ。そしたら敵も逃げていくに違いない」

声はだんだんと近づいてきていた。

「気合いを入れろ気合いを入れろ」

そして声は至近距離まで聞こえるところまできていた。

「もうすぐそばだ。大丈夫。僕ならできる」

そしてとうとう目が合ってしまった!!

「誰だ!!お前は!!」

侵入者の1人がそう叫んだ。

そして、プランティング・グリーンの勇ましい声が館内に鳴り響いた!!

「や…あっ、Hey!!お前ら3人!!」


しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。

ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。 彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。 婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。 そして迎えた学園卒業パーティー。 ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。 ガッツポーズを決めるリリアンヌ。 そのままアレックスに飛び込むかと思いきや―― 彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

令嬢失格な私なので

あんど もあ
ファンタジー
貴族の令息令嬢が学ぶ王都学園。 そこのカースト最下位と思われている寮生の中でも、最も令嬢らしからぬディアナ。 しかしその正体は……。

処理中です...